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鷲田清一『「待つ」ということ』

¥1,540 税込

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学生時代に地下鉄のホームで彼女と待ち合わせしていた。約束の時刻になっても来ない。5分くらい経過し「こんなことは珍しいな」と思いながら待つ。10分、20分と経過。携帯電話がまだ世の中に存在しない時代で、来ない理由は全く不明。少し遅れるということを連絡はできない。何本もの列車がホームに入っては去って行く。しかしなぜだか必ず来るという確信があった。遅れるのには余程の理由があるのだろうと。1時間経過して彼女はやって来た。会うと目に涙を浮かべていた。「待ってくれてたんや」
「待つ」ということを考える時、いつもこれを思い出す。本書の「焦れ」の章にある「信頼」とは少し違うかもしれませんが…今では経験できないことです。==スタンダードブックストア/中川和彦


ひとは自分の生をどう生きてきたか。「待つ」ことから探る哲学的断章。

現代は待たなくてよい社会、待つことができない社会になった。現代社会が失った「待つ」という行為や感覚の現象学的な考察から、生きること、生きていることの意味に分け入る、臨床哲学からの哲学エッセイ。

〈目次〉
まえがき

1 焦れ

2 予期

3 徴候

4 自壊

5 冷却

6 是正

7 省略

8 待機

9 遮断

10 膠着

11 退却

12 放棄

13 希い

14 閉鎖

15 酸欠

16 倦怠

17 空転

18 粥状

19 開け

あとがき

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