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松岡正剛『世界のほうがおもしろすぎた』

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正体不明という生き方

「ぼくが目指したことは、すべて編集です」
異能の編集工学者が謎に包まれたその生涯と秘策を一気に語り明かす。
ロングインタビューによる、最初で最後の「自伝」。

「若者の教祖」「知の巨人」「博覧強記」――。
あらゆるレッテルを嫌い、「生涯一編集者」であることに徹した松岡正剛。その歩みは理科少年の時代[ころ]に抱いた自己同一性への疑問に始まっていた。十数時間におよぶ、生前最後にして初の自伝インタビューを完全再録。また付録として、未発表稿及び年譜を掲載。

【本文より】
「遅ればせ」ということを、わりに早くから自覚していたんです。あえて遅滞する、遅延するということです。ふつう遅れるというのは、とろいこと、才能が発揮しにくいとか、コミュニケーション能力がないということです。でもぼくは「遅ればせ」がいいんだと思ってやってきた。こういう感覚は若いころからありました。おそらくぼくが編集に関心をもったことにも関係していたんだろうと思います。――

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【目次】

第1章……正体不明のゴースト

■自己同一性がわからない

■科学のデーモンと精神のゴースト

■「粗より」という方法

――断章1:『擬――「世」あるいは別様の可能性』より第二綴「きのふの空」(二〇一七)



第2章……「世界」のおもしろみとメディアへの憧れ

■殺されるくらいの気概をもて

■京都の「すい」、東京の「いき」

■理科少年の目覚めと抵抗

■「自分」の確立から遠のくということ

■新聞づくりと印刷技術に夢中になる

■革命的マルクス主義の前線で

――断章2:『概念工事』より「極上の迷宮」(一九八〇)



第3章……アルス・コンビナトリア事始め

■「ハイスクール・ライフ」編集長になる

■稲垣足穂に翻弄される

■オブジェマガジン「遊」の誕生

■杉浦康平からの宿題

■誤解の「可能性」をあえて入れておく

■超絶アルス・コンビナトリアとそのコツ

――断章3:「歳視記・2」(一九七九)



第4章……すべてはアナロジーのために

■人が人を、噂が噂を連れてくる

■なぜ本に孔を空けたのか

■科学と精神と機械はまぜこぜに

――断章4:『フラジャイル』Ⅲ「身体から場所へ」2「振舞の場所」(一九九五)



第5章……編集工学の胎動と脈動

■科学万博のパビリオンをつくる

■世界同時年表『情報の歴史』

■複雑系・割れ目・ノンリニア

■編集工学は「知」を自由にする技術

■企業人たちとの意外な交流

■トークは「装置」から考える

■高気圧先生の大学奮闘記

――断章5:ハイパーカードに出会うまでに頭の中で電話が鳴っている
(「HyperLib」一九八七年第六号)



第6章……編集の国から生まれた学校

■九〇年代日本に対する危機感

■早すぎた「編集の国」構想

■「たくさんの自分」から始まる学校

■イメージメントとマネージメント

――断章6:「一到半巡通信」(二〇〇〇年十二月号)より「埒外案内」



第7章……歴史の網目のなかで千夜千冊を紡ぐ

■千夜千冊は書評ではない

■千夜千冊達成と胃癌の顛末

■他者と自己の問題を再編集する

■千夜千冊を新たなエディションにする

■本棚の文脈が読める空間

――断章7: 『學鐙』(二〇二四年九月)より「編集工学的読書術」



第8章……虚に居て実を行う

■写真家たちのアート・ジャパネスク

■方法日本を奮い立たせる

■近江に思考の拠点を移してみると

――断章8:『日本数寄』より「主客の遊び」(二〇〇〇)

◆松岡正剛年譜

◆あとがきに代えて


四六判並製 404頁

◇松岡正剛(まつおか・せいごう)
編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。生命・歴史・文化にひそむ仕組みを「編集」の観点でとらえ、方法的に用いて新たな仮説や問いを創造する「編集工学」を確立。おもな著書は『知の編集工学』『知の編集術』『花鳥風月の科学』『17歳のための世界と日本の見方』『日本流』『日本文化の核心』ほか多数。2000年よりインターネット上でブックナビゲーションサイト「千夜千冊」を連載、2018年より文庫シリーズ「千夜千冊エディション」30冊刊行。2024年8月逝去。

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