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カブラの冬

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『カブラの冬』第一次世界大戦期ドイツの飢饉と民衆
藤原辰史

四六判、154ページ

第一次世界大戦期ドイツ。イギリスの経済封鎖は、女性と子どもを中心とする76万人の餓死者を生んだ。そして、二度と飢えたくないという民衆の記憶は、やがてナチスの社会政策や農業政策にも巧みに取り込まれていく。食糧戦争としての大戦を描く。

目次
はじめに 戦争と食糧
1 日本からみた「カブラの冬」―――おなかがすいてはいくさはできぬ
2 飢える大国

第1章 大国が飢える条件
1 餓死者七六万二七九六人の衝撃
2 兵糧攻めをうける「城」------イギリスの海上封鎖
3 シュリーフェン作戦の挫折
4 食料輸入大国ドイツ------生命線としての輸送網
5 農業生産力の減退とその対策

第2章 食糧危機のなかの民衆と政府
1 熱狂と陶酔の影で
2 戦時下の食生活-----Kパン・民衆食堂・密商
3 行政の介入------価格統制から戦時食糧庁設立まで

第3章 日常生活の崩壊過程----「豚殺し」と「カブラの冬」
1 深まる危機
2 豚殺し
3 カブラの冬
4 女たち----争いと行列
5 子どもたち-----犯罪と病気

第4章 食糧暴動から革命へ
1 崩れゆく「城」
2 行列から暴動へ------街角の「ポロネーズ」
3 日常における政治の顕在化------三級選挙法をめぐって
4 水兵たちの食事と革命

第5章 飢饉からナチズムへ
1 終わり損ねた戦争
2 連鎖する憎悪------「匕首伝説」の誕生
3 ナチスによる飢饉の総括
4 大戦が生んだナチスの食糧政策

おわりに ドイツの飢饉の歴史的位置
1 交戦国の食糧状況概観
2 「カブラの冬」の遺産

藤原辰史(フジハラタツシ)
1976年生まれ。京都大学人文科学研究所准教授。専門は農業史、食の思想史。2006年『ナチス・ドイツの有機農業』で日本ドイツ学会奨励賞、2013年『ナチスのキッチン』で河合隼雄学芸賞、2019年日本学術振興会賞、同年『給食の歴史』で辻静雄食文化賞、『分解の哲学』でサントリー学芸賞を受賞。『カブラの冬』『稲の大東亜共栄圏』『食べること考えること』『トラクターの世界史』『食べるとはどういうことか』ほか著書多数。

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