












other mementos|幸本紗奈
¥4,400 税込
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『other mementos』
幸本紗奈
A4判変型(H210mm × W180mm)
上製本
48ページ
オールカラー
掲載作品点数23点
デザイン:村橋貴博(guse ars)
700部限定
若手写真家・幸本紗奈の初の作品集。
幸本紗奈は1990年広島生まれ、現在は、東京で活動する写真家です。
19回写真「1_WALL」のファイナリストに選ばれるなど、これからの活躍が期待される若手写真家のひとりでもあります。
幸本の写真の特徴は、その制作過程にあります。気になる対象や感覚に対して反射的にシャッターを切り、多様なイメージを集めた後に、暗室に入ってじっくりとネガを見直し、その時点で再び心惹かれるイメージだけを、時間をかけてプリントしていきます。サイズ、色、濃度を決めて印画紙に焼き付け、それを薬液に通して定着させる。この工程を試行錯誤しつつ、ひたすら繰り返すことで、撮影した物事やその時に感じた感覚と深く向き合っていくのです。
数年前のネガを掘り起こしてイメージを拾い上げることもあれば、数ヶ月前に仕上げたプリントを、色とサイズを変えて再び、焼き直すこともあります。前進と後退を繰り返しているかのようなこの作業を、本人は「ゆっくりとしか物事を考えられないので」としつつも、「時間の流れを俯瞰するため」にしているのだと話します。
そうした過程から生まれる幸本の写真には、美しさの“予感”が漂っています。
現代の社会が求める「明快なコンセプト」や「印象に残るイメージ」とは逆の、ぼんやりと、曖昧で、価値づけしづらい美しさです。ゆえに、観る者の視点は自由になり、一枚の写真のあらゆる場所に、自分にとっての美しさを見出せるのではないでしょうか。表紙にあるピントのはっきりとしない部屋の写真は、幸本の作品のそうした特性を分かりやすく伝える一枚でもあります。
写真集のデザインを手がけたのは、アートユニットguse arsとしても活動する村橋貴博です。浮遊感のあるデザインで、幸本の写真世界をさらに心地よく鑑賞できるようにしました。フィルム写真の豊かな階調は、八紘美術による高精度の印刷で再現しました。写真プリントの見応えに近づくよう、発色に優れた微塗工紙にグロスニスをたっぷりと引き、暗部にも微妙な色のグラデーションを感じられるよう仕上げています。
幸本が暗室でイメージを反芻するのと同じように、繰り返しページを捲り、
自らの内面に深く潜っていけるような写真集を目指しました。
幸本紗奈 こうもと・さな
https://www.sanakohmoto.com/
1990年 広島県生まれ
2013年 武蔵野美術大学 造形学部映像学科 山崎博ゼミ卒業
2018年 第19回写真「1_WALL」ファイナリスト
2013年 個展「しるしの話」(PIPPO/東京 浅草)
2015年 二人展「旅の合図」(新宿眼科画廊/東京 新宿)
2016年 個展「遠い部屋」(本と自由/広島 横川)
2019年 個展「遠い部屋、見えない都市へ」(ふげん社/東京 築地)
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