



















新編 志樹逸馬詩集
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『新編 志樹逸馬詩集』
志樹逸馬
若松英輔 編
四六判、300ページ
曲った手で 水をすくう
こぼれても こぼれても
みたされる水の
はげしさに
いつも なみなみと
生命の水は手の中にある
指は曲っていても
天をさすには少しの不自由も感じない
(「曲った手で」)
大きな困難の中にあって、生きることの喜びと光を求め続け、言葉を紡ぎ続けた伝説の詩人。
キリスト教信仰に裏打ちされたひたむきで純粋なことばたち。長く入手困難だった詩作品が、ついによみがえる。
これまでに刊行された二冊の詩集『志樹逸馬詩集』(方向社、1960年)、『島の四季』(編集工房ノア、1984年)に収録された全詩に加え、遺稿ノートから未公刊の詩を選んで編む。
【付録】投げ込み栞(若松英輔、込山志保子執筆、8ページ)
【もくじ】
はじめに(若松英輔)
1 詩集『島の四季』
2 詩集『志樹逸馬詩集』
3 未公刊詩選
4 志樹逸馬の作品と生涯(若松英輔)
5 年譜
6 書誌
志樹逸馬(シキイツマ)
1917年東北生まれ。13歳のときにハンセン病と診断され、国立ハンセン病療養所の一つ全生病院(のちの多磨全生園)に入院。その後長島愛生園に移る。その詩は、神谷美恵子『生きがいについて』で大きく取り上げられ、多くの人の知るところとなる。1959年没。
若松英輔(ワカマツエイスケ)
詩人・批評家・東京工業大学教授。1968年生まれ。
2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて三田文学新人賞、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』にて西脇順三郎学術賞、2018年『詩集 見えない涙』にて詩歌文学館賞、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)で角川財団学芸賞受賞。
著書に『イエス伝』(中央公論新社)、『魂にふれる 大震災と、生きている死者』(トランスビュー)、『生きる哲学』(文春新書)、『霊性の哲学』(角川選書)、『悲しみの秘義』(ナナロク社)、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)、『内村鑑三 悲しみの使徒』(岩波新書)、『生きていくうえで、かけがえのないこと』『言葉の贈り物』『言葉の羅針盤』『常世の花 石牟礼道子』(以上、亜紀書房)など多数。詩集に、『詩集 見えない涙』『詩集 幸福論』『燃える水滴』(亜紀書房)。
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