【予約】柿内正午『人間関係の構造と手立て』
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赤の他人に親切にすることはいかにして可能か。
『会社員の哲学 増補版』から三年後の理論的到達点。
生活は理屈で回っていない。
しかし、理屈は大事であるーー
力あるものが強いというのだという身も蓋もなさがいやます現代。属性や肩書きという記述可能な「特殊性の束」としての「私」の専制によって、言葉では記述し尽くせない固有の〈私〉の素朴な生の実感が押し流されていくようだ。
本書は、気鋭の「生活者」である著者が哲学、人類学、社会学の知見を縦横無尽に「密猟」し、あらゆるスケールにおける人間関係の「構造」を鮮やかに描き出す。二者間の相互性からいかにして三人称的な「規範」が立ち上がるのか。その構造を把握したうえで私たちが講じることのできる、諸関係の不全をときほぐし、日々を楽しくやっていくための「手立て」とはいかなるものでありうるか。
読み書きによる孤独なマイペースの鍛錬と、他愛のない「おしゃべり」によるその調整。絶え間ない往復運動として恋愛、家族、友情、会社そして社会という人間関係の各場面で、社会的な「私」に飲み込まれずに固有の生を享受する〈私〉の領域を保持するための実践的な図式が示される。
他者とズレながら、それでも共にあるために。独善的な引きこもりでも、無防備な同調でもない道を探り、「格好つけて転び続ける」ための手引き。
目次
まえがき…………………………………………………4
コラム①:もうひとつの長いまえがき
『会社員の哲学』につづくものとして…8
第1部 人間関係総論
1章 わたしとあなた…………………………18
1.1 発話状況
1.2 ペースを規定する相互性から規範の発生へ
1.3 ディスコミュニケーションの構造
2章 わたしたちと彼ら………………………25
2.1 創作と批評
2.2 文化間のディスコミュニケーション
3章 わたし………………………………………31
3.1 「私」と〈私〉 マイペースの開発
4章 わたしとあなた、ふたたび………34
4.1 読み書き
4.2 おしゃべり
5章 おしゃべりの道具立て……………39
第2部 人間関係各論
6章 いろいろな人間関係…………………46
6.1 各論に入る前の準備
6.2 恋愛
6.3 家庭
6.4 交友
6.5 結社
6.6 社会
コラム②:社交とエッセイ………………………62
「さめない社交」エッセイ集……………70
あとがき………………………………………………101
■主な参考文献………………………………………103
判型:新書判(173× 105mm) 112頁
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