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発芽 / わたくしが樹木であれば

¥1,540 税込

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『発芽 / わたくしが樹木であれば』
岡崎裕美子
※発送は年明けになります。

文庫判
160ページ

「したあとの朝日はだるい 自転車に撤去予告の赤紙は揺れ」や「体などくれてやるから君の持つ愛と名の付く全てをよこせ」で話題となった第一歌集『発芽』と「おばさんでごめんねというほんとうはごめんとかないむしろ敬え」が広まった『わたくしが樹木であれば』を完全収録。新たに文庫版のみ収録の18首を追加。

目次
発 芽

 小さな嘘
 したあとの朝日はだるい
 針
 好きなはずだが
 葱ぽろぽろ
 真夏日のふたり


 R
 マッサージルームにて
 キセル乗車
 なにもできない
 カオス
 棒立ちの膝
 鎌 倉
 八月の桃


 どれが帆
 海のまねする
 三人で会えば
 案内楽
 発 芽
 指で踊る
 チハル


 テロはテロ
 少年の刺青
 もう一度行く
 早熟みかん
 シネマコンプレックス
 ぐらぐらの
解 説  岡井隆
あとがき

わたくしが樹木であれば

 飴玉のようなボタン
 わたくしが鳥だった頃
 なんかうれしい
 ダブルベリーゼリー
 解体工場
 降ってきたよ
 父を運ぶ
 贈り物


 わたくしが樹木であれば
 春、東京タワーのそばで
 雨は突然降ってくる
 沼に入る
 わたくしの四肢
 菜の花は食べられます
 金 環
 空蟬橋
 いつか羽ばたく
 最後の出社
 吸いおわるまで
 落ちるならふたりで落ちる
 白き裸身
 眠りたいと思って眠る


 鯨とはこのようなもの
 完全に奪う
 手芸洋品店
 真昼間のプラネタリウム
 父 島
 頭塔の道
 繰り返し記号
 私の少年
 木 耳
 どこからが獣

あったかもしれない、なかったかもしれない
 二〇二〇年 神宮外苑散策 
 あったかもしれない、なかったかもしれない

文庫版 あとがき

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