【BOOK】『高野文子「私」のバラけ方』大竹昭子のカタリココ文庫

カタリココは、そこにいらした方だけが聴くことのできる1回かぎりの出来事で充分だとこれまで思ってきましたが、昨年、美術家の福田尚代さんとのトークが、彼女の所属する小出由紀子事務所の尽力により冊子になったのをきっかけに、考えが変わりました。文字起こしと再構成の作業がことのほかおもしろかったのと、文字で読める言葉にすることで、話した内容が自分のなかに深く定着するように感じられたのです。トークでは場の熱はよく伝わりますが、語られた言葉を反芻したいときにはもどかしく、カタリココも13年目に入ったいま、出版にふみだしてもいいかもしれないと思いました。
 創刊号では、申し込み者多数だったにもかかわらず、30名しか聞けなかった2015年11月の高野文子さんとのトークを載せることにしました。内容を再構成して高野さんとも何度もやりとりしながら最終稿をつくり、加えて高野さんに近況をインタビューして収録しました。わたしは漫画界にはうといですが、それがゆえに、漫画という表現メディアについてこれまで高野さんの口から語られてこなかったことが伺えたように思います。

文庫サイズ、並製、図版入り、背表紙つき、38ページ。
発行:カタリココ文庫

¥ 713

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