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広告 Vol.417 特集:文化

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『広告』 Vol.417
特集:文化

文庫サイズ、1,100ページ

価値や意味を共有するインフラであると同時に、知的、美的な精神活動でもある「文化」。その概念の曖昧さと複雑さを受けとめたうえで、風土や言語、宗教や芸術、伝統や権威、経済や政治など「文化」をとりまく概念や事象をとおして、「いいものをつくる、とは何か?」を思索する様々な視点を投げかけます。

今回の表紙は、1冊1冊色味が異なる「赤」のグラデーションです。人類が最初に使用した色とも言われる「赤」をシンボルカラーとして、シルクスクリーン印刷の技法で、様々な赤を組み合わせながら職人が手作業で刷り上げました。

この装丁で表現したかったのは「同質のなかの差異/差異のなかの同質」です。ぜひ書店などで複数の実物を見比べてください。シルクスクリーンならではの発色も美しいです。


目次

文化

アンケートご協力のお願い

108 文化とculture
社会学者 吉見俊哉 × 『広告』編集長 小野直紀
文:山本 ぽてと

109 ドイツにおける「文化(Kultur)」概念の成立とその変質
文:小野 清美

110 文化と文明のあいだ
文:緒方 壽人

111 まじめな遊び、ふざけた遊び
文:松永 伸司

112 建築畑を耕す
文:大野 友資

113 断片化の時代の文学
構成・文:勝田 悠紀

114 現代における「教養」の危機と行方
哲学者 千葉雅也 × 『ファスト教養』著者 レジー
文:レジー

115 ポップミュージックにおける「交配と捕食のサイクル」
文:照沼 健太

116 カルチャー誌の過去と現在
文:ばるぼら

117 「文化のインフラ」としてのミニシアターが向かう先
構成・文:黒柳 勝喜

118 激動する社会とマンガ表現
文:嘉島 唯/編集協力:村山 佳奈女

119 中国コンテンツをとりまく規制と創造の現場
文:峰岸 宏行

120 SNS以降のサブカルチャーと政治
文:TVOD

121 開かれた時代の「閉じた文化の意義」
哲学者 東浩紀 インタビュー
聞き手・文:須賀原 みち

122 文化を育む「よい観客」とは
文:猪谷 誠一

123 同人女の生態と特質
漫画家 真田つづる インタビュー
聞き手・文:山本 友理

124 ジャニーズは、いかに大衆文化たりうるのか
社会学者 田島悠来 × 批評家 矢野利裕
構成・文:鈴木 絵美里

125 ディズニーの歴史から考える「ビジネス」と「クリエイティビティ」
文:西田 宗千佳

126 ラグジュアリーブランドの「文化戦略」のいま
文:中野 香織

127 成金と文化支援
日本文化を支えてきた「清貧の思想」
文:山内 宏泰

128 経済立国シンガポールの文化事情
文:うにうに

129 流行の歴史とその功罪
文:高島 知子

130 広告業界はなぜカタカナが好きなのか
「いいもの」は未知との遭遇から生まれる
文:河尻 亨一

131 クリエイティブマインドを惹きつけるアップル文化の核心
文:林 信行

132 未知なる知を生み出す「反集中」
文:西村 勇哉

133 「ことば」が「文化」になるとき
言語学者 金田一秀穂 × 『広辞苑』編集者 平木靖成
聞き手・文:小笠原 健

134 風景から感じる色と文化
文:三木 学

135 「共時間(コンテンポラリー)」とコモンズ
ミュージアムの脱植民地化運動とユニバーサリズムの暴力
文:小森 真樹

136 京都の文化的権威は、いかに創られたか
構成・文:杉本 恭子

137 生きた地域文化の継承とは
3つの現場から見えたもの
構成・文:甲斐 かおり

138 ふつうの暮らしと、確かにそこにある私の違和感
文:塩谷 舞

139 過渡期にあるプラスチックと生活
なぜ、紙ストローは嫌われるのか?
構成・文:神吉 弘邦

140 文化的な道具としての法の可能性
文:水野 祐

141 「日本の文化度は低いのか?」に答えるために
構成・文:清水 康介

142 イメージは考える
文化の自己目的性について
文:中島 智

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