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『長い間』
金川晋吾
※サイン入りです。
A4変型判 縦220mm × 横284mm
136ページ
『father』から7年、待望の写真集
20年以上行方知れずだった伯母・静江さん。
金川は、病院で身元引受人になりました。
昔からほとんど話した記憶もありません。戸惑いながらも撮影は続いていきました。
2019年5月19日
「今、春でしょ。そして、次は夏よね。次来てくれるのは夏やね」
と言うので、夏にもまた来る約束をする。一口ずつ、スプーンを静江さんの口に運んでいると、その行為は何か意味があるように感じられるというか、物質的なもの以外の何かを交換しているような気にもなる。静江さんに対して愛着、愛情のようなものを感じる。でも、それも最初だけ。一時間ぐらい一緒にいると、静江さんのコンディションが悪くなっていくのもあって、けっこうきつくなってくる。
(金川晋吾日記から)
金川晋吾写真集第二弾。2016年刊行の写真集『Father』では、失踪を続ける父親を被写体に、「ひとのわからなさ」を写真と日記で表現しました。今回の『長い間』では、伯母・静江さんとの関係を描きます。2010年、二十数年ぶりに病院で再会するところから始まります。それまで会話した記憶もなく、認知症でもあった静江さん。過去を共有することもなく、今ここでしかない関係は10年間続いていきます。写真46点と日記で構成。六本木クロッシング2022(森美術館)に出展。
版元から一言
金川晋吾は写真家としての才能も持ちながら、言葉でも最近注目を集めています。この伯母・静江さんとの関係を描いた「長い間」は、私小説とも読んでも楽しめる写真集です。
写真とテキストは、時に触れ合い、時に離れ、非常に繊細なバランスによって成り立っています。数多ある凡庸な写真集のように、相互が補い合ってひとつのイメージを築くようなものとは一線を画します。手にとって何度も読み、何度も写真を眺めいると、その意味がわかると思います。
デザインは、デザイナーでありフェミニストでもある宮越里子に依頼しました。自由奔放に生きてきた静江さんには、ある意味「不良」です。「不良に祝福を」というテーマも、デザインのテーマのひとつにもなっています。手書きのタイトルでエンボス加工。手に取りたくなる装丁に仕上がりました。
金川晋吾(カナガワシンゴ)
三木淳賞、さがみはら写真新人奨励賞受賞。2016年『father』(青幻舎)、2021年『犬たちの状態』(太田靖久との共著、フィルムアート社)刊行。近年の主な展覧会、2019年「同じ別の生き物」アンスティチュ・フランセ、2018年「長い間」横浜市民ギャラリーあざみ野、六本木クロッシング2022など。
略歴
1981年 京都府生まれ
2006年 神戸大学 発達科学部 人間発達科学科 卒業
2010年 東京藝術大学 大学院美術研究科 先端芸術表現専攻 修士課程 修了
2015年 東京藝術大学 大学院美術研究科 先端芸術表現専攻 博士課程 修了
レビュー
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