スタンダードブックストア
実店舗は2023年6月に閉店、現在新たな場所を模索中。
予約商品と別の商品を一緒にご購入の場合、
予約商品の入荷後に別の商品も発送されることがありますのでご注意下さい。
-
【サイン本】バリー・ユアグロー/柴田元幸訳『松明のあかり』
¥1,540
SOLD OUT
※ 訳者柴田元幸さんのサイン入りです。 アメリカ合衆国在住の作家バリー・ユアグローがトランプ政権下のアメリカに住む不安を小説に。 『ボッティチェリ 疫病の時代の寓話』からわずか5年。ユアグローから再び届いた「アメリカのいまを伝える」緊急文書。 「ここに収められた物語は心の、思いきっていえば魂の訴えである。」(柴田元幸) “昨年の大統領選で、本書の収録作「彼」で言及される「彼」の元とおぼしき人物が、七千万以上の国民に支持されて大統領に復帰して以来、合衆国から暗い知らせが届かない日はない。そして、七千余万の人たちのうちかなりの人数にとっては、それら暗い知らせも暗くはなく、ひょっとすると喝采すべき明るい知らせなのかもしれない、と思うと気持ちはますます暗くなる。 とはいえ、そんな吞気なことを言っていられるのも、あくまで当方は外国にいて、いまのところは直接、精神的にも物理的にも甚大な害は被っていないからだろう――いまのところは。が、暗さの渦中にいる人々は、どんな思いで生きているのか? バリー・ユアグローから届いたこれらの寓話は、そのひとつの実例を伝えてくれる“ (訳者あとがきより) -- 『松明のあかり』作者からのメッセージ 2020年、コロナ・ウィルスがニューヨークで猛威を振るっていたときに私は『ボッティチェリ』を書きました。そしていま、別の疫病のさなかに『松明のあかり』を書きました。今回は全米で猛威を振るっている政治的な疫病です。この本に収めた一連の寓話は、切羽詰まった警鐘であり、助けを求める訴えであり、自分が子供のころに移ってきた国でいま為されているさまざまな酷(むご)いことに対する苦悶の叫びです。日々押し寄せてくる、アメリカのみならず世界中を危険にさらしている暴虐、非道、噓のただなかで生きる、その痛みに満ちた経験を、これらの物語は想像力を通して綴っています。ところどころで暗いユーモアを使ってもいますが、絶望に陥らないため、ただ単に絶叫してしまわないために笑うのです。日本の読者の皆さんに、アメリカにいる私たちが、私たちの多くが、いまだ人間でいること、なんとか人間らしさを保ち、私たちの名において日々為されていることに深い恐怖を覚えていることをわかっていただければと思います。『ボッティチェリ』を素晴らしい本にしてくれたチームが、この『松明のあかり』も素晴らしい本にしてくれたことに感謝します。 バリー・ユアグロー 2025年7月20日 柴田元幸訳 -- 目次 松明のあかり ドッキリ 国境 カット! 何か 情報 埃 揺り木馬 光沢 地図帳 ティーカップ のたうつ 彼 ゴヤ 塹壕の日々 気をつけて 飾り戸棚 危険 君は何をした? 墓 逃れる 枕の下に見つかったさまざまな政府のリスト 訳者あとがき 装画・デザイン:横山雄 判型:B6変形 ページ数:88ページ
-
【サイン本】十文字青『さよならは言わない』
¥2,530
※ 著者直筆サイン本です。 ともしびの、きえるとき。 医師から末期癌を告げられた作家には、多くの進行中のシリーズがあり、そして別れた妻と子がいた。 誰にも病状を切りだせないなか、彼の前にかつての同級生が不意に現れる。 十文字青が書き下ろしで贈る、「作家」の物語。 あなたの特別な一冊になりたい、「書肆imasu」レーベル第四弾。 判型:四六判変型 ハードカバー 216P 装幀:名久井直子 造本:四六判変型、表紙クロス装、箔押し
-
黒羽清隆『日中15年戦争』
¥2,090
多様な人びとの視点とともに描く全体像 一九三一年から一九四五年まで15年の長きにわたる戦争で、日本は中国にも敗北した。多様な人々の視点を通して全体像を復元する。解説 一ノ瀬俊也 1931年から1945年の15年にわたる戦争で、日本はアメリカにのみならず中国にも敗北したのだ 著者は、陸軍の企図・満州利権・戦費調達など国内の政治経済的背景に加え、中国側の論理も含めて戦争の経緯を解く。生々しい戦場の実態や兵士の証言など、個々人にも強い焦点をあてた著者特有の記述が、戦争の真の全体像を浮き彫りにし、戦後日本社会の深層に与えた影響も説明する。歴史教育現場からの発言を続けた著者が豊富な史料を交え、人間の内なる「戦争へのあこがれ」に抗すべく、平和への熱情を注ぎこんだロングセラー。 【目次】 概 観 日中戦争と太平洋戦争 一つの質問 / 忘れられた感覚 第1章 中国革命にはむかうもの 国民革命と日本 / 山東出兵 「田中外交」の展開 / 張作霖爆殺事件 第2章 乾いた大陸 満州事変 一九三一年九月十八日 日中十五年戦争の開始 / ゼロアワーへの道 満州事変はなぜ起こったか / 関東軍と陸軍参謀本部 ある「謀略」の構造 第3章 満州占領 「王道楽土」の現実 たたかいの日々 / 「満州国」の誕生 第4章 上海のたたかい ある「序曲」 「爆弾三勇士」 / 「国際都市」上海のたたかい / 上海停戦協定 第5章 万里の長城をこえるとき 「ドミノ理論」のゆくえ 国際連盟・脱退 / 「王道楽土」の幻影 / 「華北分離工作」の形成 第6章 統一中国への道 大長征 よみがえる中国共産党 / 「幣制改革」 経済統一の進展 / 西安事変 第7章 日中全面戦争の開始 「七夕」の夜の銃声 蘆溝橋事件 / 一九三七年夏・東京 / 「支那事変」の成立 第8章 苦悶する中国 南京「陥落」 / 第二次国共合作の成立 八路軍の誕生 第9章 「国民政府を対手とせず」 いわゆる「不拡大派」の敗退 / 近衛声明 / どこへゆく? 近衛内閣 第10章 たたかいの日々 徐州・漢口・広東 一九三八年 徐州 「対支消極持久」方針の成立 / 『麦と兵隊』ノート / 一九三八年 漢口・広東 第11章 生と死の構造 ひもじさの間奏曲 / まずしき兵站線 / 死者たちの群像 苦痛のカルテ 第12章 北のくにの「銃後」 「赤紙」がきた / 「銃後」万華鏡 第13章 もう一つの「中華民国」 ある「偽国」の成立 汪兆銘工作 / 「中華民国」政府の成立 和平交渉の終末点 第14章 「点と線」への道 華中と華南のたたかい / 百団大戦 八路軍が反撃する / 八路軍のたたかい方 ただ一つの「秘密の兵器」 第15章 「軍国化」の経済構造 軍国財政と国民生活 / 国家総動員法の成立と展開 / 軍国日本の土台 戦争が社会を変える 第16章 ある「共和国」の誕生 「辺区」の抵抗の構造 巷にて / 晋察冀辺区のなりたち / 「辺区」展開図 第17章 ある中国理解者の生涯 尾崎秀実の生と死 尾崎・ゾルゲ事件 / 彗星の出現 / ある死刑囚の最期 “Ecce Homo” 第18章 日中戦争から日米戦争へ 日中戦争と日独伊三国同盟 / 日中戦争と日米交渉 第19章 たたかいのはてに 12枚のカード たたかいのなかのたたかい 終 局 文庫版解説 戦争の全体像復元の壮大な試み 一ノ瀬俊也 判型:文庫判 ページ数:752頁 黒羽 清隆(くろは・きよたか):1934- 87年。東京生まれ。東京教育大学文学部史学科卒業。静岡大学教育学部教授を務め、NHKテレビ通信高校講座日本史を担当した。著書に『十五年戦争史序説』(三省堂)、『軍隊の語る日本の近代』(そしえて文庫)、『太平洋戦争の歴史』(講談社学術文庫)など多数がある。
-
加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』
¥990
膨大な犠牲と反省を重ねながら、明治以来、四つの対外戦争を戦った日本。指導者、軍人、官僚、そして一般市民はそ れぞれに国家の未来を思い、なお参戦やむなしの判断を下した。その論理を支えたものは何だったのか。鋭い質疑応答と縦横無尽に繰り出す史料が行き交う中高 生への5日間の集中講義を通して、過去の戦争を現実の緊張感のなかで生き、考える日本近現代史。小林秀雄賞受賞。 判型:文庫判 頁数:512ページ 【未来を生きる力を授ける見事な近現代史講義】佐藤優 私は、同世代の知識人で、何人か心の底から尊敬している人がいる。その一人が加藤陽子氏(東京大学大学院教授)だ。加藤氏、福田和也氏と私の2年近くにわたる鼎談をもとに『歴史からの伝言――“いま”をつくった日本近代史の思想と行動』(扶桑社新書、2012年)を上梓したことがある。複数回、鼎談で同席すると、その人の学識だけでなく、人間性、人生観もわかる。加藤氏は、実証性を重視し、史料をていねいに精査する歴史学者であるが、歴史に彼女を向かわせる動因には、人間に対する強い関心がある。加藤氏は、〈私の専門は、現在の金融危機と比較されることも多い一九二九年の大恐慌、そこから始まった世界的な経済危機と戦争の時代、なかでも一九三〇年代の外交と軍事です。〉(5頁)と述べている。この時代の軍人、政治家、外交官などについて、加藤氏は徹底的に史料を読み込んで、各人に内在する論理を精確にとらえている。私などは、個人研究をすると、その人物に無意識のうちに好感を抱くようになってしまうが、加藤氏は、歴史上の人物を突き放して見ることができる。恐らく、加藤氏は、人間の限界を超えて、歴史を突き動かす目には見えないが確実に存在する力をつかまえることに成功したのだと思う。それだから、歴史に登場する人物や出来事を相対化することができるのだ。 同時に、加藤氏は、熱い魂を持っている。正義感が強く、ある人間の集団が、さまざまな理屈を付けて、別の人間の集団を殺す戦争を憎んでいる。熱い魂と冷静な頭脳が見事に結合しているところに本書『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』の魅力がある。加藤氏は、専門書、一般書、啓蒙書を多数出版している(ちなみに、私が最初に読んだ加藤氏の作品は、『戦争の日本近現代史』[講談社現代新書、2002年]で、鈴木宗男事件に連座して、2002年5月14日に逮捕される1週間前に、当時の職場だった外務省外交史料館[東京都港区麻布台]から、潜伏先のウイークリーマンションに帰る途中、六本木交差点のビルの中の書店で購入した。逮捕される直前に私が読んでいた本がこの本だった)。ただし、本書には、他の加藤氏の著作とは異なる特徴がある。それは、栄光学園の中学生、高校生を対象とした講義をもとにした作品であることだ。加藤氏は、生徒に考える材料を与え、双方向性を最大限に生かしながら講義を進めている。生徒たちの「自分の頭で考える力」を養成する見事な講義を行っている。一例をあげると、1938年に中華民国の駐米大使となった胡適の外交戦略だ。 〈これまで中国人は、アメリカやソビエトが日本と中国の紛争、たとえば、満州事変や華北分離工作など、こういったものに干渉してくれることを望んできた。けれどもアメリカもソ連も、自らが日本と敵対するのは損なので、土俵の外で中国が苦しむのを見ているだけだ。ならば、アメリカやソ連を不可避的に日本と中国との紛争に介入させるには、つまり、土俵の内側に引き込むにはどうすべきか――それを胡適は考えたのです。 みなさんが当時の中国人だとしたら、どのように考えますか。 ――アメリカとソ連と日本を戦わせるための方法? そうです。日本を切腹へ向かわせるための方策ですね。日本人の私たちとしては、気の重くなる質問ですが。 ――連盟にもっと強く介入させるよう、いろんなかたちで日本のひどさをアピールする。 蒋介石がとった方法を、さらに進めるということですね。正攻法です。でも、連盟はあまり力にはならなかったし、アメリカは加盟国ではなかった。これは少し弱いかな。 ――わからないけれど、ドイツと新しい関係ができてきたから、それを利用するとか……。 くわしくは次の章でお話ししますが、ドイツが一時、中国を支えるようになるのは事実です。ですが、もっとアメリカとソ連にダイレクトにつながることですね。 ――まずはイギリスを巻き込んで、イギリスを介してアメリカを引き込むとか……。 アメリカがイギリスを重視していたというのは当たっています。でも、イギリスはドイツとの対立が目前に迫っていて、この頃は余裕がなかった。それでは、そろそろ胡適の考えをお話ししますね。かなり過激でして、きっとみなさん驚くと思います。 胡適は「アメリカとソビエトをこの問題に巻き込むには、中国が日本との戦争をまずは正面から引き受けて、二、三年間、負け続けることだ」といいます。〉(380~382頁) 生徒によく考えさせ、意見を言わせた後に、専門家的知見に基づく答えを示すという見事な手法だ。この講義を通じて、生徒たちは、歴史のダイナミズムを知ることができる。この知識は、講義に参加した生徒たちが将来、政治家、外交官、商社員などになって、国際舞台の第一線で活躍するときに必ず役立つ。加藤氏が教育者として卓越した能力を持っていることがこの作品の行間から伝わってくる。 (さとう・まさる 作家・元外務省主任分析官) 加藤陽子(カトウ・ヨウコ) 1960(昭和35)年埼玉県生れ。東京大学大学院博士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻は日本近現代史。著書に『模索する一九三〇年代』『満州事変から日中戦争へ』『昭和史裁判』(半藤一利氏と共著)等がある。2010(平成22)年『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』で小林秀雄賞受賞。
-
【サイン本】谷川嘉浩『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』
¥1,034
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン本です。 「将来の夢」「やりたいこと」を聞かれたとき、なんとなくやり過ごしていませんか? 自分を忘れるほど夢中になれる「なにか」を探すための道標がここにある 「本当にやりたいこと」「将来の夢」「なりたい自分」こんなテンプレに惑わされないために。 変化を恐れない勇気、あげます。 「将来の夢」や「本当にやりたいこと」を聞かれたとき、 それっぽい答えを言ってやり過ごしたことはないですか? 自分を忘れるほど夢中になれる「なにか」を探すために スマホを置いて一歩を踏み出そう。 【本書に登場する話題】 魚豊『チ。』/山田鐘人・アベツカサ『葬送のフリーレン』/伏瀬『転生したらスライムだった件』/山口つばさ『ブルーピリオド』/屋久ユウキ『弱キャラ友崎くん』/香山哲(漫画家)/黒澤明/ドストエフスキー/ウィリアム・ギブスン『ニューロマンサー』/ジョージ・ソーンダーズ(作家)/ジェニー・ホルツァー(現代アーティスト)/空揚げの無料配布/幽霊文化/マーク・フィッシャー/キルケゴール/フロイト/チャールズ・テイラー/プラグマティズム/宇野常寛/小川公代/鶴見俊輔/森田真生/けんすう『物語思考』/ダニエル・ピンク『モチベーション3・0』/クレイトン・クリステンセン『イノベーション・オブ・ライフ』/スタンフォード式 人生デザイン講座/「本当にやりたいこと」/キャリアデザイン/OODAループ/言語化/観察 【目次】 序章 なぜ衝動は幽霊に似ているのか 第1章 衝動は何ではないか 第2章 衝動とは結局何ものなのか 第3章 どうすれば衝動が見つかるのか 第4章 どのようにして衝動を生活に実装するのか 第5章 衝動にとって計画性とは何か 第6章 どうすれば衝動が自己に取り憑くのか 終章 衝動のプラグマティズム、あるいは実験の楽しみ 谷川 嘉浩(たにがわ・よしひろ):1990年生まれ。京都市在住の哲学者。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。現在、京都市立芸術大学美術学部デザイン科講師。哲学者ではあるが、活動は哲学に限らない。個人的な資質や哲学的なスキルを横展開し、新たな知識や技能を身につけることで、メディア論や社会学といった他分野の研究やデザインの実技教育に携わるだけでなく、ビジネスとの協働も度々行ってきた。著書に『スマホ時代の哲学――失われた孤独をめぐる冒険』(ディスカバートゥエンティワン)『鶴見俊輔の言葉と倫理――想像力、大衆文化、プラグマティズム』(人文書院)、『信仰と想像力の哲学――ジョン・デューイとアメリカ哲学の系譜』(勁草書房)。
-
【サイン本】【帯・カバーなし】朱喜哲『人類の会話のための哲学』
¥1,100
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン本です。 *こちらは未使用ですが、いったん書店に出荷して戻ってきたものです。若干の焼けや傷はありますが、中は新品です(中まで傷んでいるものは販売いたしません) *カバーと帯をつけません *奥付には「セカンドハンドブック」のシールが貼ってあります *予定数量になり次第、販売終了いたします 「ローティという不世出の哲学者を、〈人類の会話〉の守護者であろうとし続けた人物として再発見する。」朱喜哲は、混沌とした現在の日本・世界でローティが注目されるべき意味を鮮やかに記した。 古代ギリシア以来の伝統につらなる哲学を筆頭として「唯一の真正な声」を求める営みは、ひとびとの小さな声をつぐませる。 「雑多で多様な複数の声たち」、その会話こそが人類が豊かに暮らす希望ではないか。 哲学者ローティは多くの批判を引き受けながら、その声たちを守ることこそを哲学の任務として引き受けた。 本書は、第一部はミサック、第二部はセラーズ、第三部はブランダムを中心的に扱うことで、先行研究から後世の視点も含め包括的なローティ像を描き出している。 また、同時に現代的な意義、政治や社会の状況に対してどのように参照しうるのかを明らかにした。 こうしてローティの思想を中心にプラグマティズムの意義が明らかにしていくことで、本書は古典から未来へ繋がる哲学の姿をも希望をもって浮かび上がらせる。
-
【サイン本】杉谷和哉『日本の政策はなぜ機能しないのか? 』
¥924
※ 著者直筆サイン本です。 EBPM(エビデンスに基づく政策)の導入と課題 当たり前のようでなかなか実現できない理由とは 近年、政治の世界では「エピソード・ベースからエビデンス・ベースへ」という掛け声のもと、データやファクトに基づいて 政策を作り、評価する流れがある。EBPM(Evidence‐Based Policy Making)」とも呼ばれるこうした政策のあり方は、いかなる背景から生まれたのか。先駆けである英米の潮流や、EBPM以前の日本にも存在した合理的な政策と評価を目指す動きとは。そもそも、エビデンスとは何を指し、どのように扱えば有益なのか。私たちが見落としがちなこととは。そして、日本の 政策はどうすれば十分に機能するのか。公共政策学の知見からエビデンスと政策の関係を整理した待望の一冊。 【目次】 第1章 EBPMの出現 第2章 日本における政策評価 第3章 日本におけるEBPM 第4章 エビデンスを掘り下げる 第5章 政策の合理化はなぜ難しいのか 第6章 EBPMのこれから 判型・ページ数:新書版・232ページ
-
岩川ありさ『養生する言葉』
¥1,760
この世界が、あなたにとって、ちょっとでも生きやすくなりますように。 自分自身を優しくいたわる「ヒント」がつまったエッセイ集。 大江健三郎、ハン・ガン、津村記久子、文月悠光、『ブルーロック』、『君と宇宙を歩くために』……文学研究者が出会った、人生に寄り添ってくれる「言葉」と「物語」。 「養生という言葉を私は自分自身の生を養うさまざまな物語とつなげて考えてきた。ちょこんと横に置いて、ヒントとなる物語。自分の感情を教えてくれたり、生きる力をくれるような表現。それらを養生する言葉として捉えてきた。養生する言葉は、生きるための知恵であり、私よりも先に生きてきた人たち、同時代に生きている人たちが重ねてきた、輝くような実践の集積である。」 判型:四六変型 ページ数:256ページ 装幀・装画:鈴木千佳子 【目次】 はじめに 1.「私」の物語を探しに 2.トラウマとともに生きるということ 3.傷について語る言葉 4.人生の手引き書をつくる 5.あきらめという鎖をほどく方法 6.助けを求められる社会のために 7.自分を笑わない誰かと生きる 8.養生はいつも社会的なもの 9.災害と養生について 10.あなたの話が聴けたらうれしいです 11.変わってゆく私を受けとめる 12.アンラーンの練習 13.看護について学ぶ 14.他者の世界を聴く おわりに
-
@osenti_keizo_lovinson 『センチメンタル リーディング ダイアリー』
¥2,200
欠点だらけの自分を小説に重ねて生きている。 本を読むと、本当かどうか判別できないくらい薄れてしまった、あのときのあやふやな積み重ねこそが、紛れもない僕自身なのだということをもう一度思い出させてくれるのである。 Instagramに綴られた書評にかこつけた自分語り「感傷読書日記」。 #読書好きとつながりたい 【目次】 『できそこないの世界でおれたちは』11 『平場の月』12 『ゼラニウム』14 『さみしくなったら名前を呼んで』16 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』18 『水を縫う』22 『東京の異界 渋谷円山町』25 『サキの忘れ物』28 『だまされ屋さん』31 『古道具 中野商店』36 『正欲』41 『おべんとうの時間がきらいだった』44 『AMEBIC』48 『果てしなき輝きの果てに』51 『流浪の月』54 『すべて忘れてしまうから』56 『悲しい話は終わりにしよう』60 『初夜』62 『百年の散歩』64 『悪女について』66 『猫を抱いて象と泳ぐ』71 『アウア・エイジ』75 『震災風俗嬢』78 『星月夜』81 『あとを継ぐひと』85 『自転しながら公転する』89 『最後の命』93 『イン ザ・ミソスープ』96 『ビニール傘』99 『大阪』101 『暗渠の宿』104 『ア・ルース・ボーイ』107 『星を掬う』110 『タクジョ!』113 『夜行秘密』117 『これはただの夏』121 『その姿の消し方』125 『海炭市叙景』128 『光』 132 『終わりまであとどれくらいだろう』136 『真夜中の果物』138 『海鳴り』140 『長いお別れ』143 『あこがれ』144 『きみがつらいのは、まだあきらめていないから』146 『悲しみの秘義』147 『ダーティ・ワーク』149 『たそがれどきに見つけたもの』152 『私たちが好きだったこと』156 『いちばんここに似合う人』159 『母影』163 『ガリンペイロ』167 『アポクリファ』171 『わたしたちに許された特別な時間の終わり』175 『今夜、すべてのバーで』177 『往復書簡 初恋と不倫』180 『逆ソクラテス』183 『息子たちよ』186 『流しのしたの骨』189 『センセイの鞄』191 『眠れない夜は体を脱いで』194 『推し、燃ゆ』197 『持たざる者』200 『愛の顚末』204 『家族最後の日』207 『死にたい夜にかぎって』211 『若者はみな悲しい』215 『小島』219 『愛がなんだ』224 『ガラスの街』228 『悪声』232 『季節風 春』236 『短編集』240 『虐殺器官』242 『永い言い訳』244 『私の男』247 『人でなしの櫻』252 『指の骨』254 『八月の母』258 『死んでいない者』262 『国境の南、太陽の西』266 『捜索者』270 『N/A』273 『クラウドガール』275 『最果てアーケード』280 『夜のピクニック』284 『フルタイムライフ』288 『アレルヤ』292 【あとがき】的なやつ297 【謝辞】302 ■四六判変型並製 ■304ページ 【著者プロフィール】 @osenti_keizo_lovinson 1974年、東京都生まれ。大学4年時にロッキングオン社の採用試験で書いた文章を褒められたことを真に受け、大学卒業後に音楽ライターとして活動するものの、まったく食っていけず生活費を稼ぐために近所の書店で働き始める。書店員という職業の面白さに目覚め、約12年間勤務した後に退職。2019年にインスタの読書アカウントを開始。通称「おセンチさん」として書評や映画評にかこつけた自分語りを綴っている。本名は平野敬三。
-
吉村和敏『「イタリアの最も美しい村」全踏破の旅』
¥4,730
「イタリアの最も美しい村」とは、2001年に設立された「イタリアの最も美しい村」協会が、歴史的建造物の保全と修復、ツーリズム産業により地域活性化を目指し、厳密な審査のもと認定する。 本書は2014年時点で認定されていた234村を、写真家吉村和敏が5年かけて取材し、1冊の作品集として発表したもの。 撮りためた中から2000枚余を厳選して、イタリアの知られざる表情、新たな魅力を紹介する、これまでにないガイド写真集。 雄大な自然、歴史を伝える建築群、美食、村人の息づかい……どこまでも美しい、その魅力を存分に味わえる。 判型:A5 ページ数:448ページ
-
【サイン本】アサダワタル『当時場をつくる』
¥2,200
※ 著者直筆サイン本です。 自分が変わってしまうかもしれなというゾクゾク感 足を出すからそこに足場があらわれる 「倫理」と「楽しさ」が出会う場へ ──伊藤亜紗(美学者) 暴力を目撃しそこに居合わせることの当事者性を誠実に考え抜いた一冊 ──信田さよ子(公認心理師・臨床心理士) 支援する/される関係を越えるため「当事者」から「当事場」へ。 当事者性をめぐる困難は「場」で分かち合う。 支援される側と支援する側の垣根を飛び越えるべく、音楽表現を軸にした多彩な活動を繰り広げてきたアーティスト。しかし、勤務先の障害福祉施設で重大なハラスメント事件が発覚。「豊かな日常」を支えるはずの福祉現場にはびこる権力・暴力に直面したとき、何ができるのか? 葛藤し続けた先に著者が見出したのは、〈場〉づくりの重要性だった。 社会の「当たり前」をゆさぶってきた著者が、自身もゆさぶられつつ綴った、福祉・アートについての体験エッセイ。 “私たちはその「当事者になり得なさ」を深く受け止めた先に、もっとふさわしいやり方で「当事者性」を感受し、熟考し、他者と対話をするための〈場〉を創る行動へと移すべきなのではないか。僕はその〈場〉を、「当事場」と名づける。”(本文より) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 【目次】 ■序章 指で覆われる景色 背景コラム❶ 福祉現場における「支援」とは? ■1章 「表現」というレンズで「障害」を考える 句点「。」の行方 この現場から、「考える」を耕す 「壁画」と「まなざし」 背景コラム❷ なぜ「支援」に「表現」が必要か ■2章 支援者は「同志」になれるか?──高崎史嗣という「当事者」と出会って 生きてきた証は電波に乗って 粘る。いても、いなくても 「舟」に一緒に乗り込むこと 背景コラム❸ 「当事者(性)」にまつわる議論を追う ■3章 「当事者性」が溶かされる場──復興公営住宅で編まれたラジオ あのとき あのまちの音楽から いまここへ あなたの「青い山脈」が、私の「青い山脈」になるとき 背景コラム❹ 続・「当事者(性)」にまつわる議論を追う ■4章 どこにも向かわない「居場所」をどこまで続けられるか──再び品川の現場から ■5章 性暴力とハラスメントについて考えた、「そばに居る者」としての記録 これまでのことを思い返す ちゃんと見ようとしなかったことについて書く 「個人」として引き受ける。「変化」のために 背景コラム❺ 「そばに居る者」を巡る「当事者性」 ■最終章「当事場」をつくる 「事件」と「福祉」はどうつながるか? 福祉における「非対称性」と「当事者性」の課題 人に着目した「当事者性」、場を主にする「当事場」 「強い当事者性」だけに囚われないために あとがき 四六判並製 264頁 ◇アサダワタル 文化活動家、近畿大学文芸学部准教授。1979年大阪生まれ。滋賀県立大学大学院環境科学研究科博士後期課程満期退学、博士(学術)。これまでにない不思議なやり方で他者と関わることを「アート」と捉え、全国の福祉施設や復興団地でプロジェクトやワークショップを実施。その経験を著作や音楽作品として発表している。著作に『住み開き増補版 もう一つのコミュニティづくり』(筑摩書房)、『想起の音楽 表現・記憶・コミュニティ』(水曜社)、『アール・ブリュット アート 日本』(平凡社, 編著)など多数。CD作品『福島ソングスケイプ』(アサダワタルと下神白団地のみなさん)でグッドデザイン賞2022受賞。ホームヘルパー2級取得者。
-
佐藤雅彦『作り方を作る』
¥2,970
佐藤雅彦がはじめて語る「教育」「表現」「方法」を巡る遍歴のすべて。 横浜美術館で開催される初の大規模回顧展「佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)」公式図録! 横浜美術館で開催される初の大規模回顧展「佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)」(会期:2025年6月28日(土)―11月3日(月・祝))。 『ピタゴラスイッチ』『だんご3兄弟』『0655/2355』などの教育番組、『バザールでござーる(NEC)』『モルツ(サントリー)』『スコーン(湖池屋)』をはじめとする一世を風靡したCMのかずかず、《計算の庭》《指紋の池》に代表される身体表象をテーマにしたインタラクティブ・アートなどを手掛けてきた、表現者・佐藤雅彦。その40年にわたる創作活動について、佐藤雅彦自身が語る。 幅広い活動の全容をつたえる初めての一冊。貴重な図版多数掲載! 私は、長い間、表現者として研究や活動をしていますが、「表現」ということを意識しだしたのは、ずいぶん遅く、30 代が近づいた頃です。実際に仕事として「表現」に取り組んだのは、なんと 30 代の中頃です。 この本では、私がまだ大学生で進路を決めるあたりから現在に至るまでの、「教育」「表現」そして「方法」を巡る遍歴を実際の制作物とともに、物語っていきます。 読み進めると、私の通ってきた道の端々に、領域の異なる表現が、折に触れ登場してきます。 それは、その時々で、なぜか必然のように目の前に現れた課題に対して、辛うじて見つけた私の解答でもあります。 ーー本書まえがき「物語りの形をした図録」より 判型/ページ数:B5判変形 並製 320ページ 装幀:山本晃士ロバート 佐藤雅彦 (サトウ・マサヒコ) 1954年静岡県生まれ。東京大学教育学部卒業後、株式会社電通に入社。グラフィックデザインから表現を始め、CMプランナーとして「ポリンキー」や「バザールでござーる」など数多くのCMを手掛ける。電通退社後はTVゲーム「I.Q」や楽曲「だんご3兄弟」などを発表し大きな反響を呼ぶ。 1999年より慶應義塾大学環境情報学部教授。2006年より東京藝術大学大学院映像研究科教授。2021年より東京藝術大学名誉教授。 『ベンチの足 考えの整頓』(暮しの手帖社)、『解きたくなる数学』(岩波書店)など著書多数。NHK教育テレビ『ピタゴラスイッチ』、『考えるカラス』、『0655/2355』などの番組制作にも携わり、表現についての研究を続けながら多彩な活動を行っている。2013年紫綬褒章受章。
-
渋谷陽一・松村雄策『渋松対談 赤盤青盤セット』
¥2,640
SOLD OUT
※ 赤盤・青盤の2冊セット販売です。 渋谷陽一と松村雄策が毎月喧々諤々なロック談義を繰り広げる、『rockin’on』の代名詞と言える長寿連載「渋松対談」、シリーズ第5作目と6作目がついに登場。2冊同時に刊行です! 今回は2冊合わせて、たっぷり101回分を収録。9年分の連載を赤盤・青盤の2冊にわたって収録しました。 還暦を迎えて、ますます勢いを増す爆笑ロック漫談がここに。 帯に書かれた超濃厚な推薦文は、桑田佳祐によるもの。こちらも必読です!
-
【サイン本】脇川飛鳥『ラストイヤー』
¥1,650
※ 著者直筆サイン本です。 ドーナツは穴があいてるものですしあなたがいればうれしいですし 〈平易なようでときどき、どうにでもなれ、というような勢いのよさが発生するのがすごい魅力の作風〉 ──pha(蟹ブックス・書店員)2024/6/15Xより 〈ずっと大ファンです。〉 ──枡野浩一(『かんたん短歌の作り方』著者) 2024年4月17日に発行され、早々に完売した「私家版」を、デザインや感触そのままに短歌研究社版として刊行! 人間は別れて生きてゆくのです それではルールを説明します ふたりでただビールを飲んで脳みそがあったかかったあれはよかった 新書判/80頁 装画=水沢そら(『ちゃっくん』より) 装幀=ほんだことこ(MARLC) 【著者プロフィール】 脇川飛鳥(わきがわ・あすか) 1979年、長崎生まれ。枡野浩一『かんたん短歌の作り方』(筑摩書房、2000年)に50首の作品集「気がする私」を掲載。『テノヒラタンカ』(太田出版、2002年)に参加。以降の短歌を本書に収録しました。
-
青海エイミー『ジミー』
¥2,200
note で評判になり、200 名以上が生原稿を読んで、すでに読書会も開かかれた小説が、このたびクラウドファンディング の支援を得て、書籍化を実現。「とんでもない才能と出会ってしまった」と評したオールナイトニッポン最後のパーソナリティ平野友康が、この作品のために紹介動画を制作、楽曲はmonq design オオムラシノが提供。話題性抜群の小説 。大型新人のデビュー! ただのラブストーリーじゃ、なかった。・・・ 読者の感想から ●今まで読んだ中で、一番好きな小説です(10 代女性) ●愛おしくあたたかい気持ちでいっぱいになった(30 代女性) ●ある意味「危険な」小説 。一日中、頭から離れなくなってしまう。そんな「危険」で、「ワクワクが止まらない」物語だ(40 代男性) ●寂しい時、泣きたい時、疑いそうになる時、私は何度もこの物語を読むと思います(30 代女性) ●ジミーはやばいですね。読み進めていくたびに涙が溢れてきます(20 代男性) ●世界はもっと広くて、もっと自由だと「ジミー」は教えてくれる(10 代女性) ●この小説は美しい。必死な、そして悲痛な若者の生き様と苦悩から紡がれるが、私も人間だ ということを思い出させるのだ(20 代男性) ●作中のある言葉が、生命の存在そのものを肯定してくれた(30 代女性) ●一気に読み終わって初めて頬を伝う涙に気付いた(40 代女性 ) 著者プロフィール 青海エイミー(著) 大学院でジェンダースタディーズを学ぶ。2011年にマレーシアにわたり、翌年からペナン島で10年間暮らし、小説『ジミー』を執筆。 2022年帰国、同作でデビュー。ジェンダー、アイデンティティなどのテーマを繊細に描いた『ジミー』は、読者の大きな共感を呼ぶ。2作目は、異国でクンダリーニヨガの講師となる女性の姿を描いた自伝的小説『本当の私を、探してた。」。『夜をめくる星』は3作目の書下ろし小説である。 四六判ハードカバー、222ページ
-
シェイン・シャピロ 『ミュージックシティで暮らそう』
¥3,080
音楽は都市のインフラだ! ライブハウスが減っていくのは「文化の問題」ではなく「都市政策の問題」かもしれない――。 本書は、音楽を“社会のインフラ”ととらえ、まちづくりの戦略に音楽を取り入れる方法を説いた、新しい都市論です。音楽や文化政策について都市と協働する英国のコンサルタント会社Sound Diplomacyの創業者が、ロンドン、アデレード、シドニー、オースティン、マディソン、ハンツヴィルなど、世界各都市と実際に取り組んできた政策やプロジェクトを紹介しながら、都市に音楽が根づくための条件をひもときます。 パンデミック以降、音楽業界が直面する困難を越えて、教育・観光・福祉・ジェンダー平等といった分野にも横断的に音楽が貢献できることを証明する、希望と戦略の書。 【目次】 はじめに なぜ音楽は大切か 第1章 はじめに政策ありき 第2章 みんなのための音楽エコシステム 第3章 ロンドンをミュージックシティに 第4章 ハンツヴィルの冒険 第5章 経済・教育・観光・平等・ケア 第6章 パンデミックのあとさき あとがき ありうべき音楽 解説 ミュージック・アーバニズムの実践(齋藤貴弘) B6判、341ページ
-
レイチェル・カーソン著、 森田真生訳、 西村ツチカ絵『センス・オブ・ワンダー』
¥1,980
生きることを歓び、分け合い、育む。生の源泉にあるものとは。世界的ベストセラー待望の新訳、さらにその未完の作品を、いま京都から書き継ぐ。 「ここにきてよかったね」 この星はすべての生命を祝福している。 世界的ベストセラー『センス・オブ・ワンダー』待望の新訳 さらにその未完の作品を今京都から書き継ぐ 先駆的に化学物質による環境汚染を訴え、今に続く環境学の嚆矢ともなった『沈黙の春』の著者であり科学者であるレイチェル・カーソン。そのカーソンの最後に遺した未完の作品が『センス・オブ・ワンダー』だ。 本書は独立研究者・森田真生による新訳と、「その続き」として森田が描く「僕たちの『センス・オブ・ワンダー』」で構成する。カーソンが残した問いかけに応答しつつ、70年後の今を生きる森田の問題意識に基づいた、新しい読み解き、新しい人間像の模索を行う。 ------ 地球の美しさをよく観察し、深く思いをめぐらせていくとき、いつまでも尽きることがない力が、湧き出してきます。鳥の渡りや潮の満ち引き、春を待つ蕾の姿には、それ自体の美しさだけでなく、象徴的(シンボリック)な美しさがあります。 (レイチェル・カーソン「センス・オブ・ワンダー」より) これから生まれてくるすべての子どもたちが、「きてよかったね」と心から思える、そういう世界を作り出していくこと。僕たちが何度でも新たに、それぞれの「センス・オブ・ワンダー」を生き、書き継いでいこうとしているのもまた、このためなのである。 (森田真生「結 僕たちの「センス・オブ・ワンダー」へ」より) ------ 【目次】 センス・オブ・ワンダー 僕たちの「センス・オブ・ワンダー」 結 僕たちの「センス・オブ・ワンダー」へ 判型 四六判 ページ数:184頁 レイチェル・カーソン:1907-64。アメリカの生物学者。研究の傍ら、大ベストセラー作家に。1962年公害問題を『沈黙の春』で厳しく告発、環境問題の嚆矢となる。『センス・オブ・ワンダー』は1956年に雑誌発表、未完のままに死後単行本化された。ほか著書に『潮風の下で』『われらをめぐる海』『海辺』などがある。 森田 真生(もりた・まさお):1985年生まれ。独立研究者。京都を拠点に研究・執筆の傍ら、ライブ活動を行っている。著書に『数学する身体』で小林秀雄賞受賞、『計算する生命』で第10回 河合隼雄学芸賞 受賞、ほかに『偶然の散歩』『僕たちはどう生きるのか』『数学の贈り物』『アリになった数学者』『数学する人生』などがある。 西村ツチカ(にしむら・つちか):1984年神戸市生まれ。2010年、『なかよし団の冒険』(徳間書店)でデビュー。同作で第15回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞。その他の作品に『ちくまさん』(筑摩書房)『かわいそうな真弓さん』(徳間書店)、『さよーならみなさん』、『アイスバーン』、『北極百貨店のコンシェルジュさん』全2巻(以上、小学館)など。画集に『西村ツチカ画集』(玄光社)があり、書籍の装画や挿絵、CDジャケットなども多く手がける。
-
石井佳苗 『Heima』
¥2,420
1冊の本になった『Heima』総集編 インテリアスタイリスト 石井佳苗さんが伝えたい大切なこと。 家具、香り、ラグ、照明、アート……。伝えたいのは、暮らしを構成する1つひとつを自分軸で選ぶために磨いていきたい「9」つの感覚のこと。石井さんの住まいを通し、素敵な写真共に見せていきます。そのほか、石井さんが憧れる6人の自宅を訪れたり、対談したり。台湾とタイで出合ったインテリアも。224Pの大ボリュームで紹介します。 <内容> Introduction 9 Keys in Daily Life 日々の感覚を磨く9つのキーワード。 PART1 Judge 察する 住まいづくりは自分を知ることから始まる。 今日の自分を知る時間。自分と向き合いインテリアを変えていく。「窓から緑」は必須条件。住まいの中心は変わる。欲しい機能は変わる。「足りない」を知る、つくる。 PART2 Idea あそぶ インテリアは”ミックス”であそぶ。 素材、年代、デザインミックスでバランスをとる。季節の変化に合わせて布使いやアートであそぶ。 PART3 Blance ととのえる いい「間」のある空間は心地よい。 「少しずらす」が絵になるバランス。「間」を取る飾り方。ゆるく仕切り、調和させる。今の暮らしに床の間を。暮らしになじむ畳の間の活かし方。 Column インテリア×風水 李家幽竹さんに教えてもらう。良い気が循環する家の考え方。 PART4 Gradate うつろう 豊かな時間をつくる”光”と”あかり”。 光の通る空間づくり。気分と部屋の雰囲気を左右する。照明器具選び。場所に合わせ他照明の考え方。奥行きのある時間と空間をつくる照明計画。 PART5 Hold 捉える 大きさ、量、形を捉えて、美しく、楽しく、使いやすく 「整う」と「飾る」のほどよいバランスを。美しい収納アイデア。 PART6 Enjoy 享受する 自然の恵みに感謝し、味わい、楽しむ。 判型:A4変判 280x211x20 mm 石井佳苗 いしい・かなえ インテリアスタイリスト。雑誌や広告など幅広い分野で、インテリアやライフスタイルを提案。2020年からはオンラインのインテリア講座を始め、住まいづくりの楽しさを伝えている。
-
オードリー・タン 、 E・グレン・ワイル『PLURALITY』
¥3,300
全世界で大反響! 米TIME誌でも取り上げられた話題の書の日本語版が、サイボウズ式ブックスから遂に刊行! 「PLURALITY」は、台湾の初代デジタル発展省大臣オードリー・タンとマイクロソフトの首席研究員にして気鋭の経済学者グレン・ワイルという世界のトップランナーが提唱する、新たな社会のビジョンだ。 「プルラリティ/多元性」―――それは、「シンギュラリティ/単一性」とは異なる道。対立を創造に変える、協働テクノロジーともに歩む未来。 【権利】【通貨】【コミュニケーション】【投票】【市場】【メディア】【環境】【学習】【政策】……起こり得る未来を全検証した一冊です。 訳:山形浩生…世界的ベストセラー、トマ・ピケティ『21世紀の資本』の訳者として知られる翻訳家 解説:鈴木健…『なめらかな社会とその敵』著者であり、スマートニュース株式会社取締役会長 世界はひとつの声に支配されるべきではない。 対立を創造に変え、新たな可能性を生む。 プルラリティはそのための道標だ。 空前の技術革新の時代。 AIや大規模プラットフォームは世界をつなぐと同時に分断も生んだ。 だが技術は本来、信頼と協働の仲介者であるべきだ。 複雑な歴史と幾多の分断を越えてきた台湾。 この島で生まれたデジタル民主主義は、その実践例だ。 人々の声を可視化し、多数決が見落としてきた意志の強さをすくい上げる。 多様な声が響き合い、民主的な対話が社会のゆく道を決める。 ひるがえって日本。 少子高齢化、社会の多様化、政治的諦観……。 様々な課題に直面しながら、私たちは社会的分断をいまだ超えられずにいる。 しかし、伝統と革新が同時に息づく日本にこそ、照らせる道があると著者は言う。 プルラリティ(多元性)は、シンギュラリティ(単一性)とは異なる道を示す。 多様な人々が協調しながら技術を活用する未来。 「敵」と「味方」を超越し、調和点をデザインしよう。 無数の声が交わり、新たな地平を拓く。 信頼は架け橋となり、対話は未来を照らす光となる。 現代に生きる私たちこそが、未来の共同設計者である。 《著者からのメッセージ》 真の調和とは差異を避けることではなく、多様な声を積極的に束ねて共通の目標へ向かうことにある。日本こそが、次なる道を照らし出す存在になり得ると強く信じている。 ーーーオードリー・タン プルラリティは、世界中のめまいがするほど多様な文化から引き出した伝統を、完成させ、折り合わせ、慎重にハイブリッド化して改善するという昔ながらの日本の誇りと共鳴するものだ。 ーーーE・グレン・ワイル 判型:A5判並製 頁数:624ページ オードリー・タン 台湾における初代デジタル担当政務委員(最年少)であり、世界初のトランスジェンダーの閣僚。著書に『オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る』(プレジデント社)などがある。 E・グレン・ワイル RadicalxChange創設者。マイクロソフト・リサーチのPlural Technology Collaboratory & Plurality Institute 創設者。共著に『ラディカル・マーケット 脱・私有財産の世紀: 公正な社会への資本主義と民主主義改革』(東洋経済新報社 )がある。
-
近藤弥生子『オードリー・タンの思考』
¥1,980
「この新しい本で台湾の人々から日本の友達に 温かい想いを伝えたいと思います。 また、国民と政府の協力により、新型コロナウイルスを克服し、 健康で安全な生活を取り戻すことができると信じています。 ありがとうございました」 ――オードリー・タン 彼女のことを話すとき、 「IQ180の天才大臣」を枕詞にするのをそろそろやめよう。 オードリー・タンの思考は、そんな数値では語りきれない。 そして、私達ひとりひとりが、彼女の思考を知ることで、 この社会を変えていくヒントを得ることができるだろう。 オードリーはこう言っている。 「情熱や使命感は一定の時間を過ぎると使い終わってしまう けれど、楽しさを原動力にすればずっと続けることができる」 ――まずは、楽しむこと。 オードリー・タン公認本! 台湾在住10年のノンフィクションライターによる独占インタビュー。 オードリー氏が今、台湾政府の中で推進している、 「ソーシャル・イノベーション」を軸に仕事の仕方、コロナ対策、 アイディアを行動に移す方法、人との繋がり方、おすすめのデジタルツール、 これからの社会を良くするために何ができるか? 等々を縦横無尽に、 時にはユーモアを織り交ぜながら語っている。 台湾在住の著者である近藤弥生子氏は、 オードリー氏とその周辺の人達の言葉を一言一言、丁寧に掬い上げて取材。 台湾と日本の垣根を超えて、アフターコロナに私たち一人一人が どう社会と関わっていけばより良い未来を作れるのか、 多くのヒントを示唆してくれる内容となった。 ~彼女の人生をまとめる伝記ではなく、これまでの日々に彼女が何を思い、 どのように考え、どう行動しているかについて考えてみたい。 これが、政治ジャーナリストではなく生活者視点で物書きをしている私が、 本書を書くにあたって大切にしたことである。 本書を手に取ってくださった方の心に、少しでも「何か」が宿ることを願って~ ――著者 【目次】 はじめに 「一人の天才を生むことは難しいが、一人一人の心に小さなオードリー・タンを宿そう」 第1章 オードリー・タンという人物、その存在 第2章 オードリー・タンの生い立ち 第3章 オードリー・タンの仕事 1 シビックハッカー・コミュニティ<g0v>への参加と<萌典>2012年末 2 <ひまわり学生運動> 2014年、春 3 民間による法規討論プラットフォーム<v Taiwan>設置に、 外部コンサルタントとして参加 2014年12月~2015年6月 4 教育改革への貢献 2015年 5 大臣として掲げる3つのミッション 6 <総統杯ハッカソン> 2018年~現在 7 新型コロナウイルス感染症対策 2020年 インタビュー ガオ・チャーリャン シビックハッカー・コミュニティ<g0v(零時政府)>発起人 ジャクリーン・ツァイ オードリーを台湾政府に抜擢した当時の女性閣僚 ハワード・ウー マスクマップを開発した台南在住のシビックハッカー 第4章 小唐鳳(小さなオードリー・タン)を心に宿そう 1 「ハクティビスト」になろう 2 ソーシャル・イノベーションと、それを理解するためのおすすめ本5冊 3 使命感や情熱よりも大切なこと 4 世界の中で「自分の役割」をみつけるには? 5 人やお金との付き合い方 6 デジタルツール使用の心得 7 あなたの助けになる、フレームワークやテクニック 8 デジタル担当大臣の一日 おわりに 判型・ページ数 4-6・312ページ
-
柚木麻子『BUTTER』
¥1,045
男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。若くも美しくもない彼女がなぜ――。週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳にあることを命じる。その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。各紙誌絶賛の社会派長編。 原裕菜/カバー装画 判型:文庫判 頁数:592ページ
-
ミロコマチコ『島まみれ帳 』
¥1,870
絵本作家で画家のミロコマチコが、奄美大島にとっぷりつかった濃厚な時間と、愛猫との暮らしをエッセイ・イラスト・写真で綴った、読みごたえたっぷりの一冊。 4ひきのねこたちとの奄美大島への移住、家づくりや巨大台風、夜中までつづく島のお祭り、島の子どもたちとのワークショップ、メキシコでの展覧会など...ブロンズ新社のWEB連載「ミロコあたり」が書籍になりました。 ― もくじ ―― まえがき 南の島でのもらいもの 猫たちの引っ越し 猫たちの引っ越し2 アリ地獄 釣り、はじめました ハブと居酒屋 カマキリおじいちゃん 種下ろし お弁当作り サトウキビの思い出 猫たちの変化 6匹目の猫 てつぞう農園 巨大な台風 お正月の悲劇 タケノコくん 物心交換 隣の達人 カフェバーができた 島の再会と別れ イザリ 深夜の津波警報 メキシコでの展覧会 田舎町での死者の日 妖怪オゴラン 月夜のハブ 八月踊り 増える植物 舟こぎ競争 ムムとモモ 5年目の台風 島の運動会 島のお正月 生き物たち あとがき ―――――― 34篇の「イラスト&エッセイ」と、描き下ろしイラストと53点の写真を収録。 148×210mm 224P 並製 soft cover
-
ひうらさとる『58歳、旅の湯かげん いいかげん』
¥1,650
『西園寺さんは家事をしない』『ホタルノヒカリ』etc. 大人気漫画家が教える50代からの旅の楽しみ方 ドラマ化して話題となった『西園寺さんは家事をしない』『ホタルノヒカリ』など数々のヒット作を手がけた漫画家・ひうらさとるさんは、自他ともに認める旅行好き。 家事や育児がひと段落し、「旅行に行きたい!」と思ったときに、つい二の足を踏んでしまいがちな同年代に向けて、旅を楽しむためのヒントや実践している工夫を教えます。若い頃の体力頼みの旅とは違う、大人世代ならではの「疲れない」、豊かな旅の楽しみ方が満載。旅先に持って行くグッズやファッションアイテムの紹介、ひうらさんが暮らす兵庫県城崎温泉のミニガイドも収録しています。 判型:A5判 128ページ
-
『ニューHOPE』
¥2,000
広島を新しい視点で切り取った ガイドブック? ライフスタイルブック? カルチャーマガジン? Life in Culture Book! 「ニューHOPE」 2025年春、爆誕! -----What is ニューHOPE?----- 「広島のいいところ、教えて〜」なんて言われて さて、いくつ思いつくだろうかと考えてみる いいところって、場所?お店?人? 地形?文化?歴史?それもあるよね たくさんあるなぁ、どんどんでるなぁ 思いついたそれを、わたしたちは まちの「HOPE(希望)」と呼ぶことにした 広島で暮らすわたしたち1⼈1⼈が感じる 「HOPE(希望)」を集めて束ねてみたら どうなるだろう あれ、それってもしかして 新しい広島の希望なんじゃない? そんな気持ちで始まった出版プロジェクトです 暮らすわたしたちが今よりももっと 広島を好きだと思えたなら それがきっとなによりのニューHOPE _____ ◎Special Issue エッセイスト・松浦弥太郎さんと歩く広島 ◎feature 広島のまちの「希望」 A to Z 〜広島に暮らす人たちに聞いたまちの「HOPE(希望)」をAtoZで特集〜 Asajikan(朝時間をたのしむ広島カフェ)、Book(本屋の希望と、絶望)、Curry(広島カレー案内)、Dousoukai(SUPPOSE DESIGN OFFICE同窓会スペシャル)...and more! _____ 制作:柚木藍子、今田順、水木智英、又吉重太 アートディレクター:中山慎介 デザイン:中山慎介、高塚遼、長友浩之 サイズ:W106mm × H184mm ページ:186 言語:日本語