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ポップ・スピリチュアリティ

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『ポップ・スピリチュアリティ』メディア化された宗教性
堀江宗正

四六判、322ページ

「江原啓之ブーム」とその後.「前世療法」と現代の輪廻転生観.「パワースポット」体験.サブカルで関心が高まる「魔術」.軽視されがちなこうした現象は,実はグローバルに連動し,日本ではテレビ,小説,アニメから,ネット,SNSへと拡散と深化を続ける.現代日本の「ポップ・スピリチュアリティ」を考える本格的研究.

目次
はじめに

第一章 スピリチュアリティとは何か――概念とその定義
 1 「スピリチュアリティ」の意味と定義
 2 英語の心理学の学術文献における定義
 3 日本における出版の動向――死者の重要性

第二章 二〇〇〇年以後の日本におけるスピリチュアリティ言説
 1 オウム事件,反カルト的雰囲気,意識変容への懸念
 2 ポテンシャルからトラウマへ
 3 癒しの時代
 4 ポピュラーなブームとしての癒し
 5 片仮名のスピリチュアリティと「霊」の排除
 6 マス・メディアにおける「スピリチュアル」
 7 根強い「霊」への関心
 8 日本人の無宗教の宗教性
 9 スピリチュアリティのゆくえ

第三章 メディアのなかのスピリチュアル――江原啓之ブームとは何だったのか
 1 スピリチュアルという言葉と江原啓之
 2 霊能者からスピリチュアル・カウンセラーへ
 3 テレビ番組の相談事例から――スピリチュアル・カウンセリングの構造
 4 江原の思想の特徴――霊的真理の八つの法則
 5 「霊を信じるが無宗教」という層へのアピール
 6 オウム以後のメディア状況――カルトはバッシング,オカルトはブーム
 7 ブームのゆくえ――スピリチュアリティ言説の状況から

第四章 メディアのなかのカリスマ――江原啓之とメディア環境
 1 初期の雑誌掲載――占い特集のなかで
 2 単行本の刊行――霊的真理の教義化の試み
 3 テレビ出演,個人相談の中止,「メディアのなかのカリスマ」の誕生
 4 テレビ「えぐら開運堂」――カウンセラーとして
 5 テレビ「天国からの手紙」――ミディアム・ヒーラーとして
 6 テレビ「オーラの泉」――コメンテーター化
 7 まとめ――メディア論との接合

第五章 スピリチュアルとそのアンチ――江原番組の受容をめぐって
 1 弁護士たちによる要望書
 2 二七時間テレビ「ハッピー筋斗雲」問題
 3 スピリチュアル番組規制論へ――『J‐CASTニュース』の批判記事
 4 ネット・ユーザーの反応――規制論からテレビ批判へ
 5 好意的コメントに見られる江原評価の要因
 6 アンチとファンの対比
 7 「ネンダー」間の論争?
 8 「テレビ」の衰退とスピリチュアルのゆくえ

第六章 現代の輪廻転生観――輪廻する〈私〉の物語
 1 日本における輪廻転生観
 2 現代日本の前世療法の体験談の分析
 3 欧米における輪廻転生
 4 輪廻転生観の近代性

第七章 パワースポット現象の歴史――ニューエイジ的スピリチュアリティから神道的スピリチュアリティへ
 1 一九八〇年代のパワースポット――天河神社の登場
 2 国外のパワースポットへの関心
 3 国内のパワースポットの再発見
 4 神社のパワースポット化
 5 現世利益と真正性
 6 神道的スピリチュアリティとナショナリズム

第八章 パワースポット体験の現象学――現世利益から心理利益へ
 1 パワースポットの効果の類型論――関連ブログの収集
 2 現世利益と心理利益の関係性
 3 コーエンのツーリストの現象学との比較
 4 大神神社をめぐる重層的な真正性――神祇信仰・現世利益・自然崇拝
 5 パワーの脱文脈化と一般化

第九章 サブカルチャーの魔術師たち――宗教学的知識の消費と共有
 1 「魔術」への関心の高まり
 2 インターネットにおける「魔術」――内容と関心層の属性
 3 アニメに見るサブカルチャーのなかの魔術
 4 「魔術」に関する知識の操作
 5 研究の意義――サブカルチャー研究と「宗教」研究のあいだで

参考文献
あとがき

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