スタンダードブックストア
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小指『小指の沖縄冒険記』
¥990
【目次】 いしじゃゆんたく市場 コザへ 異次元を走るバス 呼ばれた人、呼ばれてない人 いざ、中の湯 神に導かれる 久高島へ 斎場御嶽 旅の完結 62ページ、A5
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小指『奇跡のような平凡な一日 2』
¥1,320
奇跡のような平凡な一日の第二巻。 過去の日記+エッセイ1編「学校の犬」 個人的にとってもおすすめです!(小指さん談) 文庫サイズ 116p
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浅生鴨『選ばない仕事選び』
¥990
仕事選びに正解なんてない。仕事に触れ、仕事とは何かを少しずつ知り、自分の好き嫌いや向き不向きを知っていく。 でも、何を選んでもたいして変わらない。それを知っていれば、急いで選ばなきゃと焦る必要もなくなるはず。 どれを選んでも、多分、だいじょうぶ。 将来のことなんて何も考えず、行き当たりばったりに生きてきて、仕事なんてやりたくないと今でも思いつつ、それでも何となく楽しく毎日を過ごしている僕自身について書こうと思う。 仕事や働き方について僕がどう考えているのかを、そして、これまでどんなふうに僕がいろいろな仕事と出会ってきたのかを、君に伝えてみようと思う。 もちろん僕だからこうなったわけで、君も同じようになるとは限らない。僕と君とは違う人生を歩んでいるわけだからね。 それに、なによりも、大人のアドバイスは真に受けちゃいけないからね。 目次 Ⅰ 仕事について考えてみよう 仕事なんてやりたくない 仕事が僕を選んでいる 仕事って何なのさ? 仕事と職業って違うもの? 仕事とは世界を変えるもの 仕事とお金は無関係 お金で仕事は変わらない 選択肢を増やす道具 仕事に選ばれたときに 仕事選びの要素を考えてみる ミニコラム 白い手帳の喜び Ⅱ どうやって仕事に出会うの? 好きを仕事にしなくていい 仕事選びを焦らなくていい やりがいは君のもの 仕事は人生の一要素 仕事選びに正解はない 作業と仕事 仕事は君だけのものじゃない 誰にでもできる仕事 仕事のことは後回しに 正解は探さなくていい ミニコラム 決め方を決める Ⅲ 働かなくても生きていける? 将来を決めすぎない 働くのは当たり前じゃない 働かないと、僕たちは孤独になる 社会的な生き物 大人は仕事を知らない 始めはうまくいかない やればやるほどうまくなる 仕事に似ているもの 選ばない幸せ、選ばない贅沢 判型:新書判 ページ数:192頁 【著作者プロフィール】 浅生 鴨(あそう・かも):作家、広告プランナー。1971年、神戸市生まれ。たいていのことは苦手。ゲーム、レコード、デザイン、広告、演劇、イベント、放送などさまざまな業界・職種を経た後、現在は執筆活動を中心に、広告やテレビ番組の企画・制作・演出などを手掛けている。主な著書に『伴走者』(講談社)、『どこでもない場所』、『ぼくらは嘘でつながっている。』(ダイヤモンド社)、『すべては一度きり』『たった二分の楽園』『三万年後に朝食を』『四メートルの過去』『五グラムの用心棒』(共に左右社)など。同人活動として『雨は五分後にやんで』『牛し本』などの展開も。座右の銘は「棚からぼた餅」。
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Chad Moore『At Amber』
¥19,800
約28 cm x 約17 cm ① タブロイド版16ページ ZINE (約56 cm × 約34 cm が4枚 半分に折られています。) ※さらにもう半分に折られてパックされています。 ② リソグラフ POSTER 付き(最後の赤い画像) 2015年11月15日からベルギーのアントワープで 開催の個展「AMBER」に際して製作されました。
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水野太貴『会話の0.2秒を言語学する』
¥1,760
会話で相手と交替するまで平均0.2秒。この一瞬にどんな高度な駆け引きや奇跡が起きているのか──言語学の歴史を大づかみに振り返りつつ、「食べログ」レビューからお笑いに日銀総裁の会見、人気漫画まで俎上に載せ、日常の言語学をわかりやすく伝える、待望の書き下ろし。なぜうまく話せないのか。悩んでしまうあなたの必読書! まえがき 日々繰り広げられる、0・1秒単位の競争 10分の激論を464ページで解説するように 言語漬けの青春 謎解きの鍵は「文脈」から 第一章 コミュニケーション上手になるための「語用論」 イギリスの裁判所を揺らした発言 大ポカした就職面接「会いたい人は?」 謎まみれの解釈メカニズム ことばとは、世界への働きかけである 「させていただく」を「食べログ」で研究する 「会話は協調して行なえ」グライスが説いたこと 福本伸行『アカギ』でわかる語用論 「それはそれ、これはこれ」がなぜ成立する? 芸人のボケを語用論してみる 発話の解釈を導き出すには? 発話の解釈はコスパで決まる コミュニケーションモデルは「暗号解読」から「推論」へ 文脈を科学する3つの知見 第二章 ことばには“奥行き”がある インドの新聞に躍った見出し「ドナルド・トランプの死」 言語学者が最も注目する「単語の並べ方」 天才ソシュールの言っていたすごいこと 未知の言語の記録に燃えるアメリカ構造主義言語学 引用ランキングトップで唯一存命。言語学者チョムスキーの仕事 難解なのにハマる人が多い「生成文法」 文は何からできている? 樹形図の上がる下がるに興奮する 文の理解には二次元的な情報が必要だ 視覚思考者(ビジュアル・シンカー)が教えてくれること 伝言ゲームにはノイズが入るもの 第三章 あなたは「ネコ」の意味さえ説明できない 君の言っているのとぼくの言うのとは意味が違うんだよ 意味の研究、難解すぎる 「見えないものは扱わない」学派もある 意味は要素を列挙してもわからない 指さしたらあとは「ネコ」の意味なんて知らない 難解で地味だけど重要な形式意味論 類似性を見つけてまとめるカテゴリー化 「言語は比喩でできている」認知意味論 僕たちは「時間」を比喩を通して理解している 日本語の単語の意味も考える 「近づく」と「近寄る」はどう違う? 検索エンジンの予測のように、頭に浮かぶことば 言語はコミュニケーションのツールの一つにすぎない 第四章 言語化の隠れた立役者たち 「なぜサッチャーはこうも頻繁に話を遮られるのか」論文 自殺予防センターで生まれた「会話分析」 雨粒が水面に落ちる過程 会話分析の研究者が最初に注目したこと 会話の順番交替は先読みできる 聞き手の沈黙時間を話し手はどうとらえるか 「はい」より「いいえ」の方が沈黙が長い 沈黙は重要な情報となる なぜリモート飲み会は定着しなかったのか まあ、あのー、そのー、こう、えーっと…… 「あのー」と「えーと」の違い 「うーん」はどんなときに使うか 僕たちがフィラーを口にするわけ 電話中についしているジェスチャーの正体 ジェスチャーを封じられるとフィラーが増える ことばとジェスチャー、どっちが先か あまりに鮮やかな実験 オノマトペは「言語化されたジェスチャー」 言語のサブ的要素が言語化に役立つ 僕らは日々ものすごいことをやっている 終 章 世界は広い! 驚きのコミュニケーション なんでそうなる? あの国この国 日本でも違う、東北と近畿 自閉スペクトラム症の子どもは津軽弁を話さない? コミュニケーションの「普通」って? 「彼女は海が好きだ」「彼女は海が好きだった」今も付き合ってるのは? 「ね」と「よ」の違いは難しすぎる 発話における「普通」を考える 発音時の自分の舌、唇、口の動き 自己紹介のたびに気が重くなる吃音当事者 たまたまできる発音という不思議 日本語話者の会話は世界的せっかち 会話の流暢さと能力主義の関係 言語学を学んでわかった、言語の限界 「自分と出会い直す」という希望 あとがき 発酵デザイナーとの散歩 いびつな本です。でも 壮大な問いに挑戦してみる 言語学に携わる方々に感謝を込めて 【後注】 もっと知りたくなった読者のための30冊 判型 四六判 頁数 240ページ 【著者プロフィール】 水野太貴 ミズノ・ダイキ 1995年生まれ。愛知県出身。名古屋大学文学部卒。専攻は言語学。出版社で編集者として勤務するかたわら、YouTube、Podcastチャンネル「ゆる言語学ラジオ」で話し手を務める。同チャンネルのYouTube登録者数は36万人超。著書に『復刻版 言語オタクが友だちに700日間語り続けて引きずり込んだ言語沼』(バリューブックス・パブリッシング)、『きょう、ゴリラをうえたよ 愉快で深いこどものいいまちがい集』(KADOKAWA)がある。 【書評】 最高の浅瀬弾丸ツアーみたいな本 堀元見 良質な知識エンタメには、必ず良い問いがある。 『会話の0.2秒を言語学する』はそれを改めて実感させてくれる本だ。 「会話のターンが切り替わるわずか0.2秒の間に、脳内で何が起きているのか」という問いは極めて分かりやすく魅力的で、読者を自然に言語学の世界にいざなってくれる。語用論だの統語論だの意味論だのという、門外漢からは何をやっているかすら分からない言語学のジャンルに次々に足を突っ込んだかと思ったら次々に離脱する。ひとつの問いを追いかけていくうちに、なんとなく色々なジャンルを浅く広く知れて得した気分になる。七つの海の浅瀬で遊び回る弾丸ツアーみたいな本だ。 著者の水野と僕はもう5年近く「ゆる言語学ラジオ」というYouTubeチャンネルをやっている。僕たちは昔からこういう「浅瀬弾丸ツアー」みたいなコンテンツが好きで、その共通点があったから、一緒に知識エンタメYouTubeを始めた。 世間ではゴチャゴチャにされがちだが、「教養系YouTube」と「知識エンタメYouTube」はまったく違うものである。前者は勉強のためにマジメに見るイメージで、そこには崇高な目標がある。VUCAの時代を生き抜く21世紀型人材になるために見ている人が多い。一方、後者はエンタメとしてゆるく見るイメージで、特に崇高な目標はない。VUCAの時代を生き抜くためにではなく、おもしろいから見ている人が多い。僕たちは後者の方が好きだったので、後者として始めた。 知識エンタメに必要なのは、魅力的な問いだ。問いがしょぼいとエンタメとして成立しない。「語用論とは何か?」ではダメだ。ほとんどの人が気にならない問いでは、エンタメにならない。 本書の問い「会話のターンが切り替わるわずか0.2秒の間に、脳内で何が起きているのか」は、世界中の人に関係があり、言われてみると誰もが気になる魅力的なものだ。そして、徹頭徹尾この問いに沿って議論が展開されるので、各ジャンルの浅瀬にしか立ち入らない。「語用論の全体像」みたいなものを深く理解する必要がなく、問いに関係ありそうな知見だけを浅く拾っていく。これがありがたい。 「網羅的である」というのは専門書においては良いことだが、知識エンタメにおいては悪いことだ。「A氏が提案した7個の法則」みたいなのが出てきたとき、全部を丁寧に解説されると僕は飽きてしまう。「おもしろい法則だけ教えてほしいな。ひとつかふたつでいいから」と思ってしまうのだ。勉強したいのではなくおもしろがりたいだけの人間はとかく不真面目である。全容など知りたくないので、とにかくおもしろいところだけ見せてほしい。本書は、そんな下世話なニーズを満たしてくれる。 水野は、浅瀬弾丸ツアーを率いるのに最適なツアーコンダクターだ。彼は「会話の0.2秒」を軸にして、正しくルートを設計してくれた。立ち寄るスポットを過不足なく選定し、それぞれのスポットでの正しい観光ガイドもつけてくれた。「英国の元首相サッチャーはやたらとインタビュアーに会話を遮られる。それは彼女のイントネーションのせいだった」のように、興味深い具体例から自然とその海に入れるようになっている。彼の観光ガイドのお陰で、浅瀬にしか入っていないのに、その海の楽しさは十分理解できる。弾丸ツアーだからこそ、コンダクターの腕が問われるのだ。 そして、彼に連れ回されるままに色々な海を見ていくと、なんとなく世界全体の見取り図ができ、自分なりの感想が湧いてくるだろう。「会話ができているの、奇跡だな」と素直に思うかもしれないし、「この会話の仕組みをハックすれば営業成績を上げられる」と思うかもしれない。豊富な参考文献が収録されているので、気になる海があればもっと深く入ってみてもいいだろう。ツアー旅行で満足した後は、自分なりの旅を設計すればいい。ちなみに僕は大学でコンピュータサイエンスをやっていたので、「俺もコンピュータを題材に同じ本を書けるな。Amazonの購入ボタンをクリックしてからの0.2秒で何が起きているか、という本を書こうかな」と次作の構想を膨らませてしまった。そういう刺激に満ちた本である。 ところで、水野と飲んでいると「人間的な深みがほしい。俺の人生は浅すぎる」とよく言っている。彼は浅瀬弾丸ツアーを極めすぎて、人生においても浅瀬から出られないらしい。彼が人生の深みを犠牲にして書き上げた至極の浅瀬弾丸ツアー本を、あなたもぜひ手にとってみてはいかがだろうか。 (ほりもと・けん) 波 2025年9月号より 単行本刊行時掲載
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赤峰幸生『赤峰幸生の流儀』
¥2,420
■赤峰幸生がスタイルと暮らし方、生き方の流儀を綴る 1960 年代から紳士服業界の第一線で活躍し続け、いくつもの伝説的なブランドやムーブメントを産み出してきた、ファッションディレクターにして服飾文化研究家、赤峰幸生。近年は緑豊かな郊外にアトリエ「めだか荘」を構え、次世代に向けてその哲学を発信。SNS などを通して、日本のみならず欧米の若者たちからも絶大な尊敬を集めています。本書は、そんな赤峰幸生のスタイルブックにして暮らしの教科書です。 過去に朝日新聞 be で連載されていた『男の粋を極める 装い歳時記』を中心としたエッセイの再録に加え、 衣食住におけるレジェンドたちとの豪華対談、そして赤峰幸生にとっての〝聖地〟日本民藝館の探訪記事など、盛りだくさんのコンテンツを凝縮。 トレンドに流されない、装いとライフスタイルの極意を学びたい方は必見の一冊です。 ■収録内容 ダシの効いた男になるために 春 夏 秋 冬 コラム 「手土産」の流儀 「和の暦」を暮らしに 取り入れてみませんか? 健康であるために ごはんを土鍋で炊いてみろ 赤峰流装い講座 ①「男の三原色」を極めよ ②お洒落のヒントは街にある ③ミルクティーからセンスを盗め ④夏も化繊に頼らない ⑤ Vゾーンの基本は同系色にあり ⑥装いの〆は靴下だ ⑦一生愛せる生地 ⑧普段のスーツをフォーマルに装う方法 赤峰幸生「住」の聖地 日本民藝館・柳宗悦先生との心の対話 赤峰幸生「食」の聖地 神田まつやでそばを手繰る 赤峰なんでもベスト 仕様:B5変(天地216mm×左右166mm)/並製/128ページ ■著者プロフィール 赤峰 幸生 ファッションディレクター/デザイナー/服飾史研究家 1944 年東京都目黒区生まれ。桑沢デザイン研究所を卒業後、Chipp や WAY-OUT、グレンオ ーヴァーといったトラッドブランドの企画、デザインを手掛ける。1990 年には自身の会社 インコントロを設立し、海外ブランドの販売代行やセレクトショップのコンサルティング、 イタリアンレストランの監修まで幅広い分野で活躍。近年はカスタムクロージングブラン ド「Akamine Royal Line」を軸に、クラシックな衣食住の文化を次世代に伝えている。
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『今、何かを表そうとしている10人の日本と韓国の若手対談』
¥2,420
国際交流基金ソウル日本文化センター・韓国国際交流財団東京事務所・クオンの共催で、2015年から3年間にわたって行われたプロジェクト「日韓若手文化人対話―ともに語り、考えを分かち合う」。 アート、演劇、映像、建築、文学… 各分野で「今、何かを表そうとしている人」、5組10人が出会い、語り、問いかけ、考えを分かち合った対談の様子と、対談前後に交わした手紙をあわせて収録。 目次 第1章 西川美和(映画監督)× ムン・ソリ(女優/映画監督) 第2章 寄藤文平(グラフィックデザイナー)×キム・ジュンヒョク(小説家) 第3章 光嶋裕介(建築家)×アン・ギヒョン(建築家) 第4章 朝井リョウ(小説家)×チョン・セラン(小説家) 第5章 岡田利規(演劇作家)×キ・スルギ(アーティスト) プロフィール 版元から一言 この本は、国際交流基金ソウル日本文化センター・韓国国際交流財団東京事務所・クオンの共催で、日韓国交正常化 50周年にあたる 2015年から 3年間にわたって行われたプロジェクト「日韓若手文化人対話―ともに語り、考えを分かち合う」を記録したものです。 日韓で活躍する20代から 40代前半までの文化人 5 組の対談が、日本と韓国で1回ずつ、計10回行われました。 「今、何かを表そうとしている」人々が向かい合って語り、手紙に載せて届けた思いを、この本を手に取ってくださった皆さんと分かち合うことができればと願っています。 四六判 並製
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ハン・ガン『少年が来る』
¥2,750
1980 年5月18 日、韓国全羅南道の光州を中心として起きた民主化抗争、光州事件。戒厳軍の武力鎮圧によって5月27日に終息するまでに、夥しい数の活動家や学生や市民が犠牲になった。抗争で命を落とした者がその時何を想い、生存者や家族は事件後どんな生を余儀なくされたのか。その一人一人の生を深く見つめ描き出すことで、「韓国の地方で起きた過去の話」ではなく、時間や地域を越えた鎮魂の物語となっている。 目次 もくじ 一章 幼い鳥 二章 黒い吐息 三章 七つのビンタ 四章 鉄と血 五章 夜の瞳 六章 花が咲いている方に エピローグ 雪に覆われたランプ 訳者あとがき 前書きなど 光州事件から約三十五年。あのとき、生を閉じた者の身に何が起きたのか。生き残った者は、あれからどうやって生きてきたのか。未来を奪われた者は何を思い、子どもを失った母親はどんな生を余儀なくされたのか。三十年以上の月日を経て、初めて見えてくるものがある――。丹念な取材のもと、死者と生き残った者の声にならない声を丁寧に掬いとった衝撃作。『菜食主義者』でマン・ブッカー賞国際賞に輝いた、著者渾身の物語。 版元から一言 『菜食主義者』でマン・ブッカー賞国際賞に輝いたハン・ガンの邦訳第2作です。 四六判 縦185mm 横130mm 厚さ195mm 280ページ 並製 【著者プロフィール】 ハン・ガン (ハン ガン) (著) 1970年韓国・光州生まれ。延世大学国文学科を卒業。 1993年季刊「文学と社会」に詩が、翌年ソウル新聞の新春文芸に短編小説「赤い碇」が当選し文壇にデビューした。 現在、ソウル芸術大学の文芸創作科教授。 『菜食主義者』で、韓国で最も権威ある文学賞、李箱文学賞を受賞、また2016年国際的に権威ある文学賞の1つマン・ブッカー賞国際賞を受賞。その他の作品に、短編集『麗水の愛』『私の女の実』、長編小説『黒い鹿』『あなたの冷たい手』『風が吹いている、行け』、散文集に『そっと静かに歌う歌』『愛と、愛を取りまくもの』などがある。 小説のほかに、絵本『雷小僧、天女稲妻、小僧天女』、大人のための童話『涙の箱』『わたしの名前は太陽花』などがあり、童話の翻訳も多数手がけている。韓国小説文学賞、今日の若い芸術家賞、東里文学賞など受賞多数。 井手 俊作 (イデ シュンサク) (訳) 1948年、福岡県生まれ。 1974年、早稲田大学政治経済学部卒。 新聞社勤務を経て2009年に韓国文学作品の翻訳を始める。 訳書に崔仁浩の小説集『他人の部屋』と小説『夢遊桃源図』。
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ハン・ガン『菜食主義者』
¥2,420
「新しい韓国文学シリーズ」第1作としてお届けするのは、韓国で最も権威ある文学賞といわれている李箱(イ・サン)文学賞を受賞した女性作家、ハン・ガンの『菜食主義者』。韓国国内では、「これまでハン・ガンが一貫して描いてきた欲望、死、存在論などの問題が、この作品に凝縮され、見事に開花した」と高い評価を得た、ハン・ガンの代表作です。 ごく平凡な女だったはずの妻・ヨンヘが、ある日突然、肉食を拒否し、日に日にやせ細っていく姿を見つめる夫(「菜食主義者」)、妻の妹・ヨンヘを芸術的・性的対象として狂おしいほど求め、あるイメージの虜となってゆく姉の夫(「蒙古斑」)、変わり果てた妹、家を去った夫、幼い息子……脆くも崩れ始めた日常の中で、もがきながら進もうとする姉・インへ(「木の花火」)― 3人の目を通して語られる連作小説集。 四六判 304ページ 【著者プロフィール】 ハン・ガン (ハンガン) (著) 1970年韓国・光州生まれ。 延世大学国文学科を卒業。 1993年季刊「文学と社会」に詩が、翌年ソウル新聞の新春文芸に短編小説「赤い碇」が当選し文壇にデビューした。 現在、ソウル芸術大学の文芸創作科教授。 本作『菜食主義者』で、韓国で最も権威ある文学賞、李箱文学賞を受賞。その他の作品に、短編集『麗水の愛』『私の女の実』、長編小説『黒い鹿』『あなたの冷たい手』『風が吹いている、行け』、散文集に『そっと静かに歌う歌』『愛と、愛を取りまくもの』などがある。 小説のほかに、絵本『雷小僧、天女稲妻、小僧天女』、大人のための童話『涙の箱』『わたしの名前は太陽花』などがあり、童話の翻訳も多数手がけている。韓国小説文学賞、今日の若い芸術家賞、東里文学賞など受賞多数。 きむ ふな (キムフナ) (訳) 韓国生まれ。 韓国の誠信女子大学、同大学院を卒業し、専修大学日本文学科で博士号を取得。現在は日韓の文学作品の紹介と翻訳に携わっている。 翻訳書に、津島佑子・申京淑の往復書簡『山のある家、井戸のある家』(集英社)、孔枝泳『愛のあとにくるもの』(幻冬舎)、 李垠『 美術館の鼠』(講談社)、『いまは静かな時‐韓国現代文学選集』(共訳、トランスビュー)など。韓国語訳書に津島佑子『笑いオオカミ』(第1回板雨翻訳賞)など、著書に『在日朝鮮人女性文学論』(作品社)がある。
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『別冊 中くらいの友だち 韓国の味』
¥1,650
韓国を語らい・味わい・楽しむ雑誌『中くらいの友だち』。長年韓国とかかわってきた人々が、詩、エッセイ、翻訳、街歩き、韓国伝統食や韓国ロックなど、ユニークな視点で韓国を綴ってきました。 ファンに惜しまれつつ2023年に最終号が刊行されましたが、別冊として復活! 今回は「韓国の味」をテーマに、豪華執筆陣がさまざまな思い出や経験について綴ります。巻頭カラーで豊富な写真も掲載。 目次 韓国の味 食とはつまるところ記憶である すべては醬から始まった/きむ・すひゃん ヤン監督宅の元気が出る食卓/荒井カオル 飯はわかちあうもの 韓国の学校給食 完全無償化の思想/伊東順子 韓国ハンバーガーの軌跡 米軍基地からローカル市場まで/大瀬留美子 水料理の全州とドジョウの南原、春香タワーは食後景/清水博之 発酵する韓国ロック 我がバンド“コプチャンチョンゴル”の味/佐藤行衛 食と文学 グルメ小説としての『火山島』/四方田犬彦 松の実/斎藤真理子 全州名物タッペギクッと大邱の自慢テグタンバン 雑誌『別乾坤』から/八田靖史 食とはつまるところ記憶である スッポンの涙/カン・バンファ 済州島の夏の味 きゅうりの冷やし汁/李 銀子 シッケとハンメと北のクナボジ/宋 毅 在日の「味」と「匂い」と記憶/金 誠 ハルモニのキムチ/ゆうき 90年代の味はチキンだ/すんみ 韓国料理の記憶を辿る/中沢けい ハルモニのおことづけ/金 惠貞 「おにぎり」と「雙和湯」/金 利惠 南家の食卓/南 椌椌 A5判並製 144ページ
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イ・サン編『書かずにいられない味がある』
¥2,200
〈食〉は暮らしと文化の生命線 プルコギや冷麺がソウルで日常的に食べられるようになったのは、 今からたった約百年前のこと。 地方や海外の味が流入し、外食店が増え、 朝鮮半島の食文化が大きく変貌していった時代でもある。 当時の人々のいのちをつなぎ、生活を彩った〈食〉の数々が、 作家や記者らの筆によって臨場感をもって描かれる――。 どこから読んでも味のある、小説、エッセイ、ルポルタージュ40選。 ●訳者解説より すべての作品に共通する内容として、人々の食にかけるひたむきな姿勢があげられる。植民地下の厳しく、貧しかった時代、食べることは生きることと同義であった。大衆居酒屋でマッコリをあおる姿も、水っぽく薄い粟粥を懸命にすする姿も、病気の妻にソルロンタンを買って帰るため必死に働く姿も、日々を懸命に生きる人たちのリアルな日常である。そこには飽食の時代にあって、ついつい忘れがちな食への原初的な情熱が込められており、読めば読むほどに調理技術を超えた「味わい」が伝わってくる。 訳者としての立場ではあるが、一読者としても満腹度の高い一冊であった。 ――コリアン・フード・コラムニスト 八田靖史 目次 はじめに 第1部 春は明月館の交子料理にあり カレイ、ロバ/白石 柳京食譜/李孝石 明太/蔡萬植 エジョチム/蔡萬植 夏の味覚/桂鎔黙 スイカ/崔曙海 マクワウリ/薄田斬雲 青ブドウの思想/李孝石 山菜/蔡萬植 幽霊の鍾路/李泰俊 春を待つ気持ち/金尚鎔 愛酒記/金岸曙 店頭の牛頭骨/薄田斬雲 外国で思い出した朝鮮のもの/李晶燮 麵/白石 海苔/具本雄 第2部 食は小説になる サンジョク/蔡萬植 冷麵/金浪雲 カルビをかじる犬/尹白南 餅/金裕貞 十月に咲くリンゴの花/李孝石 運のよい日/玄鎮健 第3部 チュタン店の下働きとして チュタン店の下働きとして二日間の住み込み/B記者 冷麵配達夫に扮した記者 秘密家庭探訪記/夜光生 朝鮮料理店の始祖明月館 明月館と食道園の料理戦争 富豪の食事と極貧者の食事 菓子屋の人気がある理由 男女の恋愛のおかげ/京城探報軍 ピンス/方定煥 第4部 八道名物飲食礼賛 珍品中の珍品 神仙炉/牛歩生 全州名物 タッぺギクッ/多佳亭人 忠清道名物 鎮川メミルムク/朴瓚煕 慶尚道名物 晋州ビビンバ/飛鳳山人 無視するべからず ソウルのソルロンタン/牛耳生 天下の珍味 開城ピョンス/秦学圃 愛の餅、風流の餅 延白インジョルミ/長寿山人 四季の名物 平壌冷麵/金昭姐 大邱の自慢 大邱湯飯/達城人 京城名物料理 京城名物 野菜と果物 筆者紹介 訳者解説 四六判 244ページ 並製 【著者プロフィール】 イ・サン(李相) (イサン) (編) 編者:イ・サン(李相) 韓国の中央大学で歴史を、弘益大学大学院で文化芸術経営を学ぶ。 文筆・出版活動の傍ら、ヘイリ芸術村事務局の責任者ならびに坡州ブックソリの運営責任者を務めた。 著書に『世界芸術村は何で生きるのか』『世界の本祭り』『李舜臣、昔の絵で読む』ほか、翻訳書に鈴木常勝『大路─朝鮮人の上海電影皇帝』、Gifford, Eli“How Can One Sell the Air?”など。 2020年に韓国出版評論賞を受賞。 八田靖史 (ハッタヤスシ) (訳) 訳者:八田靖史 コリアン・フード・コラムニスト。 慶尚北道、および慶尚北道栄州(ヨンジュ)市広報大使。ハングル能力検定協会理事。 1999年より韓国に留学し、韓国料理の魅力にどっぷりとハマる。韓国料理の魅力を伝えるべく、2001年より雑誌、新聞、WEBで執筆活動を開始。トークイベントや講演のほか、企 業向けのアドバイザー、韓国グルメツアーのプロデュースも行う。 著書に『韓国行ったらこれ食べよう!』(誠文堂新光社)、『あの名シーンを食べる! 韓国ドラマ食堂』(イースト・プレス)、『目からウロコのハングル練習帳 改訂版』(学研プラス)ほか多数。 電子書籍『韓食生活BOOK』シリーズを不定期で刊行。 韓国料理が生活の一部になった人のためのウェブサイト「韓食生活」(https://www.kansyoku-life.com/)、YouTube「八田靖史の韓食動画」を運営。
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【古書】『工芸青花』5号
¥15,400
※ 古書ですが新品同様です。 『工芸青花』5号 目次 Contents 1 板と私 My Favourite Boards ・板極道の入口で 小澤實 ・歴史の形見 青井義夫 ・漆喰とバスク 内田鋼一 ・朝鮮の餅板 大塚潔 ・奈良古材 川瀬敏郎 ・茶の敷板 木村宗慎 ・謙虚さ 坂田和實 ・長い床の間 高木孝 ・板切れの美 吉田昌太郎 2 小川待子 やきものと言葉以前 Machiko Ogawa: Ceramics and the World Before Language Existed ・踏みだす人 井出幸亮 3 鑑賞陶器のはじまりと本 The Beginning of Appreciative Ceramics and their Catalogues ・繭山龍泉堂訪問記 森岡督行 ・大正の新風 川島公之 ・作品解説 川島公之 4 意中の美術館 Museums on My Mind ・アカデミア美術館の巻 中村好文 5 うつわのはじまり The Origin of Utsuwa ・東北古椀 赤木明登 精華抄 ■2016年4月30日刊 ■A4判|麻布張り上製本|見返し和紙(楮紙) ■カラー168頁|インドの古布カンタを貼付したページあり
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石川直樹『最後の山』
¥2,420
23歳でエベレストを登頂して以来20年余。世界で最も高く危険な山々への挑戦はついに「最後の山」シシャパンマへ。人間を拒む「デスゾーン」でぼくが見たのは、偉大で過酷な自然の力と、我々はなぜ山に登るのかという問いへの答えだった──中判カメラを携え、人類の限界を超えようとする仲間たちと共に登った生の軌跡。 【目次】 プロローグ 第一章 新世代シェルパ ガッシャブルムII峰+ダウラギリ 第二章 間違ったルート カンチェンジュンガ 第三章 執念の山 K2+ブロードピーク 第四章 真の頂上とは マナスル 第五章 悲痛な報せ アンナプルナ 第六章 楽園と地獄 ナンガパルバット+ガッシャブルムI峰 第七章 白い闇 チョオユー 第八章 二つの雪崩 シシャパンマ 第九章 生還者 第十章 最後の山 シシャパンマふたたび エピローグ 判型:四六判変型 頁数:272ページ 装幀:yukino kayahara/カバーイラスト、新潮社装幀室/装幀
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【古書】『建築のことばを探す 多木浩二の建築写真』
¥18,700
※ 古書ですが未開封新品同様です。 多木浩二初写真集『建築のことばを探す 多木浩二の建築写真』。 本書は、故・多木浩二(1928~2011)が1968年から1979年に撮影した個人住宅17軒、124点の写真が収録。被写体の建築家は、篠原一男(1925~2006)、坂本一成(1943~)、伊東豊雄(1941~)、白澤宏規(1943~)で、それぞれの建築家が生前の多木から預かったというフィルムおよびプリントを複写した。本書編者のアーティスト・飯沼珠実が、本書刊行までにみつけた多木の建築写真は12,000コマを数え、収録写真の半数以上が、撮影から50年前後のときを経て、本書において初めて発表される。 写真は被写体の竣工年順に並べられ、建築作品の基本情報に加え、本書デザイナー・高室湧人が描きおこした図面に、多木の撮影地点をプロットした資料が添えられる。さらに二本のテキスト、多木が篠山紀信写真集『家 Meaning of the House』(潮出版・1975)に寄せた19編のエッセイのひとつ「家のことば」と、文化人類学者・今福龍太の書き下ろし「家々は海深く消え去りぬ 多木浩二の『反-建築写真』」も収録。 303mm×207mm/256ページ
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宮尾茂雄『「漬物の力」はなぜスゴイ?』
¥1,760
農学博士で漬物研究の第一人者の著者が、その塩分問題をはじめ消費者の長い間の疑問に対して最新の知見をもとに分かりやすく解説した。 序章「『漬物は塩分過多』ってホント?」から「知られざる漬物の健康パワー」「知って得する漬物の豆知識」まで5章構成。漬物について詳しく知りたい人に役立つ一冊。 四六判並製、本文192ページ
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石川直樹『シシャパンマ』
¥13,200
2024年、8000m峰全14座登頂を果たした石川。最後に登った8000m峰シシャパンマの、山麓から登頂までの様子を活写。 判型・ページ数:その他・規格外 160ページ
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鈴木智彦 『サカナとヤクザ』
¥979
食べてるあなたも共犯者!決死の潜入ルポ アワビ、ウナギ、ウニ、サケ、ナマコ……・「高級魚(サカナ)を食べると暴力団(ヤクザ)が儲かる」という食品業界最大のタブーを暴く。 築地市場から密漁団まで5年に及ぶ潜入ルポは刊行時、大きな反響を呼んだが、このたび文庫化にあたって「サカナとヤクザ」の歴史と現状を追加取材。新章「“魚河岸の守護神”佃政の数奇な人生」「密漁社会のマラドーナは生きていた」を書き下ろした。 推薦文は『闇金ウシジマくん』『九条の大罪』の漫画家・真鍋昌平氏、文庫解説は『モテキ』『バクマン』の映画監督・大根仁氏。 本作はノンフィクションのジャンルを超え、日本のエンタメ最前線を走る人たちから絶賛されている。 真鍋昌平(漫画家) 「人の欲望は止まらない。 ルールがあれば反則勝ちした 犯罪者がぼろ儲け。 知らないうちに自分自身が 密漁者の共犯者。 高級寿司の時価の舞台裏を 犯罪集団に 笑顔に拳は当たらない処世術で 5年間も潜入取材して 伝えてくれた勇気に泣けてくる」 〈 編集者からのおすすめ情報 〉 18年10月11日、豊洲市場の開場当日に刊行された本書をきっかけに、密漁は社会問題として認知されるようになりました。しかし、この本の真価はそこにはありません。事実に基づくという制約があるはずのノンフィクションが、これほどまでにワクワクした楽しい読み物になり得るという可能性を示したことこそ、文庫化まで10年に及ぶ長期取材によって著者が得た最大の成果です。 〈 目次〉 第一章 宮城・岩手 三陸アワビ密漁団VS海保の頂上作戦 第二章 東京 築地市場に潜入労働4ヶ月 第三章 北海道 “黒いダイヤ”ナマコ密漁バブル 第四章 千葉 暴力の港・銚子の支配者、高寅 第五章 再び北海道 東西冷戦に翻弄されたカニの戦後史 第六章 九州・台湾・香港 追跡!ウナギ国際密輸シンジケート 新章一 再び東京 “魚河岸の守護神”佃政の数奇な人生 新章二 三たび北海道 密漁社会のマラドーナは生きていた
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鈴木智彦『ヤクザときどきピアノ 増補版』
¥880
人生いくつになっても、やるか、やらないか、だ。 50代ピアノ初心者のヤクザライターが音楽教室に通ったら、こんな出会いが待っていた! 潜入ルポで知られるライターが新たに踏み込んだのはピアノ教室だった。 とはいえ、闇をあばくわけでなく、52歳にして、純粋に楽器を習い始める。 「練習すれば、弾けない曲などありません」というレイコ先生とのレッスン。 たちはだかるABBA『ダンシングクイーン』。 動け俺の10本の指。 発表会の結末は……。 ピアノには人生を変える力がある。あなたにとってのピアノを探せ! 解説 通崎睦美 心に燻る火があるなら、躊躇なく牢から脱獄すればいい。歳を取っているなら好都合だ。喜びを味わう感度は、手持ち時間の少なさに比例して増大する。初体験の感動は若いときより大きいだろう。ビギナーだから世界が矮小で、成果が小さいわけでもない。いつもの散歩道にある自然だって、一生かけても味わい尽くせないほど変化する。初心者用の教則本の中にだって、音楽家たちが見つけた宝石のような美しさがぎっしりと詰まっている。――〈増補より〉 【目次】 まえがき Prelude シネマでABBAが流れたら――ライターズ・ハイの涙 Op.1 グランド・ピアノと九ミリ弾――レイコ先生との出会い Op.2 ロール・オーバー・ベートーヴェン――初めて曲を弾く Op.3 憎しみと? 愛のテーマ――マイ・ピアノを買う Op.4 仁義なきピアノ史――ファミリーの系譜 Op.5 よい集中!!――予習、復習、ひたすら練習 Op.6 強く弾きたいと思うこと――ABBA――ときどき抗争 Postlud トイ、トイ、トイ ― 舞台ソデの魔法 あとがき 増補 団地の子とホームパーティー――自分を見直すレッスン 判型:文庫判 ページ数:224頁
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サン・テグジュペリ著、管啓次郎訳『星の王子さま』
¥638
本当の「王子」に出会える、新訳決定版!! 砂漠のまっただ中に不時着した飛行士の前に現れた不思議な金髪の少年。少年の話から、彼の存在の神秘が次第に明らかに……生きる意味を問いかける永遠の名作、斬新な新訳で登場。 判型:文庫判/160ページ
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頭木弘樹『痛いところから見えるもの』
¥1,870
痛いのは疲れる、そして孤独だ―― 痛みは人を孤絶させる壁。が、そこに岩清水のように滴る言葉があった。 ――鷲田清一(哲学者) ユーモラスで、しみじみせつない、はじめてみる光。 ――伊藤亜紗(美学者) 潰瘍性大腸炎から腸閉塞まで――壊れたからこそ見えるものがある。 絶望的な痛みと共に生きてきた著者がゆく〝文学の言葉〟という地平 ・水を飲んでも詰まる〝出せない〟腸閉塞のつらさ ・痛みでお粥さえ口に〝入れられない〟せつなさ ・オノマトペ、比喩……痛みを「身体で語る」すすめ ・女性の痛みが社会的に「軽視」されてきた理由 ・カントの勘違い、ニーチェの〝苦痛の効用〟…etc. なぜ痛みは人に伝わりづらいのだろう? 「痛い人」と「痛い人のそばにいる人」をつなぐ、かつてなかった本
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【サイン本】川野芽生『月面文字翻刻一例』
¥1,870
誰もが探していたのに見つからなかったお話たちが、 こうして本に育っていたのをみつけたのは、あなた。 ────────円城塔 第65回現代歌人協会賞を受賞した歌集『Lilith』など、 そのみずみずしい才能でいま最も注目される歌人・作家、川野芽生。 『無垢なる花たちのためのユートピア』以前の初期作品を中心に、 「ねむらない樹」川野芽生特集で話題となった「蟲科病院」、 書き下ろしの「天屍節」など全51編を収録した待望の初掌編集。 四六判、上製、224ページ 装丁 ミルキィ・イソベ+安倍晴美(ステュディオ・パラボリカ) 【著者プロフィール】 川野芽生(かわの・めぐみ) 1991年神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科在籍中。2017年、「海神虜囚抄」(間際眠子名義)で第3回創元ファンタジイ新人賞の最終候補に選出される。2018年、「Lilith」30首で第29回歌壇賞を受賞し、2020年に第一歌集『Lilith』(書肆侃侃房)を上梓。同書は2021年に第65回現代歌人協会賞を受賞。2022年、短篇集『無垢なる花たちのためのユートピア』(東京創元社)を刊行した。
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鳥羽和久『光る夏』
¥1,980
ジャワ島、ハバナ、スリランカ、 メキシコ、アッシジ、ドーヴァー…… 世界の旅先で出会った、 曰く言い難い体験の数々を描く紀行文学 本書に綴られる断片的なストーリーは、読むたびに印象が変わる不思議な吸引力を持っている。一つ一つのエピソードが小さく沸騰しながら、時に結び付き、時に離れて、途切れない波紋のように読んでいる自分の心奥に広がり、揺れながら漂い続ける。 ──解説・石川直樹 「旅とは、別の生に入っていく経験である。その土地の匂い、身体、空気、時間、言葉の訛り、まなざし、無関係な音に巻き込まれ、自らが形を失い、ひとつの地図になるような運動である。でっち上げられた死んだ関係性ではなく、生きたままそれらと交わりたいと思った」 ジャワ島、ハバナ、スリランカ、メキシコ、アッシジ、ドーヴァー、クレタ島……世界の旅先で出会った、曰く言い難い体験の数々。世界のどこに行っても自己変革が起こるわけではなく、それで人生が変わるわけでもない。それでも、旅はいつまでも面白い。晶文社スクラップブックの人気連載を全面改稿し、さらに書き下ろしを加えた、まったくあたらしい紀行文学。 “民族、宗教、言語、感覚、制度──こうした要素が異種混交的に存在する土地が好きで、そこで自分の思考が地滑りを起こすこと、「何か」を見極めるのではなく、「いったい何が起きているのか」という出来事に巻き込まれること。そういったものを求めて旅を続けてきたと思う。”(あとがきより) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 【目次】 ラヤンラヤンの風 バリ島のゲストハウス ハバナのアルセニオス スリランカの教会に花束を 受難のメキシコと今村 オルセー美術館のサイ アッシジ、小鳥への説教 白い崖に立つ兵士の幽霊 その男メネラオス ハワイの神々の囁き 世界でいちばん熱い夏、光る夏 四六判並製 264頁 ◇鳥羽和久(とば・かずひさ) 1976年、福岡県生まれ。株式会社寺子屋ネット福岡代表取締役、学習塾「唐人町寺子屋」塾長、単位制高校「航空高校唐人町」校長、及び「オルタナティブスクールTERA」代表。教務と執筆の合間に国内外を旅する生活を続ける。著書に『親子の手帖 増補版』(鳥影社)、『おやときどきこども』(ナナロク社)、『君は君の人生の主役になれ』(ちくまプリマー新書)、『「推し」の文化論──BTSから世界とつながる』(晶文社)、『それがやさしさじゃ困る』(赤々舎)など、編著に『「学び」がわからなくなったときに読む本』(あさま社)がある。
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堀内誠一『世界はこんなに』
¥2,530
うつくしい、おもしろい、ゆめいっぱい、はてしない。 堀内誠一は、目の前に広がる景色を写し、空想世界の夢を描いた。 古き良きものの面影を讃え、新しい時代の息吹を捉えた。世界はこんなに、と伝えるために。 2025年1月22日(水)よりPLAY! MUSEUMで開催した「堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE」公式アートブック。 あなたもきっと見たことがある、絵本『ぐるんぱのようちえん』の大きなぞうの絵、雑誌『anan』『BRUTUS』『POPEYE』のロゴマーク。それぞれを知っていても、同じ人が手がけたことは意外と知られていません。なぜか? それは堀内誠一が自由な発想で、幅広い仕事に取り組んだアーティストだったからかもしれません。 絵本作家、イラストレーター、アートディレクター、デザイナー、時には写真家として、多くの仕事に携わりました。さまざまな画風で描いた絵本、新しい表現で作りあげた雑誌、絵画やリトグラフ、地図、ポスター、旅行記にエッセイ、絵手紙と、一人の仕事とは思えないほどです。 1987年、54歳で生涯を終えるまで多彩な作品を生み出しつづけた堀内は、どのように世界を見つめていたのか——「世界はこんなにうつくしい」「世界はこんなにはてしない」など4つのテーマから、約100点の絵や写真と言葉を贅沢に散りばめ、その知性と好奇心、関わる人を惹きつける思いやりに満ちた視点を探ります。 「世界はこんなに」のその先に思いを馳せ、宝物をふと手に取るように、何度も楽しんでもらいたい一冊です。 目次: Chapter1:世界はこんなにうつくしい Chapter2:世界はこんなにおもしろい Chapter3:世界はこんなにゆめいっぱい Chapter4:世界はこんなにはてしない 堀内誠一が私たちに伝えようとしたもの/林綾野 文・絵:堀内誠一 構成・解説:林綾野 編集:永岡綾 アートディレクション・デザイン:高橋歩 デザイン:伊藤力丸 写真撮影:栗原論 仕様:B5変型、上製、216ページ
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松岡正剛『世界のほうがおもしろすぎた』
¥2,090
正体不明という生き方 「ぼくが目指したことは、すべて編集です」 異能の編集工学者が謎に包まれたその生涯と秘策を一気に語り明かす。 ロングインタビューによる、最初で最後の「自伝」。 「若者の教祖」「知の巨人」「博覧強記」――。 あらゆるレッテルを嫌い、「生涯一編集者」であることに徹した松岡正剛。その歩みは理科少年の時代[ころ]に抱いた自己同一性への疑問に始まっていた。十数時間におよぶ、生前最後にして初の自伝インタビューを完全再録。また付録として、未発表稿及び年譜を掲載。 【本文より】 「遅ればせ」ということを、わりに早くから自覚していたんです。あえて遅滞する、遅延するということです。ふつう遅れるというのは、とろいこと、才能が発揮しにくいとか、コミュニケーション能力がないということです。でもぼくは「遅ればせ」がいいんだと思ってやってきた。こういう感覚は若いころからありました。おそらくぼくが編集に関心をもったことにも関係していたんだろうと思います。―― ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 【目次】 第1章……正体不明のゴースト ■自己同一性がわからない ■科学のデーモンと精神のゴースト ■「粗より」という方法 ――断章1:『擬――「世」あるいは別様の可能性』より第二綴「きのふの空」(二〇一七) 第2章……「世界」のおもしろみとメディアへの憧れ ■殺されるくらいの気概をもて ■京都の「すい」、東京の「いき」 ■理科少年の目覚めと抵抗 ■「自分」の確立から遠のくということ ■新聞づくりと印刷技術に夢中になる ■革命的マルクス主義の前線で ――断章2:『概念工事』より「極上の迷宮」(一九八〇) 第3章……アルス・コンビナトリア事始め ■「ハイスクール・ライフ」編集長になる ■稲垣足穂に翻弄される ■オブジェマガジン「遊」の誕生 ■杉浦康平からの宿題 ■誤解の「可能性」をあえて入れておく ■超絶アルス・コンビナトリアとそのコツ ――断章3:「歳視記・2」(一九七九) 第4章……すべてはアナロジーのために ■人が人を、噂が噂を連れてくる ■なぜ本に孔を空けたのか ■科学と精神と機械はまぜこぜに ――断章4:『フラジャイル』Ⅲ「身体から場所へ」2「振舞の場所」(一九九五) 第5章……編集工学の胎動と脈動 ■科学万博のパビリオンをつくる ■世界同時年表『情報の歴史』 ■複雑系・割れ目・ノンリニア ■編集工学は「知」を自由にする技術 ■企業人たちとの意外な交流 ■トークは「装置」から考える ■高気圧先生の大学奮闘記 ――断章5:ハイパーカードに出会うまでに頭の中で電話が鳴っている (「HyperLib」一九八七年第六号) 第6章……編集の国から生まれた学校 ■九〇年代日本に対する危機感 ■早すぎた「編集の国」構想 ■「たくさんの自分」から始まる学校 ■イメージメントとマネージメント ――断章6:「一到半巡通信」(二〇〇〇年十二月号)より「埒外案内」 第7章……歴史の網目のなかで千夜千冊を紡ぐ ■千夜千冊は書評ではない ■千夜千冊達成と胃癌の顛末 ■他者と自己の問題を再編集する ■千夜千冊を新たなエディションにする ■本棚の文脈が読める空間 ――断章7: 『學鐙』(二〇二四年九月)より「編集工学的読書術」 第8章……虚に居て実を行う ■写真家たちのアート・ジャパネスク ■方法日本を奮い立たせる ■近江に思考の拠点を移してみると ――断章8:『日本数寄』より「主客の遊び」(二〇〇〇) ◆松岡正剛年譜 ◆あとがきに代えて 四六判並製 404頁 ◇松岡正剛(まつおか・せいごう) 編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。生命・歴史・文化にひそむ仕組みを「編集」の観点でとらえ、方法的に用いて新たな仮説や問いを創造する「編集工学」を確立。おもな著書は『知の編集工学』『知の編集術』『花鳥風月の科学』『17歳のための世界と日本の見方』『日本流』『日本文化の核心』ほか多数。2000年よりインターネット上でブックナビゲーションサイト「千夜千冊」を連載、2018年より文庫シリーズ「千夜千冊エディション」30冊刊行。2024年8月逝去。
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奥井亜紗子『関西大衆食堂の社会史』
¥3,300
うどんや丼等の飲食に加えて店頭でおはぎや赤飯を販売した「餅系食堂」は、京阪神都市圏の下町商店街に典型的な「昔ながら」の大衆食堂である。本書は、この餅系食堂のモノグラフを通して戦後日本の都市移動と家族変動および地域社会の姿を描き出す。 判型:A5判 頁数:254頁 【著者紹介】 奥井亜紗子(おくい・あさこ) 2006年 神戸大学大学院文化学研究科社会文化専攻修了。 現 在 京都女子大学現代社会学部准教授(社会学)。博士(学術)。 著 書 『農村─都市移動と家族変動の歴史社会学──近現代日本における「近代家族の大衆化」再考』晃洋書房、2011年〈第7回日本村落研究学会奨励賞・第5回地域社会学会奨励賞受 賞〉。 『人の移動からみた農山漁村──村落研究の新たな地平』共著、農山漁村文化協会、2020年。 『家と子どもの社会史──日本における後継者育成の研究』共著、吉川弘文館、2022年。 『1%の隣人たち──豊岡発!外国人住民と共に生きる地域社会』共著、昭和堂、2024年、ほか。
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『Neverland Diner 二度と行けない神戸のあの店で』
¥600
都築響一編『Neverland Diner 二度と行けないあの店で』のスピンオフ企画の神戸編。 編集はi'ma。 【目次】 三宗匠「路上」 林未来「たった一度の“背伸び”体験」 岡宗秀吾「バック・イン・ザ・デイズ」 カニコーセン「ペーちゃん」 近藤聡「境目」 増田波瑠奈「私たちの思い出のお店」 山琴ヤマコ「小瓶2本とレバーの素揚げ」 北秋亮「世にも不思議なアメージング・グレース」 K・S・ナズィール・A「OVAL PLATES」 181x128 mm 62ページ
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『Neverland Diner 二度と行けない広島のあの店で』
¥600
都築響一編『Neverland Diner 二度と行けないあの店で』のスピンオフ企画の広島編。 編集は広島蔦屋書店。 【目次】 「記憶に残る味は醤-忘れてんじゃねーよ」 河賀由記子 「フジグラン高陽のグリーンオアシスで食べたハンバーグスパゲッティとブラックジャックの思い出」 江藤宏樹 「母と私の忘れ得ぬあの店」 藤原さゆり 「マイ オーディナリー フード」 西尾薫 「ニセ家族の味がする」 わたのはらさゆ 「NICE FISH MARKET」 ハヤシ 「かっこいい大人」 石田敦子 181x128 mm 52ページ
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『Neverland Diner 二度と行けない仙台のあの店で』
¥600
都築響一編『Neverland Diner 二度と行けないあの店で』のスピンオフ企画の仙台編。 編集はインヤンブックス。 【目次】 ラ・カーム KEN MAKABE アンシャンテ 渡邉 正英 定食 大石 利府のこってりラーメン 中村 悟 いちごのおばさん 大久保 潤 ハンバーグフライ 荒川 達郎 納豆についてくる醤油 遠藤 翔太 カルボナーラ 廣田 清伸 柏木居酒屋王将 廣田 絵美 萬屋長兵衛 酒のべん/SYUNOVEN 181x128 mm 86ページ
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【サイン本】碇雪恵『本の練習生』
¥1,320
※ 著者直筆サイン本です。 本書は、ライター・編集者の碇雪恵さんが、双子のライオン堂で開催した多和田葉子『雪の練習生』の連続読書会に参加した記録エッセイです。 読書会を通して、難解な小説と格闘しながら、多様な人々との対話を通じて「わかる」ことの価値を問い直す、真摯でユーモラスな日々の記録。本書を通じて、読書会を追体験してもいいし、読書や小説との向き合い方を考えてもいい。 ・目次 少し長めの前日譚 第一回 読書会の練習生 2024年10月17日(木) 第二回 地面師の練習生 2024年11月21日(木) 第三回 年の瀬の練習生 2024年12月12日(木) 第四回 百合の練習生 2025年1月23日(木) 第五回 ラジオの練習生 2025年2月20日(木) 最終回 ふたたび、読書会の練習生 2025年3月20日(木) あとがき 碇雪恵(いかりゆきえ) 北海道札幌市生まれ。出版取次会社、出版社勤務を経て現在はフリーランスでライター時々編集など。自身の出版レーベル「温度」よりエッセイ集『35歳からの反抗期入門』、二村ヒトシ『AV監督が映画を観て考えたフェミニズムとセックスと差別と』などを刊行。新宿ゴールデン街のバー「月に吠える」金曜店番。
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梶原阿貴 『爆弾犯の娘』
¥1,980
「見つかったらどうなるの?」「逮捕されちゃう」左翼、革命、学生運動、自己批判、人民の子 ……父は、何を守りたかったのだろう? 1970年代、 連続企業爆破事件の実行犯の一人として指名手配。 50年もの逃亡の末、 2024年1月に実名を明かして亡くなった、桐島聡。 彼の生き様を描いた映画『桐島です』(監督:高橋伴明)は 当時の学生運動の描写がリアルだと話題だ。 本作のシナリオを書いたのは、 同じく高橋伴明監督とタッグを組んだ『夜明けまでバス停で』で 数々の評価を得た注目の脚本家・梶原阿貴。 1973年生まれの彼女がなぜ、この作品を克明に書けたのか? それは、彼女の父親も桐島聡と同じように爆破事件に関与し 指名手配され逃亡していたからだった。 逃亡の中で生まれた娘。家族は嘘を重ねていく。 娘は嘘の渦に翻弄される。 それでも「家族」は終わらない。では革命は? 「黙っていたけど、あなたのお父さんは、 役者でクリスマスツリー爆弾事件の 犯人なの。あなたが生まれる前のこと。 それからずっと、十四年も隠れて暮らしてるの」 「見つかったらどうなるの?」「逮捕されちゃう」 左翼、革命、学生運動、自己批判、人民の子 ……父は、何を守りたかったのだろう? 本書で伝えたいのは 「どんな環境に生まれても、努力次第で人生は切り拓ける」 ということでは断じてありません。 うまくいかないこと全部を「自分のせい」だと思わずに、 適度に親のせいにしたり、他人のせいにしたり、 社会のせいにして生きていきましょう。 そして自分に余裕ができた時には、 社会全体をみんなで変えていきましょう。 やさしさを組織していきましょう。 【目次】 はじめに 逃亡生活 1973-1985 池袋北口平和通り商店街 ジンミンノコ ノーパン喫茶でライディーンを 氷川神社の鳥居と交番 働かざる者、食うべからず ポートピア連続殺人事件とコックリさんとビニ本と 工場の上にお引越し 永田古書店の死神博士 母、当たり屋になる サヨクとオキヤとヤクザとヤンキー いざ行かん、伊豆の芸者置屋へ おちょこの傘持つメリー・ポピンズとビニールの城 夜の公園で父とふたり運動会 三斗小屋温泉殺人事件 ビューティフルネーム メリークリスマス!お父さんは山へ芝刈りに 裁判〜服役 1986-1991 父の初公判を傍聴に行く 自由の森学園と若松プロと宝塚 ぼくは12歳 小菅の土手で尾崎豊のために卒業を歌う 旅立ちの時 丁稚生活のはじまり くんちゃんのこと 静岡刑務所に面会に行くついでに赤福を買う 映画『櫻の園』 父出所〜家族解散 1991-1993 父、二十年ぶりに娑婆に戻る 家族解散 脚本家になろうとする 2003- 名探偵コナンで脚本家デビュー 東日本大震災後に宮城刑務所へ 二時間ドラマからラップ映画へ 父帰る 父落ちる 俺たちに明日はない。 夜明けまでバス停で 桐島です 判型・ページ数:4-6・288ページ
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馬田草織『ポルトガルのごはんとおつまみ』
¥1,760
SOLD OUT
あっという間に作れてビールとワインが止まらない! 日本人になじみやすい魚介や肉、ごはんものがすごく簡単できちゃいます! たら、手羽先、じゃがいも、トマト、あさりなど、いつもの食材があっという間にポルトガルの味に。ごはんが進んでビールもワインも止まらない、日本人になじみやすい魚介や肉、ごはんものがすごく簡単にできちゃいます! 日本で買える、お手頃ポルトガルワイン24本も紹介。 第1章 魚介が食べたい! 第2章 とにかく肉! 第3章 一皿でつまみ&シメになるごはんもの 第4章 野菜でもう一品 おまけ パパッと作れる絶品つまみ 判型・ページ数:A5 ・ 200ページ
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山口祐加、星野概念『自分のために料理を作る』
¥1,870
「自分のために作る料理」が、 様々な悩みを解きほぐす。 その日々を追いかけた、 実践・料理ドキュメンタリー。 著者のもとに寄せられた「自分のために料理が作れない」人々の声。「誰かのためにだったら料理をつくれるけど、自分のためとなると面倒で、適当になってしまう」。そんな「自分のために料理ができない」と感じている世帯も年齢もばらばらな6名の参加者を、著者が3ヵ月間「自炊コーチ」! その後、精神科医の星野概念さんと共に、気持ちの変化や発見などについてインタビューすることで、「何が起こっているのか」が明らかになる――。「自分で料理して食べる」ことの実践法と、その「効用」を伝える、自炊をしながら健やかに暮らしたい人を応援する一冊。 【磯野真穂さん(文化人類学者)推薦!】 食べることは生きること。なのに、自分のための料理は億劫。それはなぜ? 料理を愛する著者が贈る、これまでにない料理本。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 【目次】 まえがき 料理は大変だと思っているあなたに Stage1 料理の問題たち 1 料理についてこんがらがってしまっていること 「理想の家庭料理像」に押しつぶされそうになっていませんか? 食事は決めることが多すぎる 献立を立てるのは大仕事 気楽に料理がしたいと思いながらもできないのはなぜ? 誰も褒めてくれない問題/料理の面白さ、楽しさがいまいちわからない 家事をする元気がない 自分の料理に自信が持てない。おいしそうと思えない 料理上手のSNSがたまにしんどく感じられるのはなぜ? 料理と自尊心との密接な関わり 2 自分のために料理するのって難しい? 何のために料理するのか目的を絞ろう 自分を大事にするための料理 自炊は自分の帰る場所を作ること 世界でたった一人のオーダーメイドな料理人の誕生 Stage2 実践!自分のために料理を作る 01 土門さん第1回【30代・女性・執筆業】 料理とは何か/調理の基本/調味の基本/レシピを見ないでしょうが焼きを作る/新しいしょうが焼きにチャレンジする/まとめ 02 藤井さん第1回【30代・男性・会社員】 自炊のモチベーションの上げ方/トマトパスタを作っていく/料理は途中でやめたっていい/夕食はイベント化されすぎている?/包丁、まな板は使わずカレーを作る/食べることをもっと楽しもう 03 横山さん(仮名)第1回【30代・女性・会社員】 料理は体力のあるうちにやる/隙間時間の一手間が料理のハードルを下げる/食習慣を作る心を見つめてみる/料理は自分らしくなるレッスン/「世の中は壮大な役割分担」/疲れていると、料理はできない/豚汁の下ごしらえをする/豚汁の合間にカブサラダ作り/カブサラダが完成/味噌が溶き残ってもご愛嬌/ヘルシーな食事が自分で作れた * 対話の時間を味わいたい――星野概念 * 01 土門さん第2回【30代・女性・執筆業】 おいしさの九割は安心感でできている/食べることに対して積極的になりました/きついダイエットをしていた一〇代、二〇代/料理は音楽と似ている/レシピの余白を読み解く/まとめ 02 藤井さん第2回【30代・男性・会社員】 目玉焼きで気分が上がるという気づき/料理で知りたいのはレシピだけじゃない/「小料理屋形式」のメリット/山口式スーパー改革案?/「自分のために料理ができない」とは/コンビニおにぎりは一点だけど袋麵は〇・五点/無限に語れる料理のあれこれ/自分を喜ばせて「大丈夫」を担保する 03 横山さん第2回【30代・女性・会社員】 一ヵ月でここまで変わった/気分の浮き沈みが激しいんです/気分の安定のために味わい始めました/料理は「今、ここ」に集中させてくれる/西洋医学ではわからない食のリアル/料理は無心になれる/長続きする幸せ 04 伊藤さん第2回【30代・女性・会社員】 料理は筋トレなんだな/仕事はできても料理ができない私/作る人が一番えらい/母の食卓の愛おしさとコンプレックスと/置いてきた宿題の解き方/評価されない、自分が満たされる世界/自分の身体にしたがい、知恵をつける/自分の「子ども」を解放しよう 05 小山田さん第2回【20代・女性・管理栄養士】 料理のプロなのに、料理ができない/優しさがプライベートを浸食してくるとき/自分を喜ばせられた幸せ/人間関係のトラウマが「合わせる私」を作っている/優しくておいしくて幸せ、でも食べたらなくなってしまう/続ける中でわかることがある/過程を「味わう」/「味わい」の喜びは背中で示す/今やっていることを感じる/「味わいアンテナ」を伸ばそう/試行錯誤こそが「味わい」 06 川崎さん第2回【50代・女性・販売員】 お弁当を買う日もあります/「料理のテトリス」/一人だとついおやつを食べてしまう/一人になった寂しさと自由さ/原発事故の爪痕とコロナ禍の家族の変化/火を使わない夏の料理が知りたい/川崎さんのお料理、食べてみたいな Stage3 自分のために料理を作る7つのヒント 1 六名の参加者に三ヵ月間レッスンをしてみて 調理の「なぜ」がわかると、他の料理にも応用できる 億劫なことはやらなくていい 日々食べているものをもっと肯定しよう 自炊について話す機会の必要性 2 自分のために料理を作る七つのヒント ヒント①:自分が食べたいものを作る ヒント②:結果ではなく、プロセスに集中する ヒント③:作った料理を細かく評価せず、やりすぎくらい自分を褒める ヒント④:下手な自分を愛でる ヒント⑤:他人と比べない ヒント⑥:心の中の小さな自分に作ってあげる ヒント⑦:環境を変える あとがき 絶対に自炊して欲しい、なんて言えない おまけ 本書で紹介したレシピ しょうが焼き ワンパンで作れる「トマトツナパスタ」 レンチンで作れる「シーフードカレー」 好きな野菜で作れる豚汁 カブの葉とじゃこの炒め物 カブとしらすのサラダ 四六判並製 360頁 ◇山口祐加(やまぐち・ゆか) 自炊料理家。1992年、東京生まれ。7歳から料理に親しみ、料理の楽しさを広げるために料理初心者に向けた料理教室「自炊レッスン」や小学生向けの「オンライン子ども自炊レッスン」、レシピ製作、書籍執筆、音声メディアVoicyにて「山口祐加の旅と暮らしとごはん」を放送するなど幅広く活動を行う。著書に『週3レシピ 家ごはんはこれくらいがちょうどいい。(実業之日本社)』、『ちょっとのコツでけっこう幸せになる自炊生活(エクスナレッジ)』など。自炊レッスンや各種イベントのお知らせはTwitterやInstagramでお知らせします。 ID:yucca88(各SNS共通) 公式ホームページ:https://yukayamaguchi-cook.com/ ◇星野概念(ほしの・がいねん) 1978年生まれ。精神科医など。医師としての仕事のかたわら、執筆や音楽活動を行う。著書に『こころをそのまま感じられたら』(講談社)、『ないようである、かもしれない』(ミシマ社)。共著に『ラブという薬』『自由というサプリ』(ともにいとうせいこう氏との共著、リトル・モア)がある。
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馬田草織『ホルモン大航海時代』
¥1,650
人は誰かの示したお手本やレシピ通りになんて生きられない。 人生の大海原に漕ぎ出すあなたへ届けたい、毎日を機嫌よく過ごすための(ほぼ)一人前で作れるレシピ。 人はみな、ホルモン大航海時代をゆく小舟のようなもの。 思春期はホルモンの嵐の往路を、更年期はその復路の嵐を進む。そして進みながら戸惑う。 婚期とは?結婚とは?離婚とは?母とは?娘とは?老いとは? ポルトガル料理研究家で文筆家の著者が 人生の大海原で奮闘するあなたに届けたい、 毎日を機嫌よく過ごすためのエッセイと、ほぼ一人前レシピ23品。 「人は誰かの示したお手本やレシピ通りになんて生きられない」 だから日々のごはんこそ、我儘に作るのだ。 1章 お手本には囚われたくない、料理も生き方も(だってお手本は誰かが作った理想) お手本の呪い/生き方を最適化する/鶏もつを塩味で煮る/さよならから、はじめる/伝言ゲーム(味の) ・レンチン蒸し鶏ごはん ・鶏もつ塩煮 ・あの鍋 ・ワンボウルたらこパスタ 2章 米で呑む国、ポルトガル(ひとり訪れた先で見つけた新しい価値観) 35歳ひとり大航海時代/女たちの厨房/ルシア姉さん/で、サヨーリはなにが大事なの?/産むタイミング問題 ・鴨ごはん ・ポルトガル式あさりごはん ・トマトごはんと豆鰺フリット ・砂肝のガーリックパプリカ炒め ・サワーポテタコ 3章 いつの日か、ひとり暮らしをするきみへ ひとり暮らし宣言/自分マニア/私専用レシピブック/鶏団子鍋セラピー/背徳の生ハムごはん/フリーダム自炊 ・心のままに鶏団子鍋 ・背徳の生ハムごはん ・愛しの納豆蕎麦炒め ・たこの温かいカルパッチョ ・おいしいキムチの炒飯 ・塩豚と野菜のハーブ蒸し ・長芋のり塩ポテト 4章 親子だもの(親になったが子でもある) 謝罪ぶりかま/下戸がほやを捌く/『おかめ』の時間 ・日曜日のじゃが芋お焼き ・湯気プリン ・気ままに白玉団子 5章 私だけの航海を続ける(そして楽しく生きる) 食堂を開く/ボジャドール岬を越える/フライパンホットサンド ・フライパンホットサンド3種(キャベツ・玉ねぎ・山盛りレタス) ・寝ぐせカスタードトースト おわりに 判型:A5 総ページ数:208 刷色:4C 馬田草織(ばだ・さおり) 1970年東京生まれ。文筆家、ポルトガル料理研究家。食や旅を軸に雑誌や書籍、WEBなどで執筆。ワインを楽しみ料理を味わう教室「ポルトガル食堂」を主宰。著書に『ようこそポルトガル食堂へ』(幻冬舎文庫)、『ポルトガルのごはんとおつまみ』(大和書房)『ムイト・ボン! ポルトガルを食べる旅』(産業編集センター)。
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山口祐加『世界自炊紀行』
¥2,750
世界には、 今晩の献立を考えない人たちがいる 自炊料理家の著者の元に寄せられる「献立作りが苦痛」「いつも同じ料理ばかりでマンネリに」「スーパーで途方にくれる」という自炊に悩める人々の声。これって日本だけ?「世界の自炊」はどうなっているんだろう? と思った著者は飛行機に飛び乗っていた――。 2024年の間に全世界12か国、38家庭を取材。それぞれ各国から2家庭を厳選し、合計24組の自炊事情を12種の自炊レシピと共に紹介する。同時代を生きる人々、それぞれの「自炊する意味」とは。 奥野克巳(文化人類学者) 「12か国の食卓を巡る旅の果てに、いちばん意外だったのは日本人の自炊だった」 内澤旬子(文筆家、イラストレーター) 「和食はもちろん、中華イタリアン、フレンチ、エスニックと自国以外の料理も何品も作り、栄養衛生にも配慮する。しかも担うのは主に女性……などなど、日本の家庭料理にまつわる「常識」は世界からはどう見える?? 自炊料理研究家が世界各地の自炊人を訪ねて作り味わう自炊紀行。現地レストランでも味わえない自炊レシピ満載」 【著者より】 本書は一気読みすると手のひらの上で世界一周をした気分に浸れるだろうし、寝る前に一家族ずつ読んでちょっとずつ楽しんでもらうのも良いと思う。この本を読んでくださる方が私の旅を追体験し、自炊という身近な行為を客観的に見て(世界各地と比べて!)、ご自身の生活に何かしらプラスになるヒントが手渡せたら、心からこの本を書いて良かったと思える。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 【目次】 はじめに 1 台湾編:外食文化が根付いた国で自炊をするということ 2 韓国編:自炊よりも外食した方が、たくさん野菜が食べられる国 3 ポルトガル編:魚介類と米の国の日常食とは 4 スペイン編:一日五回の食事を摂る国へ⁉ 5 フランス編:「おいしい」の国の自炊事情とは 6 トルコ編:「本当のトルコ料理」を探して 7 イタリア編:地域性のある食文化が根付く「イタリアの自炊事情」 8 メキシコ編:スペインの侵略がもたらした食文化の変革 9 ペルー編:注目度急上昇、ペルー料理がおいしい理由とは 10 タイ編:毎日・毎食、外食で困らない国でなぜ自炊するのだろうか? 11 ベトナム編:本当の「家庭料理」に会いたくて 12 ラオス編:何も知らない国の自炊に出会うこと おわりに 四六判並製 568頁 ◇山口祐加(やまぐち・ゆか) 自炊料理家。1992年生まれ。東京都出身。出版社、食のPR会社を経て独立。7歳から料理に親しみ、料理の楽しさを広げるために料理初心者に向けた料理教室「自炊レッスン」や小学生向けの「オンライン子ども自炊レッスン」、レシピ・エッセイの執筆、ポッドキャスト番組「聞くだけでごはんができるラジオ」などは多岐にわたって活動中。著書に『自分のために料理を作る自炊からはじまる「ケア」の話』(星野概念との共著、晶文社/紀伊國屋じんぶん大賞2024入賞)、『自炊の壁 料理の「めんどい」を乗り越える100の方法 』(佐々木典士との共著、ダイヤモンド社)など多数。
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漆原悠一エッセイ集『ここにつらなる日々』
¥1,540
ぼくにとって、デザインは生活の基盤を支える大切な仕事だが、生活の一部である。 デザインが生活のすべてではなく、自然と生活のなかに溶け込んでいるようなイメージだ。 仕事へのこだわりが生活を圧迫することのないように。 (本文より) 東京のnoie extentというギャラリーで初の個展をやることになった。 ふつうデザイナーの展示といえば、成果物や取り組みをデザインの意図とあわせて展示する それがほとんどのように思うけれど、「本をつくる」ことで、仕事を含む生活そのものに向き合ってみようとおもった。 父のこと、家族のこと、学生時代のこと、友人のこと、引っ越しのこと、仕事のこと。……etc. デザインを仕事にする、忙しくも自由な日々を、ご笑覧いただけたらうれしいです。全23篇。 もくじ: 表札がない/ミルクセーキ/手のひら/似顔絵/シャチホコ/ドリーム/古本屋/砂が出た/念を送る/アコーディオ ン/市民プール/フット帽/さよならが言えない/ねずみさん/引っ越しのまえに/ばいばい、またね/ある一日/丸坊主/ぼ んやりと考える/お忙しいのにすみません/デザインの現場/場がつくられる/あとがきにかえて 著・装丁:漆原悠一 判型: 四六判変形(タテ172×ヨコ118mm) 製本: 並製本(PUR)/天アンカット 頁数: 100ページ 漆原悠一(うるしはら・ゆういち) 1979年大阪市天王寺区生まれ。2002年京都精華大 学美術学部デザイン学科卒業。2011年に東京・西荻 窪の自宅にてデザイン事務所tentoを設立。その後、 代官山、三鷹へ移転。現在は京都市左京区に事務 所を構える。グラフィックデザインを生業としている。
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江藤健太郎『すべてのことばが起こりますように』
¥2,200
SOLD OUT
愛、笑い、海、狂気、デジャブ、旅をめぐる「人間」たちの物語。 「書きたいから書いた。出したいから出した」 既存の文芸の枠の「外」から突如やってきた破格の初小説集。 ◎江藤健太郎による初作品集。表題作の長編を含め5篇所収。執筆4年、制作半年の歳月を経て、ついに刊行。第1刷300部発行。 ◎『天然知能』、『やってくる』、『創造性はどこからやってくるか』など革新的著作を発表し続ける異能の天然知能科学者・郡司ペギオ幸夫氏による書き下ろし解説所収。 読み終わって、冬の浜辺で一人焚き火をしていた、存在しない記憶を思い出した。 「すべてのことばが起こりますように」の主人公であるウジャマ(内山)はデジャブとしての生を繰り返す。デジャブとして生き続けるこの感じをきっかけに、本解説もまたデジャブ体験のように書き連ねられることになる。 ああ、江藤くんですか、知ってますよ。よく覚えてます。彼は私の授業の第一回の講義で、授業が終わると教卓に走り込んできましてね、言うんですよ。「郡司さん、早稲田の理工で郡司さんの授業わかるの、俺以外いませんよ」ってね。《解説より》 ◎著者自らが企画・編集すべて手掛けた渾身の一冊。装画・装丁はデザイナーの柿木優、印刷・製本は藤原印刷。自主制作本ながら本格的な仕上がりとなっております。 ◎この先ずっと小説を書いていきたい人、新人賞に応募し続ける以外の道を探っている人、いつか自分で本を出そうとしている人、そんな人たちへ。 ◎本書のために描き下ろされた柿木優による精緻な鉛筆画をはじめとし、表紙に板紙、本文用紙にコミックス紙、帯代わりにステッカーを貼付した画期的な造本。シンプルながら新しい装丁になっております。 【目次とあらすじ】 隕石日和(短編20枚) ある晴れた日、「わたし」がベランダで洗濯物を干している。すると隣のベランダに「誰か」が出てくる気配がする。しかしそれはおかしい。隣室は空室のはず。蹴破り戸のせいで「誰か」の姿は当然見えない。警戒する「わたし」を見透かすように、「誰か」が「わたし」に喋りかけてくる。「そこにいるんだろ! まあ話そうや」。まるで人間そのものみたいな二人の対話が始まる。 すべてのことばが起こりますように(長編145枚) 朝四時、波打ち際、男が目を覚ます。波に飲み込まれそうになる痩せた身体。男の名はウジャマ。愛すべきウジャマ。起き上がったウジャマは神奈川から東京へと放浪の旅を始める。道中、ウジャマは様々な人に話しかけられる。仕事を飛んだ女、新興宗教の教祖、家出中の老婆、失恋し言葉が止まらなくなった男……。果たして、ウジャマはどこから来たのか何者なのかどこへ行くのか。愛、笑い、海、狂気、デジャブ、旅をめぐる「人間」たちの物語。 二回戦(短編20枚) 「カフカ短編賞」の授賞式に出席するために大学のキャンパスを訪れた「わたし」は、自身の作品が受賞しなかったことに不満を抱き、授賞式を襲撃する計画を立てている。式が始まる。受賞者の嬉光一が舞台上で受賞スピーチを始める。「皆さま、わたしはカフカの作品を読んだことは一切ございません」。呆気に取られる「わたし」をよそに、嬉光一による長い告白が始まる。「わたしは神奈川県の国府津という小さな町に生まれました」 ドリフター(短編40枚) ある日、大学院生の佐村のもとに、社会人になった友人の月川から電話がかかってくる。月川は海に行こうと佐村を誘う。佐村はギョッとする。学生時代、月川は度々佐村に自殺を仄めかしていた。その度に、佐村は「じゃあ死ぬ前に海でも行こうや」とたしなめていた。そのことが一気に思い出された。落ち着かない佐村と微動だにしない月川は新宿で合流し、熱海行きの電車に乗る。 一瞬、針(短編20枚) 南米映画を専攻する大学院生の寺尾は、岐阜県の海水浴場で開催される「お月見映画祭」に参加する。現地で寺尾は映画祭スタッフの河野と出会う。会場では、砂浜の上に直接スクリーンが置かれ、並べられたパイプ椅子にはぎっしりと老人が詰まっている。一人にされ奇妙な不安に駆られる寺尾。それを察知したかのように消えたり現れたりする河野。突然、河野による長いひとり語りが始まる。「寺尾さん、わたしはずっとラクゴし続けてきたんです」 解説 デジャブとしての生をデジャブの連続として描いた小説 郡司ペギオ幸夫(科学者・早稲田大学教授) 辞世の句は「あれ、デジャブかな」にしろよ、と私に言ったのは、共同研究をしている日本画家、中村恭子氏である。最期に及んで「浮世のことは夢のまた夢」という感慨は、いかにも成功者のものだ。そうではなく、生きてきて、ようやく死に際になって、「あれ、なんかこれ、昔もあったような」という気分と、しかし同時に、まだ一度も死んでないんだから、「ああ、デジャブに違いない」という感じが伴っていて、デジャブですらない。デジャブですらないが、「デジャブかな」という体験は、このいまを拓いていく。 判型:128mm×182mm B6判並製 192ページ 造本:カバーなし ニス仕上げ 帯ステッカー付き 装画・装丁・本文レイアウト:柿木優 解説:郡司ペギオ幸夫 編集:江藤健太郎 印刷・製本:藤原印刷 注意事項: 書籍にスリップはございません。 帯代わりのステッカーを貼付しております。 剥がしてステッカーとしてもお使いいただけます。 その際はゆっくり剥がすようお願いいたします。 江藤健太郎(えとうけんたろう) 1999年、神奈川生まれ。会社員。2018年から小説を書く。 好きなものは、魚。2025年、版元「プレコ書房」を立ち上げ、 初小説集『すべてのことばが起こりますように』を刊行。
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小澤裕之編訳『エリザヴェータ・バーム/気狂い狼 オベリウ・アンソロジー』
¥3,300
ダニイル・ハルムスの原点、伝説のグループ「オベリウ」の全貌がついに明らかになる──。 100年前、無名の若者たちによって結成された「オベリウ」(ОБЭРИУ)は、20世紀前半のロシアにおける文学的実験の極致をきわめた。ダニイル・ハルムスの「エリザヴェータ・バーム」「出来事」新訳、これまで未邦訳だったニコライ・ザボロツキー「気狂い狼」、コンスタンチン・ヴァーギノフ「スヴィストーノフの仕事と日々」、レオニード・リパフスキー「水論」など、この伝説のグループ周辺12名の代表作を網羅した世界初のアンソロジー。 ◎本書作品収録作家……ダニイル・ハルムス/アレクサンドル・ヴヴェジェンスキー/ニコライ・ザボロツキー/コンスタンチン・ヴァーギノフ/イーゴリ・バーフチェレフ/ドイヴベル・レーヴィン/ユーリイ・ウラジーミロフ/アレクサンドル・ラズモフスキー/クリメンチー・ミンツ/ニコライ・オレイニコフ/レオニード・リパフスキー/ヤコフ・ドゥルースキン 「本書に訳出するのは、「オベリウ」と「チナリ」に縁の深い者たちの作品である。どちらのグループにも所属したハルムスとヴヴェジェンスキーは、その反伝統的な作風がロシア国内外で比較的早くから注目され、著作集や全集が刊行されてきた。しかしふたり以外の作品は、ザボロツキーを除き紹介が遅れた。「オベリウ」アンソロジーは、すでに1991年にロシアで、2006年にアメリカで刊行されているが、どちらも「オベリウ」のメンバー(オベリウ派)を網羅しているわけではなく、必ずしも代表作を採っているわけでもない。そこで本書には、レーヴィンやウラジーミロフといった、ロシアでさえほとんど知られていないマイナーなオベリウ派に、「チナリ」のメンバーも加え、それぞれの代表作をなるべく多く収録した。したがって、現時点では本書が世界で最も包括的な「オベリウ」アンソロジーといってよい」(本書「はじめに」より) 「オベリウ派――彼らはそう名乗っている。この言葉は、リアルな芸術の結社のことだと理解されている。この嘘くさい大仰な名前は、レニングラードのちっぽけな詩人グループが勝手に詐称しているものである。連中はほんの僅かだ。片手で指折り数えることができる。その創作ときたら……。」(オベリウに対する批判記事「反動的曲芸」より) ◎オベリウとは? 20世紀前半のロシアにおいて、「ロシア・アヴァンギャルド」と後に称される前衛芸術運動が興隆する。その寿命は短かったが、落日の間際、未来をも貫く鋭い光芒を放つ。それが「オベリウ」である。1927年に若者たちの手で結成されたこのグループは、「反革命的」と批判され数年で瓦解するものの、メンバー(オベリウ派)は創作をつづけ、ロシア文学史上きわめてユニークな作品を残した。また一部のオベリウ派は「チナリ」にも属していた。これは「オベリウ」と異なり閉じられたグループで、仲間たちは頻繁に集まりさまざまなテーマについて話し合った。そこでの会話がしばしば創作のヒントになっている。「オベリウ」も「チナリ」も長く忘却されていたが、20世紀後半から、ロシア文学史におけるミッシング・リンクとして世界的な注目を集めだす。両グループのメンバー全12人の創作を1冊に纏めた本書によって、その全貌がいま初めて一望のもとに置かれる。 【目次】 はじめに 「オベリウ」とは何か━━人と成り立ち 「オベリウ」と「チナリ」略年譜 Ⅰ オベリウ ダニイル・ハルムス 出来事 エリザヴェータ・バーム ヴヴェジェンスキーへ ザボロツキーを訪ねて オレイニコフへ 〈リパフスキーが苦しみだしたのは……〉 どのように使者が私のもとを訪れたか 男が家を出ました ばあさん アレクサンドル・ヴヴェジェンスキー 〈三七〇人のこどもたち〉 はる こもりうた イワーノフ家のクリスマス ニコライ・ザボロツキー 気狂い狼 運動 不死 さらば友よ みにくい女の子 コンスタンチン・ヴァーギノフ スヴィストーノフの仕事と日々(抄) イーゴリ・バーフチェレフ 取るに足らない隣人のたとえ 「曲がった胃」での出来事 冬の散歩 ドイヴベル・レーヴィン ドゥームコプフ氏、空を飛ぶ ユーリイ・ウラジーミロフ 変な人たち スポーツマン アレクサンドル・ラズモフスキー 追憶のハルムス クリメンチー・ミンツ オベリウ派(抄) オベリウ宣言 Ⅱ チナリ ニコライ・オレイニコフ 発明家に誉れあれ チャールズ・ダーウィン ハエ ゴキブリ 〈ごく頑丈なガラス越しに……〉 ノミの師範 レオニード・リパフスキー 〈太陽が異国に沈んだ〉 水論 ヤコフ・ドゥルースキン 窓 補遺 〈どのように使者が私のもとを去ったか〉 夢 チナリ 訳者解説━━十二人の「変な人たち」 訳者あとがき 底本一覧 四六判、並製、496ページ 装丁 森敬太(合同会社 飛ぶ教室) 装画 大澤フロム 【著者プロフィール】 ダニイル・ハルムス(Даниил Хармс) 詩人・作家・劇作家。ペテルブルク生まれ。27年には詩人仲間と共に前衛的な芸術家グループ「オベリウ」を結成。30年代は主に児童文学の分野で活躍。スターリン政権下で弾圧に遭い、41年に逮捕。翌42年に監獄病院で餓死した。代表作に『エリザヴェータ・バーム』『出来事』『ばあさん』など。 アレクサンドル・ヴヴェジェンスキー(Александр Введенский) 詩人・劇作家。31年に逮捕、翌年釈放されるが、流刑地を転々としたのちレニングラードに帰還。36年にハリコフへ移住。41年に再び逮捕、カザンへ移送される途中に肋膜炎で死去。代表作に『イワーノフ家のクリスマス』『灰色ノート』『挽歌』など。 ニコライ・ザボロツキー(Николай Заболоцкий) 詩人・翻訳家。ハルムスやヴヴェジェンスキーたちと共に「オベリウ」立ち上げに参加。「オベリウ宣言」の主要部分を執筆する。代表作に『気狂い狼』『農業の勝利』など。 コンスタンチン・ヴァーギノフ(Константин Вагинов) 詩人・作家。21年に「島民」グループを結成。その作品集において初めて詩が活字となる。20年代末から4つの長篇小説を次々と執筆。創作意欲は旺盛だったが、34年に結核で死去。代表作に『山羊の歌』『スヴィストーノフの仕事と日々』など。 イーゴリ・バーフチェレフ(Игорь Бахтерев) 詩人・作家・劇作家。詩の夕べでハルムスに出会う。26年、仲間と共に演劇グループ「ラジクス」を結成。やがて解散するが、このグループが母体のひとつとなり、27年に「オベリウ」が誕生。代表作に、ザボロツキーを始めとするオベリウ派の回顧録『私たちの若かった頃』、戯曲『冬の散歩』など。 ドイヴベル・レーヴィン(Дойвбер Левин) 作家・脚本家。27年、「オベリウ」立ち上げに参加。「左翼の三時間」のパフォーマンスを考え、戯曲『エリザヴェータ・バーム』の演出をハルムスおよびバーフチェレフと共に担当した。代表作に長篇小説『十車両』『リホヴォ』など。 ユーリイ・ウラジーミロフ(Юрий Владимиров) 詩人・作家。創作は全部で10篇程しか現存せず、本書収録の『スポーツマン』は唯一の大人向け作品。 アレクサンドル・ラズモフスキー(Александр Разумовский) 作家・劇作家・脚本家・映画評論家。「オベリウ」時代の友人バーフチェレフと共同で多くの作品を執筆したことでも知られ、とりわけ戯曲『スヴォーロフ元帥』は大成功を収めた。 クリメンチー・ミンツ(Климентий Минц) 映画監督・脚本家。国立芸術史研究所附属芸術学高等コース映画科でラズモフスキーと出会い、27年、共に「オベリウ」に加入。脚本や監督を務めたコメディ映画は大成功を収めた。代表作に、映画『虎使いの女』、ラジオ番組『有名船長クラブ』など。 ニコライ・オレイニコフ(Николай Олейников) 詩人・作家・編集者。25年からレニングラードの国立出版局児童書部門にて、マルシャークやシュワルツと共に編集者・作家として働く。編集を務めた児童雑誌『ハリネズミ』と『マヒワ』には「オベリウ」のメンバーも寄稿し、親しく交遊した。しかし37年に逮捕、銃殺される。代表作に『ゴキブリ』『ハエ』。 レオニード・リパフスキー(Леонид Липавский) 哲学者・児童文学作家。20年代から30年代にかけ、「チナリ」のメンバーたちを自宅に集め親しく交遊。41年にレニングラードの港湾都市ペテルゴフにて戦死。代表作に『水論』『恐怖の研究』『言葉の理論』。 ヤコフ・ドゥルースキン(Яков Друскин) 哲学者・数学者・音楽研究家。独ソ戦が始まりレニングラードが封鎖されると、ハルムスの妻から夫の原稿の入ったトランクを託される。20年にわたりそのトランクを大切に保管しつづけたが、ハルムスの死が明らかになると、原稿を地下出版で広めはじめる。代表作にエッセイ『チナリ』、ヴヴェジェンスキー論『無意味の星』など。 【編訳者プロフィール】 小澤裕之(おざわ・ひろゆき) 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、東京大学ほか非常勤講師。専門はロシア文学。著書に『理知のむこう――ダニイル・ハルムスの手法と詩学』(未知谷)、訳書にダニイル・ハルムス『言語機械――ハルムス選集』(未知谷)、サムイル・マルシャーク『森は生きている~12の月のおとぎ話~』(小学館)、最近の論文に「ゴーゴリ「査察官」の忘れられた初邦訳:底本・文体・受容」(『ロシア語ロシア文学研究』56号)がある。
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北川透、写真/毛利一枝『プリズンブレイク 脱獄』
¥2,970
北川透はじめての「詩と写真」による最新詩集刊行! 詩人・北川透の詩はますます研ぎ澄まされ 装幀家・毛利一枝の写真が浮遊する…… それでよい それがよい やがて 漂う雲の切れ目から 陽が出れば 自然に 消えていく 絶えていく 死の沈黙で溢れる 今日の始まり 石松佳 帯より―――――― 「最期とは/死を意味しない」とあるとおり、生命線の切断と接続を繰り返すこの途切れ途切れの永遠性の前で詩人は自らの存在を賭けて対峙している。そこでは、もはや詩人の主体性を担保するものは何もない。詩人は、「おまえ」と対象化され、船上の黒い幽霊たちから噂される存在となる。自らの存在を俯瞰して徹底的に突き放し、その存在の自明性の揺らぎから言葉を紡ぐポイエーシスを、詩集を読む者はみな最初に提示される。 平田俊子 帯より―――――― 詩はちっとも行き詰まってなんかいない。詩の可能性は無限にある。エネルギーに満ち溢れた北川さんの詩を読むと力づけられる。(略)北川さんが歩く方向と毛利さんが歩く方向は、多分それほど離れてはいない。北川さんの詩と毛利さんの写真は、互いに干渉しないまま、同行しているように思える。本書は北川さんの詩集というより、毛利さんとの共作と呼ぶほうがいいのだろう。海峡から生まれたかけがえのない一冊だ。 A5判並製、192P 写真/装幀 毛利一枝 【著者プロフィール】 北川透( きたがわ・とおる) 山口県下関市在住。代表的な詩集に『遥かなる雨季』『溶ける、目覚まし時計』『海の古文書』『傳奇集』その他、評論など多数。 【写真】 毛利一枝( もうり・かずえ) 装幀家。『阿部謹也著作集』(筑摩書房)、『私の日本地図・全15巻』宮本常一(未來社)、『みんな忘れた』野見山暁治(平凡社)、『溶ける、目覚まし時計』北川透(思潮社) 他多数。『この世ランドの眺め』(『ぶらぶら歩いてこの世ランド』)その他多岐にわたる。村田喜代子エッセイと写真で連載。
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山田航『さよならバグ・チルドレン』
¥1,540
たぶん親の収入超せない僕たちがペットボトルを補充してゆく 現代歌人協会賞を受賞した山田航の第一歌集を新装版で復刊! 【収録歌より】 靴紐を結ぶべく身を屈めれば全ての場所がスタートライン ありつたけの奇跡集めて春の野にぶちまけたらやつと笑つてくれた カントリーマァムが入室料になる美術部室のぬるめのひざし 張りつめる水平線は彼方から彼方へつながれる糸電話 りすんみい 齧りついたきりそのままの青林檎まだきらきらの歯型 四六判変形/並製/120ページ 装幀 加藤賢策 【著者プロフィール】 山田航(やまだ・わたる) 1983年札幌生まれ。札幌在住。歌集に『さよならバグ・チルドレン』『水に沈む羊』『寂しさでしか殺せない最強のうさぎ』。編著に『桜前線開架宣言』、エッセイに『ことばおてだまジャグリング』。
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水無田気流 詩集『FULL L(ふるえる)』
¥2,420
待望の第三詩集 うみわり草をつみにゆくのです おもちかえりの水圧 かかえて うみゆき道のはて にわかまち すいろ電車をめざしてゆきます そろそろ神離れが必要です 詩において人間の生が更新される。そのとき生じるものを抒情と呼ぶことは可能だろうか。私は可能だと考える。 (蜂飼耳「振動という基底に降りる」2022/6「現代詩手帖』より」 【目次】 count5:FULL LIFE 世界モニタ count4:FULL LOCKED FULL LOCKED(デグチナシ) 偽振動(ふるるるる) 太陽視覚 浮遊期 破線史 count3:FULL LENGTH FULL LENGTH(トーシンダイ) ソーラー・ブック増補改訂版 虚色(ソライロ)マーケット テイジョウヘイワノタメニ 幸福装置 count2:FULL LOADED FULL LOADED(ゲンカイ) 世界幻夜行 パンダ令 忘レ月 ソラナミダ・ソーダ 空層ガイド ボオフラ・ロード 文字スクイ count1:FULL L FULL L ヒゴオル 虚音(ソラミミ) 始点(カミバナレ) ニセモノガエリ まつりびとれいこんま 白絶(シロタヘ) 0 暴虐の春 カミワスレ 火凍り 動宴 はいぱーでみっく/いんなーりりっく(みにまむ) -1 ナギノハラ あとがき 初出一覧 四六判並製、176P 装幀/装画 外間隆史〔未明編集室〕 【著者プロフィール】 水無田気流(みなした・きりう) 1970 年、神奈川県生まれ。2003 年、第41 回現代詩手帖賞受賞。 2006 年、第1詩集『音速平和』(2005 年、思潮社)で第11 回中原中也賞受賞。 2008 年、第2詩集『Z境』(2008 年、思潮社)で第49 回晩翠賞受賞。
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【サイン本】小谷実由『集めずにはいられない』
¥1,980
※ 著者直筆サイン本です。 収納は、まだギリいける。 “おみゆ”ことモデル・小谷実由による、2作目のエッセイ集。 モデル・ラジオ DJ・エッセイストとして活躍する著者の習性は「集めること」。そうして集まったTシャツ、ぬいぐるみ、猫の髭、ミンティアなど愛する物との日々を綴る、24篇の書き下ろしエッセイ。 ・・・・・・・ ふと、手に届くところにあるのが大事なんだ。 満足しないこの気持ちを、抱き集めた「モノ」が満たしてくれる。 それはきっと、自分を肯定してくれる"自分自身"だから。 ――ハマ・オカモト(OKAMOTO'S) ・・・・・・・ ○ 目次 はじめに 生涯Tシャツ/服の家出/特別な朝ごはん/愛おしいニット/気になるほくろ ピラティス/時間無制限自己 PR /デニムが相棒/ストック買いの才能 エブリタイムぬいぐるみ人生/初めてのダウンコート/ミンティアとリップクリーム 着かけの服、靴下の洗濯/ご自由にどうぞ/猫の髭発見! コーチと殿に支えられて生きている/収納、どうにかしないと/ What's in my bag/鏡の中の自分/お願いアクセサリー 赤い口紅/靴で保つ自信と自尊/本のこと/最初の好き蒐集倶楽部 大きさ:190x122x14mm / 184ページ 【小谷実由 プロフィール】 を始める。自分の好きなものを発信することが誰かの日々の小さなきっかけになることを願いながら、エッセイの執筆、ブランドとのコラボレーションな どにも取り組む。猫と純喫茶が好き。通称・おみゆ。著書に 『隙間時間』( ループ舎 ) がある。J-WAVE original Podcast 番組「おみゆの好き蒐集倶楽部」ナビゲーター。 Instagram: @omiyuno
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佐久間裕美子『乳がんになってたくさんの天使と出会いながら自分は自分としてしか生きられないと改めて確認した旅の記録』
¥1,320
2024年7月、51歳になる直前、肩に背負おうとした大判のLLビーンのバッグが左胸に当たり、針で刺されたような、経験したことのないシャープな痛みを感じて立ちすくんだ。考えてみれば、もう何年も乳がんの検査をサボっていた。だから検査の結果が出るまで、進行を許してしまっただろうと考え、それに備えて瞑想した。長いこと検査をサボった割には、私のがんは奇跡的に早い段階で発見された。遺伝子検査を受けた結果、特に卵巣がんや乳がん(それも複数回の)になる可能性が劇的に高いBRCA1(ブラカと発音する)を持っていることがわかり、両胸の乳房を摘出することになった。この遺伝子の存在によって、私とがんの付き合いは当初思った以上に長く、複雑になったとも言えるけれど、同時に、まだ体力のある段階で先手を打てたこと、発見したタイミング、治療にかかったお金など、全体的に考えると(少なくともこれまでのところは)奇跡的にラッキーなことの連続だった。何より、この旅の最中、たくさんのサバイバーや天使に出会い、たくさんの知恵と勇気を与えられた。旅のところどころで、自分らしいミスを犯したり、そのたびに反省したり、それでも間違いを繰り返したりして、やっぱり自分は自分としてしか生きられないのだということを確認したりもした。がんの旅もまた自分を知り、自分を受け入れるプロセスだった。 私のがんのジャーニーは、アメリカが政治的に揺れ動き、これまでの体制を内側から破壊する一歩を踏み出そうとする最中に起きた。最初の手術は、2024年10月7日に執り行われ、その1ヶ月後に、第47代アメリカ大統領が決定した。莫大な金額の私の医療費の大半は、ニューヨーク州と保険会社が払ってくれた。近い将来なくなってしまう恩恵とはいえ、なぜ自分にはそれが与えられ、なぜ地球の反対では、人々が空爆から逃げ惑い、体の部位を失ったり、命を落としたりしているのか、どれだけ考えても理解できなかった。今も、理解できない。 この冊子は、乳がんの診断を受け、手術をして1ヶ月後にドレーンを取ってもらえるまでの期間、ニュースレターに配信していた日記を加筆・修正したもので、表紙のドローイングはコリー・ヘレバスト(Kory Hellebust)が、写真はジョディ・アサノ(Jody Asano)が提供してくれた。誤字脱字などもあると思うけれど、ご容赦いただけると幸いである。 210x147 mm / 44ページ
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坂多瑩子詩集『おはようジャック&ベティ』
¥2,200
あなたは/ジャック・ジョーンズですか わたしはベティ・スミス/革靴をはいてます ずっと昔の昨日へ弾んでゆけ、詩よ。世界は擦れちがう破片の愛ばかり。 坂多瑩子新詩集。 装幀=稲川方人。 シーちゃんは家船っ子 川に落っこちた話ばかりするので 何してたのどうしたの わざと聞いて それでそれでと笑いころげる ええ者がええ者のまま生きていくのって 息苦しくてしかたがないよ わるもんいっぱいの映画はなんて痛快なのだろう なんちゃらかんちゃら風船みたいにかるくて 大きく深呼吸してごめんなんていわなくていい ズックのかたわれが流れていく だからなんなの ハウスボートやねん 影のように座っているシーちゃんがおいでよとあたしを呼んだ ひまとよ川の祭り うすく花火があがっている (「ひまとよ川」より) A5変形・並製/96頁
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原太一 レストラン LIKE オーナーシェフ『うまっ』
¥2,750
多国籍料理店「LIKE」(東京・白金台)の歴代人気メニューのレシピと、「LIKE」の旗の下に集結した多数の執筆者により、料理+Something(何か)=「うまっ!」を探究し、まるごと味わうためのレシピ&エッセイ集。 フレンチビストロ「Bistro Rojiura」(渋谷区宇田川町)、モーニングからディナーまで行列の絶えない人気店「PATH」(代々木八幡)を手がける原太一が、2019年白金台にオープンしたのが、多国籍料理を提供するレストラン「LIKE」です。 店名の「LIKE」(〜のような)に象徴されるように、そこで提供される料理は、家庭的な料理から、中華やエスニック、フレンチなど、広くさまざまなジャンルの要素が混交され、アレンジが加えられたユニークなメニューです。味や食感を頭で理解するより早く、直観的に「うまっ!」と思わず口に出るような料理の数々。 そんな「LIKE」の定番メニューのレシピを34品掲載。原自身の思い出とともに綴られる日記のようでもあります。また、各界きっての表現者が「うまっ!」を探究したエッセイが20本。 読んで、見て、作って、食べて、大満足の一冊です。 ■執筆者 20 名 宮沢りえ/田根 剛/チョウ・ジェリー/ミヤギ フトシ/菊地成孔/操上和美/平林奈緒美/丸山智博/森田 剛/山野アンダーソン陽子/内田也哉子/金川晋吾/コナン・モカシン/飯豊まりえ/山口 亮/角田光代/エドストローム淑子/コムアイ/アオイヤマダ/平野紗季子 ■レシピ 34 品 蛤と青菜炒め/海老とライムの塩焼きそば/水餃子/ラクサのスープ/ラー油/自家製甘酒のスープとピーナッツ餡入り白玉スープ/ ゴーヤーとモロヘイヤの冷やし素麺/白キムチ/大根のピクルス/油淋鶏/大根とセロリのスープ/春菊と玉ねぎのサラダ/ワカモレ/ フムス/甜醤油/鶏胸肉の中国粥/花椒油・青山椒油/チコリ、梅、干し海老のサラダ/クコの実のヌガーグラッセ/麻婆豆腐/青 山椒イカそうめん/牡蠣醬/鶏ガラスープ/白菜と豆乳のスープ/明太子茶碗蒸し/インゲンの牡蠣醬炒め/ハムスイコー/真鯛のレ モングラス蒸籠蒸し/アロス・チャウファ/ゴビ・マンチュリアン/ラグマン/シェズワン・エッグプラント/ナツメのプリン/豆花 書籍情報 タイトル:うまっ 監修・レシピ:原太一(LIKE) 写真:池谷陸、原太一 デザイン:吉田昌平、田中有美(白い立体) 編集:川島拓人、遠藤慶太、藤井日向子(kontakt) 判型:A5判型(176×118mm)/162ページ/ソフトカバー
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【サイン本】中前結花『ミシンは触らないの』
¥1,870
※ 著者直筆サイン本です。 作家・山崎ナオコーラさん、絶賛!! デビュー作『好きよ、トウモロコシ。』が大反響の中前結花、待望の第2作。 不器用で不格好なわたしを"だいじょうぶ"にしてくれた言葉を集めたエッセイ集。 凸凹で傷つきやすい、やさしいあなたへ送る一冊。 <書籍概要> 出会ったばかりの人にもらったラブレター、母の涙とともにかけられた言葉で思い出す後悔、できないことばかりで苦しんだときに光をくれた友人の言葉。 読めばきっと、明日を生きる力が湧いてくる。持ち前のあたたかくやわらかかつユーモラスな筆致で「忘れられない言葉」をまとめたエッセイ集。 装丁は、話題作を多く手がけるブックデザイナー 名久井直子氏が担当。 装画:oyasmur 装丁:名久井直子 判型:B6判 ページ数:256ページ(予定) <目次> 排水口とラブレター 思え!!! 恋のバナナ ポニーテール 春のぽたぽた ロマンチックとレコーダー エイキ ミシンとオーブンレンジ 寒い国から 道 花束を君に 理想のひと 宝の山 父の作文 <著者プロフィール> 中前結花 兵庫県生まれ。2010年の上京以降、東京で活動。2017年、「ほぼ日」に掲載されたエッセイが話題となったことを機にさまざまなメディアでエッセイを書くようになり、糸井重里氏や麒麟の川島明氏ほか著名人からも注目を集める。会社員、フリーランスのライター等さまざまな働き方を経て作家に。2023年には初の単著『好きよ、トウモロコシ。』(hayaoki books)を刊行。目標は、強くてやさしい文章を書くこと。
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さくらももこ『次郎にもきいてみた。ブツブツ問答集』
¥1,100
「勉強しないとダメですか?」「気楽でうらやましいよ」「いつか立派になれるよね?」 みんながモヤモヤする100の問いに、今度は次郎がブツブツ答えます。 さくらももこさんが大切に描いた『コジコジ』のエッセンスを凝縮したポケットブック『コジコジにきいてみた。モヤモヤ問答集』に続く第2弾。 ナンセンスギャグや、キャラクターたちのモヤモヤをシュールな目線で描く漫画『コジコジ』。コジコジのツッコミ役・半魚鳥の次郎は、カッコつけてもカッコつかない。面倒くさがりなのにやさしく、ツンデレ。そんな次郎の言葉はいつも等身大で親身なもの。次郎が口をツンととがらせブツブツ答えれば、何も解決しなくても、励まされた温かみがじんわりと残る、不思議な1冊です。 お笑いコンビ・シソンヌのほうの「じろう」さんからも、あったかいエッセー「コジコジと隣の席になる以前の次郎について考える」を寄稿いただきました。 ーーーーーー 文・絵:さくらももこ 文(質問):永岡綾 編集:永岡綾・奥山千尋(ブルーシープ) 装丁:有山達也(アリヤマデザインストア) 仕様:A6、並製、112ページ
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『谷川俊太郎詩集 星たち』
¥1,980
SOLD OUT
宇宙の俊太郎さん、お元気ですか。 詩人・谷川俊太郎は20歳の時に詩集『二十億光年の孤独』を発表して以来、宇宙をテーマとした数多くの詩を私たちに届けてくれました。 本書は、星や宇宙をめぐる15篇の詩と、写真家・前康輔が撮り下ろした谷川さんの自邸の写真で綴った詩集です。 「二十億光年の孤独」「朝のリレー」といったおなじみの作品から、「ひとつのほし」「宇宙船ぺぺぺぺランと弱虫ロン」、そして最晩年の「感謝」までを収録。詩と詩の間に挿入された前康輔の写真は、主人が不在となった家の書斎や応接室をはじめ、公にされてこなかったスペースや、本棚、ノートやアルバムを捉えています。どこかに谷川さんの気配を感じながら詩を味わうことができる、特別な一冊です。 詩:谷川俊太郎 選:大どろぼう 写真:前康輔 編集:永岡綾 ブックデザイン:名久井直子 仕様:B6変型、上製、98ページ
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文:梨木香歩、 絵:ゲオルグ・ハレンスレーベン『森のはずれの美術館の話』
¥2,200
SOLD OUT
「ひとが 絵と ふかく むすばれる ここには そういう ねがい が こめられている」 「人びとは 建築家の 結界のなかで 西洋のかけらたちと 出会う」 本書は、国立西洋美術館を題材とした2部構成の絵本です。作家の梨木香歩が文を紡ぎ、「リサとガスパール」シリーズでお馴染みの画家ゲオルグ・ハレンスレーベンが絵を手掛けました。 第1部は「電車に乗って美術館にきた ある母子の話」。美術館にきた男の子がお母さんとはぐれてしまうところから物語がはじまります。あひると印象的な瞳の女の子、謎めいた紳士に導かれ、やがて男の子は一枚の絵と出会います。 第2部「西洋美術館クロニクル」は、大人の読者に向けたエピローグとしてお楽しみいただける物語です。遥か東の国に、西洋絵画を展示する美術館が生まれるまでの歴史を、ファンタジーと現実が交錯する詩的な語り口で描きます。 数奇な運命を辿ってやってきたコレクションは、森のはずれの美術館で「西洋のかけら」としてきらめき、そこでは“東”と“西”が静かに見つめ合っています。そんな特別な場所で、人が絵と結ばれることの喜び、そして大切なものを見出すことの幸せを、二人の名手が静かな力強さで描き出しました。美術館で絵画と向き合う時間の豊かさを深く感じることのできる絵本です。 編集:永岡綾 装幀:名久井直子 写真:木村和平 協力:国立西洋美術館 仕様:B5変型、上製、50ページ
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団地団『世界は団地でできている』
¥1,089
戦後の住宅インフラを支えてきた団地。日本においても、戦後すぐは先進的な生活の象徴として、現代では20世紀へのノスタルジーの対象として、70年以上にわたってあらゆる世代の人びとがこの集合住宅に想いを託してきた。そうした時代の流れは、団地が登場するフィクション=「団地作品」にも反映されている。 本書では15年にわたって団地作品について語るイベントを50回開催してきた集団=「団地団」が、団地作品の歴史を通覧。社会、風俗、家族、ジェンダー、創作などさまざまな観点から、戦後社会の変遷とフィクションの役割を考える。 【目次】 序章 団地の誕生 第一部 団地はなにを映してきたか? 第一章 団地映画の誕生と高度経済成長の終焉 1961年~ 第二章 社会のダークサイドの象徴として 1978年〜 第三章 団地ルネッサンスの夜明け 1994年〜 第四章 アフター『団地ともお』の世界線で 2003年~ コラム1 団地と「地霊」の物語 大山顕 第二部 団地はなにを作ってきたか? 第五章 団地と女の60年 コラム2 「団地」もまた物語を産み出す「場」――「侵入」と「脱出」 佐藤大 コラム3 漫画「団地で育ったヤバい私」 妹尾朝子 (うめ) 第六章 なぜ世界的映画監督は団地で映画を撮るのか 新書判/240ページ 【著者略歴】 団地団 (だんちだん) 団地トークユニット。2010年結成。写真家の大山顕、脚本家の佐藤大、ライター・編集者の速水健朗、ライター・編集者の稲田豊史、小説家の山内マリコ、漫画家の妹尾朝子(うめ)が中心メンバー。著書に『団地団 ベランダから見渡す映画論』(キネマ旬報社)。2025年3月12日から8月24日にかけて高島屋史料館TOKYO 4階展示室で「団地と映画―世界は団地でできている」を開催。
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【サイン本】在本彌生『Lithuania,Lithuania,Lithuania! リトアニア リトアニア リトアニア!』
¥5,500
SOLD OUT
自然と自由を尊ぶリトアニア 風景、歴史、暮らしの断片をあつめた写真集 世界を旅する写真家・在本彌生が通い続ける小さな国、自然と自由を尊ぶリトアニア。美と記憶の断片を集め、心惹かれる日常の風景を収録。映像作家・ジョナス・メカスや音楽家であり画家のチュルリョーニスの足跡も辿り、非暴力で自由を勝ち得た国の土地の背景を感じます。小さな国の歩みと姿が、過去と今、他者と自分、世界とわたしを繋ぎ、生き方やあり方を問いかける一冊です。 在本彌生(ありもと やよい) 写真家。東京生まれ。 アリタリア-イタリア航空会社で客室乗務員として勤務するなかで写真と出合う。2003年に初個展を開催、2006年より写真家として本格的に活動を開始。世界各地の衣食住に根付いた美を求めて、手仕事・料理・服飾・デザイン・旅にまつわる雑誌や書籍で撮影を手掛ける。 写真集に『MAGICAL TRANSIT DAYS』(2005年/アートビートパブリッシャーズ)、『わたしの獣たち』(2015年/青幻舎)、撮影担当した共著に『熊を彫る人』、『CALICOのインド手仕事布案内』(小学館)、『中国手仕事紀行』(青幻舎)などがある。
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『NEUTRAL COLORS別冊 ほんとの本の話をしよう』
¥3,850
NEUTRAL COLORSの別冊的な立ち位置の雑誌で、書店、デザイナー、リソスタジオ、出版社……24人の方々へのインタビューをまとめたもの。なぜ本をつくるのか、なぜ売るのか、ほんとの本の話をしよう、と題して、通常のインタビューではカットされるような本づくりの本音に迫る。綺麗に装飾された文字列ではなく、深夜に書きつける手書き文字のようなraw data、それはメッセージ。名古屋の書店ON READINGギャラリーで、11日間の滞在制作で編まれた。部数限定。 edition.nord│秋山 伸 C.I.P. │西山敦子 POST│中島佑介 コ本や│青柳菜摘/中島百合絵 港まちアートブックフェア│吉田有里/青田真也 torch press │網野奈央 YYY PRESS│米山菜津子 本と商い ある日、│高橋和也 平山みな美 IRREGULAR RHYTHM ASYLUM│成田圭祐 YOSHIKATSU 吉勝制作所│吉田勝信 人々舎│樋口 聡 BOOK STAND 若葉台│三田修平 日記屋 月日│内沼晋太郎/栗本凌太郎 三輪舎/生活綴方│中岡祐介 loneliness books │潟見 陽 中野活版印刷店│中野好雄 IACK│河野幸人 when press │岡田和奈佳 仲村健太郎 Rondade│佐久間磨 ATELIER│早水香織 Puresu de Tokyo│高田 光 ON READING│黒田義隆/黒田杏子 Pages: 224 Format: 257×188×122㎜ Bookmaking: Saddle Stitch Copies: 500 Language: Japanese Publication Year: 2024 Designer: Daisuke Kano Editor: Naonori Katoh
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【トート付】『NEUTRAL COLORS 6 ニュー・カラー 6号』
¥3,300
※ オリジナル手刷りトートバッグ付(数に限りがあります。お早めに。) 特集: 滞在で感じたあの特別な時間はなんだ 第6号の特集は「滞在」。観光で立ち寄る場所でも移住でもなく、ある一定期間留まった時に起こる、静止したような時間と、偶然隣りあった人との関係性について思いを巡らせた。書店ON READINGに11日間滞在し雑誌をつくったとき、たまたま手伝いに来てくれた年齢もばらばらな人が、作業をしながら生い立ちや好きなことを自由に語り始める様子を見て、不思議な連帯感を感じた。なんて静かで特別な時間なんだろう。いまの世界から少し離れて留まることができる、戻ることを意識しながらも没頭している、ものをつくったり、なにもせずすごす時間から生まれる、自分にとっての特別な滞在なのだと。あの時間はもう戻ってこないけれど、目の前には紙の束が集積して存在している。だから私たちは何度もその時間に出会うことができる。滞在で生まれる特別な場所と時間に——。 長島有里枝/吉田勝信/デレク・ジャーマン/逆卷しとね/Reading Room & Nem Space/たけし文化センター/インド/札幌/ダブル手帳/新島龍彦(篠原紙工)&Wytze Forpma/奥誠之 ベトナム・ホーチミン/高知・土佐市/岐阜・美濃/オランダ・アムステルダム/メキシコ・オアハカ/パレスチナ・ドバイ 特別綴じ込み: 山形で採集したNC特別カラーを シルクスクリーンで刷った紙が中央に綴じ込まれています Pages: 276 Size: 257×182㎜ Format: Stapled Binding Copies: 6000 Language: Japanese, English Designer: Daisuke Kano
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中川晃太編『詩的都市 POETIC CITY』
¥1,320
まちと暮らしについての6人の詩歌、散文、写真を編んだリトルプレス。詩を通じて、ままならない他者の視点に立つことを試みる一冊。 都市を考えることは、つまるところ他者を考えることだと思っています。まちとは他者の集まりである。ままならなさとともに暮らしている私たちだから、都市も本来たくさんの矛盾をはらんだものだと思う。その矛盾を矛盾のまま受け止めたい。そのために、純度の高い「他者の言葉」である詩歌を通して、切実な他者の視点に立とうとしてみたらどうか。(「まえがき 都市を詩的に考える」より) 中川晃太 編著 山本麻央、髙木里美、椋本湧也、杉田真理子、水野葵以 写真:中川晃太 装丁:中川晃太・福森愛 印刷製本:イニュニック 表紙:OKカイゼル白195K(マットPP加工) 本文:モンテシオン 70.5Kg 128mm x 182mm (B6 size), 92pages
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中村桃子『桃花日和』
¥1,200
SOLD OUT
書くことをずっと続けてきて書くために日々をやっている大阪の物書きの初のエッセイです。 舞台や劇場がずっととても好きで、世界はさまざまな人が共演する劇場で、 人間って花なんちゃうかな。 そんなこと考える人間が 日々なんてことのない日常を人間を「私の言葉」で綴りました。 難しい世の中、SNS、考え方の違う人との共存、シンパシーとエンパシー、いえ、そんな難しいことは考えているけれど書いていません。 でも私は書くことで誰かと皆と「人間」「生きること」を考えたい。 ライター・構成作家として長年やってきましたが、ずっと出したかった本やZINEに関しては超初心者です。 是非お手に取って頂きたく、お読みいただきたいです。 よろしくお願い致します。 A6無線綴じ冊子印刷[252P(表紙4P/本文248P)]105mm×148mm 表紙:アラベール ホワイト 200kg 表1-4:モノクロ、表2-3:なし 本文:上質 90kg 本文:モノクロ ブックカバー 短辺 148mm × 長辺 376mm [用紙]上質 110kg [外面カラー]カラー/[中面カラー]なし PP貼り加工:マットPP[片面]
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岡本仁(文・写真)『盛岡を想う。』
¥1,500
SOLD OUT
バスセンターの待合室。光原社の午後。シャンソンと喫茶店。 編集者・岡本仁が案内するロマンティックな街、盛岡。
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早坂大輔『コーヒーを、もう一杯』
¥1,870
SOLD OUT
コロナ禍以降ほんとうにありがたいことに、たくさんの人が遠方からうちの店を目指してやってきてくれる。せっかく来たのだから盛岡という街を楽しんで帰ってもらいたいと思い、よそから来た人たちにおすすめの飲食店や、この街に点在するおすすめの喫茶店をいくつか教えるようにしているが、口が達者ではないのでうまくそれらの店の魅力を伝えられず、いつも歯痒い思いをしていた。 どうせならば何かわかりやすい形でそれらの店の魅力や雰囲気を伝えることはできないのだろうか。あるときそう考えて、ガイドブックともいえない、盛岡の喫茶店にまつわる一冊の本を作ることにした。 ぼくは喫茶店の主でもなく、コーヒーの大家でもなんでもないわけで、コーヒーの味や種類なんかについてはてんで詳しくないから、コーヒーについて何かを書くことは難しい。でも喫茶をする場についてだったら何か書くことができるかもしれない。なにしろぼくが住んでいる街には「喫茶店」と呼ばれる場所がたくさんあるのだ。 "雨ふりでも、晴れていても、それが人生のどんな時期であろうと、その場所は誰かにとってのシェルターになりうる。無理に肯定しなくとも、大事なことを伝えなくとも、お茶を飲み、少し言葉を交わすだけで、人はまたどしゃ降りの雨のなかを歩いていけるのだ。" (本文より) BOOKNERD店主が考える、喫茶店からはじまる盛岡という街のツーリズム。 お気に入りの喫茶店7店舗プラスαにまつわるエッセイ、巻末企画「WHAT ARE YOU DOING THIS WEEKEND AT MORIOKA?」、コーヒーブレイクに聴くべきレコードガイド「COFFEE BREAK:28HOURS」も併載。 (B6判・72ページ)
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早坂大輔『本ばかり読んできたけれど。』
¥1,500
SOLD OUT
何かに急き立てられるように、今まで生きてきた人生の自戒を込めて、ここ数年はほんとうに本ばかり読んできた気がする。かつては自分の体を通りすぎてゆくだけだったそれは、成分や滋養、それに少しばかりの毒が自分のなかに蓄積され、 腹にたまっていくようになった。だがそれは、読み手としての成熟とはいかず、ただいたずらに読むことの年月を重ね、歳を取ったことと、子を授かり、 親としての生育の義務を与えられたことが関係している気がする。 (本文より) 『羊をめぐる冒険』『夕べの雲』『娘の学校』『惑う星』……。生活、戦争、子育て、夫婦、商い、社会、環境、地球。ブルーにこんがらがったまま放り投げられた、惑いながら牛のように進むブックエッセイ。 BOOKNERD店主による、書き下ろし9篇(新聞連載3篇含む)を収録した、読書と思索を行ったり来たりする、日記のように書かれた読書エッセイ。 B6判・48ページ
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早坂大輔『いつも本ばかり読んでいるわけではないけれど。』
¥1,870
SOLD OUT
柳の下の二匹目のドジョウを狙う。 大ヒット作くどうれいんの『わたしを空腹にしないほうがいい』に続く出版物を作るということはつまりそういうことだ。 だから、いや、そうであるからこそ次が出せなかった。それは例えるならば最高のファーストアルバムを作ってしまったバンドの苦悩に似ているし、ルーキーが満塁ホームランを打ち上げた後にバッターボックスに入るベテラン打手の心境に近い。つまり、そういうわけで、次の出版物をリリースするのにおっかなびっくり三年もかかってしまった。 その間、のらりくらりと肩肘の張らない自分の好きなzineばかり作り、答えを出すことから逃げていた。そのうち、第二第三のくどうれいんから手紙と原稿が送られてくるようになった。だが、ぼくには彼らや彼女たちがくどうれいんのヒットという十字架を背負うこと、その彼や彼女の行く末を見届ける自信は正直なかった。 ある日、ぼんやりとしたイメージが浮かび上がった。そうだ、ぼくが自分の本を出せばいい。自分がプレッシャーを背負ってしまえば失敗しても誰かの出版物がコケるより楽ではないか。それで、その考えを早速実行に移すことに決めたらあとは早かった。ゲラが上がり、表紙が出来上がり、印刷製本のスケジュールが決まった。もう戻れない。もう引き返せない。本当にいいのか、お前。毎朝鏡に向かって語りかける。ああ、戻りたい。引き返したい。心のなかのもうひとりの弱気なぼくが呟く。 というわけで、当店の四周年記念プロダクト第二弾でもあり、BOOKNERDの出版部門として満を持して世に問う二冊目の本は、他ならぬぼくの本でした。ミーイズムの、自惚れの、独善の極致であります。 実に三年ぶりにようやくBOOKNERDの出版部門としてニ冊目の本をリリースします。とはいえ、手前味噌でお恥ずかしいのですが自分が書いた本です。 早坂大輔『いつも本ばかり読んでいるわけではないけれど。』を10月15日(金)に発売いたします。 2019年11月から2020年2月までのあいだBOOKNERDのオンライストアのお得意様向けに配信していた本にまつわるメールマガジンの文章9編と、新たに5編を書き下ろしたものを収録。デザインはいつも通り篠田綾香さんに。装画・挿絵は10月に当店で個展を予定している画家の坂巻弓華さんに依頼しました。ペーパーバックの小ぶりなサイズで68ページという短さですが、ギュッと濃い内容が詰まっています。サイン本でお届けします。 大きさ:106x178mm、65ページ
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【サイン本】『随風02』
¥1,980
※ 宮崎智之さんほかランダムに執筆者数名のサインが寄せ書き風に入っています。 ※ サインはお選びいたたけません。 随筆復興を推進する文芸誌『随風』 創刊号は刊行後たちまち重版となり話題をさらった。 今号は執筆陣にpha、古賀及子、花田菜々子、絶対に終電を逃さない女、佐々木敦らを迎える。 目次 巻頭随筆 宮崎智之 随筆特集 テーマ「好奇心」 アサノタカオ 磯上竜也 今井楓 オルタナ旧市街 清繭子 古賀及子 早乙女ぐりこ 杉森仁香 絶対に終電を逃さない女 西川タイジ 花田菜々子 pha 吉田棒一 わかしょ文庫 批評 柿内正午 佐々木敦 和氣正幸 インタビュー 村井光男(ナナロク社) 編集していない編集者の編集後記 吉川浩満 A5判 162ページ
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@osenti_keizo_lovinson『ねえ、グッド・タイムってどんな形してるか知ってる?』
¥1,650
センチメンタルな書評集と話題を読んだ、前著『センチメンタルリーディングダイアリー』から2年を経て、再びインスタでの人気投稿をまとめたエッセイ集。 親友キクチノリオと過ごしたあの夏のこと。 亡くなった両親への想い。 フジロックで手を繋いだ、地元に結婚を約束した彼氏がいたあの娘との出会い。 妻や息子たちとのbe here now。 本作もきっと、読者の皆さんの「あの頃」を喚起するはずです。 文庫判、220ページ
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濵本奏『ー・・(チョー タン タン)』
¥6,600
SOLD OUT
第二次世界大戦終戦間近の夏、横須賀の野比海岸には、 頭上を通過する敵艦隊に機雷を撃ち込むために、来る日も来る日も海底に潜る少年たちがい た。彼らは「伏龍特攻隊」と呼ばれた。 元隊員の手記には、夏の横須賀のようすが記されている。 そこには今と変わらない横須賀の自然の姿があった。 手記を読んで海を歩くと、彼らの視線と自分の視線が交わるように感じた。 私は、彼らが見たかもしれない景色を探して目を凝らし、過去から現在まで反響し続けて聞こえてくるかもしれない音に耳を澄まして、撮影とフィールドレコーディングをおこなった。 私は、彼らが手綱を引いて、海底から海面へ送ったモールス信号を受け取り、2025年から応答することを試みる。 著者より... このたび、真珠出版という出版レーベルを立ち上げ、自身の写真集「ー・・」を出版しました。 本書は、2024年に横須賀市で行われた芸術祭「SENSE ISLAND/LAND 感覚の島と感覚の地 2024」において、TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCHによるキュレーションのもと発表した作品、「ー・・(チョー タン タン)」を、書籍として編み直したものです。 横須賀で撮影した写真のほか、1945年の伏龍特攻隊に関する記録、2024年の制作期間に綴った日記を収録。 また、フィールドレコーディングで集めた音をミックスした音源を収録した7インチレコードが付録になっています。 サイズ:191×191mm ページ数:96ページ 翻訳:石田一樹 (クロスリンク&リサーチ合同会社) デザイン:尾中俊介(Calamari Inc.) 印刷・製本:株式会社瞬報社 初版300部発行 日英併記 7インチレコード付き A面 4:18 B面 4:07 レコーディング:濵本奏 マスタリング:君島大空 【著者プロフィール】 濵本奏 Kanade Hamamoto 2000 年、神奈川県生まれ。人やものや土地が持つ「記憶」を主なテーマに、壊れたカメラを用いた撮影方法や、ミクストメディア的な手法を導 入して制作をおこなう。主な展覧会に「midday ghost」(OMOTESANDO ROCKET、STUDIO STAFF ONLY、2020 年)、「VANISHING POINT」 (渋谷ヒカリエ8/、2020年) 、「autonoetic」 (神保町テラススクエア、2020年) 、「Heimat loss」 (福島県南相馬市教育委員会主催 アーティストインレジデンス「群青小高」、2021年)などがある。 主な出版物に『midday ghost』 (2020年)、『VANISHING POINT exhibition in liminal zone』 (2022 年) がある。
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鴻池朋子『どうぶつのことば』
¥3,740
人間の思索のみに閉じるアートに、皮膚の森から啼き声があがる── アーティスト・鴻池朋子が、東日本大震災をきっかけに芸術の始まりに立ち戻り、人間がものをつくることを問い直す。さまざまな専門家との対話と、書き下ろしを収録。 対話の旅 矢野智司(教育人間学)、石倉敏明(芸術人類学)、吉川耕太郎(考古学)、村井まや子(比較文学、おとぎ話研究)、福住廉(美術評論家) [目次] 風が語った昔話 描くことも食べることも I あたらしい声 人間と動物の境界に出現するアート 矢野智司 動物絵本という謎──いつも動物がでてくる不思議 生命を開く動物絵本──子どもが動物になる アートが開く生命のへの途──洞窟から都市空間へ 世界を区切る境界線の生まれるところ──始原へ 「人間の向こう側」へ 石倉敏明 「新しい地図」を描く試み ひっくり返された世界像 つくれないアーティスト 鴻池朋子 トークセッション 矢野智司×石倉敏明×鴻池朋子 交換の原理を突破する 食べる食べられる関係 地球の穴とパブリックアートの役割 土の下の大きなウサギ 都市の起源にある暴力 II ダイアログの旅 「贈与」と「交換」 矢野智司×鴻池朋子 複数のドア 私とは何者か?と、問わない私とは何か 私の言葉は私のつくった言葉ではない 書き残さない人 物が異質な何かに変わる瞬間 生々しすぎるもの 賢治と似たような人々 「最初の先生」は何度も生まれてくる 森のなかの一軒家 既存を揺さぶるもの 世界の掴み方 贈与によって開かれる異類婚 初めてつくるもの 吉川耕太郎×鴻池朋子 始めてつくるもの──石器の出現 組み合わせる魔法 考古学が不得意である「心」 分類しないことで見えてくるもの 生きものが見渡せる町 狩猟──動物の擬人化 針と皮鞣し 切り離す男性、つなぐ女性 目に見えない文化 同じものではいられない 村井まや子×鴻池朋子 歴史的分類以外の分類──ポテトスープのつくり方 異類婚の花嫁衣装を縫う 使えるものは何でも使う 出現してきた父性 本当に恐ろしいものに出会うために 同じものではいられない──変身 見てはいけないものを見る おとぎ話の一読者であること wonder を引き出す wonder を共有する 夜の山を歩く子 福住廉×鴻池朋子 誰にでもできるもの そこに私はいませんよ そこにこそ何かがある 夜の山を歩く子 美術と無関係であるとは言わせない 起こっている途中 III どうぶつのことば 想像力 動物、猟 動物の言葉を借りにいく 旅にでる 「東北を開く神話」の声 地球の穴とパブリックアート 「美術館ロッジ」 飛ぶ小屋 氷結する絵 物語るテーブルランナー 自分の体験をオーブンで焼く 人間以外の声 地球の断面図 狼の下半身 地球はふたたび凍りはじめる 狼頭巾をかぶる少女 ある三匹の語り 東北の博物館職員の語り ある人類学者の語り ある女性の語り 皮緞帳をくぐり A5判 上製 384頁 ブックデザイン 小川順子 ▼プロフィール 鴻池 朋子(こうのいけ ともこ) 1960年秋田市生まれ。東京芸術大学日本画専攻卒業後、玩具と雑貨の企画、デザインの仕事に携わり、その後絵画、彫刻、アニメーション、絵本などの手法を駆使したインスタレーションで現代の神話を描き続ける。近年では、海外でのグループ展の他、ワークショップも国内外で多数開催。秋田では「東北を開く神話展」、人間と野生の境にある秋田県森吉山避難小屋での「美術館ロッジ」、歴史には記されない現代の民俗を記録する「物語るテーブルランナー」などの継続的なプロジェクトを行い、一方で、開発と地形の問題からパブリックアートの制作を続ける。 *著作 『インタートラベラー 死者と遊ぶ人』(羽鳥書店、2009年) 『焚書 World of Wonder 』(羽鳥書店、2011年) 『根源的暴力』 (羽鳥書店、2015年) 鴻池朋子 公式HP http://tomoko-konoike.com/ VOLCANOISE http://www.volcanoise.com/
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尾形一郎・尾形 優『沖縄彫刻都市』
¥3,740
SOLD OUT
沖縄はなぜコンクリートブロックで溢れているのか? 写真210点とエッセイでつづる、建築から見たもうひとつの沖縄戦後史。 アメリカ軍統治下の時代に建てられたコンクリートブロックの建物は、沖縄の風土と軍事的な環境が反映された、彫刻的な民家の建ち並ぶ景観をうみだした。 [目次] 沖縄文化地図 序文 1. アメリカ軍が持ち込んだ軍用物資 スパムとコンクリートブロック コンクリートの島 花ブロック 2. 街のあちこちに出現する抽象彫刻 コンクリートブロックの彫刻 亀甲墓とランドスケープ 3. 憧れのコンクリート住宅 モダニズム建築 外人住宅 4. ハイアートが民家になった 木造建築と沖縄の伝統 木造からスラブヤへ 沖縄モダニズムの誕生 離島への伝播 5. 戦争とアニミズムの記憶、革命とプリミティヴィズムの記憶 沖縄構成主義とロシア構成主義 あとがき 英文要約 街で見られる能勢孝二郎の彫刻 参考文献/奥付 A5判 並製 160頁(カラー72頁) ブックデザイン 原 研哉+大橋香菜子 ▼書評・記事 『北海道新聞』2015年3月8日、『西日本新聞』2015年3月22日書評 「沖縄はコンクリートブロックの建築物であふれている。加えて彫刻も。本土には見られない独自の建築潮流を、共に建築家、写真家、現代美術家である夫婦が読み解いた。210点の写真と5つの解説文とにより沖縄戦後史の一面を知ることができる。・・・」 『沖縄タイムス』2015年3月21日書評 「本書を手にして、パラパラッとページをめくると、今も現存する懐かしい建物の風景が現れてくる。沖縄の戦後の風景を彩った花ブロックを多用した建物の数々。団塊の世代に属するボクらの風景と言っても過言ではない。 (中略)読者は、自らの復興の空間を重ねながら、今も現存する懐かしい空間と出会うはずである。」(評・ローゼル川田・水彩画家) ▼プロフィール 尾形一郎 京都生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科建築計画修了。 尾形 優 東京生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。 [主な写真集・著書] 『HOUSE』(フォイル、2009年) 『極彩色メキシコ巡礼』(晶文社、2001年)[以下、小野一郎] 『MEXICO: BAROQUE』『MEXICO: HOTELS』『MEXICO: ICONS』(アスペクト、2000年) 『Divine Excess』(Chronicle Books、1996年) 『ウルトラバロック』(新潮社、1995年) 『私たちの「東京の家」』(羽鳥書店、2014年) 公式HP http://yoioo.com/ YouTube: ogata museum https://www.youtube.com/channel/UCwGwwfnxTTRoQ48E1swXMDw
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安達茉莉子『世界に放りこまれた』
¥1,430
言葉と絵による作品発表を続けている作家・文筆家の安達茉莉子が言葉だけで綴った初めての詩集。 「歩きながら、電車の中で、道端で、湧き上がる言葉を拾い上げた。何もかもが変わっていくような予感だけがあったが、現実的にはまだその前夜といったところで、身動きが取れないまま予感を感じ続けるような、もどかしい時間を過ごしていた。新しい世界はすぐそこにあり、放りこまれてみたい。とことん無防備になってみたい、というじりじりした気持ちは、そのまま言葉に転写されていった。」 — 写真:成重松樹 挿絵:安達茉莉子 装幀: 横山雄 判型:h182mm×w116mm 並製本 ページ数:64ページ -- 《目次》 箱舟 世界に放りこまれた CO2削減 村娘A ywnlm ♯1 最高のもの 剥き身クラブメドレー ほんたうのさいはひとは 犬ぞり極夜行 NGC 1947 ywnlm ♯2 miracle/ chance 無限果樹園 Re:NGC 1947 ふたつがつながるとき ywnlm ♯3 L.Y.L あとがき — 著者の安達茉莉子が率直さを大事に、無防備に、剥き身になって、紡いだ詩17篇を収録しています。 人の目を気にせず、自分の暗い部分も含めて、勇気を持って自分を開いてみると、新しい世界が広がる。 安達茉莉子の言葉は、そんな自由な地平に読者を連れていってくれると思います。 9篇の詩は、本屋twililightでの朗読会で読まれた詩です。だからでしょうか、書かれた言葉であると同時に、本人に語りかけられている声のようにも感じます。 声の震えを感じたとき、ひとりでいても、震えが伝わる同じ世界にいるということ。 そんなあたたかで勇気をもらえるこの詩集を開き、世界に放りこまれてみてください。 – 著者プロフィール: 安達茉莉子 (アダチ・マリコ) 作家、文筆家。東京外国語大学英語専攻卒業、サセックス大学開発学研究所開発学修士課程修了。政府機関での勤務、限界集落での生活、留学など様々な組織や場所での経験を経て、言葉と絵による作品発表・エッセイ執筆をおこなう。著書に『消えそうな光を抱えて歩き続ける人へ』(ビーナイス)、『何か大切なものをなくしてそして立ち上がった頃の人へ』(MARIOBOOKS)、『毛布 - あなたをくるんでくれるもの』(玄光社)ほか、2022年9月に新刊エッセイ集『私の生活改善運動 THIS IS MY LIFE』(三輪舎)、『臆病者の自転車生活』(亜紀書房)を刊行。
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【サイン本】バリー・ユアグロー/柴田元幸訳『松明のあかり』
¥1,540
SOLD OUT
※ 訳者柴田元幸さんのサイン入りです。 アメリカ合衆国在住の作家バリー・ユアグローがトランプ政権下のアメリカに住む不安を小説に。 『ボッティチェリ 疫病の時代の寓話』からわずか5年。ユアグローから再び届いた「アメリカのいまを伝える」緊急文書。 「ここに収められた物語は心の、思いきっていえば魂の訴えである。」(柴田元幸) “昨年の大統領選で、本書の収録作「彼」で言及される「彼」の元とおぼしき人物が、七千万以上の国民に支持されて大統領に復帰して以来、合衆国から暗い知らせが届かない日はない。そして、七千余万の人たちのうちかなりの人数にとっては、それら暗い知らせも暗くはなく、ひょっとすると喝采すべき明るい知らせなのかもしれない、と思うと気持ちはますます暗くなる。 とはいえ、そんな吞気なことを言っていられるのも、あくまで当方は外国にいて、いまのところは直接、精神的にも物理的にも甚大な害は被っていないからだろう――いまのところは。が、暗さの渦中にいる人々は、どんな思いで生きているのか? バリー・ユアグローから届いたこれらの寓話は、そのひとつの実例を伝えてくれる“ (訳者あとがきより) -- 『松明のあかり』作者からのメッセージ 2020年、コロナ・ウィルスがニューヨークで猛威を振るっていたときに私は『ボッティチェリ』を書きました。そしていま、別の疫病のさなかに『松明のあかり』を書きました。今回は全米で猛威を振るっている政治的な疫病です。この本に収めた一連の寓話は、切羽詰まった警鐘であり、助けを求める訴えであり、自分が子供のころに移ってきた国でいま為されているさまざまな酷(むご)いことに対する苦悶の叫びです。日々押し寄せてくる、アメリカのみならず世界中を危険にさらしている暴虐、非道、噓のただなかで生きる、その痛みに満ちた経験を、これらの物語は想像力を通して綴っています。ところどころで暗いユーモアを使ってもいますが、絶望に陥らないため、ただ単に絶叫してしまわないために笑うのです。日本の読者の皆さんに、アメリカにいる私たちが、私たちの多くが、いまだ人間でいること、なんとか人間らしさを保ち、私たちの名において日々為されていることに深い恐怖を覚えていることをわかっていただければと思います。『ボッティチェリ』を素晴らしい本にしてくれたチームが、この『松明のあかり』も素晴らしい本にしてくれたことに感謝します。 バリー・ユアグロー 2025年7月20日 柴田元幸訳 -- 目次 松明のあかり ドッキリ 国境 カット! 何か 情報 埃 揺り木馬 光沢 地図帳 ティーカップ のたうつ 彼 ゴヤ 塹壕の日々 気をつけて 飾り戸棚 危険 君は何をした? 墓 逃れる 枕の下に見つかったさまざまな政府のリスト 訳者あとがき 装画・デザイン:横山雄 判型:B6変形 ページ数:88ページ
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【サイン本】十文字青『さよならは言わない』
¥2,530
※ 著者直筆サイン本です。 ともしびの、きえるとき。 医師から末期癌を告げられた作家には、多くの進行中のシリーズがあり、そして別れた妻と子がいた。 誰にも病状を切りだせないなか、彼の前にかつての同級生が不意に現れる。 十文字青が書き下ろしで贈る、「作家」の物語。 あなたの特別な一冊になりたい、「書肆imasu」レーベル第四弾。 判型:四六判変型 ハードカバー 216P 装幀:名久井直子 造本:四六判変型、表紙クロス装、箔押し
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黒羽清隆『日中15年戦争』
¥2,090
多様な人びとの視点とともに描く全体像 一九三一年から一九四五年まで15年の長きにわたる戦争で、日本は中国にも敗北した。多様な人々の視点を通して全体像を復元する。解説 一ノ瀬俊也 1931年から1945年の15年にわたる戦争で、日本はアメリカにのみならず中国にも敗北したのだ 著者は、陸軍の企図・満州利権・戦費調達など国内の政治経済的背景に加え、中国側の論理も含めて戦争の経緯を解く。生々しい戦場の実態や兵士の証言など、個々人にも強い焦点をあてた著者特有の記述が、戦争の真の全体像を浮き彫りにし、戦後日本社会の深層に与えた影響も説明する。歴史教育現場からの発言を続けた著者が豊富な史料を交え、人間の内なる「戦争へのあこがれ」に抗すべく、平和への熱情を注ぎこんだロングセラー。 【目次】 概 観 日中戦争と太平洋戦争 一つの質問 / 忘れられた感覚 第1章 中国革命にはむかうもの 国民革命と日本 / 山東出兵 「田中外交」の展開 / 張作霖爆殺事件 第2章 乾いた大陸 満州事変 一九三一年九月十八日 日中十五年戦争の開始 / ゼロアワーへの道 満州事変はなぜ起こったか / 関東軍と陸軍参謀本部 ある「謀略」の構造 第3章 満州占領 「王道楽土」の現実 たたかいの日々 / 「満州国」の誕生 第4章 上海のたたかい ある「序曲」 「爆弾三勇士」 / 「国際都市」上海のたたかい / 上海停戦協定 第5章 万里の長城をこえるとき 「ドミノ理論」のゆくえ 国際連盟・脱退 / 「王道楽土」の幻影 / 「華北分離工作」の形成 第6章 統一中国への道 大長征 よみがえる中国共産党 / 「幣制改革」 経済統一の進展 / 西安事変 第7章 日中全面戦争の開始 「七夕」の夜の銃声 蘆溝橋事件 / 一九三七年夏・東京 / 「支那事変」の成立 第8章 苦悶する中国 南京「陥落」 / 第二次国共合作の成立 八路軍の誕生 第9章 「国民政府を対手とせず」 いわゆる「不拡大派」の敗退 / 近衛声明 / どこへゆく? 近衛内閣 第10章 たたかいの日々 徐州・漢口・広東 一九三八年 徐州 「対支消極持久」方針の成立 / 『麦と兵隊』ノート / 一九三八年 漢口・広東 第11章 生と死の構造 ひもじさの間奏曲 / まずしき兵站線 / 死者たちの群像 苦痛のカルテ 第12章 北のくにの「銃後」 「赤紙」がきた / 「銃後」万華鏡 第13章 もう一つの「中華民国」 ある「偽国」の成立 汪兆銘工作 / 「中華民国」政府の成立 和平交渉の終末点 第14章 「点と線」への道 華中と華南のたたかい / 百団大戦 八路軍が反撃する / 八路軍のたたかい方 ただ一つの「秘密の兵器」 第15章 「軍国化」の経済構造 軍国財政と国民生活 / 国家総動員法の成立と展開 / 軍国日本の土台 戦争が社会を変える 第16章 ある「共和国」の誕生 「辺区」の抵抗の構造 巷にて / 晋察冀辺区のなりたち / 「辺区」展開図 第17章 ある中国理解者の生涯 尾崎秀実の生と死 尾崎・ゾルゲ事件 / 彗星の出現 / ある死刑囚の最期 “Ecce Homo” 第18章 日中戦争から日米戦争へ 日中戦争と日独伊三国同盟 / 日中戦争と日米交渉 第19章 たたかいのはてに 12枚のカード たたかいのなかのたたかい 終 局 文庫版解説 戦争の全体像復元の壮大な試み 一ノ瀬俊也 判型:文庫判 ページ数:752頁 黒羽 清隆(くろは・きよたか):1934- 87年。東京生まれ。東京教育大学文学部史学科卒業。静岡大学教育学部教授を務め、NHKテレビ通信高校講座日本史を担当した。著書に『十五年戦争史序説』(三省堂)、『軍隊の語る日本の近代』(そしえて文庫)、『太平洋戦争の歴史』(講談社学術文庫)など多数がある。
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加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』
¥990
膨大な犠牲と反省を重ねながら、明治以来、四つの対外戦争を戦った日本。指導者、軍人、官僚、そして一般市民はそ れぞれに国家の未来を思い、なお参戦やむなしの判断を下した。その論理を支えたものは何だったのか。鋭い質疑応答と縦横無尽に繰り出す史料が行き交う中高 生への5日間の集中講義を通して、過去の戦争を現実の緊張感のなかで生き、考える日本近現代史。小林秀雄賞受賞。 判型:文庫判 頁数:512ページ 【未来を生きる力を授ける見事な近現代史講義】佐藤優 私は、同世代の知識人で、何人か心の底から尊敬している人がいる。その一人が加藤陽子氏(東京大学大学院教授)だ。加藤氏、福田和也氏と私の2年近くにわたる鼎談をもとに『歴史からの伝言――“いま”をつくった日本近代史の思想と行動』(扶桑社新書、2012年)を上梓したことがある。複数回、鼎談で同席すると、その人の学識だけでなく、人間性、人生観もわかる。加藤氏は、実証性を重視し、史料をていねいに精査する歴史学者であるが、歴史に彼女を向かわせる動因には、人間に対する強い関心がある。加藤氏は、〈私の専門は、現在の金融危機と比較されることも多い一九二九年の大恐慌、そこから始まった世界的な経済危機と戦争の時代、なかでも一九三〇年代の外交と軍事です。〉(5頁)と述べている。この時代の軍人、政治家、外交官などについて、加藤氏は徹底的に史料を読み込んで、各人に内在する論理を精確にとらえている。私などは、個人研究をすると、その人物に無意識のうちに好感を抱くようになってしまうが、加藤氏は、歴史上の人物を突き放して見ることができる。恐らく、加藤氏は、人間の限界を超えて、歴史を突き動かす目には見えないが確実に存在する力をつかまえることに成功したのだと思う。それだから、歴史に登場する人物や出来事を相対化することができるのだ。 同時に、加藤氏は、熱い魂を持っている。正義感が強く、ある人間の集団が、さまざまな理屈を付けて、別の人間の集団を殺す戦争を憎んでいる。熱い魂と冷静な頭脳が見事に結合しているところに本書『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』の魅力がある。加藤氏は、専門書、一般書、啓蒙書を多数出版している(ちなみに、私が最初に読んだ加藤氏の作品は、『戦争の日本近現代史』[講談社現代新書、2002年]で、鈴木宗男事件に連座して、2002年5月14日に逮捕される1週間前に、当時の職場だった外務省外交史料館[東京都港区麻布台]から、潜伏先のウイークリーマンションに帰る途中、六本木交差点のビルの中の書店で購入した。逮捕される直前に私が読んでいた本がこの本だった)。ただし、本書には、他の加藤氏の著作とは異なる特徴がある。それは、栄光学園の中学生、高校生を対象とした講義をもとにした作品であることだ。加藤氏は、生徒に考える材料を与え、双方向性を最大限に生かしながら講義を進めている。生徒たちの「自分の頭で考える力」を養成する見事な講義を行っている。一例をあげると、1938年に中華民国の駐米大使となった胡適の外交戦略だ。 〈これまで中国人は、アメリカやソビエトが日本と中国の紛争、たとえば、満州事変や華北分離工作など、こういったものに干渉してくれることを望んできた。けれどもアメリカもソ連も、自らが日本と敵対するのは損なので、土俵の外で中国が苦しむのを見ているだけだ。ならば、アメリカやソ連を不可避的に日本と中国との紛争に介入させるには、つまり、土俵の内側に引き込むにはどうすべきか――それを胡適は考えたのです。 みなさんが当時の中国人だとしたら、どのように考えますか。 ――アメリカとソ連と日本を戦わせるための方法? そうです。日本を切腹へ向かわせるための方策ですね。日本人の私たちとしては、気の重くなる質問ですが。 ――連盟にもっと強く介入させるよう、いろんなかたちで日本のひどさをアピールする。 蒋介石がとった方法を、さらに進めるということですね。正攻法です。でも、連盟はあまり力にはならなかったし、アメリカは加盟国ではなかった。これは少し弱いかな。 ――わからないけれど、ドイツと新しい関係ができてきたから、それを利用するとか……。 くわしくは次の章でお話ししますが、ドイツが一時、中国を支えるようになるのは事実です。ですが、もっとアメリカとソ連にダイレクトにつながることですね。 ――まずはイギリスを巻き込んで、イギリスを介してアメリカを引き込むとか……。 アメリカがイギリスを重視していたというのは当たっています。でも、イギリスはドイツとの対立が目前に迫っていて、この頃は余裕がなかった。それでは、そろそろ胡適の考えをお話ししますね。かなり過激でして、きっとみなさん驚くと思います。 胡適は「アメリカとソビエトをこの問題に巻き込むには、中国が日本との戦争をまずは正面から引き受けて、二、三年間、負け続けることだ」といいます。〉(380~382頁) 生徒によく考えさせ、意見を言わせた後に、専門家的知見に基づく答えを示すという見事な手法だ。この講義を通じて、生徒たちは、歴史のダイナミズムを知ることができる。この知識は、講義に参加した生徒たちが将来、政治家、外交官、商社員などになって、国際舞台の第一線で活躍するときに必ず役立つ。加藤氏が教育者として卓越した能力を持っていることがこの作品の行間から伝わってくる。 (さとう・まさる 作家・元外務省主任分析官) 加藤陽子(カトウ・ヨウコ) 1960(昭和35)年埼玉県生れ。東京大学大学院博士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻は日本近現代史。著書に『模索する一九三〇年代』『満州事変から日中戦争へ』『昭和史裁判』(半藤一利氏と共著)等がある。2010(平成22)年『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』で小林秀雄賞受賞。
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【サイン本】谷川嘉浩『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』
¥1,034
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン本です。 「将来の夢」「やりたいこと」を聞かれたとき、なんとなくやり過ごしていませんか? 自分を忘れるほど夢中になれる「なにか」を探すための道標がここにある 「本当にやりたいこと」「将来の夢」「なりたい自分」こんなテンプレに惑わされないために。 変化を恐れない勇気、あげます。 「将来の夢」や「本当にやりたいこと」を聞かれたとき、 それっぽい答えを言ってやり過ごしたことはないですか? 自分を忘れるほど夢中になれる「なにか」を探すために スマホを置いて一歩を踏み出そう。 【本書に登場する話題】 魚豊『チ。』/山田鐘人・アベツカサ『葬送のフリーレン』/伏瀬『転生したらスライムだった件』/山口つばさ『ブルーピリオド』/屋久ユウキ『弱キャラ友崎くん』/香山哲(漫画家)/黒澤明/ドストエフスキー/ウィリアム・ギブスン『ニューロマンサー』/ジョージ・ソーンダーズ(作家)/ジェニー・ホルツァー(現代アーティスト)/空揚げの無料配布/幽霊文化/マーク・フィッシャー/キルケゴール/フロイト/チャールズ・テイラー/プラグマティズム/宇野常寛/小川公代/鶴見俊輔/森田真生/けんすう『物語思考』/ダニエル・ピンク『モチベーション3・0』/クレイトン・クリステンセン『イノベーション・オブ・ライフ』/スタンフォード式 人生デザイン講座/「本当にやりたいこと」/キャリアデザイン/OODAループ/言語化/観察 【目次】 序章 なぜ衝動は幽霊に似ているのか 第1章 衝動は何ではないか 第2章 衝動とは結局何ものなのか 第3章 どうすれば衝動が見つかるのか 第4章 どのようにして衝動を生活に実装するのか 第5章 衝動にとって計画性とは何か 第6章 どうすれば衝動が自己に取り憑くのか 終章 衝動のプラグマティズム、あるいは実験の楽しみ 谷川 嘉浩(たにがわ・よしひろ):1990年生まれ。京都市在住の哲学者。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。現在、京都市立芸術大学美術学部デザイン科講師。哲学者ではあるが、活動は哲学に限らない。個人的な資質や哲学的なスキルを横展開し、新たな知識や技能を身につけることで、メディア論や社会学といった他分野の研究やデザインの実技教育に携わるだけでなく、ビジネスとの協働も度々行ってきた。著書に『スマホ時代の哲学――失われた孤独をめぐる冒険』(ディスカバートゥエンティワン)『鶴見俊輔の言葉と倫理――想像力、大衆文化、プラグマティズム』(人文書院)、『信仰と想像力の哲学――ジョン・デューイとアメリカ哲学の系譜』(勁草書房)。
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【サイン本】【帯・カバーなし】朱喜哲『人類の会話のための哲学』
¥1,100
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン本です。 *こちらは未使用ですが、いったん書店に出荷して戻ってきたものです。若干の焼けや傷はありますが、中は新品です(中まで傷んでいるものは販売いたしません) *カバーと帯をつけません *奥付には「セカンドハンドブック」のシールが貼ってあります *予定数量になり次第、販売終了いたします 「ローティという不世出の哲学者を、〈人類の会話〉の守護者であろうとし続けた人物として再発見する。」朱喜哲は、混沌とした現在の日本・世界でローティが注目されるべき意味を鮮やかに記した。 古代ギリシア以来の伝統につらなる哲学を筆頭として「唯一の真正な声」を求める営みは、ひとびとの小さな声をつぐませる。 「雑多で多様な複数の声たち」、その会話こそが人類が豊かに暮らす希望ではないか。 哲学者ローティは多くの批判を引き受けながら、その声たちを守ることこそを哲学の任務として引き受けた。 本書は、第一部はミサック、第二部はセラーズ、第三部はブランダムを中心的に扱うことで、先行研究から後世の視点も含め包括的なローティ像を描き出している。 また、同時に現代的な意義、政治や社会の状況に対してどのように参照しうるのかを明らかにした。 こうしてローティの思想を中心にプラグマティズムの意義が明らかにしていくことで、本書は古典から未来へ繋がる哲学の姿をも希望をもって浮かび上がらせる。
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【サイン本】杉谷和哉『日本の政策はなぜ機能しないのか? 』
¥924
※ 著者直筆サイン本です。 EBPM(エビデンスに基づく政策)の導入と課題 当たり前のようでなかなか実現できない理由とは 近年、政治の世界では「エピソード・ベースからエビデンス・ベースへ」という掛け声のもと、データやファクトに基づいて 政策を作り、評価する流れがある。EBPM(Evidence‐Based Policy Making)」とも呼ばれるこうした政策のあり方は、いかなる背景から生まれたのか。先駆けである英米の潮流や、EBPM以前の日本にも存在した合理的な政策と評価を目指す動きとは。そもそも、エビデンスとは何を指し、どのように扱えば有益なのか。私たちが見落としがちなこととは。そして、日本の 政策はどうすれば十分に機能するのか。公共政策学の知見からエビデンスと政策の関係を整理した待望の一冊。 【目次】 第1章 EBPMの出現 第2章 日本における政策評価 第3章 日本におけるEBPM 第4章 エビデンスを掘り下げる 第5章 政策の合理化はなぜ難しいのか 第6章 EBPMのこれから 判型・ページ数:新書版・232ページ
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岩川ありさ『養生する言葉』
¥1,760
この世界が、あなたにとって、ちょっとでも生きやすくなりますように。 自分自身を優しくいたわる「ヒント」がつまったエッセイ集。 大江健三郎、ハン・ガン、津村記久子、文月悠光、『ブルーロック』、『君と宇宙を歩くために』……文学研究者が出会った、人生に寄り添ってくれる「言葉」と「物語」。 「養生という言葉を私は自分自身の生を養うさまざまな物語とつなげて考えてきた。ちょこんと横に置いて、ヒントとなる物語。自分の感情を教えてくれたり、生きる力をくれるような表現。それらを養生する言葉として捉えてきた。養生する言葉は、生きるための知恵であり、私よりも先に生きてきた人たち、同時代に生きている人たちが重ねてきた、輝くような実践の集積である。」 判型:四六変型 ページ数:256ページ 装幀・装画:鈴木千佳子 【目次】 はじめに 1.「私」の物語を探しに 2.トラウマとともに生きるということ 3.傷について語る言葉 4.人生の手引き書をつくる 5.あきらめという鎖をほどく方法 6.助けを求められる社会のために 7.自分を笑わない誰かと生きる 8.養生はいつも社会的なもの 9.災害と養生について 10.あなたの話が聴けたらうれしいです 11.変わってゆく私を受けとめる 12.アンラーンの練習 13.看護について学ぶ 14.他者の世界を聴く おわりに