



















そして、ニューヨーク【私が愛した文学の街】
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『そして、ニューヨーク』【私が愛した文学の街】
鈴木ふさ子
四六判、444ページ
この街を愛した者たちだけに与えられる特権
それは“魅力の秘密"を語ること。
ふと、私の心のニューヨークの断片が浮かび上がる。
夏の夜のセントラル・パーク―飛び交う蛍のほのかな光と緑の匂い、頰をくすぐる生暖かい微風、冬のダウンタウン―灰色の空気に映えるブラウンストーンのアパートメントの扉を飾る赤と緑のクリスマスリース、降り注ぐ雪の間に垣間見えるエンパイアステート・ビルディングの姿。あの目まぐるしく変化する外界の景色に身を委ねる心地よさ。もしかしたら私があれほどまでにニューヨークを渇望したのは、クインのように自己をあの巨大都市に滅却させるためだったのかもしれない。あの街に足を踏み入れる度に感じた解放感とは、自分を縛っているあらゆる物から自由になること、自分を無にすることだったのかもしれない。(文中より)
目次
まえがき
地図
プロローグ 写真家ソール・ライター―日常に潜む実
1.カポーティ『ティファニーで朝食を』―ティファニーブルーの誘惑
2.O・ヘンリー「賢者の贈り物」―ニューヨークのクリスマス
3.ジョニー・ウィアー―フィギュアスケート界の美しき堕天使(フォールン・エンジェル)
4.ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』―マンハッタン、女たちの物語
5.ニール・サイモン『おかしな二人』―大人のコメディはニューヨークで
6.三島由紀夫が愛したニューヨーク―紀行文『アポロの杯』『旅の絵本』
7.J・D・サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』―セントラル・パークの回転木馬にて
8.ポール・オースター『ガラスの街』〈ニューヨーク三部作〉―どこにもない街(上)
9.ポール・オースター『幽霊たち』『鍵のかかった部屋』〈ニューヨーク三部作〉―どこにもない街(下)
エピローグ ニューヨークと私
映画と文学から見るニューヨーク
あとがき
年表
引用の原文
鈴木ふさ子(スズキフサコ)
東京生まれ。文芸評論家。青山学院大学文学部英米文学科卒業。フェリス女学院大学大学院人文科学研究科英文学専攻博士後期課程修了。2003年、博士号(文学)取得。博士論文でオスカー・ワイルド及び三島由紀夫におけるワイルドの影響を論ずる。日本大学、青山学院大学、國學院大學で英語・英文学・比較文学を講ずる。大学の講師を務めながら、2008年よりフィギュアスケートの取材を開始。「美の追求者」と謳われたジョニー・ウィアー(2006年・2010年冬季五輪アメリカ代表)へのインタビューをフィギュアスケート専門誌に展開。取材のためニューヨークを頻繁に訪れる。『氷上のドリアン・グレイ―美しき男子フィギュアスケーターたち』(アーツアンドクラフツ、2018年)でミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。著書に『オスカー・ワイルドの曖昧性―デカダンスとキリスト教的要素)(開文社、2005年)、『三島由紀夫 悪の華へ』(アーツアンドクラフツ、2015年、国際文化表現学会学会賞受賞)、共著に『比較文学の世界』(南雲堂、2005年)、『ラヴレターを読む―愛の領分』(大修館書店、2008年)等。
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