スタンダードブックストア
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【サイン本】岡本真帆『あかるい花束』
¥1,870
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン本です。 2万部を突破した『水上バス浅草行き』に続く第2歌集。 2拠点生活の中で詠まれた歌266首と、装丁の鈴木千佳子さんによる花の絵を束ねました。 【著者より】 歌集を出したあと、私は東京と高知での生活をはじめた。 二つの場所を行き来する中で、考えたことや思い出したことが、短歌になりました。 岡本真帆 【収録歌より7首】 わたしもう、夏の合図を待っている 冬至の長い夜からずっと ただしくよりたのしく歩く 光ってる水が見たくて すこし小走り 本当に正しかったかわからない決断たちよ おいで、雪解け 乱丁のある文庫本抱きしめる 愛すよたったひとつの傷を あなたと過ごした日々は小さな旅だった 空っぽの花器の美しいこと スパイスは火花に似てるわたしからわたしへ送る強い喝采 しゅくふくとはじける泡が光ってる 祝福 きみにはじめましてを 装丁・画:鈴木千佳子 仕様:B6変形 並製 176頁 収録歌:266首
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【サイン本予約】最果 タヒ『きみを愛ちゃん』
¥1,870
※ 著者直筆サイン本です。8/28頃発送予定です。 大人気詩人・最果タヒが32人の〈キャラクター〉に贈る、最大熱量のラブレター! コミックから宝塚、アニメ、ドラマに童話まで、 古今東西の〈キャラクター〉への「愛」を磨き上げた、 きらめく宝石箱のような最新エッセイです。 【目次】 誰より私が私を信じている――『ガラスの仮面』姫川亜弓 自分を好きな人に、優しくしたい――『らんま1/2』シャンプー 弱さを嫌悪してるのは誰――『呪術廻戦』禪院真希 心って詩のこと――『銀河鉄道の夜』ジョバンニ あなただけがわからない――『エリザベート』ルキーニ 社会のための「心」を持たない――『チェンソーマン』デンジ 友達を「ばか」と思うことについて――『クマのプーさん』クリストファー・ロビンとプー 人が人と生きるのは不自然で、自然で。――『A子さんの恋人』A 子 己の価値を見つける――『HiGH&LOW』村山良樹 あなたは太宰治ではない――「桜桃」太宰治 いい人である前に――『ドラえもん』のび太 死に損ないの人の地獄――『ゴールデンカムイ』月島軍曹 天才もただの人――『のだめカンタービレ』千秋真一 愛こそギャグ――『ルナティック雑技団』天湖ゆり子 追悼・葛城ミサト――「エヴァンゲリオンシリーズ」葛城ミサト きみがぼくに愛をくれたから――『ユニコ』ユニコ 器のない指導者――『NEVER SAY GOODBYE』アギラール 友情は愛じゃない――『天使なんかじゃない』麻宮裕子 血の匂いのするヒーロー――『鬼滅の刃』竈門炭治郎 傷ついた人生を抱きしめるには――「夢の音色」さくらももこ 神は人を愛せない。――『封神演義』太公望 正しさのために強くならなくてもいいよ――『クレヨンしんちゃん』風間トオル 頭脳はスペックではない――『DEATH NOTE』L 私があなたを救いたい――『宝石の国』ルチル 誰かの機嫌を誰も取らない――『動物のお医者さん』菱沼聖子 恋は一人の中で咲く――『人魚姫』人魚姫 大人がきみを生贄にする前に――『星の王子さま』星の王子さま 強い人ほど傷だらけになる――『大奥』和宮 愛情と侮り――『それでも町は廻っている』嵐山歩鳥 ぼくはぼくだという、当たり前のこと。――『トーマの心臓』エーリク 青春に切なくならないで。――『けいおん!』田井中律 ルーシーに優しくしたい。――『PEANUTS』ルーシー・ヴァンペルト 四六判 【著者略歴】 最果タヒ(さいはて・たひ) 詩人、小説家。1986年生まれ。2006年に現代詩手帖賞、07年に『グッドモーニング』で第13回中原中也賞、15年に『死んでしまう系のぼくらに』で第33回現代詩花椿賞、24年に『恋と誤解された夕焼け』で第32回萩原朔太郎賞を受賞。最新刊に小説『恋の収穫期』、エッセイ『ファンになる。きみへの愛にリボンをつける』等。
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【古書】大森克己『サナヨラ』
¥6,600
※ 著者直筆サイン本です。古書ですが新品同様です。 ...ヘルシンキのスカンディック・グラン・マリーナのラウンジでビールを飲んでいると隣のテーブルの女性と目が合って、彼女はグラスを軽く上げて微笑みながら僕にいった、「サナヨラ」。思わず僕は吹き出して「サナヨラ」とグラスを掲げてあいさつした...-あとがきより 『サナヨラ』に収められた写真たちは、私たちの目の曇りをとり、新鮮な空気にさらす魂の製法にかかわるかのようである。アイスキャンディーと、それを持つ女の子の髪の毛や服の風合いが共鳴し、溶け合おうとする時、私たちは、この世界がもともと様々な化学変化に満ちた場所であったことを思い出す。ありふれたものの中に潜む思わぬ質感に、自分自身の生命が更新されるのを感じる。「ウォッシュ・チーズ」が作られる過程のように、私たちの世界を見る眼の表面を覆う薄膜がぬぐい取られ、新鮮な息吹を得る。そして、私たちは魂の成熟の階段を上って行く。(茂木健一郎) 2006年11月11日初版第1刷 サイズ:24×23×0.8cm
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森山大道『Ango』
¥6,380
SOLD OUT
森山大道の撮り下ろしの桜の写真×坂口安吾の名作「桜の森の満開の下」 世界のアートブックファンが殺到した桜書物のマスターピース。 虚空の下に 敬愛する二人の先人の其々の桜を、 一冊の本という空間の中で交配させてみたい、 という衝動で僕は、この本を編集し造本した。 そして、桜の花びらと 冷めたい虚空がはりつめているばかりの 書物が完成した。 何もない空間が、桜の森の満開の下にある と教えてくれた坂口安吾さん、 何もない空間を、意味なきままに埋め尽くす 半世紀前の桜の花びらと現いま在の桜の花びらを手渡してくれた森山大道さんに、 深く感謝いたします。 ― 町口 覚(本書あとがきより) 本書は、1947(昭和22)年に発表された坂口安吾の短編小説『桜の森の満開の下』に、森山大道が撮り下ろした桜の写真作品を加え、新たに編集し造本した“書物” である。 言葉:坂口安吾 写真:森山大道 造本:町口覚 判型:240 x 165 mm(B5判変型) 頁数:188頁 作品:57点 製本:上製本(ハードカバースリーブケース入り)
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【zine】篠宮ユカリ『NANAKAIKI』
¥1,870
SOLD OUT
祖父の7回忌をテーマに、祖父の人生や私との関わり合いを一冊にしたzine。 中綴じ25ページ 256x182 mm
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【zine】平山昌尚『SHOP CATALOGUE』
¥1,300
ショップカタログシリーズ第二弾。 今回はアーティスト加賀美健のお店「STRANGE STORE」。 加賀美健の作品世界が詰まった1冊。限定300部。 210×148mm / 32頁
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【zineサイン入】蓮井元彦『yume wo miru』
¥3,500
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン入りです。 yume wo miru Publication date: February 2017 Publisher: Bemojake Book design: Maxwell Anderson Binding: Soft cover Extent: 28 pp Trim size: 150mm x 210mm Photographs: 25 colour Edition: 300
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【古書】濱田英明『ONE DAY』
¥6,480
SOLD OUT
※ 古書ですが未開封新品同様です。 写真家・濱田英明の三冊目となる写真集。「犬と暮らすということ」をテーマに2014年から連載してきたウェブマガジン「ONE DAY」が再編集され書籍化された作品。犬と人との日常風景が濱田氏の視点から記録されている。写真の美しさはもちろんのこと、書籍化にあたり追加取材も行われたという犬とその家族とのエピソードにも心が温まる。大切な人に贈りたくなる一冊。 カラー:アイボリー W262mm x H188mm x D20mm 144ページ
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【サイン本・古書】大森克己『cherryblossoms』
¥3,980
※ 著者直筆サイン本です。古書ですのでカバーに少し傷みがあります。本の状態は画像でご確認ください。 目に見える桜と目に見えない桜がせめぎあう春の夢~ 写真家・大森克己が、7年の歳月をかけ「桜」というテーマに挑む。 タングステンフィルムという、室内撮影時に使用されるフィルムを多用することで青みがかった桜は、見る者の記憶のなかへとすべりこみ、見たことのない像をつむいでゆく。それは、いつしか「桜」という「記号」から脱し、その気配や出会いの瞬間の煌めきをもつかまえる新しいアプローチへと結ぶ。 写真表現の新たな境地に踏み込んだ意欲作。 A4判 / 184ページ
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【特典付】柿本ケンサク『TRANSLATOR / KENSAKU KAMIMOTO』
¥7,700
※ 特典として小冊子『HYOMEN』をお付けしております。 2016年1月、写真家として本格的なデビューを飾った柿本ケンサク初の写真集。 6月にNYの個展で発表される最新作「HYOMEN」のシリーズも加わった計105点の作品は、柿本が50ケ国以上を旅する中で撮られた数万点の写真から選りすぐられた。 私にとっての写真とは、出会う世界に許され、その姿を素直に翻訳することなのだ ー柿本ケンサク
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【古書・送料無料】工芸青花 1~14号 14冊セット
¥255,000
発行者:青花の会、発行所:新潮社、2014年11月~2020年6月発行の工芸青花1~14号セットです。古書ですが新品同様です。 現在は入手困難な希少セットです。コレクター・工芸好きの方におすすめ。 佐川急便で発送いたします。 工芸青花|1号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー176頁 ■限定1000部 【第1号 目次】 1 川瀬敏郎 竹花入の花 ・道具であって道具ではないもの(川瀬敏郎) ・竹花入概説(閑野譚) ・作品解説(木村宗慎) 2 フランスのロマネスク ゾディアックの本とサン・ブノワ・シュル・ロワール修道院 ・アンジェリコ修道士のお話(金沢百枝) ・ロマネスク美術の初心(金沢百枝) ・修道院改革の時代(小澤実) 3 三人の酒器 中里隆 福森雅武 辻村史朗 ・ずっとやきものの話(菅野康晴) 4 意中の美術館 ・丸亀市猪熊弦一郎現代美術館の巻(中村好文) 5 フランスの古いワークウェア ・青のゆくたて(橋本麻里) 6 骨董と本棚 ・T氏(森岡督行) 7 光悦の茶碗と書 ・光悦序奏(樂吉左衞門) ・光悦的人間(青柳恵介) ・光悦概説(閑野譚) ・作品解説(木村宗慎) 精華抄 工芸青花|2号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー168頁 ■限定1200部 【第2号/目次】 1 フランスのロマネスク モントワール・シュル・ル・ロワールのサン・ジル聖堂 ・天使の舞いおりる聖堂/金沢百枝 ・城と教会のある風景/小澤実 2 川瀬敏郎 仏教美術と花 ・覚悟の人/山本野人 3 昔の糸 ・母の糸/千葉望 4 意中の美術館 ・フリック・コレクションの巻/中村好文 5 織部の茶杓、茶碗、手鉢 ・織部概説/閑野譚 ・茶の湯の恩人/木村宗慎 6 メキシコのブリキ絵 ・「そのまま」なもの/高木崇雄 7 うつわのはじまり ・縄文土器/赤木明登 8 骨董と本棚 ・村上春釣堂の李朝/森岡督行 9 石塔の旅 ・国東半島/青柳恵介 精華抄 工芸青花|3号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー176頁 ■限定1200部 【第3号|目次】 1 川瀬敏郎 ローマングラスと花 ・ノスタルジア|川瀬敏郎 ・古代ガラス|上野由美子 2 茶道具商とはなにか ・ホンヨミ|木村宗慎 ・修行時代|中西輝之 ・茶道具の危うさ|石黒宏一郎 3 骨董屋 青井義夫と坂田和實 ・対談 あのころ|青井義夫+坂田和實 4 ペルシャとインドの細密画 ・細密画への旅|桐谷美香 5 意中の美術館 ・ハラ ミュージアム アークの巻|中村好文 6 盃のいろいろ ・酒も肴もいらない|小澤實 ・古盃一覧|木村宗慎 7 うつわのはじまり ・縄文土器 その二|赤木明登 8 器と私 ・産地と作家|猿山修 ・小さな点、遠くの点|三谷龍二 ・白木蓮|細川亜衣 精華抄 工芸青花|4号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー160頁 ■表紙作品|望月通陽(型染和紙) ■限定1200部 【4号|目次】 1 礎石のある庭 ・石造美術 閑野譚 ・流れる時間 山本野人 2 望月通陽 のれんと文字 ・路上の膝頭 望月通陽 ・工藝の泉 高木崇雄 3 源氏物語画帖 ・淡いもの 桐谷美香 ・公家文化の余薫 中村健太郎 4 川瀬敏郎 古陶と花 ・壺にいける 川瀬敏郎 5 フランスのロマネスク オルネーのサン・ピエール聖堂 ・かいじゅうたちのいるところ 金沢百枝 ・ロマネスク時代の巡礼 小澤実 精華抄 工芸青花|5号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー168頁 ■インドの古布カンタを貼付したページあり ■限定1200部 ■目次 1 板と私 ・板極道の入口で 小澤實 ・歴史の形見 青井義夫 ・漆喰とバスク 内田鋼一 ・朝鮮の餅板 大塚潔 ・奈良古材 川瀬敏郎 ・茶の敷板 木村宗慎 ・謙虚さ 坂田和實 ・長い床の間 高木孝 ・板切れの美 吉田昌太郎 2 小川待子 やきものと言葉以前 ・踏みだす人 井出幸亮 3 鑑賞陶器のはじまりと本 ・繭山龍泉堂訪問記 森岡督行 ・大正の新風 川島公之 ・作品解説 川島公之 4 意中の美術館 ・アカデミア美術館の巻 中村好文 5 うつわのはじまり ・東北古椀 赤木明登 精華抄 工芸青花|6号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー176頁 ■インディゴ染の古布(アメリカ)を貼付したページあり ■限定1000部 ■目次 1 李朝と私 ・李さんの精神 川瀬敏郎 ・『李朝を巡る心』を讀んで 小倉紀蔵 ・滅多にないモノ 李鳳來 ・モノとヒト 李鳳來 2 スペインのロマネスク レオンのサン・イシドロ聖堂 ・中世のイベリア半島 小澤実 ・三人の王女 金沢百枝 3 数寄屋とはなにか 八勝館御幸の間 ・堀口捨己の試み 岸和郎 ・ハレになった数寄屋 木村宗慎 4 青花と私 ・青い花の色のゆくえ 若菜晃子 5 意中の美術館 ・インゼル・ホムブロイッヒ美術館の巻 中村好文 6 民芸と私 ・歓喜の書 月森俊文 ・作品解説 月森俊文 世界の布 精華抄 工芸青花|7号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー224頁 ■手織リネンの古布(ウクライナ)を貼付したページあり ■限定1000部 ■目次 1 ロベール・クートラスをめぐる断章群 ・花壇に眠る人 堀江敏幸 2 川瀬敏郎 シンをいける ・「しん」の花道史 井上治 ・一元的な花 川瀬敏郎 ・川瀬敏郎の花 井上治 3 生活工芸と作用 ・生活工芸のこれまでとこれから 安藤雅信 ・自力と他力 赤木明登 ・対談 作用とはなにか 小林和人+山内彩子 ・作家紹介1 小林和人 ・作家紹介2 山内彩子 4 うつわのはじまり ・秀衡椀 赤木明登 5 秦秀雄と私 ・李朝のぐい飲ほか 秦笑一 ・柳宗悦と秦秀雄 月森俊文 ・秦秀雄小伝 片柳草生 ・秦さんに教わったこと 松井信義 ・美の使徒 青井義夫 ・「珍堂」先生の目線 杉本理 ・秋草の線 勝見充男 ・香炉を杯とすること 小澤實 ・我無き後に 秦秀雄の日記と遺書 秦笑一 世界の布 精華抄 工芸青花|8号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー216頁 ■ラオスの手織布を貼付したページあり ■限定1100部 ■目次 1 坂田和實論1 カケ、カスレ ・僕達の選択 高木崇雄 2 スペインのロマネスク サント・ドミンゴ・デ・シロス修道院 ・ゆるされる人 金沢百枝 ・中世の修道院 小澤実 3 沖縄の織物 新出の森政三資料より ・「戦前」を伝えるノート 上江洲安亨 ・裂地解説 山田葉子 4 民芸以外の柳宗悦 ・蒐集と愛蔵のかたち 白土慎太郎 ・柳宗悦の思想 救済と芸道について 井上治 5 ロベール・クートラスをめぐる断章群2 ・闇の動線に沿って 堀江敏幸 6 近代と数寄屋 帝国ホテル東光庵 ・村野藤吾の格闘 内藤廣 ・劇的な露地 木村宗慎 7 利休にたずねない茶会 ・緑釉陶器と嵯峨朝の宴 荒川正明 ・みやびる 山本野人 8 川瀬敏郎の花 ・深みと軽み 花人のなげいれ 桐谷美香 9 骨董とはなにか ・末期の姿を想い見る 杉村理 世界の布 精華抄 工芸青花|9号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー168頁 ■古布(日本の蚊帳地)を貼付したページあり ■限定1200部 ■目次 1 川瀬敏郎の花 ・奇なるものについて 井上治 2 村上隆と坂田和實 ・民藝とヒップホップの間に 井出幸亮 3 少女の刺繡布 ・オランダのサンプラー 金沢百枝 4 物と私 坂田敏子さんのスタジオ 5 ウィンザーチェア ・レストアラーの視点 室田宏一 ・日本人が愛した英国の椅子 月森俊文 6 西洋工芸の道 村田コレクション ・村田新蔵の思索と蒐集 瀬尾典昭 ・生活と工芸 三谷龍二 7 ロベール・クートラスをめぐる断章群3 ・青灰色の谷へ 堀江敏幸 世界の布 精華抄 工芸青花|10号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー184頁 ■古布(西洋更紗)を貼付したページあり ■限定1200部 ■目次 1 川瀬敏郎の花 唐物籠 ・真と自由 片柳草生 2 坂田和實の眼 酒袋 ・錆びたナイフ 高木孝 ・坂田さんの優しさ 高木崇雄 3 スイスのロマネスク シオンのノートルダム・ド・ヴァレール聖堂 ・家具と夕日 金沢百枝 ・ハイジの国の中世 小澤実 4 座辺の李朝 ・李朝・蒐集・近代 大塚麻央 5 黒田泰蔵 白磁と轆轤 ・円筒と彼岸 赤木明登 6 ロベール・クートラスをめぐる断章群4 ・石工への道 堀江敏幸 7 骨董と私 ・子供的なもの 藤田康城 8 意中の美術館6 ビルバオ・グッゲンハイム美術館の巻 中村好文 世界の布 精華抄 工芸青花|11号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー192頁 ■望月通陽の型染絵を貼付したページあり ■限定1200部 ■目次 1 山茶碗 ・石のようなもの─秦秀雄 勝見充男 ・最初の古美術品 高木孝 ・ざらざらしたもの 小澤實 ・山茶碗入門 清水喜守 ・深シ奥 枯レツレバ─柳宗悦 白土慎太郎 ・茶道具として─北村謹次郎 木村宗慎 2 欧州タイル紀行 ・アヴィニョン・教皇・ナポリ 金沢百枝 3 大谷哲也 「生活工芸」以後の器 ・丸裸と白 富井貴志 4 川瀬敏郎 籠にいける ・消えた色気 片柳草生 5 骨董と私 ・藤末鎌初 杉村理 6 ロベール・クートラスをめぐる断章群5 ・髑髏の闇から抜け出て 堀江敏幸 7 名物とはなにか ・「名物」批判にこたえる 木村宗慎 扉の絵 精華抄 工芸青花|12号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー176頁 ■望月通陽の型染絵を貼付したページあり ■限定1200部 ■目次 Contents 1 三人とアイヌ The Three Artists and Ainu ・アイヌ文化概観 閑野譚 ・神の魚 前橋重二 2 生活工芸派と二〇一八年 New Standard Crafts Artists in 2018 ・日本生活器物展を終えて 三谷龍二 ・台北で気づいたこと 菅野康晴 ・生活工芸の「ふつう」 菅野康晴 ・ふつう、の分かれ道 高木崇雄 ・個人的な抵抗 井出幸亮 ・器であること 沢山遼 3 村上隆と古道具坂田 Takashi Murakami and the Antique Sakata ・バブルラップ展で伝えたかったこと 村上隆 4 川瀬敏郎と甍堂 Toshiro Kawase at Irakado ・左手の花 青井義夫 5 骨董のさびしさ Loneliness in Antique ・年をとるとケチになる 青柳恵介 ・時々出会う 五十嵐真理子 連載 ・ロベール・クートラスをめぐる断章群6 堀江敏幸 扉の絵 精華抄 工芸青花|13号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー120頁 ■望月通陽の型染絵を貼付したページあり ■限定1100部 ■目次 Contents 1 スイスのロマネスク ミュスタイアのザンクト・ヨハン修道院 Romanesque Art in Switzerland, Kloster St. Johann in Mustair ・尼僧院の椅子 金沢百枝 ・カール大帝の修道院 小澤実 2 川瀬敏郎の花 杉本家住宅 Flowers by Toshiro Kawase at Sugimoto Residence in Kyoto ・花に偲ぶ文人―父・杉本秀太郎 杉本歌子 3 民藝と美 The Beauty in Mingei ・柳宗悦の「直観」 月森俊文 ・脳にとって美とはなにか 前橋重二 連載 ・ロベール・クートラスをめぐる断章群7 堀江敏幸 扉の絵 精華抄 工芸青花|14号 ■A4判 麻布張り上製本 見返し和紙(楮紙) カラー160頁 ■望月通陽の型染絵を貼付したページあり ■限定1000部 ■目次 Contents 1 北京の工芸 The Craft in Beijing ・胡同の文人 齋藤希史 ・中国・現代・生活工芸 安藤雅信 ・「文人」とはなにか 閑野譚 ・一〇〇年前の北京と古美術 川島公之 ・彼我のことなり 舟橋昌美 2 川瀬敏郎の花 大徳寺孤篷庵 Flowers by Toshiro Kawase at Koho-an, Daitokuji Temple in Kyoto ・シンをたてる 川瀬敏郎 3 メキシコのブリキ絵 芹沢銈介コレクション Mexican Retablos from Keisuke Serizawa Collection ・対話の気配 高木崇雄 ・キリスト教の奉納画 金沢百枝 連載 Series ・ロベール・クートラスをめぐる断章群8 堀江敏幸 扉の絵 精華抄
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【予約】『数と夕方 管啓次郎詩集』
¥2,640
※ 7月上旬発送予定です。 2017年刊行後、長らく品切れとなっていました『数と夕方 管啓次郎詩集』を復刊いたします。本書は詩人、比較文学者、翻訳家、管啓次郎さんの第5詩集で、萩原朔太郎賞ノミネートなど、詩人としての充実が高く評価された一冊です。 品切れ、古書価も高騰している本書が、祖父江慎さんのブックデザインによる 文庫サイズの装丁そのままに復刊されます。 ******************************************** 78 57 37 意味なき数字が脳裏で明滅する 海峡を行く白い小型フェリーに 夕方の黄金の光があたって美しい 息子がこっちを見て手をふっているのもわかる 海岸にはアフリカ原産種の大木の赤い花が咲いて それは何かを祝っているようだ (「数と夕方」より) われわれの生のすべての瞬間がそのときその場での地形と気象に左右されているのは、思えば驚くべきことだ。だがそれに驚きつづける人は、いったいどこにいるのだろう。 (略) 生に耐えられなくなった者たちは叫びを上げる。その叫びがつぶやきやささやきや沈黙というかたちをとる者もいる。地形と気象に対する反応が、その背景をなす。ぼくは沈黙に似た無音の情景を、文字で構成しようとした。 (あとがきより) 【目次】 四川 移住論 海辺へ 数と夕方 Red River Valley かかしの神 淡海へ 流域論 安土、水郷 ヨハネ挽歌 佐渡 after Dazai ケベック少年 ブレーメン革命 春と修羅 modified からす連作 花の科学 十二月が真夏の国では 眠り踊りのはじまり 「遠いアトラス」より リスボン フジツボのように ワリス・ノカンへの手紙 午前三時の川 あとがき 文庫判上製 320ページ 装幀:祖父江慎 管啓次郎 (スガ・ケイジロウ) 1958年生まれ。詩人、比較文学研究者。明治大学大学院理工学研究科〈総合芸術系〉教授。1980年代にリオタール『こどもたちに語るポストモダン』、マトゥラーナとバレーラ『知恵の樹』の翻訳を発表。以後、仏・西・英語からの翻訳者として活動すると同時に『コロンブスの犬』(1989)『狼が連れだって走る月』(1994) などにまとめられる批評的紀行文・エッセーを執筆する。本書のもととなった『トロピカル・ゴシップ』(1998)『コヨーテ読書』(2003)『オムニフォン<世界の響き>の詩学』(2005) はポストコロニアル多言語世界文学論の先駆として高く評価されている。2011年、『斜線の旅』にて読売文学賞受賞。2010年の第1詩集『Agend’Ars』以後、8冊の日本語詩集と1冊の英語詩集を刊行。20ヵ国以上の詩祭や大学で招待朗読をおこなってきた。2021年、多和田葉子ら14名による管啓次郎論を集めた論集Wild Lines and Poetic Travelsが出版された。
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北村みなみステッカー
¥500
北村みなみ蛍光ステッカー 大きさ ピンク W137×H72 mm イエロー W160×H52 mm オレンジ W160×H60 mm
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【予約】『夜の木 13刷』
¥4,400
※ 8/上発送予定です。 2008年のボローニャ・ブックファアで絶賛され、ラガッツィ賞(ニューホライズン部門)に輝いたインドの絵本The Night Life of Treesの日本語版が2012年7月にタムラ堂より出版されました。 版ごとに表紙の絵柄が変わりますが、今回の第13刷の表紙は、「蛇の女神」の場面です。 蛇の神は、インド神話や仏教においては重要な存在です。 幸運をもたらしてくれそうな、美しく、神秘的な表紙です。刷り部数は、3,000部。 世界中で注目されたこの絵本は、中央インド出身のゴンド民族の最高のアーティスト、シャーム、バーイー、ウルヴェーティの3人によって描かれた木をめぐる神話的な世界です。 夜になるとその本性を現すという聖なる木。人々から畏れられ、また崇められている木。神が住むと言われる木。そのような木々が、ページを繰るたびに目を見張る美しさで次々と姿を現します。プリミティブでありながら洗練され、繊細でしかも力強く美しい世界です。 全てがハンドメイドという画期的な絵本。手漉き紙に、シルクスクリーンで一枚ずつ刷られ、製本は手製本。インドのチェンナイ郊外の工房で、一冊ずつ丁寧に仕上げられました。まさに工芸品とも言うべき絵本(シリアル・ナンバー入り)。ずっと手元においていつまでも眺めていたい一冊です。
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藤本智士『日々是編集』
¥2,420
編集とは何か? 編集者とは何者なのか? 雑誌編集→地域編集と活動を広げてきた著者が 社会に編集の使い手を増やすべく 日々の気づきと学びをまとめた一冊。 編集・ライター志望者はもちろん、すべての生活者必携の書。 ✳︎収録内容 ○編集力とは「想像」と「言葉」を結びつけるチカラ ○自分の意見を入れない ○編集者というただの器 ○やりたいことより、やらないことを謳おう。 ○名刺を持たないようにした ○上岡龍太郎さんに教わったこと ○しなるチカラ ○仲間と出会う条件 ○その苦しみの理由について ○バトンは退くことでしか渡せない ○直帰力。それは家で寝るチカラ。 ○忘れっぽいは最大の武器 ○「聞いてない」を振りかざす人へ ○センスの正体 ○若者よ、薄情になれ。 ○脳脊髄液減少症という病気を知っていますか? ○「夕焼けを見てエモいはなんか違うじゃないですか」に、思うこと。 ○若い人がいないんじゃなくて、若い人に託せる度量を持つ大人が いない。 ○嘘がいけない理由 ○やさしい花 ○怒るほうに軸足を置いてみるアンガーマネジメントのはなし ○ただ受け入れず、ジャッジしようとする人たち。 ○編集という祈り ○「待つチカラ」は「信じるチカラ」 ○そこに込める デザイン:堀口努 仕様:文庫判/ 240p /上製本
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生湯葉シホ『音を立ててゆで卵を割れなかった』
¥1,870
気弱で、繊細で、もがいていた。 「食べられなかったもの」で振り返るエッセイ集 様々なウェブ媒体を中心にライティング、取材で実績のある⽣湯葉シホさん。幼少期から20代までにかけて不安でたまらなかった自己の内面を「⾷べられなかったもの」の記憶とともにふり返る、初の単著となるエッセイ集。繊細な心の機微を捉え、共感を呼ぶ30篇です。 ◆尾崎世界観さん、岡本真帆さん絶賛!! 生湯葉さんが書くものから伝わってくる覚悟を、怒りを、畏れを、疑いを、諦めを、照れを、潔癖さを、ぜんぶ積み上げて、神棚にして拝みたいくらい、どうしようもなく信じている。 尾崎世界観(ミュージシャン・作家) 怯えているけどやさしくて、すべてのものをよく見ている。 生湯葉シホさんは、私が心から信頼し、憧れている書き手です。 岡本真帆(歌人・作家) 集者のおすすめポイント ウェブに寄稿するエッセイや小説、取材記事に定評のある生湯葉シホさんの初の著書。自身を気弱で常にまわりをおろおろと窺っている、けれど執念深いと形容する生湯葉さんが、個人的な「記憶」と「食べ物」を絡めて30篇のエッセイに仕立てます。当時の状況と心の動きを読み手に想像させる鋭い観察眼を持ち、篇ごとのテーマに沿って文体を作るのは連載や取材で鍛えた筆致力があるからこそ。「繊細さん」という⾔葉があるように、自分は⼈の目を気にしすぎているのかと悩んだことがある読者はいるはず。読み手の気持ちと記憶を受容できる内容です。 目次 はじめに 音を立ててゆで卵を割れなかった あのドクターペッパーとってよ カニ最高! 真夏の午後のかけうどん なに食わぬもみじ饅頭 フォカヌポウ 腐ってしまった時間について 神戸さんのクイズ 日の差しすぎているデニーズで ジェットストリーム・ザ・そうめんスライダー 貴婦人のワルツ なまじろい 壊れかけの家系ラーメン スーパースターの天ぷら 星野くんと湯豆腐 夏の致死量 水餃子って絶対言って マリモ 8月、新宿三丁目にて 恐怖の砂糖工場 カップヌードルのかたちをした凹み シフォン、シフォンとマカナは言った 爆ぜている火 パイプ椅子のうしろの ゴディバはわかってくれる 先生 手に届かないものは何であれ美しいと私たちが思っていたころ そういえば死んでいるおばあちゃん 聖体拝領 MUTSUの餌付け サイズ:46判 ページ数:168p 生湯葉シホ(なまゆば しほ) 東京在住。フリーランスのライターとして、Web・雑誌を中心にエッセイや取材記事を寄稿している。読売新聞のWebメディア「大手小町」にてエッセイを連載中。趣味はライブに行くことと香水を集めること。生湯葉のほかには豚汁が好き。最近、吹き矢教室に通おうか悩んでいる。 X:@chiffon_06
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【サイン本予約】穂村弘『満月が欠けている』
¥2,200
※ 著者直筆サイン本です。7/15頃発送予定です。 『満月が欠けている ―不治の病・緑内障になって歌人が考えたこと―』 生い立ち、家族、病気、身近な人たちの死、短歌、生きるとは……? 穂村弘作品の解像度が上がる「弱さ」を巡る語り(ライフストーリー) 「人間の最終的な目標は生きるのほうのはずです。多くの人が死ぬ時に後悔するのは生きのびることに資源を割き過ぎたということなんですね。 「もっと純粋に生きることに熱中すれば良かった」と思う。 でも、死ぬまでの時間を何十年も引き延ばされてしまうと、生きのびることの強制力のほうがどうしても強くなってしまうんです。」(本文より) 現代短歌で「穂村弘以前」「以降」と区切りがつけられる日本を代表する歌人の著者は、短歌にとどまらずエッセイ、絵本など多岐にわたる活動を展開している。近年著者の作品は、文学、思想、アート、音楽など多方面の若い世代の表現者にも影響を与え続けている。 本書は著者の生い立ち、病気が発覚してから20年が経過した不治の病・緑内障になって考えたこと、家族、身近な人たちの死、短歌など、著者の半生を語った側面を持つ。 さらに、著者の語りを通して「弱さ」「ワンダー」「シンパシー」「生きる」「生きのびる」といった著者の作品に通底する重要なテーマにも迫る。 本書は著者による「瞳を巡る短歌」の解説「満月が欠けている」、著者の緑内障の主治医・後藤克博氏との対談「今日は患者の君の目を診る」、長年の友人で精神科医である春日武彦氏と病気、生と死について語り合った「天国に格差はある?」を収録する。穂村弘入門としてお勧めしたい1冊。 【目次】 満月が欠けている 第1章まだ本番ではない 眼鏡くん あおそこひ 目薬の茶色い瓶 クリームソーダ オロナイン信者 自家中毒 健康優良児 引っ越しの多い学生時代 「まだ本番ではない」という共通感覚 ワンダーフォーゲル部 公園でぼんやりしていたい ベンチプレス 焦燥感から見つけたもの 筋肉貯金 志望動機は週休2日 SEの憂鬱 顔の右側 総務部への異動 本当に仕事をしませんね 登山と仕事の強度 第2章自分の一部が壊れた 視神経乳頭陥凹拡大 自分でできることがほとんどない 目薬を差すだけ カミングアウト 病気の先輩 本気のラジオ体操 老化の濃度 物欲がなくなる 臨機応変に対応する資質 恐怖のランキング 主治医の決め方 自分の一部が壊れた 人は苦しむ以上に恐れる ビクビクの個人差 第3章今日は患者の君の目を診る 帰り道で出会う 短歌と将棋の共通点 よい医者とよい患者の条件 医者と病院の選び方 生活上の注意点 治療で一番大切なこと 手術のメリットとデメリット 緑内障治療の未来 病気と付き合うために大切なこと 第4章満月が欠けている—瞳を巡る短歌— 第5章誰も他人のことは分からない 生存のキー 怖がりだった母 父のルーティン 山に目覚めた父 みんなが死を恐れるわけじゃない いつもと同じアイスカフェオレ 五感が弱い 靴下を1足1000円のにしてみては? ひげ剃りを買ってください 誰も他人のことは分からない 職業に適したメンタル 数々の作品が生まれた飲み会 人間のポテンシャル よかれと思ってやったことが 第6章天国に格差はある? 俺のメジヘラ・イソはどこだ? 病気が本当に治ったかどうかは分からない 医師は度胸が必要 健康が必ずしもハッピーではない 病気が治れば一発逆転の人生が待っている? 小説を書けない歌人と詩を書き始めた精神科医 動物にならって生と死を考える 天国に格差はある? 生きのびるための保険 第7章弱さが強さに反転するという夢 身体が順番に壊れる感覚 野良猫と飼い猫の寿命 本当に大切なもの ワンダーとシンパシー 詰将棋と乗り物の空気抵抗 「生きる」と「生きのびる」 みんな方舟の上に乗っている 生きるボタンと死ぬボタン あとがき 引用文献 ページ数:256p 判型:188mm × 128mm
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【サイン本】日下慶太『採U記』(特典ポストカード付)
¥2,530
※ 著者直筆サイン本です。特典ポストカード付 私は聖者になりたい。聖者となって死にたい。 UFOを呼ぶ活動、略して「U活」。コピーライターで写真家の日下慶太が、十数年にわたっておこなってきたU活のなかで体験した不思議なできごとの数々。本書では、UFOという未知の存在に迫る行動そのものについて、ときに冒険的にときに感動的に綴られています。「U活は自分の使命のようにも感じる」と語る日下がその目で見たものとはーー!? UFOを愛し、UFOに愛された男の旅の記録。 UFOを捉えた!?実録写真多数! 【目次】UFOを呼んでみた/UFOを呼べるようになる/誰 がUFOを呼んだのか/足摺岬の遭遇/かみがみに遊ばれ る/山頂の奇跡/宇宙人の翻訳者は私に語りかける/八 百万の神は空より来る/宇宙からの撮影許可/虎穴にい らずんばUFOを得ず/UFOを呼ぶバンド「エンバーン」/ 私は嘘をついていた/人類発祥の地/半島の光/やや銀 河鉄道の夜/既知との遭遇/ゼロ磁場の赤い光/この映 画を見ればUFOが見れる?/活字に広がる宇宙/ゼロ磁 場の会話/みな神である/戸隠の奇跡を再び/天狗の光 /大山の主/ヤンキーとUFO/再び神迎祭/きみも呼べ るはず/天狗との遭遇/流れ星に流される/神と龍の島 装丁・組版:孝学 直 体裁:四六判 頁数:248頁
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【予約】マムアンカレンダー2026(特典付)
¥1,155
※ 7/中頃発送予定です。 同時に他の商品と一緒にご注文されますと他の商品もマムアンカレンダーと一緒に配送することとなりますので、その旨ご承知おきください。 特典ステッカー付です。 タイの漫画家〈ウィスット・ポンニミット〉(通称タムくん)が⽣み出した、女の子・マムアンちゃん。その魅⼒が詰まった毎年恒例の人気カレンダー『マムアンカレンダー2026』が 登場です 。 マムアンちゃんらしいメッセージと共に、12か ⽉それぞれに心にそっと寄り添うアートワークと言葉を収録。ページをめくるたびに、やさしい時間が訪れます。 これまでにも、上⽩⽯萌歌ファンクラブイラスト、くるり「琥珀色の街、上海蟹の朝」MVアニメ、細野晴臣アートワークなど、ジャンルを超えたコラボレーションで話題を集めてきたウィスット作品。 その中でも、マムアンちゃんは“⾒るたびにけ幸せになれる”と 評判の 、リピーター続出の癒し系カレンダーです。 B6変型、フルカラー 縦置き卓上 2026年1⽉始まり 【作者】 Wisut Ponnimit ウィスット ポンニミット 1 976 年⽣まれ。バンコク在住の漫画家。愛称はタム。2009年「ヒーシーイットアクア」が文化庁メディア芸術祭マンガ部⾨奨励賞受賞。アニメーションや音楽制作も⾏う。
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【サイン本】永井玲衣『さみしくてごめん』
¥1,760
※ 著者直筆サイン本です。 ロングセラー『水中の哲学者たち』で颯爽とデビューした在野の若手哲学者・永井玲衣の最新エッセイ。世界の奥行きを確かめる。 「わたしはいつまでも驚いていたい。こわがっていたい。絶望して、希望を持ちたい。この世界から遊離せずに、それをしつづけたい。世界にはまだまだ奥行きがあるのだから。」 今、もっとも注目される書き手、永井玲衣の最新刊! 哲学は心細い。さみしい。だがわたしは、さみしいからこそ哲学をしているような気がする。生まれてきたことがさみしい。わからないことがさみしい。問いをもつことがさみしい。問いと共に生きることがさみしい。(本文より) ことばが馬鹿にされ、ことばが無視され、ことばが届かないと思わされているこの世界で、それでもことばを書く理由は何だろう。わたしの日記は、戦争がはじまって終わっている。あの瞬間から、日記は戦時中のものとなった。 だが、ほんとうにそうなのだろうか。戦争はずっとあったし、いまもある。わたしが絶望したあの戦争は、いまもつづいている。だからあの日記はすでに戦時中のものだったし、この本も、やはり戦時中のものである。 とはいえ、わたしたちの生活に先立って、戦争があるわけではない。生活の中に戦争が入り込むのだ。どうしたって消すことのできない、無数の生の断片があるのだ。たとえ「対話」ができず、あなたのことばを直接きくことができなかったとしても、決して「ない」のではない。(「あとがき」より) 目次 1 やっぱりハリーポッタリ わたしが飲むとこ見ててよ タイツを履き忘れてすみませんでした ばかものよとかうざいんだけど シーサーには怖い顔をしていてほしい 箸、ごめんなさいね 夜に手紙を書くな 思ったより小さい あたらしい犬を提案する 2 念入りな散歩 1月1日の日記 思い出せないことが絶えず思い出される街、渋谷 見られずに見る 試みる 3 さみしくてごめん それ、宇宙では通用しないよ iPadを叩き割れ 後ろの風景を置き去りにすれば見える そうなのか これが そうなのか 身に覚えのない場合はご対応ください なんだかさみしい気がするときに読む本 考えるための場 4 この本はもう読めない 枕辺の足 きみの足を洗ってあげる 穴だらけの幸福 ただ存在するたけ運動 徹夜のための徹夜 ないがある 今は、知っている ただ、考えたい あとがき 判型・ページ数:四六 ・ 240ページ
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川井俊夫『金は払う、冒険は愉快だ』
¥1,980
「俺はこの町で一番頭が悪く、なんのコネやツテもなく、やる気も金もないクソみたいな道具屋だ」 関西某所のとある古道具店。その店主は、かつてブログが登場する以前のインターネットで多くの読者を魅了した伝説のテキストサイトの著者だった――中卒、アングラ商売、アルコール依存症、ホームレスなど破格の経歴をもつ道具屋店主による、金と汗と汚物と愛にまみれた“冒険”の数々を、唯一無二の文体でつづった痛快私小説。 「俺だけのルールがある。俺専用のやつがな。誰だってそうだろ? 俺たちは世界のすべてを全員で共有してるわけじゃない。たまに交錯したり、部分的に共有してるだけだ。だから自分の世界を生きるのには、自分だけのやり方がいる。他のやつのやり方じゃダメなんだ」 【目次】 朝の七時三十分に携帯電話が鳴る… 世界というのは誰のどんなものでも複雑だ… 店のシャッターがバラバラの木っ端微塵になったのは… 店の扉を開けて、誰か入ってくる気配がした… 宅配便屋の倉庫の仕事は日銭を稼ぐのに一番簡単な方法だ… こいつについては話すと長くなる… 道具屋というのは秘密の多い商売だ… こいつは詐欺師のジジイだ。間違いない… 「十二月十三日に真鍮のイスを買った母娘、連絡求む」… 男の名は延倉という… 「あれは、どういう人の作品?」… 呪いというのは悪意を具現化したものだ… 今じゃ自分でも信じられないが、俺には会社員の経験がある… 赤いネオンで縁取りされた十字架が夜空に浮かび上がって見える… 判型:四六判変型 製本:ハードカバー 頁数:208頁 装丁:川名潤 写真:佐伯慎亮 【著者プロフィール】 川井 俊夫(かわい としお) 1976年横浜生まれ。中卒、水商売、ヒモ、放浪、アルコール依存症、ホームレス、会社員、結婚を経て、現在は関西某所で古道具店を経営。1990年代後半より2000年代にかけて「川井俊夫」の筆名で「スヰス」などのテキストサイトを運営。電子書籍に、テキストサイトの文章をまとめた『羽虫』(2014年、elegirl publishing)がある。
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吉本ばなな『ヨシモトオノ』
¥1,760
吉本ばなな×「遠野物語」が人生に光を灯す ヨシモトオノとは、吉本ばなな×「遠野物語」! 日常にふと口をあける世界の裂け目。 生と死の境界がゆらぐとき——心に小さな光を灯す物語たち。 天井の木目に小さな顔があった。何度見ても顔だった。知らないおじさんの顔。 木目って人の顔に見えるよなあ、小さいときも風邪を引くと木目がいろんなものに見えたな、と思ったら、そのおじさんがにやりと笑った。こちらの考えを見透かすように。(「思い出の妙」より) 民俗学者・柳田國男が地方の不思議な伝承を集めた不朽の名作「遠野物語」。 これは「不思議と言えば不思議で、そうでもないと思えばそれっきり忘れてしまう」小さなエピソードを集めた「吉本ばなな版遠野物語」! 目次 だまされすくわれ 引き出し 唐揚げ 渦 幽霊 光 みだしなみ 炎 花 わらしどうし 楽園 最良の事故物件 思い出の妙 あとがき 担当編集者より 吉本ばななさんから「ヨシモトオノ」というタイトルをうかがった時の興奮は忘れられません。吉本さんの小説にはたびたび、少し不思議なことが登場しますが、それが現代の「遠野物語」として書かれるというコンセプトに胸が躍りました。 完成した作品を拝読しながら、「こういうことは本当にあるんだ」という感覚がどんどん強まりました。 一篇ずつに世界が凝縮されていて深い味わいがあり、通して読むと、長さも内容も異なる13篇が一つに結ばれて、世界の輝きが増すような感覚があります。もちろん怖いのですがそれ以上に、私たちの生活のそばに当たり前のようにあるしるしが光りだすときの胸のドキドキが勝ります。 『ヨシモトオノ』を読んでわかったのは、「怖い」とは、それまで見えなかった世界の深さに気がつく感覚だということです。読み終えたあと、世界が前とは違って見えます。 装画は矢澤利弘さん。吉本さんとも深いつながりがあるホラー映画の名匠ダリオ・アルジェントの研究家でもある矢澤さんの絵は、怖いだけではない、本書の哀しさと美しさを完璧に表しています。
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左右社編集部・編『雨のうた』
¥2,200
同時代の歌人100人がうたった 100首の〈雨〉の短歌アンソロジー 好きだった雨、雨だったあのころの日々、あのころの日々だった君ーー枡野浩一 どこから開いても〈雨〉につつまれる、はじめて短歌に触れるひとにむけた、とっておきの100首を集めました。 つめたい雨、やさしい雨、はげしい雨、やまない雨、あたたかい雨、とおざかる雨、なつかしい雨……100人の歌人がうたった、わたしだけの雨のうた。 巻末には、収録歌の著者紹介と出典リストを収録。 この一冊から、お気に入りの歌人を見つけてみてください。 【収録歌人一覧】 蒼井杏/青松輝/我妻俊樹/阿波野巧也/飯田有子/飯田和馬/石井大成/石井僚一/石川美南/伊藤紺/井上法子/岩倉文也/魚村晋太郎/牛隆佑/内山晶太/宇都宮敦/江戸雪/近江瞬/大森静佳/岡崎裕美子/岡野大嗣/岡本真帆/荻原裕幸/尾崎左永子/笠木拓/川野芽生/北山あさひ/絹川柊佳/木下こう/木下龍也/工藤吉生/くどうれいん/小池純代/鴻田野枝/小坂井大輔/小島なお/小島ゆかり/小林朗人/斉藤斎藤/坂井ユリ/榊原紘/嵯峨直樹/笹井宏之/佐々木朔/佐藤羽美/佐藤真由美/佐藤弓生/柴田葵/嶋稟太郎/鈴木晴香/鈴木美紀子/染野太朗/竹林ミ來/辰巳泰子/田中有芽子/谷川由里子/谷じゃこ/田丸まひる/俵万智/千種創一/寺井奈緒美/土井礼一郎/堂園昌彦/土岐友浩/戸田響子/永井祐/永井亘/中野霞/中村森/西村曜/薄暑なつ/橋爪志保/初谷むい/服部真里子/花山周子/馬場めぐみ/東直子/久永草太/平出奔/平岡直子/藤本玲未/法橋ひらく/穂村弘/堀静香/正岡豊/枡野浩一/睦月都/盛田志保子/安田茜/藪内亮輔/山尾悠子/山川藍/山崎聡子/山階基/山田航/山中千瀬/雪舟えま/横山未来子/吉川宏志/吉田恭大 (あいうえお順・敬称略、全100名) 判型/ページ数:四六判変形 上製 136ページ 装幀・装画:装幀/脇田あすか
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【サイン本】井上奈奈『うさぎまでのおさらい』
¥3,080
※ 著者直筆サイン本です。 きみとわたしのさかいめはどこだろう うさぎは なみだを なくしてしまった おんなのこの かわりに あかいめに ぴったりの なみだを ながしてあげました 第28回日本絵本賞受賞作家が紡ぐ祈りのような物語 2018年ドイツにて開催された「世界で最も美しい本コンクール」にて銀賞を受賞し、話題となった絵本『くままでのおさらい』。本作のスピンオフ作品として制作された『うさぎまでのおさらい』が、装い新たにビーナイスより刊行になります。 本文リソグラフ印刷 ALBATRO DESIGN/PRINT+PLANT 造本・製本 有限会社篠原紙工 箔押し コスモテック 校正 山本小蒔 ハードカバー ドイツ装 216mm 128mm 8mm 【井上奈奈】 作家。16歳のとき単身アメリカへ留学、美術を学ぶ。武蔵野美術大学卒業。2018年に絵本『くままでのおさらい』特装版がドイツライプツィヒにて開催された「世界で最も美しい本コンクール」にて銀賞を受賞。2021年に作品集となる『星に絵本を繋ぐ』を刊行。2022年『PIHOTEK 北極を風と歩く』にて第28回日本絵本賞大賞受賞。他の代表作に、『ウラオモテヤマネコ』、『絵本を建てる』など。各地で本を作るワークショップを開催。本を建築と捉え、制作を続ける。
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【サイン本】金馬由香『大阪安うま聖地巡礼』
¥1,540
※ 著者直筆サイン本です。 ネット上にあふれるグルメ情報、でも本当に知りたいのは、地元の人が「おいしい」と通うお店、食べているもの。そのリアルな情報を、「関西のグルメ情報は、この人に聞け」と言われている『ミーツ リージョナル』(京阪神エルマガジン社)の3代目編集長・金馬由佳さんが案内。 「安くてうまい」という大阪のイメージを裏切らず、大阪の風情、味を満喫できる「美食の聖地」という切り口で、食べる・お茶する・飲む・買う、安くてうまいものを紹介。王道あり、マニアックあり、早朝あり深夜あり……、大阪のうまいものを食べて飲み尽くしてきた編集者による、大阪グルメガイド。 【目次】 1章 食べる お好み焼き・たこ焼き 聖地の定義/出汁文化満喫(うどん、かやくごはん)/やすうま寿司/大阪来たら、牛肉食べて/ひとり焼肉どうですか?//新世界串カツ2巨頭/新世界グルメ名店/大阪スタイルのしゅうまい/大阪の天津飯(町中華)/スパイスカレー/カレースパゲティ/ちりとり鍋 コラム・天満(やすうま密集地) 2章 お茶する 大阪ストロングコーヒー/1970大阪万博系喫茶/老舗割烹の和カフェ/元祖ドーナツとコーヒー/唯一無二の甘味 コラム・福島(あっちこっちなんかある) 3章 飲む 立ち飲み/大阪大衆居酒屋/日本酒の名店/深夜飲み/関東だきと酒/飲み後のシメ コラム・鶴橋(御幸森コリアンタウン) 4章 買う 大阪寿司/ビフカツサンド/行列コロッケ/豚まん/あんこ系 コラム・帰りの新幹線で食べたい弁当 四六判・168ページ
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【サイン本】古賀及子『よくわからないまま輝き続ける世界と』
¥1,870
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン本です。サインは何種類かございますが、ランダムに発送いたします。 岸政彦さん・花田菜々子さん推薦! ZINE発!日記文学の新星が綴る小さな試み“やってみた” いつもの日常に小さな試みを取り入れてみたら――? *** 2024年の6月から10月のあいだ、週に3日から4日、“暇をふせぐ”ための簡単なトピックを生活に組み入れてみることにした。その日々の日記をまとめたのがこの本だ。 ポリシーを破ってめぐりめぐって日記を書くために何かし続けた。そこには非日常ではない、日常がかすかにふるえるような手応えがあった。 *** 23年ごしでハーゲンダッツのクリスピーサンドを食べる / 喫茶店で回数券を買う / 朝のラジオを外で聴く / かつてのバイト先に行く / 小学生の頃に読んでいた少女漫画雑誌を買う / 資格を取ろうと思い立つ / 駅にあるワーキングブースを使う 等々…! やったことないけど、ちょっと気になる…日常にあふれている小さな試み。 よくわからないまま輝き続ける世界に飛び込んで、得た気づきを集めた日記本です。 【目次】 はじめに 1章 身近な未体験にふれる 2章 過去を振り返って思い出すように気づく 3章 アナログの質感に気づく 4章 あたらしい暮らしに気づく 5章 自分がやってこなかったことをやる 6章 家事に気づく 7章 身近な未体験にふれる おかわり おわりに 判型・ページ数:四六 ・ 304ページ
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【Wサイン本&直筆短歌入】岡野大嗣『あなたに犬がそばにいた夏』
¥2,090
※ 著者岡野さんと佐内さんの直筆サイン本です。さらに岡野さん直筆の短歌が入ります。 写真歌集『あなたに犬がそばにいた夏』 短歌 岡野大嗣 写真 佐内正史 歌人の岡野大嗣が生まれ育った大阪の街を、 写真家の佐内正史と巡った夏の記憶。 2023年の7月と2024年の8月、2年をかけてつくった短歌102首と写真42枚を収録。 造本は180度開くコデックス装で、写真が美しく展開されます。 【収録歌より】 人がきて信用金庫の自動ドアひらいて夏がひらめいていく きらきらと風を車に呼び込んで午前みたいに午後をはじめる かつてあった出版社の美しい名に会話が混線して花が咲く 声がして水遊びだとわかる声 二時から二時の声がしている 郷愁は遠いところをやってくる未来にちょっと寄り道をして 【著者より】 〈東京から黄色い車でやってきた佐内さんと歩いた夏。 短歌が写真に、写真が短歌になる瞬間をお楽しみください!〉 岡野大嗣 〈写真の時差の中にいた2年間! 「そば犬」をよろしくお願いします!〉 佐内正史 装丁:佐々木暁 仕様:B6変形 コデックス装 160頁オールカラー 短歌102首、写真42点収録 【著者プロフィール】 ●岡野大嗣(おかの・だいじ) 歌人。2014年、第1歌集『サイレンと犀』を刊行。2018年に木下龍也との共著『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』、2019年に谷川俊太郎と木下龍也との共著『今日は誰にも愛されたかった』、第2歌集『たやすみなさい』、2021年に第3歌集『音楽』、2023年に第4歌集『うれしい近況』、2024年に短歌と散文集『うたたねの地図 百年の夏休み』、作品集『時の辞典 365日の短歌』を刊行。 ●佐内正史(さない・まさふみ) 写真家。1997年、写真集『生きている』でデビュー。2002年『MAP』で第28回木村伊兵衛写真賞受賞。2008年に独自レーベル「対照」を立ち上げる。近著は『写真の体毛』『静岡詩』『写真がいってかえってきた』。曽我部恵一とのユニット”擬態屋”では、詩と朗読を担当。境界線はない。近年の展覧会に「展対照<第二部>」Vacant(東京、2025年)、「写真がいってかえってきた」book obscura(東京、2024年)、「静岡詩」タカ・イシイギャラリー(東京、2023年)、「静岡詩」静岡市美術館(静岡、2023年)、など。
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【古書】細江英公 『鎌鼬』
¥58,800
※ 古書ですが、新品同様です。 原本『鎌鼬』は1969年に現代思潮社より出版された。 本書は2005年の完全復刻版(青幻舎/500部限定、369/500)です。 写真家・細江英公と舞踏の創始者・土方巽との濃密なコラボレーションにより誕生した名作『鎌鼬』。巣鴨とげぬき地蔵、 葛飾界隈、そして秋田の伝統的な農村風景を舞台に、土方巽はパフォーマンスを鮮烈に繰り広げた。人々との遭遇によって生じる波紋、そして疾走する土方巽の 魂と肉体に共振しながら、風土への官能、生と死のオルガズムを深めていく細江の眼差し。ここに、日本の原風景と記憶はモノクロームで焼き付けられた。 「鎌鼬」は、東北の霊気を宿す伝説上の生きもの。農村に出没し、出会い頭に人を鋭く切り裂くという。「鎌鼬は土の精であり、百姓にだけ現われたファントムであったのか。しかし、この見えない飛ぶ刃はなんと鋭く、空を切り、肉を切ったことだろう」(瀧口修造 序文より)。深いブルーの扉型のページを開くたび、 鎌鼬の生息する劇場に誘い込まれる。 細江英公は1933年、山形県に生まれた。半世紀余にわたり、自己の内面的な意識を写真として表現することを 探求し続け、独自の映像美学は国際的な評価を得ている。安保闘争に揺れる1960年に発表した『おとこと女』では肉体を裸形のオブジェにまで解放し、二つ の性の拮抗するドラマを鮮烈なコントラストで描出。このとき被写体のうちの一人が土方巽だった。 さらに1963年、三島由紀夫を被写体としてバロック的な耽美空間を構築した『薔薇刑』を発表。そして再び土方巽とのコラボレーションが結実し、不朽の名作『鎌鼬』を生んだ。 本書は、本体、カバー、スリップケースに至るまで完全復刻される。 判型:B4 総頁:112頁 参考サイト:https://www.seigensha.com/books/978-4-86152-035-8/
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平中 悠一 編『シティポップ短篇集』
¥2,750
シティポップが生まれた80年代、同時代の日本の「文学」は何をしていたのだろう? 世界のファンがSNSで甦らせたポップ音楽の背後には、同じ時代状況から生まれ、同様に日本オリジナルの発展を遂げた、都会文学の世界が隠されていた──きらめく都会の〈夢〉を優しく紡ぐ、「シティポップの時代」を並走した9つの物語を、いま、ここに。 編者プロフィール 平中悠一(ひらなか・ゆういち) 1965年生。17歳で書いた『She’s Rain』で1984年度文藝賞受賞、長編小説3冊ほか単著13冊刊行。2005年渡仏、パリ大学修士課程修了後、パトリック・モディアノ(2014年ノーベル文学賞)作品等の翻訳や学術論文の発表も開始。専門は物語理論。東京大学大学院博士課程修了。 目次 片岡義男 楽園の土曜日 川西蘭 秋の儀式 銀色夏生 夏の午後 川西蘭 マイ・シュガー・ベイブ 沢野ひとし プリムズをくれた少女 平中悠一 かぼちゃ、come on! 原田宗典 バスに乗って それで 山川健一 テーブルの上にパンはないけれど、愛がいっぱい 片岡義男 鎖骨の感触 【ライナーノーツ】 平中悠一〝時代〟の終りと〝物語〟の始まり──「シティポップ」と、同時代(一九八〇年代)日本の「都会小説」 四六判 上製 328ページ
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【R様専用】ヨシタケシンスケ 『ヨイヨワネ あおむけ&うつぶせBOX』
¥2,420
SOLD OUT
※ 注意!! こちらはR様専用です。R様以外の方が購入されましてもキャンセルさせていただきます。さらに返金の際手数料も頂戴することになりますのでご注意ください。 絵本作家ヨシタケシンスケさんが日々描いているスケッチ。最近のそれは弱音であふれていました。一冊に収まらない弱音を、『ヨイヨワネ あおむけ編』『ヨイヨワネ うつぶせ編』のニ冊セットでお届けします。 ★【BOX限定】特別付録「あおむけとうつぶせのあいだ手帖」がついてきます! 手帖のスミには、あおむけからうつぶせになる「パラパラ漫画」(特別描き下ろし!)付き。 判型:文庫判 ページ数:480頁 ヨシタケシンスケ ( よしたけしんすけ ) 1973年生まれ。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。日常のさりげないひとコマを独特の角度で切り取ったスケッチ集や、児童書の挿絵、装画、イラストエッセイなど、多岐にわたり作品を発表している。『りんごかもしれない』(ブロンズ新社)、『しかもフタが無い』(ちくま文庫)、『結局できずじまい』(講談社)、『りゆうがあります』(PHP研究所)、『にげてさがして』(赤ちゃんとママ社)『その本は』(ポプラ社)など様々なジャンルで著書多数。
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山田詠美、今井真実『Amy's Kitchen 山田詠美文学のレシピ』
¥2,860
今年でデビュー40周年を迎える小説家・山田詠美のデビュー作から2020年代の最新作までの作品に登場する料理を、人気料理家の今井真実がレシピで再現したフルカラーの贅沢な一冊。 『ベッドタイムアイズ』『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』『放課後の音符』『ぼくは勉強ができない』『A2Z』『風味絶佳』『珠玉の短編』『血も涙もある』『肌馬の系譜』ほか、熱血ポンちゃんシリーズのエッセイを含む22作品分の料理を年代ごとにセレクトし、たっぷりの引用とともに紹介します。巻末には山田詠美による書き下ろしエッセイ「おいしい顔って……」、著作リストを収録。年代順の構成で、山田詠美クロニクルとしても楽しめます。 舌だけではない部分で、情感の味わいを知ること。人が深みを増して行くために、大事なレッスンになるだろう。そして、そのことは、本当の意味での「おいしい顔」を作る。いえ、おいしさが顔に滲み出るのである。ーー山田詠美書き下ろしエッセイ「おいしい顔って……」より 目次 【収録レシピ】 はじめに 今井真実 1980s 『ベッドタイムアイズ』…スプーンのためのかわいそうなリブ 『ジェシーの背骨』…たった一個のじゃが芋 『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』「ME AND MRS.JONES」…ミセス・ジョーンズに捧げるピーチコブレット 『放課後の音符(キイノート)』…恋をした時のジントニック 1990s 『トラッシュ』…ロイ・ロジャースのチキン 『24・7』「ピンプオイル」…ソースが特別なシュリンプカクテル 『ぼくは勉強ができない』…賢者の皮むきサラダ 『120%COOOL』「彼女の等式」…ささやかで贅沢な豚汁 2000s 『A2Z』…成生のプティ・ポワ・フランセ風スープ 『風味絶佳』「夕餉」…足止めを食らっているコトレッタ・アッラ・ミラネーゼ 『無銭優雅』…牛肉の上等を入れたおから 2010s 『タイニーストーリーズ』「モンブラン、ブルーブラック」…バジルアイスクリームにオリーヴオイル 『賢者の愛』…直巳のバターしみしみトースト 『珠玉の短編』「骨まで愛して・・みた」…ナンバリングされた鴨のロースト オレンジソース 2020s 『血も涙もある』…料理研究家 沢口先生の十目稲荷 『私のことだま漂流記』…美味なるチキンソテー 『肌馬の系譜』「ブッディスト・ディライト」…ニューヨークシティ ブッディスト・ディライト From essays 『私は変温動物』「美味しいもの」…ロブスターにわさび醤油バター 『再び熱血ポンちゃんが行く!』「恐怖のバンドナイト」…ポン製フライドポテト 『熱血ポンちゃんが来りて笛を吹く』「春の美味よ来い」…エイミーズカフェのサーモンケーキ 『ライ麦畑で熱血ポンちゃん』「人生は今だけライスカレー」…茄子とコンビーフの赤いカレー 『吉祥寺デイズ うまうま食べもの・うしうしゴシップ』…眠くなるリコッタチーズのスナック おいしい顔って…… 山田詠美 山田詠美 著作リスト 判型/ページ数:四六判 上製 112ページ 装幀・装画:今井裕治/写真 岡村佳織/装幀 山田詠美 (ヤマダ・エイミ) 1959年東京都生まれ。85年「ベッドタイムアイズ」で文藝賞を受賞、作家デビュー。87年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞、91年『トラッシュ』で女流文学賞、2001年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16年「生鮮てるてる坊主」で川端康成文学賞を受賞。『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』『賢者の愛』『珠玉の短編』ほか著書多数。 今井真実 (イマイ・マミ) 兵庫県神戸市出身、東京都在住。noteに綴るレシピやエッセイ、SNSでの発信が幅広い層の支持を集め、雑誌、web、企業広告など、多岐にわたる媒体でレシピ制作、執筆を行う。身近な食材を使い、新たな組み合わせで作る個性的な料理は「知っているのに知らない味」「料理が楽しくなり何度も作りたくなる」と定評を得ている。 著書に『毎日のあたらしい料理 いつもの食材に「驚き」をひとさじ』(KADOKAWA)、『いい日だった、と眠れるように 私のための私のごはん』(左右社)、『料理と毎日 12か月のキッチンメモ』(CCCメディアハウス)、『フライパンファンタジア』(家の光協会)、絵本『はじめて・りょうり ごはん』『はじめて・りょうり トマト』(ともに福音館書店)ほか多数。
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東京VintAGE Girls『BOOKS JUICY』
¥2,000
「ますます元気に楽しく余生を過ごしていくための促進剤に」と安野ともこ、きしくり、小泉今日子が結成した「東京VintAGE Girls」初のZINEです。 本書には「東京VintAGE Girls」の名付け親でもある音楽家の高木完、写真家の伊島薫も参加し、それぞれが担当するページを自由に制作していきました。ここでしか読めない小泉今日子の書き下ろし小説も。 2025年3月に渋谷ヒカリエで行われた「WEEK BOOK END」で販売されましたが、この度、書店での販売が開始されました。取次ルートでは配本をしていないため、直接取引でご注文ください CONTENTS ◯IN SEARCH OF LOST 渋谷 高木完 失われゆく渋谷の面影を、秘蔵の写真とともに振り返る。「伝説」のただ中にいた高木氏が語る、“あの頃の渋谷”が追体験できるルポ。 ◯いつだって今が最高なのよね! 安野ともこ 「いつだっていまが最高なのよね!」のハッピーマインドがつまった、渾身のコラージュ集。スタイリングの参考書としても♡ ◯OSECHI LOVE きしくり 「年一唯一の趣味」と語るきしくりさんによる豪華おせち紹介! 古伊万里や華やかな盛り付けが目にも美味しい! ◯Mikkusu Zyûsu 伊島薫 「こんなジュース飲んでみたい!」と思えるミックスジュースを、TVGメンバーたちが提案。伊島氏が実際に作り、写真に収めたミニ写真集。こだわりのミキサーは必見! ◯庭の花が咲いたのは 小泉今日子 zineのために書き下ろされた「小説もどき」(本人談)。4000文字に流れる静謐ながらもドラマチックな時間をたっぷりご堪能あれ。 中綴じミシン製本/リソグラフ印刷 ページ数:40 判型:277×200mm両A面仕様 【著者プロフィール】 東京VintAGE Girls 「ますます元気に楽しく余生を過ごしていくための促進剤に」と安野ともこ、きしくり、小泉今日子が結成したプロジェクト。 日本の人口の半分以上を占めるシニア世代が、ますます元気に楽しく余生を過ごしていくための促進剤になれたらという思いのもと、野ともこ、きしくり、小泉今日子がスタートしたプロジェクト。 世界中でも日本が指折りの長寿国、シニア国になりつつある今、 「日本のシニアたち、かっこいいんです。こんなに素敵なんです!」と、 その存在を世界に向けて発信していけたらと思います。 そもそもの始まりは2022年。安野ともこと高木完の何気ない会話がきっかけでした。 「サステナブルなアップサイクルのファッションショーをちゃんとした形で開催したいんだよね」 「そのモデルやスタッフが1980年代に活躍してた伝説の女性たちだとかっこいいんじゃない!?」 「いいね!」 「ヴィンテージガールズだね!」 といったぐあいに。 どんどんイメージがふくらみ、小泉今日子、きしくりが賛同したことで実動が始まりました。 YouTube www.youtube.com/@tokyo-vintage-girls X twitter.com/TOKYO_VintAGE_G Instagram instagram.com/tokyo_vintage_girls TikTok tiktok.com/@tokyo_vintage_girls Facebook facebook.com/61558475815540
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前田 和男 『続 昭和 街場のはやり歌』
¥2,420
『朝日新聞』書評に掲載され(23年11月4日)反響を呼んだ前著『昭和 街場のはやり歌 戦後日本の希みと躓きと祈りと災いと』に続く第2弾! 『朝日新聞』の書評氏・保阪正康氏は「本書は歌謡社会学の創出の感さえしてくる」と評し、「情報屋台」の高成田亨氏は「本書は情況を鋭く抉った『日本歌謡の資本論』です」と発信した。 本書は「昭和歌謡百年」に向けた一般庶民の精神を支えた「はやり歌」の一断面図である。 【目次】 Ⅰ 戦前と戦後は “一つながり” の章 第1話 「軍艦マーチ」(作詞・鳥山啓、作編曲・瀬戸口藤吉) 大本営発表のテーマソングはなぜ生き残れたのか 第2話 交響曲第九番「歓喜の歌」(作曲・ベートーヴェン) 「第九」は「はやり歌」の「おしん」である 第3話 「別れのブルース」(歌・淡谷のり子) 戦争を生き延びたマドロス物とブルースの女王 Ⅱ 戦前復興の光と影の章 第4話 「港町十三番地」(歌・美空ひばり) 「マドロス稼業はやめられぬ」(歌・三橋美智也) マドロス物の忽然の終了と三島由紀夫の『午後の曳航』 第5 話 「銀座カンカン娘」(歌・高峰秀子) 日本のショーウィンドウをチアアップした“風雲児の歌” 第6話 「揺れる、まなざし」(歌・小椋佳) 資生堂とカネボウの世紀の歌合戦ソングは“平時の軍歌”だった 第7話 「帰らんちゃよか」(歌・島津亜矢) 農からの叫びの歌に耳をそばだてよ、もう時間は残されていない! 第8話 「飛んでイスタンブール」(歌・庄野真代) 1970 年代、戦後の昭和は飛ぶ方向を間違えた⁉ Ⅲ 異議申し立ての章 第9話 「民族独立行動隊の歌」(作詞・きしあきら/作曲・岡田和夫) 日本の「ラ・マルセイエーズ」になりそこねた歌 第10 話 「原爆を許すまじ」(作詞・浅田石二、作曲・木下航二) “原爆を知らない子どもたち”の自戒の歌 第11 話 「上を向いて歩こう」(歌・坂本九) 60 年安保の敗北の鎮魂歌を大往生させるために 第12 話 「練鑑ブルース」(作詞・作曲・制昨年不詳) 「檻の中の歌」はなぜ封印されたのか 第13 話 「戦争を知らない子供たち」(歌・ジローズ) 「坊や大きくならないで」(歌・マイケルズ) 反戦フォークは自衛官の卵たちの愛唱歌だった⁉ IV 宴の終焉の章 第14 話 「北海盆唄」(北海道民謡) ドリフのパワーの源泉は民衆の猥雑な情念にあり 第15 話 「落陽」(歌・吉田拓郎) 吉田拓郎の「落陽」は、時代への挽歌である 第16 話 「知床旅情」(歌・加藤登紀子) 若者たちを“自分探し”の旅にいざなった極北の歌 第17 話 「石狩挽歌」(歌・北原ミレイ) 挽歌に封印された古代文字の謎 判型・ページ数:A5 ・ 240ページ
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前田 和男 『昭和 街場のはやり歌』
¥2,750
「はやり歌」から、明日の日本の姿が見えてくる…。 歌とともに時代を共有した「団塊」といわれるベビーブーマー世代が、エピソードを交えて描く歌謡社会文化論! 「…「はやり歌」たちは、 戦争を挟んで六十余年もつづいた「昭和」とは一体いかなる時代であったのかをあぶりだしてくれる。さらに「過去の日本」のありようだけでなく、そこからは「明日の日本」を垣間見ることができるかもしれない。今も街場の「はやり歌」たちは、そのための手掛かりとして発見されることを待っている。」(本書「まえがき」より) Ⅰ部 希求と喪失の章/第1話 「炭坑節」(歌・赤坂小梅ほか)GHQと炭坑節が戦後日本をつくった!?/第2話 「テネシーワルツ」(歌・江利チエミ)映画「鉄道員(ぽっぽや)」と地底の炭坑夫への挽歌/第3話 「東京のバスガール(歌・初代コロムビア・ローズ)彼女たちは明るく走っていなかった? /第4話 「あゝ上野駅」(歌・井沢八郎)元“金の卵”たちにとって上野は今も「心の駅」だろうか /第5話 「南国土佐を後にして」(歌・ペギー葉山)戦中戦後をつなぐ“詠み人知らず”の元軍国歌謡/第6話 「スーダラ節」ほか(歌・植木等/ハナ肇とクレジーキャッツ)サラリーマンソングは「昭和」をあぶりだす//Ⅱ部 異議と蹉跌の章/第7話 「アカシアの雨がやむとき」(歌・西田佐知子)60年安保闘士と越山会の女王の“異床同歌”とは/第8話 「夢は夜ひらく」(歌・園まり)「圭子の夢は夜ひらく(歌・藤圭子)「檻の中」生まれの唄は、なぜシャバへまんまと出たのか/第9話 「唐獅子牡丹」(歌・高倉健)ヤクザ映画は“参加すること”に意義がある!?/第10話 「世界の国からこんにちは」(歌・三波春夫ほか) 万博の“笛吹男”はラーゲリ帰りの“赤色浪曲師”/第11話 「遠くへ行きたい」(ジェリー藤尾)「いい日旅立ち」他(歌・山口百恵)「ディスカバージャパン」・失われた世代の「挽歌」//Ⅲ部 祈念と失意の章/第12話 「一本の鉛筆」(歌・美空ひばり) “昭和の歌姫”がうたい遺した鎮魂の反戦歌/第13話 「イムジン河」(歌・ザ・フォーク・クルセダーズ)“分断のシンボル歌”が今も歌い継がれる不幸 /第14話 「沖縄を返せ」(作詞・全司法福岡高裁支部、作曲・荒木栄)「身を捨つるほどの 祖国はありや」/第15話 「 何日君再来(フォーリン・チュン・ツァイライ)」(歌・テレサ・テン)時代を超えて敵にも味方にも愛されるラブソング//V部 災厄と予兆の章/第16話 「丸の内音頭」(歌・小唄勝太郎/三島一声「東京音頭」は四度死ぬ/第17話 「東京五輪音頭」(歌・三波春夫)「東京五輪音頭2020」(歌・石川さゆり 他)“遺産転がし”による「国民総踊り計画」はなぜ失敗したか/第18話 「船頭小唄」(作詞・野口雨情、作曲・中山晋平)「昭和枯れすゝき」(歌・さくらと一郎)コロナと百年前の疾病を予知した「謡歌」たち/第19話 「カチューシャ」(作詞・M.イサコフスキー、作曲・M.ブランテル、訳詞・関監子)ウクライナ戦争を読み解くリトマス試験紙である! 判型・ページ数:A5 ・ 284ページ
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明里『昭和ディープ街トリップ、335カット』
¥1,870
明里 千葉じゅうを巡って"昭和ディープ街"徹底採集! 明里 / 千葉のレトロ旅の初の著書! 小学生の頃から、古い場所や歴史に惹かれ研究を続け、大学時代にブログ「Deepランド」を開設。千葉を中心に、旅館、遊郭跡、銭湯、街並み、お店など、様々な古いスポットについての発信を精力的に続ける、20代女性の著者。その5年間にわたる膨大な記録から厳選してまとめた一冊。好評既刊「昭和偏愛シリーズ」の6冊目です。 本書で紹介する場所は、私が今までに実際に訪問し、印象的だった場所や記録に残したいと強く感じた場所です。運営しているブログは、現在5年目で1700記事を超えました。大学生の時は1日2本の記事を上げ、社会人になってからも仕事終わりにブログを更新してきました。書いても書いても、次々に紹介したい場所があるので、今もなお筆が止まりません。(中略) 私の旅は、基本的に公共交通機関を利用しています。百聞は一見に如かず、をモットーとして、暑い日も寒い日も、自分の足で歩いて、目で見て、話を聞く。それは、中学2年生の時に成田街道全65㎞を歩いてから変わらないスタンスです。実際に歩いているからこそ細かな魅力まで気付けます。 ──── [はじめに]より ■旅館 ■遊廓跡 ■銭湯 ■喫茶店・茶屋 ■定食屋・割烹 ■近代建築 ■商店街 ■街灯・電柱 ■街並み ■駄菓子屋 ■和菓子屋 ■記念館 ■自販機 ■[特別編]レトロ瓶 [ディープ街研究 こだわりポイント] ●ブログを始めたきっかけ ●建物の利活用への活動 ●地元での聞き取り調査 ●取材で気を付けていること ●私が惹かれること [小6から現在までの研究紹介] ●自由研究を始めたきっかけ ●「大江戸新聞」江戸時代に夢中に ●「京都道中膝栗毛」新選組と坂本龍馬を調査 ●「成田街道を歩く」街道65㎞を完歩 ●地元の郷土史を深掘りする ●趣味を公言し発信できている今 [解説] 石黒謙吾 記録の物量、歴史好きな熱量、地元愛の重量 若い人の中で「ザ・本物」の昭和好きと感じて 明里 あけさと 1999年生まれ。生まれも育ちも千葉県の郷土史家。小学生の時に歴史に興味を持ち始め、自由研究を発表し市長賞を受賞。中学2年で成田街道(日本橋~成田山)全65㎞を完歩し街歩きに目覚め、その後も研究を続ける。大学3年の時にブログ「Deepランド」を開設し、ライターとしても活動を始める。ブログでは、千葉県を中心に、近代建築、郷土史、遊廓史などを発信中(2024/8現在1740記事)。また、建造物の見学会、習志野の歴史を語る会で、定期的に講演や展示を行う。現在は、それらの知見を活かし、地域活性化に関わる仕事に携わる。 大きさ:210x151x8 mm
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小山伸二『コーヒーについてぼくと詩が語ること』(文庫版)
¥1,650
コーヒーを語ることは、世界を語ること。 中世イスラームの地で生まれたコーヒー飲用文化の起源から、21世紀の新潮流までを詩、映画、宗教、戦争を通して語ったコーヒー本が、このたび文庫本として再編されました。 巻末には「コーヒーの基礎知識」「注釈」「参考文献一覧」のほか、今回の文庫化にあたり、文筆家・喫茶写真家の川⼝葉子さんの解説文も添えられています。 「街角のカフェで何気なく一杯を口にするとき、たちのぼる湯気とともに、コーヒーが背負う光と影、コーヒーに思いを託した詩人たちの詩が浮かび上がってくる。」(解説文より) 著者:小山伸二(おやま・しんじ) 小山伸二(おやま・しんじ) 鹿児島県出身。書肆梓、Cloud Nine Coffee代表。 東京都立大学卒業後、出版社勤務を経て、辻調理師専門学校に転職。 2024年退職後も食文化概論の授業を非常勤講師として担当。日本コーヒー文化学会・常任理事。 詩人としても活動。詩集に『きみの砦から世界は』(思潮社)、『ぼくたちはどうして哲学するのだろうか。』『雲の時代』『さかまく髪のライオンになって』(書肆梓)。共著に『専門家が語る! コーヒーとっておきの話』(旭屋出版)。 文庫版 312頁
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【サイン本】中島岳志『縄文 革命とナショナリズム』
¥3,080
※ 著者直筆サイン本です。 戦後日本は何につまずき、いかなる願望を「縄文」に投影したのか。 岡本太郎が縄文を発見し、思想家、芸術家たちのなかで縄文への関心が高まった。柳宗悦ら民芸運動の巨匠たちが縄文に本当の美を見いだし、島尾敏雄が天皇以前の原日本人の姿を託し、吉本隆明を南島論へと向かわせた。縄文は日本赤軍のイデオロギーにも取り込まれ、オカルトを経由しニューエイジ、スピリチュアリズムに至る。梅原猛が霊的世界を称揚する縄文論を展開し、「縄文ナショナリズム」を生み出すことになった。それは、1990年代の右傾化現象のなかでさらに裾野を広げている。 戦後日本人の新たな精神史。 序章 戦後日本が「縄文」に見ようとしたもの 第一章 岡本太郎と「日本の伝統」 縄文発見 対極主義と「日本の伝統」 第二章 民芸運動とイノセント・ワールド 民芸運動と「原始工芸」 濱田庄司の縄文土器づくり 最後の柳宗悦 第三章 南島とヤポネシア 島尾敏雄の「ヤポネシア」論 吉本隆明『共同幻想論』と「異族の論理」 「ヤポネシア」と縄文 第四章 オカルトとヒッピー 空飛ぶ円盤と宇宙考古学 原始に帰れ!——ヒッピーとコミューン 第五章 偽史のポリティクス——太田竜の軌跡 偽史と革命 辺境への退却 スピリチュアリティ・陰謀論・ナショナリズム 第六章 新京都学派の深層文化論——上山春平と梅原猛 上山春平と照葉樹林文化論 梅原猛——縄文とアイヌ 終章 縄文スピリチュアルと右派ナショナリズム 中島岳志(なかじま・たけし) 1975年大阪府生まれ。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。大阪外国語大学外国語学部地域文化学科ヒンディー語専攻卒業。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究科博士課程修了、博士(地域研究)。北海道大学大学院法学研究科准教授を経て、現職。専門は南アジア地域研究、日本思想史、政治学、歴史学。2005年、『中村屋のボース インド独立運動と近代日本のアジア主義』(白水社)で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞受賞。同年、『ナショナリズムと宗教』(春風社)日本南アジア学会賞受賞。主な著書に『秋葉原事件 加藤智大の軌跡』(2011年、朝日新聞出版)、『「リベラル保守」宣言』(2013年、新潮社)、『血盟団事件』(2013年、文藝春秋)、『アジア主義 その先の近代へ』(2014年、潮出版社)、『親鸞と日本主義』(2017年、新潮選書)、『保守と大東亜戦争』(2018年、集英社新書)、『保守と立憲 世界によって私が変えられないために』(2018年、スタンド・ブックス)、『自民党 価値とリスクのマトリクス』(2019年、スタンド・ブックス)『思いがけず利他』(2021年、ミシマ社)など多数。 判型:四六判 ページ数:(予定)432ページ
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松岡宏大『ひとりみんぱく』
¥3,520
もしかしたら「物の本」だと思っている人もいるかもしれないが、 これは「旅の本」だ。(「あとがき」より) ◇ 「ひとりみんぱく」とはなにか? 写真家・編集者・ライターとして 世界中を旅してきた松岡宏大氏の部屋には、 世界各地の文物であふれている。 みんぱく=国立民族学博物館。 すなわち、わが家の民族学博物館、 それが「ひとりみんぱく」だ。 1990年代よりバックパッカーとして世界をめぐり、 現地で出会った人々や景色、 そして蒐集してきた数々の物もの。 土器、漆器、仮面、仏像、絨毯…… どこか不思議な魅力をもつ工芸、民藝の数々。 インドで、チベットで、ミャンマーで、リビアで、サハラ砂漠で、 文物からは旅の記憶があふれだし、 含蓄? 蘊蓄? 軽快なるエッセイを挟みつつおくる本書は、 物の本か? 旅の本か? 地球をまるごと感じる、 The Museum of Ethnology in My Hands! 松岡氏は、『地球の歩き方 インド』をまとめ、 美しき絵本『夜の木』で知られるタラブックスの本を上梓するなど、 とりわけインドに造詣が深い。 私家版『ひとりみんぱく123』『ひとりみんぱく45』が好評、 美しい本づくりで定評のサイトヲヒデユキ氏のブックデザインを得て、 満を持して世の中におくりだす! 収録物品120点超に、美しい旅の写真。 ◇ 「みんぱく」とは大阪の万博記念公園内、太陽の塔のとなりに建つ「国立民族学博物館」の愛称である。本書の『ひとりみんぱく』というタイトルであるが、これは初めて僕が「みんぱく」を訪れた際、「うちにもあるな……」という感想を抱いたことに由来する。 仕事柄、世界中を旅しながら暮らしてきたが、行く先々でその土地の文物を蒐集してしまうところがある。その文物は、世間的な価値とはまったく無縁だが、自分の好奇心の方向性から、その国の文化・歴史・神話を内包しているものを好む傾向にある。そして、日本に帰ったあと、部屋で一緒に旅の思い出を語り合える話し相手のようなものであることが重要だと考えている。もちろん日本で手に入れたものや、人からいただいたものも含まれている。しかし、自分の旅してきた道筋から外れないよう心がけている。蒐集の基準軸は、常に「個人的な旅の記憶」と「人とつながり」に置いている。 今回、本書を著すにあたり自らの蒐集した品々をあらためて見返してみたが、本当に役に立たないものばかりだ。残念だ。同時に、僕にとってはかけがえのないものばかりだ。 これらの文物を手のひらにのせ愛でてみる。重みや質感、細工、その歪みや温みを確かめる。太陽の光の下で陰が際立つものもあれば、暗闇の中でこそ光り輝くものもある。それは自分の手で触れてこそわかることで、自分の足で旅をしてこそ出会える風景と一緒だ。 僕はこれらを手に入れたときに出会った人たちの顔や祈りの景色を思い出すだろう。そこで吹いていた風や夜空を満たす星のことを思い出すだろう。 旅の記憶こそ僕にとっていちばんの財産なのだから。 (「まえがき」より) 判型:四六変型判 ページ数:256 頁 美麗クロス装。 松岡宏大 (マツオカコウダイ) 写真家・編集者など。『地球の歩き方 インド』など、インドやアフリカを中心に辺境エリアのガイドブックの取材・編集に携わる。共著に『持ち帰りたいインド』(誠文堂新光社)、『タラブックス――インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる』(玄光社)などがある。またインドのTara Booksよりバッジュ・シャームとの共著『Origins of Art: The Gond Village of Pathangarh』を上梓。写真展として『アディワシ――大地と生きる人々』(bonon kyoto、KYOTO GRAPHIE KG +)、『TRIBES in BASTAR』(Rungta)を開催。KAILAS名義で著作やイベントもおこなう。
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土井コマキ『Back in 2006, Paris~ こまきっぷ ZINE 01』
¥1,000
DJ土井コマキの初zine。 【はじめに〜初めての海外は】 いつからこんなに旅が好きになったんだろう。私は日本で生まれ育ち、日本の永住権を持っているけど、韓国籍。パスポートを取得するのに大金が必要だと、なぜか思い込んでいた。ほんとにお金がなかったので、この国から死ぬまで出れないんだと思い込んでいた。笑っちゃうくらい信じ込んでいた。 それが思い違いだと気づいたのは2006年。その頃、どうしても私はモン・サン・ミシェルに行きたい、行かなくてはという思いが湧いて出て、頭から離れなくなっていた。私は時々こういうことがあって、突然の閃きに突き動かされて行動してしまう。行かなくっちゃ!やらなくちゃ!となる。「want」というより「should」。なんで?て聞かれたら、そう思うからとしか答えられない。根拠なんてない。でも行動した先で必ず大きなもの得て、やっぱりタイミングだったんだ!と涙目になる。そして、これからも自分の第六感を信じようって、自分に誓う。 とにかくそんなわけで、あの時も気持ちが抑えられなくて調べてみたら、貯金を使えばパスポート取得代も含めて、旅費が捻出できそうだった。幸か不幸か、当時は週に一本の生放送しか仕事がなかったから(文字にしたら泣ける!)休みも取りやすく、初めての海外へ、ひとりで出かけたのです。5泊7日の大冒険... 【目次】 はじめに〜初めての海外は フランス日記2006年02月18日(土) フランス日記1~ぼくらが旅に出る理由 フランス日記2~Je ne comprends rien フランス日記3~サイン フランス日記4~mignon! フランス日記5~MSM日帰り旅行 フランス日記6~ゲージツ・パクハツ フランス日記7~souvenir おしまいに〜And now, in 2025. 中綴じ・A5判・20ページ 土井コマキnote https://note.com/doikomaki/n/nb923a526002c
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朱喜哲『NHK100分de名著 リチャード・ローティ「偶然性・アイロニー・連帯」』
¥600
SOLD OUT
※ 著者直筆サインはありません(二枚目の画像にはありますが、、、今回はサインなし本です)。 こ2024年2月に放映されてNHK100分de名著 リチャード・ローティ「偶然性・アイロニー・連帯」のテキストです。 民主主義の危機は、「哲学」が守る 「トランプ現象」を20年近くも前に予言したとして、一躍注目された哲学者リチャード・ローティ。彼は、現代アメリカを代表する哲学者でありながら、真理の探究を目指し「理性」を重視する従来の哲学(近代哲学)を、社会の分断や差別をもたらすものとして根本から否定する。そして、『偶然性・アイロニー・連帯』などの著作を通して、「人と人との対話を止めない」ことを軸とする新たな哲学の役割を提示し、あるべき社会の在り方を論じた。 社会の分断やポピュリズムが広がり民主主義が脅かされている現在、私たちはどのような社会を構想すればよいのか。ローティのダイナミックな思想を手がかりに、そのヒントを探っていく。 朱 喜哲 講師 大阪大学招聘教員。1985年大阪生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。専門はプラグマティズム言語哲学とその思想史。また研究活動と並行して、企業においてさまざまな行動データを活用したビジネス開発にも従事し、ビジネスと哲学・倫理学・社会科学分野の架橋や共同研究の推進にも携わっている。著書に『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる』(共著、さくら舎)、『世界最先端の研究が教える すごい哲学』(共著、総合法令出版)、『在野研究ビギナーズ』(共著、明石書店)、『信頼を考える』(共著、勁草書房)、『〈公正〉を乗りこなす』(太郎次郎社エディタス)、『バザールとクラブ』(よはく舎)、共訳に『プラグマティズムはどこから来て、どこへ行くのか』(ブランダム著、勁草書房)などがある。 判型:A5判 ページ数:116ページ
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【サイン本】朱喜哲 『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす』
¥2,420
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン本です。 正義は暴走しないし、人それぞれでもない──。 アメリカ大統領選挙から、日本の「道徳」の授業まで、現代において「正義」や「公正」といった「正しいことば」はどのように使われているかを検討。 ジョン・ロールズ、リチャード・ローティ、アイザイア・バーリン、ジュディス・シュクラー、アイリス・マリオン・ヤング、スタンリー・カヴェルなどの議論を参照しながら、「正しいことば」の使いこなし方をプラグマティズム言語哲学から探る。 「正しさ」とはなにかを考えるうえで、わたしたち自身の〝ことばづかい〞を通して「正しいことば」をとらえなおす画期的論考。 【目次】 はじめに 序章○正しいことばの使い方 「正しいことば」はややこしい?◉ほんとうの意味を理解できなくても、正しく使うことはできる◉ことばを乗りこなすために◉ルールはあってもルールブックはない◉「会話を止めるな」 第I部◎「正義」というテクニック 1章○「正義」の模範運転とジョン・ロールズ アメリカ大統領選挙をとりまくことば◉「正しいことば」の帰還?◉ハリスの「正しいことば」◉バイデンが指し示した「理念」◉「正義」の凋落とジョン・ロールズの登場◉ロールズによる「正義」と「善」の区別◉「公正としての正義」◉「正しいことば」に息を吹きこむ 2章○「正義」の前提としての「公正」 アメリカの「正義」、再訪◉合意するための「場」◉みなでとりくむ「命がけの挑戦」◉現にともに生きているから、他者が気になる◉わたしたちは「適度な」正義を実現できる◉「全員にとっての利益」のための責務◉コロナ禍における「自粛」と公正◉「公正」は、思いやりや優しさではない 3章○道徳教育と「正しいことば」の危険運転 学校で学ぶ「正しいことば」◉「道徳」教科が掲げる目標◉公正とは「差別はよくない」ということ?◉道徳の延長線上にある「正義」◉法外な目標は「正しいことば」を空虚にする◉日本における「正義」の息苦しさ◉「道徳としての正義」と会話における事故◉会話の止め方――三つのタイプ 4章○「道徳としての正義」とトランプ現象 ドナルド・トランプと「正しいことば」◉トランプ現象を「予言」した哲学者◉なにが「予言」されたのか?◉「アイデンティティ・ポリティクス」の時代◉「マジョリティの怒り」を分節化する◉「感情」に火をつけたトランプ◉「当事者性のことば」と「正しいことば」 コラム1●「交差性(インターセクショナリティ)」が行き交う世界 第II部◎「正しいことば」のよりどころ 5章○「会話」を止めるとはどういうことか あらためて、ことばを「乗りこなす」とは◉ローティのいう「会話」とはなにか◉「議論」や「探求」よりも「会話」が先にある◉「会話の豊さ」を毀損する話法◉ローティ流の「会話」と「正しいことば」◉正しいことばの使い方が「会話」を豊かにする◉「論破」ゲームの陥穽◉「正しいことば」を使いわけるために 6章○「関心」をもつのはいいことか 積極的無関心のすすめ◉「関心」と「interest」◉「関心」をかき立てる想像力◉社会学的想像力の副作用、「過剰な」関心◉「無関心」としての「寛容」◉「関心」を理解し、乗りこなす 7章○「自由」を大切に使う 正しいことばとしての「自由」◉現実政治と対峙する哲学者バーリン◉バーリンが区別する二種類の自由◉「信教の自由」から考えるバーリンの自由論◉自由と寛容/不寛容◉「不寛容に対する寛容」は成り立つか◉「自由」ということばの陥穽と例外 8章○わたしたちの「残酷さ」と政治 なにから自由を守るのか?◉だれもが弱者であり、強者でありうる◉「善」ではなく「悪」についての一致◉なによりまず「残酷さ」を低減せよ◉「残酷さ」への着目の系譜◉わたしたちの「残酷さ」を直視する コラム2●だれも「中立」ではいられない 第III部◎「公正(フェアネス)」を乗りこなす 9章○理論的なだけでは「公正」たりえない 「残酷さ」への着目と「正義」の構想◉身体感覚としての「残酷さ」は相対的なのか?◉動物倫理と「文化・伝統」とのあいだの緊張◉あまりに「西洋的」でも、あまりに抽象的でもない◉ことばをもてないことの「残酷さ」◉理論的なことばだけでは足りない 10章○「公」と「私」をつらぬく正義 それでも「正義はよいものだ」と言うために◉社会において両立しえない複数の「善」◉理念が個人を殺戮するとき◉「まちがっていたくない」という怯懦◉「バザール」と「クラブ」◉比喩による「公/私」の整理とその限界◉バザールの「正義」◉わたしたちが生きる空間で響く複数の声 11章○「公正」というシステムの責任者 「公正としての正義」という仕組み◉「正義」とは構造の問題である◉「合理的配慮」の問題◉「配慮」ではなく「調節」◉ロールズの「正義」構想のデメリット◉問題は「構造的不正義」である◉「公正としての正義」を駆動させつづける責任 12章○正義をめぐって会話する「われわれ」 だれが「われわれ」なのか◉「正義をめぐる会話」への、届かぬ叫び◉黙らせ、不平等を正当化する「力」◉「憤激」と「ねたみ」◉だれが「力」を行使しているのか◉むすびにかえて あとがきにかえて 判型:四六判・並製 頁数:272ページ 【著者紹介】 朱喜哲(ちゅひちょる) 1985年大阪生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。大阪大学社会技術共創研究センター招へい教員ほか。専門はプラグマティズム言語哲学とその思想史。前者ではヘイトスピーチやデータを用いた推論を研究対象として扱っている。 共著に『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる』(さくら舎)、『世界最先端の研究が教える すごい哲学』(総合法令出版)、『在野研究ビギナーズ』(明石書店)、『信頼を考える』(勁草書房)など。共訳に『プラグマティズムはどこから来て、どこへ行くのか』(ブランダム著、勁草書房)などがある。
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【特典付サイン本】伊藤ガビン『はじめての老い』
¥1,980
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※ 著者直筆サイン本です。特製ステッカーが3枚付いています。 還暦を過ぎて見えてきた景色は驚愕の連続。 今日も元気に老いていこう。新感覚・老いをめぐるエッセイ集! 文章の大天才が動き出した! 老いをこんなふうに語ることができるなんて。 ――タナカカツキ 還暦を過ぎて見えてきた景色は発見の連続だった。老眼や集中力の減少といった予測できていた事象から、ブランコが怖くなる・手がカサカサになる・自分の中に内包しているマチズモに気づく・頻尿の話など、思いもよらなかったこと。そして「死」に対する感覚の変化にいたるまで。ゲーム・エンタメ界からアート界まで人気の編集者・伊藤ガビン(61歳)が、自身の体と心に直面する「老い」によるあらゆる変化をつぶさに発見し綴った渾身作!! 人生100年時代、未知なる「老い」への予習として、性差を問わず、同年代からこれから老い道に踏み入れようとしている現役世代におくる、令和版「老い」の入門書。これを読めば老いへの予習は完璧だ! ≪目次≫ はじめに 【老いに入りかけた時に感じていること】 老いの初心者として 初めての老眼/見えてきた! 私がキレる老人になるまでの道/こんにちは老害です-老害の側から考える老害-/らくらくホンを買う日を想像する/人間ドックの見え方が変わった話/ただ老いている 【アップデートできる できない?】 服装がずっと同じ問題/等速じいさん/太るのか痩せるのか/四季にように髪の毛を 【じじいのしぐさ、これだったのか】 シーシー問題/ブランコが怖いということ/おじいさんのような動き 【意外と早くきた(逆にまだきてない)】 身長が縮んだ話/ついに眉毛が伸び始めた!/握力の低下にショックを受けた話/未入荷の老い/シモジモの話/見つめたくない滑舌 【センパイから学ぶ】 センパイの話/手が信じられないほどカサカサになるという話/老猫との対話/メモを片手に綾小路きみまろ公演 【老いと時間】 「返納」について考える/老化が開く知覚との扉/[朗報]時間が経つのは年々それほど早くならないのではないか、という話/記憶のサブスク/死んでも驚かれないサイド/「逃げ切る」という考え方 おわりに [著者プロフィール] 伊藤ガビン 編集者/京都精華大学メディア表現学部教授 1963年神奈川県生まれ。学生時代に(株)アスキーの発行するパソコン誌LOGiNにライター/編集者として参加する。1993年にボストーク社を仲間たちと起業。編集的手法を使い、書籍、雑誌のほか、映像、webサイト、広告キャンペーンのディレクション、展覧会のプロデュース、ゲーム制作などを行う。またデザインチームNNNNYをいすたえこなどと組織し、デザインや映像ディレクションなどを行う。主な仕事に「あたらしいたましい」MV(□□□)のディレクション、Redbull Music Academy 2014のPRキャンペーンのクリエイティブディレクションなどがある。また個人としては、2019年あいちトリエンナーレや、2021年東京ビエンナーレなどにインスタレーション作品を発表するなど、現代美術家としても活動。編著書に、『魔窟ちゃん訪問』(アスペクト)、『パラッパラッパー公式ガイドブック』(ソニー・マガジンズ)など。現在は京都に在住し、京都精華大学の「メディア表現学部」で新しい表現について、研究・指導している。近年のテーマに自身の「老い」があり、国立長寿医療研究センター『あたまとからだを元気にするMCIハンドブック』の編集ディレクション、日本科学未来館の常設展示「老いパーク」に関わるなど活動範囲を広げている。
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【サイン&イラスト本】光嶋裕介『建築のはじまり』
¥3,520
※ 著者直筆サイン&イラスト本です。ランダムに発送いたします。 17年前、ベルリンでの建築修行時代に、ふと見つけたモレスキンのスケッチブック。 それ以来、あらゆる旅にはその黒いスケッチブックがいつもそばにあった。 サグラダ・ファミリア、ユニテ・ダビタシオン、パンテオン、 キンベル美術館、ファンズワース邸、グッゲンハイム美術館、東大寺南大門……。 熱い想いを胸に訪れ、その場所に立ち、素手で吸収した名建築のリアリティ。 175点のスケッチに、空間と土地を感じ、建築の佇まいをめぐるショートエッセイを添える。 スケッチすることに正解も、間違いもない。 ただ、楽しいから描いているのであって、学び続ける喜びのために、描き続けていることだけは、たしかである。 スケッチ(手)と言葉(頭)の往来(翻訳)を続けていると、自分の世界に対するまなざしがしばしば変容し、 世界に対する認識も少しずつクリアになっていく。 自分の世界の見方が鍛えられると、自分で世界は変えられると思えてくる。 だから、建築のはじまりを巡る旅も、スケッチも、まだまだ終わらない。 また新しい自分に出会うために、あの予兆に満たされた幸せな時間をはじまりに、 今日もモレスキンとペンと木箱の絵の具セットを持って、僕は旅を描く。(「はじめに」より) 判型/ページ数:四六判変形 並製 352ページ 装幀:UMA/design farm(原田祐馬、山副佳祐)
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関口竜平『Books(tore) witness you. vol.4』
¥1,000
本屋lighthouseの日記ZINEシリーズ、vol.4です。 vol.4は2024年10月〜2025年3月の日記を中心に、各種媒体に載せたエッセイや書評などを詰め込みました。 〈あとがきより抜粋〉 たのしくやれている。分量が増えていく日記にはそれが如実にあらわれている。しかしそれは、現実から目を背けているだけでもある。日本どころか世界の状況は急激に悪化していて、その現実から意識的に逃げることで得られる、特権的な安寧を享受しているにすぎない。正直に言えば、どうすればいいのかわからない。わからないけどがんばっている。と、表明することもまた責任逃れのような気がしてくる。言葉を連ねれば連ねるほど薄っぺらくなる。 〈目次〉 4 2024年10月〜 16 2024年11月〜 32 書評 ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』 2024/11/19 68 2024年6月〜 36 2024年12月〜 72 書評 黒田八束『ゴースト・イン・ザ・プリズム』 2024/12/27 78 2025年1月〜 120 映画『エマニュエル』感想文 「反逆」のまなざし、同期する悦び 2025/01/21 128 2025年2月〜 156 だれか代わりに読んでください① エヴァン・ダーラ『失われたスクラップブック』(木原善彦 訳/幻戯書房) 2025/01/31 160 2025年3月〜 192 Anarchism Book Club(アナキズム・ブック・クラブ) Plan. 1 〈著者略歴〉 関口竜平(せきぐちりょうへい) 1993年2月26日生まれ。法政大学文学部英文学科、同大学院人文科学研究科英文学専攻(修士課程)修了ののち、本屋lighthouseを立ち上げる。著書『ユートピアとしての本屋 暗闇のなかの確かな場所』(大月書店)など。将来の夢は首位打者(草野球)。特技は二度寝。 〈書誌情報〉 本文202p A6サイズ(文庫版) 表紙カラー/本文モノクロ 表紙用紙:上質紙135 本文用紙:上質紙70
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関口竜平『Books(tore) witness you. vol.2』
¥1,000
本屋lighthouseの日記ZINEシリーズ、vol.2です。 vol.2は2023年10月〜2024年3月の日記を中心に、各種媒体に載せたエッセイや書評などを詰め込みました。 〈あとがきより抜粋〉 それでも書いていないことがたくさんあり、それは書かないことを選択したものだけではなく、どう書けばいいかわからなかったことや、そもそも書くか書かないのかの選択肢にすら浮上しなかったもの、覚えてすらいないものだったりもする。それらすべてはなかったことになってしまうのだろうか。そうではない、と言い切りたい。いまの私はそう思っている。 目次 4 2023年10月〜 28 正直な語り手になるということ 映画『ザ・ホエール』感想文 2023/10/28 47 2023年11月〜 71 2023年12月〜 100 書評 ひらいめぐみ『転職ばっかりうまくなる』 2023/12/26 104 2024年1月〜 136 書評 川野芽生『Blue』 2024/02/06 141 2024年2月〜 167 2024年3月〜 198 書くこと/書けること、あるいは歴史を物語るということ 『哀れなるものたち』『密航のち洗濯 ときどき作家』から考える 2024/03/03 著者略歴 関口竜平(せきぐちりょうへい) 1993年2月26日生まれ。法政大学文学部英文学科、同大学院人文科学研究科英文学専攻(修士課程)修了ののち、本屋lighthouseを立ち上げる。著書『ユートピアとしての本屋 暗闇のなかの確かな場所』(大月書店)など。将来の夢は首位打者(草野球)。特技は二度寝。 書誌情報 本文222p A6サイズ(文庫版) 表紙カラー/本文モノクロ 表紙用紙:上質紙135 本文用紙:上質紙70
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man『象・近場』
¥1,320
シリーズ:シリーズ人間2 タイトル:象・近場(ぞう・ちかば) 著者:man(まん) ジャンル:小説(短編集) 内容:小説(7編)+4コマ漫画(8点)+著者インタビュー(4,000字) A6文庫判/ソフトカバー/80ページ 装画・ロゴ:散歩鳥 装丁・組版:山内宏一郎 (SAIWAI DESIGN) 発行所:新世界(秋月圓とは別レーベル) ・内容 文字を追うことでしか入り込めない世界。ひらがなで紡がれる、manワールド全開のデビュー作! 現実の精密な観察者として、人物・動物・ものの生々しい感触を描く。さきの見えないあたらしい調べのなかで、なつかしい感覚を呼び起こさせる異色の小説集。 三歳の〈わたし〉が見えてくる「光線」、三年二組の教室からはじまる「たかしくん」、仕事の連絡を待つ「天」、カニを食べにホテルにきた「大和田」、ある日の電車のなかの様子を描いた「しゃりょう」、長距離バスで渋滞に巻き込まれる「もくよう、ひる」、表題作「象・近場」など全7編。 巻末には、著者描き下ろしの4コマ漫画8点(コウイチ、変転、あの日の、何十年、しのはら、有名人、田園、夏山)を収録。4,000字の著者インタビュー掲載。 ・目次 ────────── 光線 たかしくん 象・近場 天 大和田 しゃりょう もくよう、ひる 4コマ漫画 著者インタビュー あとがき ────────── ・著者略歴 ────────── man(まん) 1995年生まれ、亥年。覚えている古い記憶はふとんに横になって見たビデオデッキの 7:00 ──────────
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木耳『トレーニング』
¥1,100
これまで日記も書いたことのない70歳の著者による、はじめての私小説──。これは私小説なのか、随筆なのか、はたまた回想録か。 古希を迎え、いまでも自分の存在を支えてくれる大切な断片を描く。姪っ子の「ユカちゃん」、母に料理を学ぶ「ワカメスープ」、中学生が働く「パチンコ屋」、最後の仕事となった「清掃員のパートナー」、表題作「トレーニング」のほか、長編「南房総富浦」など全9編。 ・目次 ────────── ユカちゃん ワカメスープ パチンコ屋 駐車場 清掃員のパートナー トレーニング 床屋 墓参り 南房総富浦 著者インタビュー あとがき シリーズ:シリーズ人間1 タイトル:トレーニング 著者:木耳(きくらげ) ジャンル:私小説(短編集) A6文庫判/ソフトカバー/80ページ 装画・ロゴ:散歩鳥 装丁・組版:山内宏一郎 (SAIWAI DESIGN) 発行所:新世界(秋月圓とは別レーベル) ・著者略歴 ────────── 木耳(きくらげ) 1954年11月生まれ、午年。高円寺庚申通り育ち。杉並第四小学校卒業。 ──────────
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宮崎智之『平熱のまま、この世界に熱狂したい 増補新版』
¥968
SOLD OUT
注目の文芸評論家、エッセイストによる等身大の言葉で日常を鮮やかに描いた文章集。増補を加えて待望の文庫化。解説 山本貴光・吉川浩満 退屈な日常は、著者にかかると刺激的な世界へ変わる。 注目の書き手によるエッセイ集、待望の文庫化。 真の意味で優しい人が書いた、読んでいるだけで気持ちがどんどん落ち着いていく本です。吉本ばなな 山本貴光・吉川浩満によるW解説を収録 アルコール依存症、離婚を経て、取り組んだ断酒。自分の弱さを無視して「何者か」になろうとするより、生活を見つめなおし、トルストイとフィッシュマンズなどに打ちのめされながらも、すでにあるものを感じ取るほうが人生を豊かにできると確信する。様々な文学作品を引きながら、日常の風景と感情の機微を鮮やかに言葉にする。新たに3篇を加え増補新版として文庫化。 【目次】 1章 僕は強くなれなかった 打算的な優しさと「〇を作る理論」 「何者か」になりたい夜を抱きしめて 僕は強くなれなかった ありのままの世界 平熱のまま、この世界に熱狂したい 2章 わからないことだらけの 世界で生きている 朝顔が恋しているのは誰? 不快だけど大切なことを教えてくれた作品 私はそうは思いません 35歳問題 わからないことだらけの世界で生きている 3章 弱き者たちのパレード 二瓶さんとの雅な蹴鞠 舌の根が乾かないおじさん ヤブさん、原始的で狂おしい残念な魅力 紳士は華麗にオナラする 肉と人と醜いアヒルの子 中田英寿に似た男 4章 弱くある贅沢 「細マッチョ」をめぐる冒険 クローゼットの中の時間 弱くある贅沢 僕の好きだった先輩 補章 川下への眼 一生懸命で寂しい人 八〇〇回目くらいの話 川下への眼 あとがき 文庫版あとがき 飄然と、弱い自分を語ることから始める 山本貴光 全身随筆家 吉川浩満 解説 山本貴光・吉川浩満 カバーデザイン 小川恵子(瀬戸内デザイン) カバー作品 勝木杏吏 作品撮影 森田直樹 判型:文庫判 ページ数:288頁 解説 【著作者プロフィール】 宮崎 智之(みやざき・ともゆき):1982年生まれ。東京都出身。文芸評論家、エッセイスト。明治大学文学部卒業。地域紙記者、編集プロダクションなどを経て、フリーライターに。人間観察、現代の常識・非常識、カルチャーなどについての執筆を得意とする。著作に『モヤモヤの日々』(晶文社)、『モヤモヤするあの人 常識と非常識のあいだ』(幻冬舎)、『平熱のまま、この世界に熱狂したい』(幻冬舎)、『宮崎智之セレクト 中原中也名詩選』(アンソロジー、田畑書店)、『モヤモヤの日々』(晶文社)、共著に『吉田健一ふたたび』(冨山房インターナショナル)などがある。共著は「紀伊國屋じんぶん大賞2020」の14位に入選。文學界2023年9月号「特集 エッセイが読みたい」号に巻末を飾るエッセイ論を寄稿。
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森見登美彦訳『竹取物語』
¥660
かぐや姫 × 森見登美彦! 「物語の原型」、誰もが知る、かぐや姫と5人の求婚者、帝が繰り広げる異世界譚を、「まるで僕が書いたような物語」と語る大人気作家が敬意をこめて抱腹絶倒・大胆不敵に新訳した画期的必読古典。 1000年以上も読み継がれる「物語の原型」を 竹林をこよなく愛す当代の人気作家が現代語訳! 翁がある日、光る竹の中に見つけた可愛らしい小さな人。やがて絶世の美女に成長したかぐや姫は、言い寄る求婚者たちに無理難題を課す。恋に破れ去る男たち、そして、「その日」は近づく――千年以上も前に書かれ、読み継がれてきた異世界譚を、竹林に並々ならぬ思いを寄せる作家・森見登美彦が現代語訳した必読の一冊! 竹取物語とその現代語訳にまつわる舞台裏をたっぷり語った講義「作家と楽しむ古典 僕が書いたような物語」、竹林の中へ入り込んだ幼少期の原体験からはじまる文庫版のための書き下ろしあとがき「生きていることのふしぎ」も収録。 【全集版あとがき「千年の失恋」】 今から千年以上も前のこと。月光を浴びて清らかに輝く竹林を見て、昔の人は確信したのだ。この竹林の奥深くは神秘的な月の世界へ通じている、と。 その原作者(たち)を他人とは到底思えない。 『竹取物語』はファンタジーであり、竹にまつわる物語であり、残酷な美女の物語であり、阿呆(あほう)な男たちが右往左往する物語であり、片想いがことごとく破れていくローテーション失恋の物語である。私はファンタジーの新人賞でデビューし、大学院生時代の研究テーマは竹であり、残酷な美女が登場する小説も書いたし、阿呆な男たちが右往左往する小説も書いたし、いろいろな失恋や片想いを書いた。「ものがたりのいできはじめのおや」に対して畏れ多いが、まるで自分がこしらえたような物語だと、つねづね思っていたのである。もちろん、だからといってスラスラ訳せるわけではまったくないが。 現代語訳の方針としては、 一、原文にない事柄はできるだけ補わない 二、現代的な表現を無理して使わない という二点を決めて臨んだ。 そうしないと暴走して、原典から遠く離れてしまいそうだったからである。 和歌の扱いについてはとくに悩んだ。男女が感情をこめてやりとりするラブレターだから、訳して意味が通るというだけでは物足りない。いかにもその人が詠んだという風であってほしいし、物語の流れにちゃんと溶けこんでいてほしい。あれこれ考えた末、「恋する男女が交わす、ちょっと恥ずかしいポエム」的なものをイメージして現代語訳した。そういうわけで、いささか阿呆っぽくなりすぎたところもあるかもしれない。 『竹取物語』において、原作者がのびのびと楽しく書いていると思われるのは、五人の求婚者のエピソードである。細部に注ぐ情熱が、ほかの部分とはいささか異なって感じられるのだ。身のまわりの貴族社会での見聞を書きこんだにちがいなく、こまごまとしたリアリティと大胆な幻想が絶妙の塩梅(あんばい)で入り混じっている。五人の求婚者たちの阿呆ぶりが生き生きと描かれていればこそ、高嶺(たかね)の花たるかぐや姫の情け容赦のなさも際立つ。そうでなくてはいけない。 これら五人の求婚者のエピソードでは、原作者が「笑わせてやろう」と腕まくりをしている。その笑いの源は求婚者たちのキャラクターにある。「秀才馬鹿」型や「世間知らずのボンボン」型、「オレ様最強」型など、求婚者たちには明確な個性があり、その人らしい手法をもって、かぐや姫から与えられた難題に挑む。その人らしい悪だくみが、その人らしく失敗するからこそ面白いのだ。そういうわけで、現代語訳にも彼らの個性が分かりやすく出るように努めた。平安時代の読者たちは彼らの阿呆ぶりに笑い転げたにちがいないし、現代の読者にもせめて「ニヤリ」としていただければ嬉しい。 しかしついに帝(みかど)が登場するとき、こういった陽気さは影をひそめてしまう。 この物語における帝というのは、現世のルールそのものを体現した存在で、いわば地球代表選手である。それに対して、かぐや姫は現世のルールが通じない「向こう側」の世界の代表選手である。かぐや姫が帝さえも引きずりだしたとき、物語の水温は変わって、悲しい結末の予感が漂い始める。『竹取物語』は、地上に降り立ったかぐや姫が、あたかもトーナメント戦を勝ち抜くかのように、現世のルールを次々に打ち破り、最終的には地球を丸ごと失恋させる物語だといえる。その失恋の余韻は、千年以上も尾を引いたわけだ。 当時生きていたすべての人間が消え去っても、天と地がその姿を変えることはない。この世ならざる世界への怖れや憧れは引き継がれていく。 「その煙、いまだ雲の中へ立ちのぼるとぞ、いひ伝へたる」 この最後の一節の美しさたるや。 現代語訳を終えたあとでは、とりわけそう思うのである。 文庫/並製/144ページ 【著者】 森見 登美彦 (モリミ トミヒコ) 2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞、10年『ペンギンハイウェイ』で日本SF大賞。近刊『シャーロック・ホームズの凱旋』。
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IN/SECTSインセクツ Vol.18 特集「THE・不登校」
¥2,420
今号ではその年々増加の一途を辿っている不登校について考えてみた。 そのきっかけは、編集部の周辺でも不登校児童がいる家庭が増えているという話を聞いたからだ。商売人の子、会社員の子、ライターや写真家の子、フリーランスの両親の子、様々な状況の家庭で不登校児童がいる。それは自分たちが親になったことも大きく関係しているとは思うものの、社会問題としての認識もたかまっているように思う。かくいう小誌編集長の子も不登校だ。 とはいえ、実際に当事者になってみるまで、それがどのような状況なのかはわからない。つまり知らないことが多すぎるということも今回取り上げてみたいと思った理由でもある。当事者になって初めて知る悩みや思考に加えて、不登校というと何か後ろめたい、そんな気持ちにもなるだろう。実際に、不登校児童本人もそう思っているところが少なからずあるようだ。 そこで、学校に行かないということがそもそもどのようなことなのか、不登校は後ろめたいことなのか、みんなにとって学校とは? などの考えるきっかけになればと、不登校児童の親、不登校経験者、学校の先生、そして、不登校児童を中心にいろんな人たちと話してみた。 さて、みなさんにとって学校って? 不登校とはどういうことなのか、一緒に考えてみましょう。 カバーイラストレーション:Rosie Ball <Contents> ◯ 誰も通わなくなった学校 山本みなみ ◯ 子を認めることの大切さを改めて思う 近藤雄生 ◯ 子どもたちの〝からだのボイコット〟沢木ラクダ ◯ 子どもの成長を見守れる場所を探す 松村貴樹 ◯ 娘はいま、なにを考えているんだろう? 島田潤一郎 ◯「あきちの学校」で起きたこと 矢萩多聞 ◯ 屋久島の子どもたちの不登校事情 国本真治 ◯ 小・中学生が使うTeen Slang ◯ 歌人・上坂あゆ美インタビュー ◯ 不登校から広がる短歌の世界 ◯ 不登校生動画甲子園ってなんだ! ◯ 僕・私の大切なものスナップ ◯ 緊急誌上調査! 学校てなんなんやろう?アンケート ◯ 聞いてみよう! 不登校の家庭事情 ◯ キムチ部・太田尚樹さんの「おもろい」が肯定のまなざしになる ◯ 廃校になった母校を撮りに行ったら、不登校児童のための教育センター になっていた ◯ 居場所をつくる! 間論の活動 from 福山 ◯ 不登校まったり日記 ◯ 漫画 「山に行ってみたけどダメだった」 ◯ 学校を考えるための映画100選 ◯「教員として思うこと」今野ぽた ◯ 編集部・福永の私のパートナーの明るい不登校 ◯ Neshina room ◯ コラム 星野郁馬/瀬尾まいこ/三田三郎 ◯ 山下睦乃の한국에서의 어느날~a day in Korea 登校編~ ◯ Cover Interview Rosie Ball ◯ 岩井秀人 THE・不登校スペシャルインタビュー ◼️正誤表 下記の通り誤りがありましたので訂正いたします P119 誤) タクシーを呼んでもらったり、タクシーを呼んでもらったり 正) タクシーを呼んでもらったり — 誤) 1年も過ぎると同じ光景を横目に 正) おなじみの光景を横目に 「IN/SECTS Magazine vol.18 特集 THE・不登校」 版型A5 P132
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『LESS IS MORE。』
¥880
DX企業・株式会社インフォマートがnote上で連載を続けているLess is More.の冊子版がついにリリース。 「デジタルではないどこか。/ Somewhere not Digital.」をテーマにさまざまな研究者が「今一番興味のあること」を誌上で特別研究→発表する。 企業と研究者、アーティストがまさに共創した、新たしい角度のカルチャーをまとめた一冊!ついに発売! -以下、本文より抜粋- 「Less is More.」創刊に寄せて。 2020年7月にスタートした「Less is More.」は2~3本/月の頻度で様々な研究者・アーティスト・ビジネスパーソン・文化人のインタビューを掲載し続けてきた。現在もnoteにて全ての記事を無料で公開している。皆様の時間が許すようなら、ぜひご一読いただきたい。 さて雑誌版の初号ということで、なぜ「Less is More.」を雑誌として制作したのか、その意図について語らせていただく。 まず、WEBメディアについてだが、株式会社インフォマートの所謂、企業の広告活動の一環としてスタートした。 建築家・ミース・ファン・デル・ローエが残した言葉として知られる”Less is More.=少ないほど豊かである”をメディア名に据え、「グローバル化・デジタル化する世界で失われる/失いたくないモノ・サービス・概念などを幅広く取り上げ、未来を再創造するためのメディア」 というコンセプトを基に、現在も運営を続けている。編集チームは、広告としての意図は薄く、企業として様々な方の意見を幅広く学びたいという思いで続けてきた。 本誌も、株式会社インフォマートを中心に制作されたが、極力広告を排除して制作した。 WEBメディアのインタビューを通して懇意にさせていただいている哲学者・物理学者・経営学者・虚構学者などの研究者とともに、「そもそも紙媒体って必要なのか?必要だとしたら、それは一体どんなものだろう?」という議論をするところからプロジェクトをスタートした。 雑誌版「Less is More.」は、WEBからの転載記事は1本しかなく、それ以外の記事は全て本雑誌のために制作された。記念すべき初号を、ぜひ様々な角度から楽しんでいただけることを願っている。 園田林太朗「Less is More.」編集長/株式会社インフォマート -以上、本文より- 印刷・製本 : 藤原印刷 大きさ:270x210x8 mm
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岡本真帆『反復横跳びの日々』
¥1,320
歌人・作家の岡本真帆ZINE『反復横跳びの日々』 2024年12月の文学フリマ東京で頒布した、自主制作本エッセイ集『反復横跳びの日々』 【内容】 わたしは日々、いろんなできごとの間で揺れている。 二つの点の間を行ったり来たりしながら、考えたこと。 東京と高知、会社員と作家。 二つの点の間を行き来しながら書いた、15編のエッセイを収録。 ささやかな気づきについての本です。 ページ数:96P(ソフトカバー) サイズ:105mm × 148mm イラスト:クイックオバケ デザイン:松田洋和
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【サイン本】寺井奈緒美『おめでたい人』
¥2,090
※ 著者直筆サイン本です。 歌人・土人形作家・エッセイストとして大注目の著者が「おめでたい」をテーマに書き下ろした最新エッセイ集。ささやかでちょっと間抜けな暮らしをことほぐエッセイ&短歌28篇! ああ、私はパーティーピープルになれるような明るい人間ではありません。 でも、おめでたい人になりたい。 どうか、おめでたく生きる力をください。(「おめでたい人」より) 一富士 おめでたい人 極龍神 オオゼキ 幸巡り 忘れられないクリスマス 追いかけ正月 そぼかわ 素敵な雪の一日 ひな祭りの可能性 ハッピーチョコレートバースデー 二鷹 蘭バトル 骨董メモリアル 甦れ、感性 大盆栽祭り ちゃん系ラーメン道 気象神社 号泣宝塚 ほおずきチートデー カエルの天国 三茄子 彦根にようこそ 水石先輩 ポイントカード コンテンツ愛 シン・干支 たのしいおせち なんかいい ワイン祭り ギリハッピー 判型/ページ数:四六判 並製 212ページ 装幀・装画:犬ん子/装画 名久井直子/装幀 寺井奈緒美 (テライ・ナオミ) 1985年ホノルル生まれ。愛知県育ち、東京都在住。歌人、土人形作家。2019年に第一歌集『アーのようなカー』(新鋭短歌シリーズ/書肆侃侃房)、2023年に短歌とエッセイ『生活フォーエバー』(ELVIS PRESS)を刊行。
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朱 喜哲 100分de名著 リチャード・ローティ『偶然性・アイロニー・連帯』
¥600
哲学なんて!全然わからない!という方にもお勧めいたします。 トランプ大統領の誕生を予言したかのような内容! 2024年2月に放映された100分de名著 リチャード・ローティ『偶然性・アイロニー・連帯』テキスト。 民主主義の危機は、「哲学」が守る 「トランプ現象」を20年近くも前に予言したとして、一躍注目された哲学者リチャード・ローティ。彼は、現代アメリカを代表する哲学者でありながら、真理の探究を目指し「理性」を重視する従来の哲学(近代哲学)を、社会の分断や差別をもたらすものとして根本から否定する。そして、『偶然性・アイロニー・連帯』などの著作を通して、「人と人との対話を止めない」ことを軸とする新たな哲学の役割を提示し、あるべき社会の在り方を論じた。 社会の分断やポピュリズムが広がり民主主義が脅かされている現在、私たちはどのような社会を構想すればよいのか。ローティのダイナミックな思想を手がかりに、そのヒントを探っていく。 判型 A5判 ページ数 116ページ 朱 喜哲 (ちゅ ひちょる) 大阪大学招聘教員。1985年大阪生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。専門はプラグマティズム言語哲学とその思想史。また研究活動と並行して、企業においてさまざまな行動データを活用したビジネス開発にも従事し、ビジネスと哲学・倫理学・社会科学分野の架橋や共同研究の推進にも携わっている。著書に『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる』(共著、さくら舎)、『世界最先端の研究が教える すごい哲学』(共著、総合法令出版)、『在野研究ビギナーズ』(共著、明石書店)、『信頼を考える』(共著、勁草書房)、『〈公正〉を乗りこなす』(太郎次郎社エディタス)、『バザールとクラブ』(よはく舎)、共訳に『プラグマティズムはどこから来て、どこへ行くのか』(ブランダム著、勁草書房)などがある。
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金滿里(きむ・まんり)『生きることのはじまり』
¥1,980
SOLD OUT
絶望を生きるわたしたちへ。 障碍者だけのパフォーマンス集団「態変(たいへん)」の主宰者が、想像を絶する極限状況を生き延び、人間の本質を問い続けた「生きること」の物語。 朝鮮古典芸能の伝承者で、在日1世の母から生まれた著者。継承を期待されるが3歳でポリオ(小児マヒ)を発病し、首から下が全身麻痺の重度障碍者となる。苦悶に満ちた4年間の入院治療の末に退院、肢体不自由児施設での集団生活を10年間過ごす。そこでは、設備不備による劣悪環境下で友人の死を目の当たりにする。その後、障碍者自立解放運動に参画、同時に、当時はまだ珍しかった、24時間介護の自立障碍者となる。運動組織の分裂・解体をきっかけに「態変」を旗揚げし1児の母へ。その壮絶な半生の軌跡を、切実な筆致で描く。 私の生い立ちには、徹頭徹尾、普通ということが何一つない。かなり変わった存在である。 誕生したのは一九五三年十一月二日。大阪府の池田市というところで生まれた。よけいなことだが干支は巳、血液型はO型、星座は蠍さそり座である。私の母親は在日の一世。いわゆる朝鮮半島から日本に渡ってきた朝鮮人である。だから日本語はたどたどしく、苦手だ。また、この人は朝鮮の古典芸能の伝承者で、芸人として生きてきた。この母の生きざまによって私の存在がかなり規定された面は大きい。 在日朝鮮人という立場も、日本の中では少数派だと思うが、在日の中でも古典芸能家というのはもっと数少なく、一般的な在日の家庭ともまた違った特殊な家庭といえるだろう。私は十人兄弟の末っ子で、母親は四十二歳のときに、他の兄弟とは父親の違う子どもとして私を産んだ。そして三歳のときにポリオに罹り、それ以来、小児マヒの後遺症として全身麻痺障碍者となり私の人生ははじまる。 在日の朝鮮古典芸能家という少数中の少数の珍しい家庭に生まれ、またそのうえに重度の障碍者になった。同じ立場の人を他に探そうとしてもそうはいない。この徹頭徹尾「普通」ということがない私の生い立ちは、結果として私には幸いしたと思う。 ──「第 一 章 母、そして幼いころ」より これはわたしたちみんなの物語なのだ。――高橋源一郎(作家) ちくまプリマーブックスの不朽のエッセイを、28年ぶりに新装で復刻。著者が新たにあとがきを書き下ろし、作家・高橋源一郎と、当時の担当編集者・藤本由香里による寄稿を収録。 【目次】 プロローグ ミルク玉つぶし 第一章 母、そして幼いころ 朝鮮古典芸能の至宝=母・金紅珠のこと 出生 ポリオ発病 阪大病院南二階2号室 束の間の帰宅 第二章 障碍児施設へ 別離 孤独な子どもたち 死んでいく友達 人間のエゴを見つめて 思春期の中で 軽度か重度か―施設の現実 何のための努力? 第三章 暗いトンネル 高校へ行きたい 努力嫌いの白昼夢 学校探し 私には選挙権がない 「トイレまで行けたら学校入れたる」 帰宅―通信高校へ 遠い級友たち 死を選んだ人 第四章 運動 初めて、キム・マンリとして 「青い芝」という運動 集会か、学校か ほな、出ていくわ 包丁を振り上げた母 「生きていくのはおまえ自身だから」 第五章 生きることのはじまり 「いのちの初夜」 二十四時間の介護 今、産まれ出た幸福 障碍者のバリケード 翳り 分裂 組織解体 第六章 自分を頼りに 野垂れ死にの精神 警察が、なぜ…… 私が私であることを求めて 「帰りたいなら今すぐ帰れ!」 沖縄―再生への旅 第七章 劇団「態変」旗揚げす 「国際障害者年」って何だ? 「国際障害者年」なんてブッ飛ばせ! 「態変」動きだす 旗揚げ公演『色は臭へど』 「やるからにはメジャーになろう」 K君―「ゲリラ・クヨクヨ」のこと 第八章 宇宙的な時間 子どもが産まれる! 出産、そして育児 新しい世界―宇宙人の視点 劇団復帰 「態変」ケニアに行く 産まれること、生きること あとがき 寄稿 はじまりの風景 高橋源一郎 天地とのインプロビゼーション 金滿里さんのこと 藤本由香里 降りそそぐ大地からの噴射を獲らまえて放つ 新装復刻版あとがきに変えて 金滿里 判型:A6変形/上製 頁数:464ページ 装丁:根本匠(コズフィッシュ) 装画:ミロコマチコ 大きさ:155x109x23 mm :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 【出版社から】 ひとり出版社・人々舎の樋口と申します。この本が絶版だなんてどういうことかと思い、新装で復刻しました。底本にした(ちくまプリマーブックス版)『生きることのはじまり』は、刊行1冊目の本『愛と差別と友情とLGBTQ+』の制作中に出会いました。『さびしさの授業』(伏見憲明/よりみちパンセ/2004年/絶版?)で紹介されていたのです。 今回、人々舎から刊行する新装復刻版の帯オモテには、「これはわたしたちみんなの物語なのだ。」という高橋源一郎さんの言葉を載せました。(もともと著者と親交のあった)高橋さんに書いていただいた寄稿内に出てくるこの言葉以上に、本書を紹介する的確な表現はないだろうと思ったからです。自分が初めて読んだ時の感想が、まさに「これはわたしの物語なのではないか」なのでした。 本書は、在日二世で、首から下が全身麻痺の重度障碍者、障碍者だけのパフォーマンス集団「態変」(たいへん)を主宰する著者・金滿里(キム・マンリ)さんが綴る半生の軌跡です。金さんは、ポリオ(小児マヒ)発病後の入院生活、障碍児施設生活、障碍者独立開放運動、そして「態変」の旗揚げと、想像を絶するどんな極限状況に置かれても、自分に正直であろうする姿勢をつらぬきます。 以下は、1960年代〜70年代の障碍者施設での生活で、施設不備のため亡くなっていった友人を想い述懐する場面です。ちょっと長いですが引用します。 私はそういう環境の中で、自分も含めて人間の心理というものを考えるようになった。それは、善も悪も別々に存在するのではなく、一人の人間の中に同時にあるのだ、ということだった。良い人と悪い人がいるのではなく、一人の中に両方が存在する。たまたまそのときにどちらかが出るだけで、絶対的に善い人なんていない。特に極限状態では、悪の部分が出るほうが自然であり、本音なのだ。 だからこそ、ふだんからこの本音を見つめていかないと、人間として弱くなる、と思った。自分の中にも弱さや悪の部分がある。それに目をつぶって見ないふりをしていると、かえって知らず知らずのうちにその部分に引きずられてしまうのだ。逆にそのぎりぎりの本音を見つめていくことで、何か問題に直面したとき、本当の極限状況に置かれたとき、自分の中の弱さに引きずられずに、本当の意味での自分の「選択」をすることができる。そうでなければ、自分でそれと意識できないままに「自分がどうしたいか」ということより、その場の強い力に流されることを優先し、結果的には自分の不本意に終わってしまう。それでは後悔するだけだし、後に悶々とした嫌な気分が残るだけだ。私は自分の気持ちに正直になろう、と思った。 ――「第 二 章 障碍児施設へ」より ここには、誰もが向かっていく「死」に対して、誰もが持っている「弱さ」に対して、どのように向き合ってきたが書かれています。漠然とした不安、言葉にできない不安を前にした時、自分の声を聴くことをあきらめず、何を感じ、どう考えているのかを明確にすることは、そのまま世界と向き合う姿勢につながるのではないでしょうか。それこそがきっと、自分の人生をどこか遠くへと運んでいくのだと思うのです(金さんの人生も、どこまでも遠くへと運ばれていきます)。わたしはこの姿勢に(激しく、それは激しく)魂を揺さぶられ、なんとか(何度も)言葉にしようとしたけどできませんでした。それを言葉にしたのが高橋源一郎さんの寄稿であり、「これはわたしたちみんなの物語なのだ。」なのでした(ぜひお読みください)。 この言葉を入り口に、判型、デザインを一新し、寄稿2本、著者あとがきを加えて、あたらしい『生きることのはじまり』をつくりました。みなさんの物語で(も)あることを願って。
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『LOCKET』第7号 CINEMA ISSUE
¥2,200
独立系旅雑誌『LOCKET』第7号は映画館特集です! コデックス装が復活&リソグラフポスター付き! 荒野はきっとここにある──明滅する世界を彷徨うように映画館を旅しました。インドでもっとも豪華な映画館から、建築の巨匠ゆかりの映画館へ。写真家はルーマニアで美しい瞬間を瞳に焼きつけ、ウクライナで爆発音に耳をすませます。石川直樹、奥山大史、佐々木美佳、済東鉄腸、上川周作、フー・ティエンユー、児玉浩宜、塚田ゆうたなど豪華面々も登場。 今号もオフセット印刷は長野県松本市の藤原印刷による「心刷」です。第3号以来のコデックス装がカムバック。創刊10周年を記念してリソグラフポスターも投げ込みます。 真っ当でいてオルタナティブなインディペンデントマガジンが、いまここから荒野へいざないます。 ◉2,200部 ◉編集発行人|内田洋介(編集・文・写真) ◉デザイナー|大谷友之祐(Yunosuke) ◉印刷|藤原印刷 ◉インド/ピンクシティに見る夢(土田 凌*表紙撮影) ◉インド/ル・コルビュジエが見た夢 ◉ルーマニア/おとぎの国のヴィクトリア(塩川雄也) ◉ジョージア/この国で、この部屋で、この映画で ◉トルコ/瞬きのアナトリア ◉ウクライナ/映画館が閉ざされた街で(児玉浩宜) ◉ボリウッドの東で喜怒哀楽(佐々木美佳) ◉追憶の映画館(アイザワディーン) ◉精神の荒野はどこにある(済東鉄腸) ◉ある男、映画館にて(上川周作) ◉ようこそようこそ映画館へ(jig theater、金星シネマ) ◉まちがいさがし 映画館篇(町田ヒロチカ) ◉隣の国の映画館(フー・ティエンユー) ◉ロケットペンダントの中には #1 ◉旅を書く(鈴木優香、中道智大、石川直樹) ◉背骨の旅人 #7(奥山大史) ◉いまではないいつか #3 ハワイ ◉雑誌発、ZINE経由、漫画行(塚田ゆうた) ◉創刊10周年記念投げ込みリソグラフポスター(Yunosuke) 大きさ:236x167x7 mm
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世界をきちんとあじわうための本 / ホモ・サピエンスの道具研究会
¥1,870
世界は意味だけでできてはいない。 人類学者たちによる、“私たちの営み”へのちょっと変わったアプローチ。 本書は、まだ見たことのない世界を知るためではなく、見慣れていながらなかなか気づけない世界に出会うためのガイドブックです。 (以下、はじめにより) 世界はあたりまえのようにあって、すでに誰もがあじわっているけれど、それをきちんとあじわおうとすれば、いつもと違った「何か」が必要です。本というものは、そうしたきっかけをあたえてくれるもの。この本は、どのページを開いても、特別なものは何もなく、呼吸や靴や掃除といった、ありふれた日常の話があるだけですが、世界とはそのようなものです。(略) この本をきっかけに、気づく、探る、指し示すの単純な流れに沿って、みなさんも、毎日の営みのうちにある、それらのあじわいに出会ってもらえればと思います。 ホモ・サピエンスの道具研究会: 生活とともにある「研究」のあたらしいあり方を探るなかで生まれた、人類学者の山崎剛、木田歩、坂井信三を中心メンバーとするリサーチ・グループ。 225mm x 165mm 92 pages, soft cover, offset print 【Recommend ! 】 この本は薄い本だが、それにはちゃんと理由がある。 それはこの本を読むだけでは決して充分ではなく、 読んだことをそれぞれの中で考え、あじわってみる時間の方がより大切だから。 ふだん何気なくやっている一つ一つのことを、よく考えてみると、 こんなにも複雑なことを一瞬にして私たちは行っているのだということに気が付く。 その「気が付く」ということにたどり着くまでの時間は人それぞれだが、 世界に出会い直すためには、なにも遠くに行く必要はない。 辻山良雄(Title 店主)
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【新装版】熊彫 〜義親さんと木彫りの熊〜
¥2,200
北海道土産の木彫り熊=「八雲の熊彫」として最初にブランディングに成功したのが、徳川義親が支援した現在の八雲町でした。本書はそのルーツを辿るテキスト、インタビューと、柴崎重行や茂木多喜治を始めとする北海道八雲町の作家たちの作品を収録したガイドブック的一冊。本誌と別冊付録「八雲木彫り熊の作り方 復刻版」をスリーブケースに納めた新装版として再リリースしました。 単なる土産品に留まらない「八雲の熊彫」の創造性は、柴崎重行や茂木多喜治らによって命脈を保ち、現代の我々の眼を今もって驚かせてくれています。 木彫り熊たちは、ときに愛くるしく、ときに厳しい姿をみせていますが、これらを彫りあげた一工人であり一作家である彫り手たちの意志、そして、義親がどんな思いで一農民である彼らの暮らしを支えたのか。彼らの生きた時代、その思いを、このささやかな書を通して思い描いて頂ければ幸いです。 装画・題字:林青那 210mm × 165mm 80 pages, soft cover, offset print 210mm × 165mm 28 pages, soft cover, offset print
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生活フォーエバー / 寺井奈緒美
¥1,980
この愛すべき、くだらなさ。 歌人として活動するほか、habotan名義で土人形を制作している寺井奈緒美による、初の短歌&エッセイ集。 2019年に書肆侃侃房より刊行された第一歌集『アーのようなカー』では、日常の片隅に忘れられた事物をそっと掬うような、ささやかで滑稽で、どことなく寂しい歌で、多くの読者を獲得しました。 本書には2021年の秋からおよそ1年の間に書いたエッセイ80篇と短歌160首が収録されています。書かれているのは、限られた行動範囲(ほとんどが部屋、そして職場、西友、たまに映画館)と限られた登場人物(私、S、ときどき同僚)の中でのまったく映えない日常。それがなぜだかすこぶる面白い。その想像力とユーモアは、私たちの抜き差しならない「生活」の見え方を変えてくれることでしょう。読めばきっと、明日への活力になること間違いなしの一冊です。 188mm × 128mm × 15mm 224 pages, softcover, offset print 寺井奈緒美(てらい・なおみ) 1985年ホノルル生まれ。愛知育ち、東京在住。趣味は粘土で縁起のよい人形をつくること。 2019年4月、新鋭短歌シリーズ『アーのようなカー』( 書肆侃侃房)刊行。 2023年4月、短歌とエッセイ『生活フォーエバー』(ELVIS PRESS)刊行。
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Knitting ’n Stitching Archives. / 宮田明日鹿 Asuka Miyata
¥3,850
アーティスト・宮田明日鹿が2017 年より名古屋市港区で主宰している「港まち手芸部」の作品集。 活動の中で出会った60代~90代の7人の作り手が、これまで長い時間をかけて作ってきたものを紹介するほか、作り手のインタビューや、アーティスト・長島有里枝によるエッセイ、研究者・山崎明子の論考も収録しています。 子どものために作ったワンピース、教室に通いながら数年かけて完成させた刺繡、無心で手を動かしたレース編み、ありあわせの毛糸で作ったセーター……。家族や身近な人のために、そして自分のために作り、大切に保管してあったものたちから、私たちは何を受け取ることができるでしょうか。 今を生きていくための技術である、「手芸」という文化、営みに触れる、普遍的な一冊に仕上がりました。 ――― 彼らの作品や語りからは、作ることへの飽くなき探求心、作るという行為がもたらしてくれるもの、手芸と共に歩んできたひとりひとりの固有の人生と営みが浮かび上がってきます。 本書を通して、これまで家庭的なイメージが付与され、趣味的な活動として矮小化されてきた「手芸」というものを改めて捉えなおすことができないだろうかと考えています。 (「はじめに」より) 150mm × 150mm 320 pages, softcover, PUR binding, offset print 1st Edition of 2000
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【特典付】『murmur magazine for men 第5号』
¥990
※ ステッカー付 実に6年ぶり! 『マーマーマガジン フォーメン』の最新号、第5号! 『マーマーマガジン』の男性版の、この『マーマーマガジン フォーメン』。 今号では、男性向けのチャクラの解説とチャクラケア、また、マーマーボーイのナビゲート、レコメンドにより、4つのセルフケアについても、それぞれたっぷり紹介させていただいています。 チャクラケアについては、 総力特集として、7つのチャクラの解説から、男性向けのチャクラセルフチェック、 現代人に多い4つのタイプ(男性編)などなど、『kaiのチャクラケアブック』の著者であるkaiさん監修・執筆でお届けします。kaiさんと、「胎内記憶」で知られる医師の池川明さんとの対談も! 第2特集は、今こそ男性に体験していただきたい 4つのセルフケア特集。 それぞれ創始者の方などをインタビューや体験記などを掲載しています。 ほかにも、iaiデザイナー居相大輝さんの広大な森での家づくりなど、創造し続ける日々にせまるインタビュー、「鉱石ラジオ」で知られる小林健二さんのロングインタビューにもぜひご注目いただきたいです。 都市脱出についての4人のコラムや、創刊号からの連載、新連載もあります。 **************************************************************************** murmur magazine for men 第5号 表紙=小林健二(作品の一部) ◎総力特集|僕たちのチャクラケア いまこそ、チャクラの知恵 監修・執筆=kaiさん(セラピスト、アーティスト、文筆家) あらためてチャクラとは?|3分で早わかり! 7つのチャクラ|わたしのチャクラの状態は? 簡単セルフチェック!|チャクラ閉じすぎor開きすぎ 14の特徴と傾向!|現代人に多い4つのタイプ〜男性編〜|kaiさんのチャクラケアブックの魅力について話したい ◎特別対談|kaiさん×池川明さん(医師・医学博士) 子どもと大人の信頼関係が誰もがやりたいことをやれて幸せに生きられる、まだ見ぬ地球をつくる。 ◎グラビア|小林健二さんのアトリエから|居相家のあたらしい日々 ◎インタビュー|居相大輝さん(iaiデザイナー) iai/居相の家づくり「創造し続ける日々」 ◎ロングインタビュー|小林健二さん(アーティスト) すべては光が見ている夢だとしたら ◎ 鼎談|父親同士、子育てについて語り合ってみた! 4人の妻のコメントつき 居相大輝さん(iaiデザイナー)×菊地翔さん(cahier美容師)× 井上博斗さん(トランス・ナヴィゲーター)×聞き手 武山直生(小誌編集部員) ◎特集② |4大セルフケア入門 ナビゲーター=服部福太郎(小誌編集部員) 冷えとり健康法|ひまし油湿布|海水温熱|砂浴 ◎new boyのためのholistic life入門 「都市脱出」|内田明夫さん (農家)| 田附勝さん(写真家)|太田光軌さん(パン職人)|安藤巖乙さん(観光組織職員) ◎連載 Holistic Gear News ‖ セルフケアグッズ パーマカルチャーデザイナー大村淳の森のつくりかた! 水は捨てすぎずためすぎず余すところなく利用すべし ソーヤー・海の共感男子‖ジャッジしないための「観察」 曽我部恵一の東京父親日記‖シスターの静かな目 ピーター・バラカン New Morning, New Beginning □ページ数 96ページ □サイズ 172mm×245mm
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おおたじゅんこ『たねとねっこ』
¥1,320
一男一女の母。 この絵本は、娘が小学四年生の時に 私が描いたお話です。 その頃、娘はある習い事をしていましたが、 なかなか伸びず、私もその事で悩んでいました。 いつも焦っていて、娘にもその気持ちが通じていたのかもしれません。 この作品には、娘と私のために 「周りと比べるのをやめよう!この子だけの 頑張りや伸びをみよう!」という思いをこめています。 子育て中の方だけでなく 沢山の方の共感をいただき、 2025年4月、重版致しました。 絵本を通して、更により多くの方に みえないねっこの大切さを お伝えしたいです。 大きさ:190 x 213 x 11 mm
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高橋恭司『Pashmina ポストカード10枚セット』
¥3,300
※ 袋に傷みはあります。開封していないので中身はネットにある画像でご確認ください 汗 2011年 月刊人刊 ポストカード10枚セット
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夏森かぶと『仕事と生活のバランス』
¥990
既刊が当店でも売上好調の夏森かぶと4冊目のzine。 仕事がどんどん大変になっていき、「生活」がなにかと後回しにされがちなこの世の中。 ふだんは書店員として働いている私も、仕事に振り回されているその一人。 そんな中「どのように働けばいいのか」という正解のない問いに対し、あらためて考えたことをエッセイにまとめた一冊。 【目次】 休み明けは仕事に行きたくない 休日に何をすればいいかわからない 無職の俺をゲーセンに連れていってくれた友達の話 好きなことと給料のバランス 仕事のある生活に慣れてきたのかもしれない 退職するのは難しい 家庭菜園で資本主義に抵抗する 調子が悪いときは銭湯に行く 疲れすぎて半日寝ていた 書店員としての仕事は毎日が文化祭みたいだ 仕事を休んでしまうときもある 家賃が人生を圧迫している 接客業の憂鬱 仕事選びに迷走するときもある 人生を生き抜くための趣味 弱さでつながる あとがき ページ数:85 判型:A6(文庫サイズ) 装丁:ツヅミアカリ Instagram:@tsuzumi_akari 【著者プロフィール】 夏森かぶと(著) 書店員として働く傍ら、エッセイを執筆。 著書(ZINE)に『本のある日常』『本のある生活』『本と抵抗』がある。
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栂嶺レイ『誰も知らない熊野の遺産』
¥1,078
世界遺産として有名になったが、熊野にはまだ手つかずの風景が残されている。失われつつある日本の、日本人の原型を探しにいこう。カラー写真満載の一冊。 世界遺産に登録後、注目を集め、往来の増え続ける熊野。熊野古道や熊野三山を観光する人は多いが、熊野の魅力はそれだけにとどまらない。聖なるもの・俗なるものが混じりあう不思議な伝説があり、古来から続く風習が残るなど、そこには失われた日本の原風景がいまも息づいている。観光では訪れることのない奥地へ自ら足を踏み入れ、語り部たちの言葉を丹念に聞き取り、これまで知られなかった歴史を探り出す。美しい写真とともに、誰も知らなかった熊野の姿をここに開陳。 新書版 256ページ 栂嶺レイ ( つがみね・れい ) 1966年生まれ。写真家・医師。2001年に写真撮影・CDデザイン等を手掛けるアールイーアイ・アートテックとして独立。紀伊半島、東北、九州、八重山諸島など、古い民俗・信仰を残す村々の取材と撮影を続ける。著者に『知床開拓スピリット』(柏艪社)がある。
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植島啓司著 鈴木理策(写真)『世界遺産 神々の眠る「熊野」を歩く』
¥1,540
神仏混淆の聖域の謎を明らかにする決定版! 本当の熊野がここにある! 世界遺産に登録されている熊野(紀伊山地の霊場と参詣道)は、日本でも有数の聖域であり、古来人びとはこの地を訪れてきた。縄文時代から記紀の時代、中世、近世、近代を経て、今もなお多くの人が熊野に足を運んでいる。なぜ人びとはこの地域に惹き付けられるのだろうか。神仏混淆と言われる熊野の深層には、いったい何があるのだろうか。世界各地の聖地を研究してきた宗教人類学者と地元出身の写真家が、さまざまな文献や精力的な現地取材をもとに、熊野の本当の魅力を明らかにする決定版。 新書版 252ページ [著者情報] 植島 啓司(うえしま けいじ) 一九四七年東京生まれ。宗教人類学者。一九七二年東京大学卒業。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了後、シカゴ大学大学院に留学、ミルチャ・エリアーデらのもとで研究する。関西大学教授、NYのニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチ客員教授、人間総合科学大学教授を歴任。一九七〇年代から現在まで、世界各地で宗教人類学調査を続けている。『聖地の想像力』『偶然のチカラ』『世界遺産 神々の眠る「熊野」を歩く』『賭ける魂』他、著書多数。 鈴木 理策(すずき りさく) 一九六三年和歌山県新宮市生まれ。写真家。東京藝術大学美術学部准教授。二〇〇〇年第二五回木村伊兵衛写真賞。二〇〇六年第二二回東川賞国内作家賞、和歌山県文化奨励賞。二〇〇八年日本写真協会賞年度賞。著書に、写真集『熊野、雪、桜』『YUKI・SAKURA』他。
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平民金子『幸あれ、知らんけど』
¥1,870
神戸の街で40歳から子育てを始めた作者の、平凡だけどかけがえのない日常。 集団登校を見守り、50歳を前にラーメン漬け生活を捨て肉体改造に励む。 カレーうどんの汁を捨てる妻と大喧嘩、公園に恐竜がやって来る? 朝日新聞の人気連載を書籍化。帯文は岸政彦氏、柴崎友香氏。 素晴らしい写真は著者撮影 装丁:佐藤亜沙美 四六判並製 240ページ
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ジェシカ・ワイン『数学者たちの黒板』
¥3,850
黒板に魅せられた写真家が100を超える数学者の板書を撮影し、その数学者たちの黒板に関するエッセイを同時に収めた、黒板への愛に溢れた異色の数学×黒板写真集! 誰もが、かつて黒板に板書された授業の内容をノートに写して勉強した経験があると思います。その意味で黒板は身近とも言えますし、一方である時期を過ぎれば疎遠になってしまうものでもあります。そんな黒板は、数学を研究する人にとって、実は私たちの想像以上に重要な存在なのです。本書は、普段垣間見ることの少ない数学者の黒板を写真に写し、その数式を書いた数学者のエッセイを収めた、異色の数学エッセイ×黒板写真集です。 黒板はなぜ数学者にとって重要なのでしょうか。それは、「黒板に書くとき、私の中では、五感が総動員される。チュークの感触や音を感じ、チョークの粉の匂いを嗅ぎ、『黒板への書き込み』が、紙面への書き方とは違うことを知る」という人がいるように、黒板は数学者自身の身体の延長のようなものだからだと言えそうです。時間をかけて数式を展開していくことが思考を整理し、さらにほかの研究者たちと議論を共有するツールともなっているのです。「その長い歴史にもかかわらず、黒板は、数学について考え、伝達するための比類なきテクノロジーだ 」という言葉が、黒板のツールとしての洗練度を象徴しています。 それ以外にも、「黒板は数学者にとって真の魔力を持つ対象だ! 」「私は黒板が絶対になくならないでほしい。もしそうなったら、数学にとって大きな損失になるだろう」「黒板が私の人生を変えたと言っても過言ではない」「黒板は楽観主義を生み出す」「ホワイトボードは私にとってそこまで魅力的ではない」「寝室に黒板を備え付けるべきだと妻を説得し、実際にそうした 」……など、とにかく熱い黒板への思いがつづられていて、数学に興味のない方でもその想いがじかに伝わってくるものになっています。 本書に取り上げられているのは、アラン・コンヌ、ミーシャ・グロモフ、アンドレ・ネヴェス、カソ・オクジュ、クリスティーナ・ソルマニ、テレンス・タオ、ギルバート・ストラング、ヘルムート・ホーファー、スン=ユン・アリス・チャンといった数学界で名声をすでに得ている人に加えて、これからの数学界を担う活力にあふれる新人も含め、実に100以上の黒板と、その黒板に寄せた数学者の言葉が収められています。 現代数学に興味のある人は言うまでもなく、黒板で授業をしている教育関係者の方、そしてかつて黒板で学んだことのあるすべての人に、本書をおくります。 【著者紹介】 ジェシカ・ワイン(Jessica Wynne) 写真家、1972年生まれ。ファッション工科大学写真学科准教授。1999年にイェール大学芸術学部で修士号を、1994年にサンフランシスコ芸術学院で学士号を取得。彼女の作品は、「 Turn Shake Flip」(Celebrate Contemporary Art, Eyestorm Books)(2001)、「 25and Under: Photographers」(W.W. Norton & The Center for Documentary Studies at Duke University)(1996)などの書籍にも収録されている。自身の作品はモルガン・ライブラリー、サンフランシスコ近代美術館、カルティエ現代美術財団の永久コレクションに収蔵されており、ミラノ・トリエンナーレ、ホイットニー美術館、クリーブランド現代美術館、アートバーゼルなどで展示された。 【訳者紹介】 徳田功(とくだ・いさお) 立命館大学理工学部機械工学科教授。筑波大学にて物理学専攻。東京大学にて博士号(工学)取得。著書に『機械力学の基礎』(共著、数理工学社)、訳書に『不確実性を飼いならす』(白揚社)、『インフィニティ・パワー』(丸善出版)、『同期理論の基礎と応用』(丸善出版)など。 B5判:高さ182x幅260x厚み17 mm 240ページ
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【サイン本】岡本真帆『落雷と祝福』
¥1,870
※ 著者直筆サイン本です。 その愛は、短歌になるのを待っている。 マンガ、映画、犬、グミ、ぬいぐるみ、短歌… 歌人・岡本真帆が愛する様々なものをテーマに、短歌とエッセイをつづる。 ◆収録テーマ 「PUIPUIモルカー」/「シン・ゴジラ」/『チェンソーマン』/「ハチミツとクローバー」/『女の園の星』/「RRR」/グミ(お菓子)/花を買うこと/「THE FIRST SLAM DUNK」/犬/『スキップとローファー』/ぬいぐるみ/『ゴールデンカムイ』/『ちいかわ(なんか小さくてかわいいやつ)』/酒/短歌/スピッツ/『A子さんの恋人』 全18題。 ◆本書だけの特別書き下ろし 短歌を作りたい人のための「“好き”で短歌を作るには?」も収録。 四六判並製 216ページ
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平田 提『木ひっこぬいてたら、家もらった。』
¥1,760
生きづらければ、つくるのだ。 尼崎「ガサキベース」の店主・足立さんは、300 坪の土地と2軒の家をほぼゼロ円でもらった。 それは足立さんがどん底を経験しながらも、つくり続けたから生まれたお話。 「経済合理性」は、一つじゃない。 生きづらさを抱え「つくれる本屋」を開いた著者との対話から、生き方を探る一冊。 兵庫県尼崎市のガサキベース。工場をリノベーションしたその場所は、コーヒーも飲めるし、DIY を教えてくれる不思議な場所。 店主の足立繁幸さんはガサキベースの縁で島根の家を1 軒タダで譲り受け、その家の木を引っこ抜いていたら、うしろのもう1 軒ももらうことに。 どうしてそんなできごとが起こったのか?足立さんの幼少期からの生きづらさ、家族・DIY・仕事・お金……現代人に共通する悩みとともに紐解いていきます。 つくれば人とモノの縁がつながる。 ▼ 話し手 足立 繁幸(あだち・しげゆき) 島根県生まれ。尼崎でガサキベースを開き、DIYをデリバリーで行い、つくり方を教える。2025年以降はもらった島根の2 軒の古民家を改造して新しい拠点をつくる予定。 ▼ 聞き手 平田 提(ひらた・だい) 秋田県生まれ。Web 編集者・ライター。尼崎に「つくれる本屋」DIY BOOKS を2023 年10 月に開店。その際に足立さんと出会う。ZINEの作り方のスクールなどを開催。 四六判/144p ーーー 目次 7 はじめに 8『わらしべ長者』みたいなできごとはなぜ起こった? 11 なぜ空き家が増えるのか 12 経済合理性って何だ? 14 疲弊の果てのDIY BOOKS 18 人生はDIYでしかない 22 ガサキベース=「オムツの履き替え場所」 28 焼け野原のあとの、島根で 31 モテるために始まったDIY道 34 DIYと愛と「巣」 36 カクカクしていたあのころ 46 ガサキベースの誕生と変化 57 買うことで自分を高める機会と縁が切れる 60 メイカームーブメントと、ブリコラージュ、そして編集 64 作為的でない美しさと「普通」 67 いろんなかたちがあっていい 70 新しい家族との出会い 75 里親という家族のかたちと「波紋」 81 ガサキベースをちゃんと死なせたかった 87 「アマ」ではなく「ガサキ」なのはなぜか 90 手を動かすと昔と繋がる 93 子どもにはDIYをさせよ(まず大人から) 103 二項対立と秩序 104 生命はエントロピー増大に抗い「系」をつくる 108 人は自分の「系」をつくる存在 111 木を引っこ抜いてみた 114 愛のあった家と、ルーツへ 118 親心と戦争と百姓 120 根っこを逆に帰る 123 それぞれの論理へ 125 つくるから縁ができる 127 論理的思考は一つではない 129 根を張って生きる 132 終わりにかえて。文とつくること 136 あとがき
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上村一夫『あなたのための劇画的小品集』
¥2,750
本書は、千趣会が発行していた月刊誌「COOK」に1974年から1976年まで連載した短編漫画全25話を一冊にまとめたものです。 一話わずか7ページの中に、女性のささやかな日常が描かれ、時に暗く、悲しく、切なく、いつもの『わたし』が本当の『あたし』に語りかけてくるような作品です。 約50年前に描かれた本作の原画は残念なことに一枚も残っておりませんでしたが、雑誌から分版の手法で2色印刷を美しく再現しました。 サイズ:124mm x 181mm / 208ページ 仕様:上製本 丸背 しおり紐
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『上林曉の本 海と旅と文と』
¥2,640
美しい写真と、美しい文章で表した、文学の生まれる場所。 編:山本善行編、写真:鈴木理策 弊社はこれまで、『星を撒いた街』、『故郷の本箱』、『孤独先生』と 3 冊の上林暁(1902―1980)の本を刊行してきました。太宰治と同時期にデビューした作家は、心を病んだ妻を見つめ、のちに脳溢血によって半身不随となったあとも、震える左手で小説を書き続けました。本書『海と旅と文と』はその作家の波乱に満ちた生涯と作品を紹介する、読み応えたっぷりの「作家案内」です。冒頭の32ページでは、写真家・鈴木理策さんが作家の故郷である高知県の海沿いの町を撮影しています。その他、上林の小説が4本、震える手で書いた直筆原稿が12ページ、全小説集案内、木山捷平、野呂邦暢、関口良雄らが書いたエッセイが掲載されています。編者は、これまでの3冊と同じく、京都の古書店善行堂の山本善行さんがつとめてくださいました。ずっと大切にしたくなる、美しい本です。 四六判/ハードカバー 240頁
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チェ・スミン編 『私の小さな日本文学』
¥1,760
芥川、朔太郎、伊藤野枝。隣国から見る、あたらしい日本近代文学。 ソウルでひとり出版社「夜明けの猫」と、書店「セゴ書林」を営むチェ・スミンさんは、2010年に明治大学に入学しました。そこで日本の近代文学のおもしろさを知り、韓国に戻ってから、「あまり知られていない作家の作品を掘り出して翻訳することを決意し」、ひとり出版社を立ち上げます。彼女は、芥川龍之介や萩原朔太郎といったメジャーな作家だけでなく、伊藤野枝、片山廣子、豊島与志雄、牧野信一、田中貢太郎、渡辺温らの掌編小説を韓国語に翻訳し、印刷して、販売しはじめました。そのユニークな活動は韓国のリトルプレス周辺ではよく知られ、日本でも、岡山市で開催されている「おかやま文芸小学校」に毎年招かれ、自身で製作した冊子や文学グッズを販売しています。弊社もまた、「おかやま文芸小学校」に毎年出店し、そこで彼女の活動を知りました。16編の近代文学の掌篇を集めた瀟洒な本です。装画は恩地孝四郎、長いあとがきはチェ・スミンが日本語で書いています。これまでにない、あたらしい日本近代文学入門です。 文庫判/ハードカバー 208頁
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【サイン本】坂口恭平『BAUをめぐる冒険』
¥2,860
※ 著者直筆サイン本です。 「僕はずっと建築家として生きている」 他人の家を建てるのではなく、生活の喜びを与える芸術、自分が生きるための空間をつくりだしてきた。 建てない建築家、坂口恭平の原点にして初の建築探訪記。 インド、ヨーロッパ、アメリカ。6ヶ国の旅、14組の建築家。 ◆「問い」を生み出すことでナチスに抵抗したバウハウス ◆ガウディの影に隠れながら、バルセロナの街に生涯を捧げた建築家ジュゼップ・マリア・ジュジョール ◆フンダートヴァッサーの「生きのびるための技術」 ◆不遇の時代を乗り越えて創作を続けたフランク・ロイド・ライト ◆周辺の環境や家具までも取り込んだ生活空間を考えた、ロサンゼルスのモダニズム運動 ◆個人の独創の産物「石の家」 ◆実験か、道楽か。フィリップ・ジョンソンとグラスハウス ◆公害で退廃した街を建築によって再生したフランク・O・ゲーリー ◆穏やかな暮らしに希望を見出したル・コルビュジエの晩年 ほか 書名にもなっている「BAU」とはもちろんドイツで生まれた世界初のモダンデザインの学校「BAUHAUS(バウハウス)」から借りたのですが、BAUのドイツ語の意味は辞書によると「家、建築、構造、動物の巣穴、ねぐら」とあります。僕はそれこそ自分なりのBAU=巣穴、ねぐらを表そうとしていると考えるとしっくりきます。小学生の頃、僕がつくったのは自分のためのBAU(巣穴)だったのですね。 家を建てるだけでなく、そこで暮らす人が使う物、生活に喜びを与える芸術、それこそ死にたいということを口にできる安心まで自作するような建築家。 僕はそんな建築家として生きているつもりです。 (「はじめに」より) はじめに バウハウスという生命体 インドと融合するコルビュジエ バルセロナ・モデルニスモという土壌 都市の治療としての建築 死ぬまでライトは格闘を続ける ロサンゼルスで「家」について考えた ポルトの街、二人の建築家、石の家 「まがいもの」の建築家 建築で蘇生した街、ビルバオ コルビュジエの建築を求めて、フランス縦断の旅 コラム ・原点 ・僕の家 判型/ページ数:A5判 並製 272ページ アリヤマデザインストア/装幀 【プロフィール】 著:坂口恭平 (サカグチ・キョウヘイ) 1978年熊本県生まれ。2001年、早稲田大学理工学部建築学科を卒業。作家、画家、音楽家、建築家など多彩な活動を行う。2004年に路上生活者の家を収めた写真集『0円ハウス』(リトルモア)を刊行。著作に『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』(太田出版)、『TOKYO0円ハウス 0円生活』(河出書房新社)、『独立国家のつくりかた』(講談社)、『モバイルハウス 三万円で家をつくる』(集英社)、『家族の哲学』(毎日新聞出版)、『幻年時代』(幻冬舎)、『まとまらない人』(リトルモア)、『自分の薬をつくる』『中学生のためのテストの段取り講座』(晶文社)、『躁鬱大学』(新潮社)、『土になる』(文藝春秋)、『継続するコツ』(祥伝社)など。近著に『生きのびるための事務』(マガジンハウス)、『その日暮らし』(palmbooks)、『自己否定をやめるための100 日間ドリル』(アノニマタジオ)がある。ほか画集『Pastel』『Water』(左右社)や料理書『cook』(晶文社)など多数。2023年2月には熊本市現代美術館にて個展「坂口恭平日記」を開催した。2012年から、死にたい人であれば誰でもかけることができる電話サービス「いのっちの電話」を自身の携帯電話で続けている。 写真:石塚元太良 (イシヅカ・ゲンタロウ) 1977年、東京生まれ。2004年に日本写真家協会賞新人賞を受賞し、その後2011年文化庁在外芸術家派遣員に選ばれる。初期の作品では、ドキュメンタリーとアートを横断するような手法を用い、その集大成ともいえる写真集『PIPELINE ICELAND/ALASKA』(講談社刊)で2014年度東川写真新人作家賞を受賞。また、2016年にSteidl Book Award Japanでグランプリを受賞し、写真集『GOLD RUSH ALASKA』がドイツのSteidl社から出版される予定。2019年には、ポーラ美術館で開催された「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」展で、セザンヌやマグリットなどの近代絵画と比較するように配置されたインスタレーションで話題を呼んだ。2022年国立新美術館で行われた「Domani:明日展」でメインビジュアルを担当。近年は、暗室で露光した印画紙を用いた立体作品や、多層に印画紙を編み込んだモザイク状の作品など、写真が平易な情報のみに終始してしまうSNS時代に写真表現の空間性の再解釈を試みている。2025年奈良市立写真美術館にて個展が開催予定。
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植本一子『ニーニとネーネ vol.2』
¥1,200
500部限定 書き下ろしエッセイ「ネーネちゃんの入院」付 写真と文 植本一子 校正 藤本徹 デザイン 飯村大樹 フルカラー A6サイズ 40P ホチキス留め 完全家内制手工業 売り上げは猫たちの医療費およびQOLの向上に充てます
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植本一子『ニーニとネーネ vol.1』
¥1,200
500部限定 書き下ろしエッセイ「生きている」付 写真と文 植本一子 校正 藤本徹 デザイン 飯村大樹 フルカラー A6サイズ 40P ホチキス留め 完全家内制手工業 売り上げは猫たちの医療費およびQOLの向上に充てます
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【サイン本】植本一子『それはただの偶然』
¥1,540
※ 著者直筆サイン本です。 いつか別れる日のために どこまでも一緒に歩いた わたしたち 自費出版で初めてエッセイ集を作りました。 今年の春に事件に巻き込まれてしまい、かなり苦しい日々を過ごしてきました。 生きることさえ諦めそうになったけれど、書くことはそんな自分を助けてくれました。 夏から秋にかけて書いた7篇と併せて『文學界』『ベストエッセイ2024』に掲載された1篇、少しの詩を載せています。 また、今回「わたしの現在地」というシリーズ名をつけたので、気長に作り続けていけたらと思っています。 ーーー失われてしまったものや、残されたひとたちのことが、ここにはちゃんと書かれているように思います。(柴山浩紀・編集者) ーーー新刊は、書き手としての一子ベストワークを更新してると思います。エッセイ集として編まれることを意識して書かれたことが、読んでいてもわかったし、あとがきを読んでもなるほどという感じで、移行期/過渡期的だった「愛は時間がかかる」よりも腰の据わった、覚悟みたいなものを感じる本でした。やっぱり日記からエッセイに、というのはきっとすごい難しいハードルで、そこを越えて=いろんなものを手放して、その代わりにエッセイでないと書けないことを書いている。 そして思ったのは、もしかしたらこれは「エッセイスト植本一子」誕生の書であり、同時に、「日記作家植本一子」との決別の書なのではないか、みたいなことでした。もう一子さんは日記を書かない(書けない)んじゃないか。でもそれはまあ自然というか仕方ないというか必然的なもので、一子さんはこれまでも常に、自分の大事なことを書くために最善の方法として日記という形を選んできたのだと思うし、いまはその大事なことを書くために必要な形が変わってきたということなんだと思います。(滝口悠生・小説家) わたしの現在地(1) 『それはただの偶然』 もくじ 一緒に生きていこうぜ 春 小森さんと私 タトゥーを入れる それは愛と呼ばれる何か 新しい友達 高橋さんのこと お葬式のメンバー ねこのきもち 私たちの本当の終わり あとがき 植本一子 出版年表 装丁 六月 校正 藤本徹 協力 柴山浩紀 印刷 株式会社イニュニック
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宮田珠己『宮田珠己の楽しい建築鑑賞』
¥2,420
団地、ビル、庁舎建築、キャバレー、灯台、ゲタバキ団地、小屋、公衆トイレ、エスカレーター、室外機、配管、送水口… すべての建築には鑑賞を楽しむ愛好家がいる。 彼らの鑑賞の作法を知れば、日常の景色の見方が変わる。 われわれの住む街は、もはやワンダーランドとなるのだ。 この本では特定の建築を愛する「建築鑑賞家」たちをナビゲーターに迎え、その建築に秘められた唯一無二の魅力と偏愛の理由を宮田珠己さんが紐解いていきます。 写真はすべて撮りおろしです。写真集としての価値もあり、街歩きガイドブックとしても楽しめます。 ■目次 1 秀和レジデンスの昭和なかわいさ 2 団地の用の美 3 室外機のカオス 4 テラゾーのいじらしさ 5 吹き抜けはユートピアに建つ塔 6 働く人たちをサポートする小屋 7 キャバレーのむき出しな工夫 8 ゲタバキ団地の標準化できない個性 9 高度経済成長期のビルの媚びなさ 10 エスカレーターの未来感 11 灯台の孤高さ 12 送水口の健気さ 13 配管の美と匠 14 庁舎建築と人々の思い 15 公衆トイレを平熱で ページ数:192 判型:A5判 宮田珠己(著)/傍島利浩(写真) ■著 宮田珠己(みやた・たまき) 1964年兵庫県生まれ。作家・エッセイスト。『ときどき意味もなくずんずん歩く』『晴れた日は巨大仏を見に』(ともに幻冬舎文庫)、『いい感じの石ころを拾いに』(中公文庫)、『路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅』(亜紀書房)、『明日ロト7が私を救う』(本の雑誌社)など紀行エッセイを中心に、日常エッセイ、書評や小説なども執筆。『ニッポン47都道府県正直観光案内』(幻冬舎文庫)で第14回エキナカ書店大賞を受賞。 ■写真 傍島利浩(そばじま・としひろ) 1965年大阪府生まれ。1991年より藤塚光政に師事。1996年よりフリーランス。建築、インテリア、プロダクト、アート、人物を中心とした雑誌、広告、竣工写真などを手がける。2006年、株式会社プンクトゥム設立。共著に『奇跡の住宅 旧渡辺甚吉邸と室内装飾』(LIXIL出版)、『東京の名駅舎』(草思社)、『東京名建築さんぽ』(エクスナレッジ)、『日本の不思議な名建築 111 』(エクスナレッジ)などがある。
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ボソン『はじめてのヴィーガン日記』
¥2,860
SOLD OUT
韓国でじわじわ拡大中のムーブメント! “ゆるヴィーガン”コミックエッセイ 食べ物を変えたら、 ネガティブな自分も変わった ☑週に1日だけ菜食してみる ☑革製品の使用をやめてみる ☑肉料理の写真をSNSにアップするのを控える …など 日常の小さな選択の積み重ねで、世界は大きく変わります。 ヴィーガニズムは、自分も、他の存在も尊重できる 平和な生き方のひとつ。 思い立ったらいつでも、気軽にはじめられます。 【あらすじ】 韓国で暮らす女性アメリは、人生に対していつもネガティブ。日々の生活のなかで、自分自身がつらさに苦しんでいるからこそ、「他者の存在を苦しめながら暮らしたくない」と思うようになります。たまたまインターネットで見かけた保護ペンギンが、勇敢に海に帰っていく様子をみて、「少しでも他の存在にやさしい暮らしをしよう」とヴィーガンになろうと決めました。菜食をはじめたことで、アメリの心と体には、少しずつポジティブな変化が現れます。 まわりの友人のリアクションや、菜食を始めてから変わったライフスタイルなど、ヴィーガンの日常生活をやさしいタッチのイラストで描きます。「なぜヴィーガンが環境にいいの?」「食べるものに苦労しない?」といった身近な疑問から、動物の権利など菜食の理論について、初めての方にもわかりやすく紹介する、ヴィーガン入門にぴったりの一冊です。 ・わたしがヴィーガンになった理由 ・菜食主義とは? ・菜食のほうが高くつかない? 栄養は足りる? ・買い物に行ったときの商品の選び方 ・完璧主義者にならなくていい ・いろいろあるお肉の代替料理 ・「動物解放」の思想って? 金みんじょん(訳) 判型:A5 ページ数:オールカラー232ページ 【プロフィール】 著:ボソン(보선) 絵を描く人。暗い心の中に小さな光を見つけ、描くのが好き。他者の苦しみを痛感し、より多くの存在が苦しみを少なくすることを願いヴィーガンを志す。 韓国ではヴィーガンが50万人、ベジタリアンおよび植物性食品を中心とした食生活を送る人が150万人を超え、菜食がメガトレンドとなっている。入門書としてよりヴィーガンを身近なライフスタイルに感じられるよう、本書を執筆。 訳:金みんじょん 文に触れることと東京が好きな翻訳者、エッセイスト。慶應義塾大学総合政策学部卒業。東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士課程単位取得退学。 韓国語著書に『母の東京 ― a little about my mother』『トッポッキごときで』、共著書に『小説東京』『SF金承玉』など。訳書に『私は男でフェミニストです』(チェ・スンボム著)、『終わりの始まり』『誰もが別れる一日』(以上2冊、ソ・ユミ著)、『「ふつう」の私たちが、誰かの人権を奪うとき:声なき声に耳を傾ける30の物語』(チェ・ウンスク著)、『ダーリンはネトウヨ』(クー・チャイン著)、共訳書に『K-POPはなぜマイノリティを惹きつけるのか:クィアとアイドルの交差するところ』(ヨン・ヘウォン著)など。
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デイヴィッド・ホックニー『デイヴィッド・ホックニー作品集』
¥4,730
現代の巨匠ホックニー 待望の日本語版作品集! 60年以上に渡る作家人生において、デイヴィッド・ホックニーは常に新しい技法を試み、作品の表現を模索してきた。本書では、そんなホックニーの作品と彼による短い言葉を通じ、見ることと描くことをめぐる、彼の生涯を通じた実験的試みの軌跡を辿っていく。油彩や素描、水彩、版画、写真とさまざまな技法を用いた作品の変遷を紹介するとともに、近年の最新作まで約500点収録! 2006年にイギリスで刊行された書籍の増補改訂版。 判型: B5変 総頁: 496頁 製本: 並製 デイヴィッド・ホックニー(David Hockney) 世界中で高い人気を誇る美術界の第一人者。これまで絵画、素描、舞台装飾、写真、版画などありとあらゆるメディアを駆使して作品を制作し、それぞれの領域を拡大してきた。著書にベストセラー『秘密の知識―巨匠も用いた知られざる技術の解明―』(青幻舎刊)がある。
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収集百貨5
¥1,100
著者(収集者) BOCO / Photographer Udagawa / Zakka Planner magster / Magnet Collector matsuko / Designer ★SPECIAL THANKS ! menko collection / susumu A5サイズ 38ページ 中綴じ
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収集百貨4
¥1,100
今回は四匹のコレクションページに加え、消しゴムコレクターのまゆぷ~さん、紙物コレクターkamisamaさんと、溜めっこレジェンドのおふたりをゲストにお迎えして内容もますますパワーアップ! ミニマリズムの向かい風もなんのその、溜めっこ伝説新シーズンのはじまりです。 今回は完全オリジナル!コレクションのかけらのオマケつきです。 【ゲストコレクター】 まゆぷ〜(消しゴムコレクター)Instagram/X/ブログ kamisan(紙物コレクター)Instagram 仕様:オールカラー/A5サイズ(148×210mm)/38ページ/ホッチキス中綴じ
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【サイン本】泉谷しげる『ローリングサンダー』
¥2,200
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン本です。 ミュージシャン・泉谷しげる はじめての描き下ろしマンガ発刊‼ 1971年『泉谷しげる登場』でフォークシンガーとしてデビュー。誰もがミュージシャン、そして俳優としての活動を知るところではあるが、実はマンガ家を目指していた泉谷。80年代からは「サイバーパンク」をモチーフに映像、絵画作品を多数制作。そして2025年、長年の夢だったサイバーパンクのマンガを描き上げた! 時代と対話し続ける泉谷だからこそ描ける予見の書⁉ A5変形判並 246頁 【泉谷しげる】 シンガーソングライター・俳優・漫画家。1971年にデビュー。反骨精神あふれるスタイルで音楽活動を続ける一方、俳優として数々の作品に出演。1980年代には石井聰亙監督作品の美術、音楽を担当。1993年から音楽フェスを主宰するなど多方面で影響を与える存在。
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アーノルドローベル『ふたりはともだち』
¥1,045
仲よしのがまくんとかえるくんを主人公にしたユーモラスな友情物語を5編収録。読みきかせにもふさわしいローベルの傑作です。小学校の教科書に採用されています。 刊行以来とてつもない回数の重版を重ねています。 A5版 64ページ
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『みんなでつくる中国山地2024 005 レッツ号』
¥2,750
特集:出会い直そう。 東京を中心とした「都市」にひと、もの、かねが動いた近代以降、新幹線や航空など地方は都市部とどうつながるか、利便性を競った。でも、便利で早い移動だけでいいの?昔から街道や峠道や川でつながり、ネットワ—クをつくってきた中国山地から、「移動」をキ—ワ—ドに、これからの人の暮らしや地域、社会のことを考えてみようと思います。 B5版変型 180頁 並製本
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【ラッピングカバー版】角田光代『Presents』
¥2,420
私たちはたくさんの愛を贈られて生きている。この世に生まれて初めてもらう「名前」。放課後の「初キス」。女友達からの「ウェディングヴェール」。子供が描いた「家族の絵」――。人生で巡りあうかけがえのないプレゼントシーンを、小説と絵で鮮やかに切りとった12編。贈られた記憶がせつなくよみがえり、大切な人とのつながりが胸に染みわたる。カバーを広げると一枚の包装紙になるラッピングカバー版。カバー裏面には、スピンオフ短編と描き下ろしイラストを収録。 判型:A5判 ページ数:209ページ
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【サイン本】片岡メリヤス|極私的 OKINAWAのカタチ
¥3,080
※ 著者直筆サイン本です。 2025年1月に個展「極私的 OKINAWAのカタチ」を開催した片岡メリヤスさんと作品を作りました。姉妹店のある日、で行っていた沖縄を知ろう企画「月刊 OKINAWAのかたち」*と合わせて64体の沖縄由来のぬいぐるみたちが収録されています。 ぬいるぐみの特徴やメリヤスさんの制作メモ、4コマ漫画、制作ラフ、聖地巡礼マップに加えて元になった沖縄の「食」「自然、植物」「歴史」「行事、信仰」「生き物」「文化」を"極私的" に紹介したテキストページと大充実の100p超えの作品集となりました。 メリヤスフィルターを通して見えてくるOKINAWAのカタチをお楽しみください◯ 210mm×165mm /120p / スクラム製本(輪ゴムの色はランダムでお届け) / ソフトカバー デザイン:NERD 【プロフィール】 片岡メリヤス| Meriyasu Kataoka ぬいぐるみ、動くおもちゃ、光るおもちゃなどを制作。 X & Instagram _ @Kataokameriyasu
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【サイン本】古賀及子『おかわりは急に嫌』
¥1,870
※ 著者直筆サイン本です。 いま大注目のエッセイストによる『富士日記』への道案内。 戦後日記文学の白眉とされる武田百合子『富士日記』のきらめく一節をあじわいながら、そこから枝分かれするように生まれてくる著者自身の日記的時間をつづる。 武田百合子生誕100年の年におくる、日記エッセイの書き手による『富士日記』再読エッセイ。 * * * ルーティーンのなかには細かく細かく、たくさんのいつもの行動がある。繰り返しのことだと、好きだとか苦手だとか、だんだん感じにくくなっていく。「しゃがんで動物に御飯をやる」ことに、ここ、と矢印をつけて好きと言えるのは稀有だと思う。 それくらい、日常というのは人に構ってくれないものだ。 (本文より) 【目次】 はじめに おかわりは急に嫌 なま身の善意 どちらも食べたいんですが 昭和がめちゃくちゃ 誰かの家はあいまい 桃のおばさん 食い逃げを見る おもしろいほど喜ばれない 車のなかで食べなさい 普通のところだ 人が死んだのか トンネルを走るお風呂 まずいたべもの 「わざわざ」以前の瓶ビール 重いふかしパン いかにもマニュアルのなさそうな コンビーフは今もある 蜂に印をつけられるか 食べ物に追われたい 情緒よりパワーのお土産 同居の人が不在であること 家具こそ雑に買う 自分ちじゃない家に帰って浴衣で寝る またたく間に食べるひとたち 生きたり死んだりする鳥 これくらい本気で『水戸黄門』が観たい 声に出してさびしい ふたりとひとりの奔放と気まま 運動の生息 映画は大胆に観る シャトルバスのヒッチハイク 三つずつ二膳の餅 涙が出て、それから笑う 反転を感慨するためだけの訪問 本当に現実とごっちゃになるときの夢の形 宿題をやらない人たち 誰もいない家 尻とへそ たくあんを食べたあとに飲む水は甘いか 正式な自分のごはん、非正式なごはん 下着かもしれない危機 男がいて嬉しい 新しくてわからない世の中 するときが好きだ 食べ物の不安 きっともっとゆっくり死んだだろう 遠くのあなたの装いを あとがき ページ数:240 判型:B6判変形並製 装丁:鈴木千佳子 【著者プロフィール】 古賀 及子(著) エッセイスト。1979年東京都生まれ。著書に『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』『おくれ毛で風を切れ』(ともに素粒社)、『気づいたこと、気づかないままのこと』(シカク出版)、『好きな食べ物がみつからない』(ポプラ社)など。
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【特典付】くどう れいん『日記の練習』
¥1,870
※ 特典として、限定書き下ろし小冊子『日記の練習 2025年3月』が付いています。 「おもしろいから書くのではない、書いているからどんどんおもしろいことが増える」 小説、エッセイ、短歌、絵本と幅広い創作で注目される作家、くどうれいん。その創作の原点は日記にあった。そんな彼女の日記の初の書籍化が本書である。日々の短文日記=「日記の練習」とそれをもとにしたエッセイ「日記の本番」をとおして浮かび上がる、作家くどうれいん一年間の生活と思考と情動。書かなかった日も、あまりに長くなってしまう日も、それこそが日常のなかの日記だ。 装幀 装画:近藤聡乃 組版:佐々木暁 校正:東京出版サービスセンター 判型:四六判 ページ数:256ページ くどう れいん 作家。1994年生まれ。岩手県盛岡市出身・在住。著書にエッセイ集『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『虎のたましい人魚の涙』『桃を煮るひと』、歌集『水中で口笛』、小説『氷柱の声』、創作童話『プンスカジャム』、絵本『あんまりすてきだったから』などがある。
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勅使川原真衣『「これくらいできないと困るのはきみだよ」?』
¥2,255
勅使川原 真衣/編著、野口 晃菜・竹端 寛・武田 緑・川上 康則/著 学校の内外から教師・子どもに向けられる能力主義を語りひらく 【本書の概要】 社会や労働にある一元的な能力主義や「傷つき」について、組織開発者として日々論じている勅使川原真衣さんが、教育・福祉の専門家・実践家と対談。学校をめぐる際限なき「望ましさ」の背景にどんな傷つきや焦りがあるのかを探り、一元的な能力主義をほぐしていくための糸口を考えました。 【本書からわかること】 環境や関係性を無視した能力観の果てに 社会では、日々さまざまな能力の必要性が訴えられていますが、それらは非常に移ろいやすいものです。労働の世界に目を向ければ、「新卒で必要な能力」が時代とともに移ろいますが、能力とは個人に宿るものではなく、その発揮は本来、環境との関係に左右されます。 そして、労働の世界とは切っても切りはなせない関係である教育の現場でも、「コミュニケーション能力」「非認知能力」「指導力」という表現に、こうした一元的な能力主義の片鱗を見つけることは難しくありません。 例えば、「これくらいできないと困るのはきみだよ」。言ったり、言われたりしたことのある人は多いでしょう。学校で相手や自分に「これくらいできないと困るのはきみだ」と言いたくなるときには、どのような社会で生きることが想定されているでしょうか。 「これくらい」が規定する社会は存在するのか 本書の編著者である勅使川原さんは、「能力とは個人に宿るものではなく、他者や環境との関係の中で発揮されるのではないか」と提案します。そして、一元的な能力主義を脱するためには、個人がすべての“能力”を身に付けて「強い個人」として生きることを目指すのではなく、強さと弱さ、とがりや特性を組み合わせて生きていくことを目指すほうが大切なのではないかとも考えます。 本書では、「これくらいできないと」に表現される焦りが、昨今の学校をめぐる状況への合理化として表れているのではないかと仮定し、どうすれば一元的な能力主義という“自縄自縛”をほぐしていけるのかを議論します。 「学校だけが変わったって意味はない」? 「学校がいくら個性を大切にしても、その先で生きていく社会が変わらなければ、結局困るのは子どもたちではないか?」――こうした不安も生じるかもしれません。しかしながら、不登校児童生徒が30万人を超える今、このまま進んでいったとして、学校は子どもたちにとって、そして先生にとって、どんな場所になりうるでしょうか。私たちは、なに「から」始めていけそうでしょうか。4つの語り合いを通して、学校にある大人や子どもの傷つき・葛藤をつぶさに見つめながら、糸口をいっしょに考えていくための1冊です。 【目次】 はじめに 対談1 声を聞かれるということ(野口晃菜) 対談2 学校でケアし、ケアされるということ(竹端 寛) 対談3 学校がそうせざるを得ない合理性を追って(武田 緑) 対談4 言っても癒えない?――学校という職場で(川上康則) おわりに ページ数:376 判型:四六判 【こんなときにおすすめ】 ・自分や同僚、子どもに対して「これくらいできないと……」と言いたくなるとき ・子どもの個性やとがりを大切にしたいけど、それが子どものためになるのか不安なとき ・学校や教室の「○○力」や能力主義について考え直したくなったとき ・先生同士や子どもに向けられる一元的な能力主義について考え直したくなったとき 勅使川原 真衣(てしがわら・まい) 組織開発研究者 東京大学大学院教育学研究科修了。BCGやヘイ グループなどのコンサルティングファーム勤務を経て、独立。教育社会学と組織開発の視点から、能力主義や自己責任社会を再考している。2020年より乳がん闘病中。著書に『「能力」の生きづらさをほぐす』(どく社)、『働くということ』(集英社新書)、『職場で傷つく リーダーのための「傷つき」から始める組織開発』(大和書房)。 野口 晃菜 ( のぐち・あきな) 博士(障害科学)/一般社団法人UNIVA理事 小学校講師、障害のある方の教育と就労支援に取り組む企業の研究所長を経て、一般社団法人UNIVA理事。学校、教育委員会、企業などと共にインクルージョンの実現を目指す。文部科学省「新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議」「通常の学級に在籍する障害のある児童生徒への支援の在り方に関する検討委員会」委員、経済産業省産業構造審議会委員、東京都生涯学習審議会委員、日本ポジティブ行動支援ネットワーク理事など。 竹端 寛 (たけばた・ひろし) 兵庫県立大学環境人間学部教授 博士(人間科学)。現場(福祉、地域、学生)とのダイアローグの中からオモロイ何かを模索しようとする、産婆術的触媒と社会学者の兼業。子育てをしながら、福祉やケアについて研究。専門は福祉社会学、社会福祉学。 武田 緑 (たけだ・みどり) 学校DE&Iコンサルタント・Demo代表 学校における【DE&I(多様性・公正・包摂)】をテーマに、研修・講演・執筆、ワークショップやイベントの企画運営、学校現場や教職員への伴走サポート、教育運動づくり等に取り組む。全国の教職員らと共にNPO法人 School Voice Projectを立ち上げ、現在は理事兼事務局長として活動に従事している。 川上 康則 (かわかみ・やすのり) 東京都杉並区立済美養護学校主任教諭 公認心理師、臨床発達心理士、特別支援教育士スーパーバイザー。NHK Eテレ『ストレッチマンV』『ストレッチマン・ゴールド』番組委員。立教大学卒業、筑波大学大学院修了。肢体不自由、知的障害、自閉症、ADHDやLDなどの障害のある子に対する教育実践を積むとともに、地域の学校現場や保護者などからの 「ちょっと気になる子」への相談支援にも携わる。
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【サイン・短歌入】岡野大嗣『時の辞典 365日の短歌』
¥2,145
※著者直筆サイン&手書き短歌入りです。 ※サインと一緒に書かれた短歌は全て異なっており、ランダムに発送いたします。 【歌人・岡野大嗣、10周年記念ベスト作品集!】 365日、その日その季節にぴったりの短歌を並べてみたら、大切な記憶のとびらを開いてくれる「時の辞典」ができました。 短歌とは、五七五七七の三十一音にことばを映して、時を掬(すく)い上げうるもの。 (3月27日)あとがきにかえて、みたいに咲いている桜 そういう気持ちの夜に あの日、見上げた空を思い出したり。 (5月18日)方言をほころびあっていくふたり五月の川を並び歩いて 出会えた喜びに、目を細めたり。 (9月14日)沿道のコスモスざかりに押し歩く自転車 長く生きてきたよな 現在地を知って、ふと立ち止まったり。 (10月24日)ひさしぶりに食べるとおいしいねと話すあなたはひさしぶりが同じひと かけがえのなかった瞬間に、気づかされたり。 (12月27日)ファミレスは小さな足湯 近況をどこまでさかのぼって話そうか いつか見たい景色を、思い浮かべたり。 365日並べた短歌は、わたしたちが生きてきた「時間」そのものでした。 時の流れが止まることはありません。 けれど、忙しい日々の中で、1日1つだけでも短歌を読んでもらうことができたなら。 こぼれ落ちていった記憶を少しでも掬い上げてもらえるかもしれない。 まるで、見つからないことばの在り処を教えてくれる「辞典」のように。 そんなことを思って、この本をつくらせていただきました。 今日の日付でも、誕生日でも、たまたま開いた日でも、お好きなページからお楽しみください。 1年に始まりのカレンダー代わりに、あるいは、大切な人へのプレゼントにもぴったりの本です。 【こだわりの仕様】 ・短歌は1日1ページ、1つずつ。初めて短歌の本を読む方にも気軽に読んでいただけるよう、できるだけ文字も大きくしています。 ・四六版を少し細くしたサイズはT188mm × Y120mm。かわいくて、持ちやすく、読みやすいサイズです。 ・カバーデザインにある鍵のフチは、キラキラのホログラム箔加工です。 ・本文用紙は12色の色紙になっています。1ヶ月ごとに色が変わる、季節感ある読書体験をお楽しみください。 判型:四六判変形(120mm×188mm) 並製 頁数:392ページ 【著者情報】 岡野大嗣(おかの・だいじ) 1980年大阪生まれ。2014年に第1歌集『サイレンと犀』(書肆侃侃房)を刊行。18年に木下龍也との共著『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』、19年に谷川俊太郎と木下龍也との共著『今日は誰にも愛されたかった』(ともにナナロク社)、第2歌集『たやすみなさい』(書肆侃侃房)、21年に第3歌集『音楽』(ナナロク社)、23年に第4歌集『うれしい近況』(太田出版)、24年に短歌×散文集『うたたねの地図 百年の夏休み』(実業之日本社)。NHK Eテレ「NHK短歌」2023年度選者。
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鹿島茂『パリの本屋さん』
¥3,520
古書店、カフェから絢爛たるアートまで。博覧強記の達意の文章家たる著者が四半世紀にわたって書いてきた、パリにまつわる六十編余の文章の傑作選。知的興奮がやまない歴史散策を一冊に! 判型:四六判 ページ数:352ページ
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『TRANSIT NO.66』
¥1,980
東京から飛行機で約4時間。やってきたのは、週末の旅先としても人気の高い台湾!魯肉飯や小籠包といったグルメにレトロかわいい雑貨たち、そして地方へ足を延ばせばノスタルジックな街並みから豊かな自然、原住民族の暮らしまで。九州ほどの面積の小さな島にたくさんの魅力がつまっています。 一方、政治や歴史をひもとくと、中国、日本、欧米諸国……さまざまな思惑が絡み合い、絶妙なバランスで現在の台湾があることにも気づきます。そのなかで自分たちのアイデンティティを模索し、行動し、声をあげ、自分たちの台湾をつくろうとしている人びとのことをもっと知りたい!そんな想いで、1カ月の間首都台北に編集部の拠点を移し、各地を駆け巡って制作したTRANSIT初のまるごと一冊台湾特集です。 台湾にいると元気になる、その秘密を探ってみませんか? TRIP 台北から離れて 彩色主義者たちの台湾 3,603mの高峰から望む遠い山なみの光 台北ニュージェネレーション ニホンゴが聞こえる村 金門島が語ること 手から広がる美麗台湾風光 アミの住む街で etc. CONTENTS 台湾ってなんだ? オードリー・タンと歩んだIT化と民主国家への道のり 今世界を圧倒するTSMCはなぜ強い? 台湾の女王:ニンフィア・ウィンド 激動の台湾歴史図巻 「親日国」の胸のうち 「台湾有事」は起こるのか? 蔡英文と頼清徳、二人の総統から考える 台湾の行く先 金城武の惑星を探して ネオ・クラシカルな台湾デザインを求めて 台湾の味 (ご当地グルメ/夜市/お茶/台湾美食/コーヒー食養生/昨日何食べた?) 時代を超える台湾カルチャー! (イントロダクション/現代アート文学/建築/ドラマ/映画/音楽/interview 蔡明亮/9m88 × 傻子與白痴) 16の原住民族を知る 週末台湾完全攻略ガイド A Weekend Trip to Taiwan(温泉/老街/信仰/古道/海旅/台湾一周徒歩旅行) TRANSIT編集部in台湾 30日引っ越しドキュメント etc. GUIDE 南台湾トラベルガイド 台南の朝/アート/建築/冷たいおやつ/夜市とバー/高雄/嘉義 SPOT 台南、台中、鹿港、高雄、基隆、向陽山、嘉明湖、苑裡、坪林、長濱 etc. PEOPLE 黄冠智、Nymphia Wind、内田真美、蔡明亮、9m88、傻子與白痴(Fool and Idiot)、田中佑典 etc. PHOTOGRAPHER 田尾沙織、谷口京、CHENG CHUNG YAO、池田宏、菱田雄介、KRIS KANG、在本彌生 etc.
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『武井武雄 幻想の世界へようこそ』
¥3,300
SOLD OUT
「童画」という言葉を生み出し、児童文化の礎を築いた芸術家・武井武雄(1894-1983)。 生誕130年にあたる2024年、回顧展「生誕130年 武井武雄展~幻想の世界へようこそ~」が開催され、本書はその図録を兼ねた書籍。 1894(明治27)年に長野県岡谷市に生まれた武井は、幼少期より絵や俳句に親しみ、成長するにつれて画家になることを目指した。東京美術学校(現 東京藝術大学)に入学し、黒田清輝、藤島武二らに学び、本格的に油彩画を修得するが、卒業後は画家の道へは進まず、絵雑誌『コドモノクニ』に企画段階から携わり、子どものために描く絵を「童画」と名付け、童画家になる覚悟を決める。 次第に多方面で才能を開花させていき、童画だけでなく、武井の創作意欲は、版画、玩具のデザイン制作、造本と、ジャンルを問わず向けられた。とくに細部にまでこだわり抜いて作った刊本作品は武井芸術の結晶といえる。これら至極の逸品の数々には武井の革新性や創造性だけでなく、彼の思考や想いを感じ取ることができる。 本書では、武井の故郷岡谷市にあるイルフ童画館の所蔵品を中心とし、約300点におよぶ作品や関連資料で、武井が描く幻想の世界を紹介する。ときにユーモラスに、ときにシニカルに、さまざまな顔を持つ作品群は、読者を知らぬ間に詩情あふれる不思議な世界へと誘う。 大正から昭和にかけて活躍し、後世の芸術家や文化人にも影響を与えた稀代のマルチアーティスト・武井武雄の功績を知ることができる作品集。武井武雄の大ファンである黒柳徹子さんが作ったお話と武井の絵を組み合わせた絵本『木にとまりたかった木のはなし』に掲載された作品と、奇蹟が重なってできあがったというこの絵本がどうやって生まれたのかを黒柳さん自身が語った文章も掲載。黒柳さんが絶賛する武井武雄の幻想の世界を巡ることができる一冊。 <目次> はじめに 展覧会によせて/早出一真(岡谷市長) 童画家の矜持/山岸吉郎 プロローグ 武井武雄とは 第1章 童画 第2章 版画 私の版画随想/武井三春 童画家・武井武雄は進化する/河西見佳 第3章 刊本作品 第4章 デザイン 第5章 木にとまりたかった木のはなし 色んな奇蹟が重なってできあがった本/黒柳徹子 エピローグ 武井武雄が思う平和とは もう1人の主人公/遠藤知恵子 「日本童画家協会展」のタブロー画に見る武井の童画への思い/犬塚奈々子 武井武雄年譜 掲載作品目録 参考文献 著/武井武雄 195×195mm 並製本 240頁(図版約300点) ◆武井武雄(たけいたけお) 1894(明治27)年~1983(昭和58)年、平野村(現長野県岡谷市)西堀に生まれる。 幼少の頃は病弱で、家の中で絵や俳句に親しんだ。 東京美術学校(現東京藝術大学)西洋画科卒業後、絵雑誌『コドモノクニ』などに絵を描き始め、それまでの子どものための絵に見られなかったような、空想力とユーモアに富んだ新しい感覚の作品を次々に発表した。 「子どもの心にふれる絵」の創造を目指して、自ら「童画」という言葉を生み出し、大正から昭和にかけて童画、版画、刊本作品、玩具やトランプのデザインなどさまざまな芸術分野に活躍し、童心を巧みに表現した独自の画風で童画界をリードした。
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丸山健二『言の葉便り 花便り 北アルプス山麓から』
¥2,530
「いつの間にやら八十歳になりました。長いこと文学の創作に携わり、あと二年もすると六十周年を迎えます。なぜか元気です。肉体の方はまあまあといったところですが、精神のほうは苦労性のせいなのか研ぎ澄まされる動きを止めません」……23歳で芥川賞を受賞しデビュー、小説家としての人生をフルスロットルで駆け抜けてきた著者が、齢80を過ぎて至った境地。小説と同じく丹精した庭に佇み去来するよしなしことを、時にユーモアを交えてストレートに綴った、掛け値なしに「元気をもらえる」エッセイ集!〝いぬわし書房〟ホームページの同名連載の書籍化。 【目次】 初めまして 何はともあれ、生きてみようか 何が面白くて生きるのか この世のいっさいは幻想 幸福は葉陰から覗くサクランボ 「いいよねえ、この感じって」 春の嵐の最中に 駄目なものは駄目 時は常に朧なり 美の基準はどこに 物事の始まりは決まって華やか ヤドリギはどっち ほかに道はなかった 華があるのに渋い花 らしくない小説家? 現在より偉大な過去はない 苦悩と情熱にあふれ返る現世 「人生なんてさあ……」 「死が癒してくれるよ」 「生きたまま現世を超える?」 「死ぬまで振り返らないぞ」 「自分を買い被ってやろうかな」 「天然記念物であらせられるぞ!」 「光を浴びてから死のうか」 最後の勝利者は誰? 小説家のサガって何? ……ほか 丸山 健二 (マルヤマ ケンジ) 1943年、長野県飯山市に生まれる。仙台電波高等学校卒業後、東京の商社に勤務。66年、「夏の流れ」で文學界新人賞を受賞。翌年、第56回芥川賞を史上最年少(当時)で受賞し、作家活動に入る。68年に郷里の長野県に移住後、文壇とは一線を画した独自の創作活動を続ける。主な作品に『雨のドラゴン』『ときめきに死す』『月に泣く』『水の家族』『千日の瑠璃』『争いの樹の下で』ほか多数。また、趣味として始めた作庭は次第にその範疇を越えて創作に欠かせないものとなり、庭づくりを題材にした写真と文章をまとめた本も多い。また、2020年に「いぬわし書房」を設立し、長編小説『ブラック・ハイビスカス』(全4巻) を、23年、『風死す』(全4巻) を刊行。出版活動のほか〈丸山健二塾&オンラインサロン〉や〈丸山健二文学賞〉なども運営している。 四六判 248ページ 上製
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【限定500部】林央子『here and there vol1 - vol.13.5』
¥17,600
SOLD OUT
※ 印刷部数は500部限定です。 『here and there』は、資生堂の企業文化誌『花椿』の元編集者・林央子が2002年に創刊したインディペンデントマガジンです。創刊以来、ファッション、アート、カルチャーを独自の編集アプローチで融合させ、「自分の時間、友人、出来事を記録する価値のあるものを記録する」というDIY精神を持ち、従来の雑誌の固定化されたモデルとは一線を画した『here and there』は世界中で根強い人気を博しています。 編集長の林央子は、スーザン・チャンチオロ、パスカル・ガッツェン、マーク・ボスウィック、前田征紀、ホンマタカシ、アン・ダムス、マイク・ミルズ、ミランダ・ジュライ、キム・ゴードン、エレン・フライス、ドミニク・ゴンザレス=フォースター、BLESS、コズミックワンダー、島袋道浩、小金沢健人、奈良美智 etcや、創刊号からアートディレクターを務めている服部一成など、様々な分野において個性的な活動を続けるクリエイター陣を初期の段階から『here and there』の執筆、写真、デザインに招き入れて制作を続けています。 そのスタイルは詩的で内省的で、本当の感情や人生の瞬間を会話や手紙の形で記録し、人々の間の微妙な感情や深い感情を探求しています。『here and there』は現在 15 号まで発行しています。 この新しいコレクション出版プロジェクトは、2012 年に Nieves Books から出版されたコレクション「here and there 1 - 10」の拡張版であり、11 号から 13.5 号までの内容を追加しました。この本の出版を記念して、林央子は多くの長年の友人たちにメッセージや思い出を共同執筆してもらい、同時に、1 号から 13.5 号までデザイナーを務めた服部一成もこの本の新しい表紙と裏表紙を作成しました。 ※全ての表紙と裏表紙は1点ずつシルクスクリーン3色プリントでの制作となります。 千ページにも及ぶこのコレクション本は、林央子の20年以上にわたるhere and thereの制作活動を通して語られてきたファッションやアート、そして社会の移り変わりを辿ることができる貴重な一冊となっています。 また「ルールを理解した上で意図的に破る」という服部一成のデザイン哲学が生き生きと表現されており、脈々と受け継がれるグラフィックデザインの美学を感じていただけます。 ●林央子プロフィール 林央子 はやし・なかこ 1966年生まれ。編集者、ライター、キュレーター、リサーチャー。資生堂『花椿』の編集に携わったのち、01年にフリーランスになり、02年に『here and there』を創刊。現在は Central Saint Martinsの修士課程(MRes Arts)に在籍し、Exhibition Studiesを学ぶ。96年「Baby Generation」展や14年「拡張するファッション」展のように、出版物企画に端を発した展覧会の創出に携わってきた。著書に『拡張するファッション』『つくる理由』ほか。 ●服部一成 プロフィール 服部一成 はっとり・かずなり 1964年東京生まれ。1988年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。卒業後、株式会社ライトパブリシティに入社し、2001年にグラフィックデザイナー兼アートディレクターとして独立し、デザイン分野で活躍。 主な仕事にキューピーハーフの雑誌広告ディレクション、JR東日本広告グラフィックデザイン、雑誌『真夜中』や『『流行通信』誌のアートディレクション、インディペンデントマガジン『here and there』アートディレクター、平凡社広報誌『月刊百科』グラフィックデザイン、三菱一号館美術館ロゴデザイン、ユトレヒト書店ロゴデザイン、バナナフィッシュ書店ロゴデザインなど。また東京国立近代美術館、横浜美術館、東京都庭園美術館の展覧会ポスターデザイン、旺文社「プチロワイヤル仏和辞典」の表紙デザイン、ホンマタカシ撮影著作による中平卓馬『きわめてよいふうけい』ブックデザインなど。他、横山裕一、長島有里枝などの作品集ブックカバーデザイン、ポスター作品「フラッグシリーズ」「ケーキシリーズ」など。 主な受賞歴に東京ADC賞、東京ADC会員賞、第6回亀倉雄策賞、原弘賞、東京TDC会員賞、毎日デザイン賞、東京TDC大賞など。 ________________ 「here and there vol.1 - vo.13.5」 編集: 林央子 ブックデザイン:服部一成 発行:BANANAFISH BOOKS、Nieves Books フォーマット: 210mm x 297mm x 50mm ページ数:880ページ 用紙: テキストマンケンプリントホワイト 80gsm カバー ムンケン ピュア ラフ 300gsm 中ページ:4色印刷 表紙と裏表紙の技術: 黒、白、青の 3 色スクリーン印刷 1冊あたりの重量 : 約2.1kg 印刷部数: 500部
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Yamada Keisuke『乱読の地層』
¥1,300
エッセイ、ノンフィクションの書評集です。国内外問わず、ここ数年で読んだ本の中でも選りすぐりの50冊をまとめています。 書評の単なる寄せ集めではない、新たなスタイルの書評集を模索しました。 読書クラスタの方はもちろんのこと、何を読もうかなと悩む方の水先案内人になるような一冊となりました☝️ <目次> 1. 乱読のセレンディピティ / 外山 滋比古 2. なぜ働いていると本が読めなくなるのか / 三宅 香帆 3. 長い読書 / 島田 潤一郎 4. 言葉と歩く日記 / 多和田 葉子 5. べつの言葉で / ジュンパ・ラヒリ 6. トーフビーツの難聴日記 / tofubeats 7. ECDiary / ECD 8. あるノルウェーの大工の日記 / オーレ・トシュテンセン 9. 日本移民日記 / MOMENT JOON 10. 「日韓」のモヤモヤと大学生のわたし / 加藤 圭木 11. 韓国文学の中心にあるもの / 斎藤 真理子 12. サッカーと愛国 / 清 義明 13. 赤と青のガウン オックスフォード留学記 / 彬子女王 14. サイボーグになる / キム・チョヨプ、キム・ウォニョン 15. 記憶する体 / 伊藤 亜紗 16. 未来をつくる言葉 / ドミニク・チェン 17. インターネットは言葉をどう変えたか / グレッチェン・マカロック 18. 知的生産の技術 / 梅棹 忠夫 19. 闇の自己啓発 / 江永 泉、木澤 佐登志、ひでシス、役所 暁 20. 何もしない / ジェニー・オデル 21. 偶然の散歩 / 森田 真生 22. 継続するコツ / 坂口 恭平 23. 旅の効用 人はなぜ移動するのか / ペール・アンデション 24. アメリカの〈周縁〉をあるく: 旅する人類学 / 中村 寛, 松尾 眞 25. イリノイ遠景近景 / 藤本 和子 26. 世界と僕のあいだに / タナハシ・コーツ 27. それで君の声はどこにあるんだ? / 榎本 空 28. ニーナ・シモンのガム / ウォーレン・エリス 29. 波打ちぎわの物を探しに / 三品 輝起 30. 穏やかなゴースト / 村岡 俊也 31. 嫌われた監督 / 鈴木 忠平 32. 怪物に出会った日 / 森合 正範 33. サカナとヤクザ / 鈴木 智彦 34. 牙 / 三浦 英之 35. 黒い海 船は突然、深海へ消えた / 伊澤 理江 36. BAD BLOOD / ジョン・キャリールー 37. 根っからの悪人はいるのか / 坂上 香 38. ブルシット・ジョブ / デヴィッド・グレーバー 39. アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した / ジェームズ・ブラッドワース 40. 資本主義リアリズム / マーク・フィッシャー 41. 音楽と生命 / 坂本 龍一、福岡 伸一 42. 急に具合が悪くなる / 宮野 真生子、磯野 真穂 43. くもをさがす / 西 加奈子 44. きれはし / ヒコロヒー 45. 自分のために料理を作る / 山口 佑加、星野 概念 46. 二重のまち/交代地のうた / 瀬尾 夏美 47. 女たちが語る阪神・淡路大震災 / ウィメンズネット・こうべ 48. 父ではありませんが 第三者として考える / 武田 砂鉄 49. かなわない / 植本 一子 50. ひとりになること 花をおくるよ/さびしさについて / 植本 一子、滝口 悠生 大きさ:210x148x5 mm
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【サイン本】『 随風 01』
¥1,980
※ 宮崎智之さんほかランダムに数名のサインが寄せ書き風に?入っています。 ※ サインはお選びいたたけません。 『随風』01 目次 巻頭随筆 宮崎智之 船出にあたって 平林緑萌 随筆特集「友だち」 浅井音楽 海猫沢めろん オルタナ旧市街 かしま 岸波龍 早乙女ぐりこ ササキアイ 作田優 鈴木彩可 竹田信弥 友田とん 西一六八 野口理恵 批評 柿内正午 仲俣暁生 横田祐美子 座談会 城崎にて、香川にて 森見登美彦 円居挽 あをにまる 草香去来 編集していない編集者の編集後記 北尾修一 装画:坂内拓 A5判 縦148mm 横210mm 140ページ
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旅行記『CONTRAST』
¥800
顔の名前もわからない誰かの話がふと、心の隙間にぴったりと収まる瞬間がある——。 このZINEは友人と2人で作りました。 たまたま同じ時期に、同じ会社に入っただけの友人。 ZINEを作るきっかけも、ただ彼女に誘われたから。なぜ知り合って間もない僕に声を掛けたのか、そもそもなぜZINEを作ろうと思ったのか。恐らく、思いつきで彼女は僕に声を掛けたのかもしれないし、ただZINEが好きだから作りたかっただけかも知れません。 本屋でふと手に取った本の一文に、美術館で思いがけない絵に、塾の帰り道、自転車を漕ぎながら満たされていくあの瞬間のように・・・。 知り合って間もない互いの言葉と言葉の隙間に、写真に流れる時間の中に、自分を見つけることができたら、私たちはもっと優しくなれる気がするのです。 by MAYU SONOBE & TAICHI SAITO 210x143 中綴じ (テキストブック:147x104 中綴じ)
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赤染晶子『初子さん』
¥2,200
あんた、きっとうまいこといくで。 あんパンとクリームパンしか売っていないパン屋に、初子さんは下宿している。 生きることのままならなさを切実に、抜群のユーモアをもって描きだす『じゃむパンの日』の著者の原点にして、そのすべてが詰まった小説集。 文學界新人賞受賞デビュー作「初子さん」、傑作「うつつ・うつら」に 単行本初収録「まっ茶小路旅行店」を併録。 B6変形判・並製本 192ページ 【著者紹介】 赤染晶子(あかぞめ・あきこ) 1974年京都府生まれ。京都外国語大学卒業後、北海道大学大学院博士課程中退。2004年「初子さん」で第99回文學界新人賞を受賞。2010年、外国語大学を舞台に「アンネの日記」を題材にしたスピーチコンテストをめぐる「乙女の密告」で第143回芥川賞を受賞。2017 年急性肺炎により永眠。著書に『うつつ・うつら』『乙女の密告』『WANTED!! かい人 21 面相』『じゃむパンの日』がある。
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エーリヒ・ケストナー『どうぶつ会議』
¥1,100
第二次世界大戦後,世界平和のために国際会議がひらかれますが,すこしも成果があがりません。それを見ておこった動物たちは,北アフリカの動物会館にあつまって,動物会議をひらこうと決心します。スローガンはただひとつ「子どもたちのために…….」子どもたちの未来を祈るケストナーの絵本。 エーリヒ・ケストナー 文 , ヴァルター・トリアー 絵 , 光吉 夏弥 訳 206x166x8mm 上製 76ページ
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【サイン本】橋本倫史『2024年の本部町営市場』
¥1,980
※ 著者直筆サイン本です。 まちに暮らすひとびとの声に耳を傾け、 土地に流れてきた時間に想いを寄せる。 ひとりひとりの語りから、 まちとは何かを問い直す。 2024年9月、突如として解体の方針が発表された、沖縄本島の本部町(もとぶちょう)にある、本部町営市場。そこに店を構える23軒の店主ひとりひとりの語りから、本部町が――ひいては沖縄が歩んできた近代が浮かび上がる。わたしたちにとって今、まちとはどんな場所なのか――? 【目次】 ◉聞き書き 仲村商店 浦崎精肉店 西平精肉店 古堅精肉店 金城鮮魚店 友寄商事 コスメティックさくら にしき屋 Ribbon 玉城商店 いちばキッチン 島しまかいしゃ Half Time Cafe シーサーや いっぷく家 A Gallery 施術処peaceness トータルビューティーM.LUNE すこやか農場 Black Lives Matter Coffee 「本部町営市場と18年」 知念正作(自家焙煎珈琲みちくさ)、知念沙織(市場豆花店) ◉寄稿・談話 「市場の生まれ変わり」新城和博(編集者) 「1979年、沖縄」岡本尚文(写真家) 「一期生の思い出」知念正昭(元・本部高校校長) 「建築が語る市場の記憶:本部町営市場」普久原朝充(建築士) 「まちづくりはひとづくり」宮島真一(「シアタードーナツ」代表) 「迷子になる」山本ぽてと(ライター・編集) 「安心な市場」宇田智子(「市場の古本屋ウララ」店主) デザイン:名久井直子 四六判並製 360ページ
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牛尾憲輔『定本』
¥2,970
作曲家・アーティストの牛尾憲輔、劇伴作家活動10周年を記念したアニバーサリーBOOKが2025年2月27日に発売決定。電気グルーヴ・石野卓球との出会いをきっかけに音楽活動をスタート、2008年にソロユニット・agraphとしてアルバムをリリース、2014年にはアニメ『ピンポン』で劇伴作家としてのキャリアをスタートさせた牛尾憲輔、初の公式本です。 生い立ちから現在までを語ったロングインタビューをはじめ、石野卓球&ピエール瀧(電気グルーヴ)・山田尚子・湯浅政明・高野文子・魚豊など総勢26名の超豪華ゲストが語る「音楽家・牛尾憲輔の魅力」とはーー。牛尾憲輔の「現在」「過去」、そして来たるべき「未来」を収録した一冊。 【ロングインタビュー】 ・牛尾憲輔 【対談】 ・石野卓球(電気グルーヴ)×牛尾憲輔 ・山田尚子×牛尾憲輔 ・湯浅政明×牛尾憲輔 ・佐藤 大×牛尾憲輔 【特別企画】 ・ピエール瀧(電気グルーヴ)&牛尾憲輔、高田馬場ゲーセンミカドへ行く 【インタビュー】 ・砂原良徳 ・永井聖一(相対性理論) ・中村弘二 ・ミト(クラムボン) ・JC(ミランレコード) ・吉田玲子 ・大塚 学 ・新宅洋平 【寄稿】 ・沖田修一 ・風間太樹 ・白井嘉一郎 ・中村伸一 【マンガ・イラスト】 ・高野文子 ・魚豊 ・タカノンノ ・JUN INAGAWA 【論考】 ・佐々木敦 ・柴 那典 ・北出 栞 ・灰街 令 ・宮昌太朗 ……ほか 判型:A5判 ページ数:256ページ 【牛尾憲輔】 1983年3月1日生まれ、東京都出身の音楽家/プロデューサー。音楽教室の家で育ち、幼少よりピアノを習う。東京工科大学在学中に「Pro Tools」オペレーターとして活動。その後、石野卓球の音源制作、テクニカル・エンジニアなどに関わり、2007年にコンピレーションアルバム『Gathering Traxx Vol.1』に初の楽曲「colours」を提供。翌年にソロ・ユニット“agraph”名義でアルバムデビュー。映画音楽、バンドのLAMAや電気グルーヴのサポートを担当するなど、幅広い活動を展開。
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石川直樹『K2 Naoki Ishikawa』
¥9,900
※ 3/上発送予定です。 銀塩フィルムに刻まれた、世界最難峰への旅 標高8000mを超える山は、世界に14座。すべてヒマラヤ山脈にある。2024年10月、石川直樹はそのひとつ、中国チベット自治区のシシャパンマに登頂し、写真家としては世界で初めて、14座すべてに登った。 14座のなかで最も登頂が難しいのが、パキスタン・中国国境にそびえる単独峰・K2だ。標高は8611mでエベレストより低いが、登頂者ははるかに少なく、遭難者は多く、「非情の山」とも呼ばれる。石川は2015年、2019年にアタックするも断念。2022年、3度目の挑戦でようやく登頂を果たした。 写真集『K2 Naoki Ishikawa』は、石川が3度にわたるK2挑戦で撮影した109枚のフィルムで構成される。麓の街から出発し、青く長大な氷河を越えて山頂へ。単焦点レンズで撮影された山や氷河、人物などは、石川の体験した風景そのもの。読者は、石川の辿った山頂までの道のりを、ロードムービーのように追体験することになる。 〈 編集者からのおすすめ情報 〉 石川さんの愛機はプラウベル・マキナ670。これにブローニーフィルムを装填して撮影しています。レンズは80mmの単焦点。ズームが効かないので、写真はそのまま、撮影者と被写体との距離をリアルに示します。私たちは、石川さんの立ち位置から、標高8000mを超える「デス・ゾーン」を疑似体験できるのです。 私たち「普通人」は、K2に登ることはできません。それどころか、K2の存在を知らなくても、生きることに差し支えはありません。けれども、この写真集によってK2を体感することで、世界の見え方が変わるかもしれません。K2もまた、私たちの生きるこの惑星の一部なのですから。 判型/頁:B4変/128頁
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【サイン本】スズキナオ『大阪環状線 降りて歩いて飲んでみる』
¥2,420
スズキナオによる人気ウェブ連載が書籍化! 加筆修正を大幅に行ない、「大阪環状線」1周の降りて歩いて飲んでみるが楽しめます。 前情報ほぼなしでとにかく鼻が向く方に歩く。そして、そこでの出会いを大切に、街のことを聞き、最後は飲んで終わるという取材を行い約2年。 大阪環状線を1周回り切りました。 ぜひその記録をお楽しみください。 また、書籍化にあたり 京都の人気イラストレーター/漫画家スケラッコさんによる 特別漫画「スケラッコがスズキナオさんと大阪環状線 降りて歩いて飲んでみる」を収録! 「よく歩く近所の街のことですら知り尽くすことなどできないのだから、一度だけ駅で降りて周りを歩いたからといって、その街のことが深く分かるわけではない。歩けば歩くほど、知らないことのあまりの多さに気づかされるだけだ。」 上記は本書リリースに向けたスズキナオさんのコメントを一部抜粋したものです。スマホを開けば欲しい情報はすぐ手に入るし、マップを開けば行きたい場所まで最短ルートで案内してくれる。けれど本書を読むと、自分の目で、気分で、嗅覚で感じたままに、あてもなく知らない駅で降りて、その街を歩いてみたくなります。 <目次> 1 野田 市場まで歩いて10円のジュースを買って酒場で粕汁を飲む 2 新今宮 通天閣のふもとを歩きシーシャを吸って屋台でハイボールを飲む 3 西九条 川の下のトンネルを通って本を買って商店街の酒場で飲む 4 鶴橋 コーヒーを味わってカップ麵を買って冷えた生ビールを飲む 5 福島 パンを食べて角打ちに寄って高架下の商店街で落ち着く 6 大正 ファンシー雑貨を買って角打ちに寄って川の風に吹かれる 7 天満 長い商店街を歩きレコードを買ってカレーをつまみに飲む 8 桃谷 いか焼きを食べてアーケード街を歩いてネパール料理店で飲む 9 森ノ宮 豆乳を飲んで酒場に立ち寄ってビルの地下の居酒屋へ向かう 10 芦原橋 歩き回って老舗角打ちで飲んで高架下のカフェにたどり着く 11 大阪 スパイスを買ってインテリアショップを眺めて商店街で飲む 12 大阪城公園 公園を少し歩いて鴫野の立ち飲み店に寄って高架下でもう一杯飲む 13 桜ノ宮 大衆酒場で飲んでメキシコ料理店で飲んで商店街のダイニングで飲む 14 寺田町 古い銭湯の建物を眺めてたこ焼きを食べて角打ちで一息つく 15 京橋 豆乳を飲んで立ち飲み屋で芋焼酎を飲んでさらにもう一軒 16 弁天町 コロッケを食べて地ビールを飲んで立ち飲み店へと歩く 17 今宮 角打ちで飲んで食堂で飲んで居酒屋でまた飲む 18 玉造 土俵のある公園を見て三光神社にお詣りして生ビールを飲む 19 天王寺 たこ焼きを食べて本を買って裏路地のイタリアンバルへ行く 漫画「スケラッコがスズキナオさんと大阪環状線 降りて歩いて飲んでみた」 カバーイラスト:スケラッコ ブックデザイン:仲村健太郎 組版:山田美法 B6版/200ページ
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ジェームズ・ナイス『ファクトリー・レコード全史』
¥5,720
ジョイ・ディヴィジョン、ニュー・オーダー、ハッピー・マンデーズらを生んだ伝説の英インディ・レーベル その激動の歴史を網羅した評伝が登場! 英国ロック史における重要拠点「ファクトリー」の真実に迫る 1978年に英国マンチェスターで始まったファクトリー・レコードは、創立者トニー・ウィルソンの独自の哲学や美学のもとで多くのユニークな作品を生み出していった。レコードのみならずポスターやイベント、クラブ「ハシエンダ」などにもカタログ番号を付ける遊び心もあり、「マッドチェスター」ブームを巻き起こしたものの、アーティスト優先の運営方針は経済的破綻を生み1992年に倒産。所属アーティストや当時のスタッフなど多くの関係者の証言も交えてその一部始終をたどった本書は、希代のレーベルの栄枯盛衰を伝えるUKロック・ファン必読の一冊である。 【CONTENTS】 Chapter 1 1976-1977 退屈 Chapter 2 1978 耳栓着用 ザ・ファクトリー Chapter 3 1979 アンノウン・プレジャーズ(知られざる悦び) Chapter 4 1980(Part 1) ブリュッセルより愛をこめて Chapter 5 1980(Part 2) イン・ア・ロンリー・プレイス(孤独な場所で) Chapter 6 1981 未来派達 Chapter 7 1982 会員制ダンス・クラブ Chapter 8 1983 混乱(コンフュージョン) Chapter 9 1984 最先端の人々発 Chapter 10 1985 ペレストロイカ Chapter 11 1986 10年目の夏 Chapter 12 1987 24 アワー・パーティ・ピープル Chapter 13 1988 存在の証明 Chapter 14 1989 マッドチェスター Chapter 15 1990 ハシエンダは閉鎖せねばあならない Chapter 16 1991 ガンチェスター(銃の街マンチェスター) Chapter 17 1992 全てが崩れ落ちる時 サイズ:A5判 ページ数:930ページ
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杉山早陽子『御菓子丸の菓子』
¥4,400
御菓子丸がスタートして10 年の節目に、これまでの30の菓子を紹介する作品集を刊行いたします。食べて消えることに表現の可能性を感じてきた御菓子丸の杉山早陽子は、食べる行為を一つの体験として捉え、記憶に残る一瞬を菓子に込めて制作してきました。 近年では野草なども含む四季折々の様々な素材を用い、生菓子から干菓子まで、御菓子丸でしか表現し得ない、視覚的でありながら、味覚的にも発見や驚きのある味を探求しています。 本書では来田猛が撮り下ろした写真と、杉山による菓子解説を中心に構成し、巻末には御菓子丸の工夫やエッセイなども紹介します。造形美からその思想に至るまで、これまでの菓子作りのエッセンスが凝縮され、御菓子丸の揺るぎない創作への姿勢が浮かび上がります。スイス装の造本を採用した、清々しく端正な一冊が生まれました。 御菓子丸が生み出す菓子は、高度な構成によって象りうるはずもないものを象るという点で、厳密に和菓子である。しかし、それが同時に、「崩れるもの」というイメージの徹底において理念的な事物を、ひいては自然物さえも永遠の相のもとで開示するのならば、それは存在したことのなかった和菓子なのかもしれない。 藤田 周(本文「御菓子丸、存在しないものを象る和菓子」より) 仕様:186 x 252 mm/ハードカバー・スイス装/168P 執筆:杉山早陽子、藤田周(文化人類学者) デザイン:須山悠里、小河原美波 写真:来田 猛 言語:日本語/英語 杉山早陽子 1983 年、三重県生まれ。京都府在住。2006 年から10年間、和菓子ユニット「日菓」として活動。2014 年から「御菓子丸」を主宰しながら、和菓子を制作、販売している。食べて消えることに表現の可能性を感じ、京都にて和菓子を学ぶ。食べる行為を一つの体験として捉え、記憶に残る一瞬を菓子に込めて制作する。2018 年に『そのときみえるもの』をtorch pressより上梓。 https://www.okashimaru.com/
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川内倫子『M/E』
¥7,150
2019年にアイスランドを訪れた川内は、地球の息吹を感じる間欠泉や、人間の持つ時間を遥かに超える氷河、胎内のような休火山の内部を目の当たりにし、いままでに感じたことのない、この星との繋がりを感じました。アイスランドを出発点とし、コロナ禍を経て自宅周辺にある自然や、北海道の冬の大地へとその体験は続いていきます。2022~2023年には大規模個展『M/E 球体の上 無限の繋がり』を開催し、「M/E」シリーズの一部を発表しました。「M/E」は現在も世界の各国で展示され続けています。 タイトルとなる「M/E」は、「母(Mother)」と「地球(Earth)」の頭文字であり、続けて読むと「母なる大地(Mother Earth)」、そして「私(Me)」という意味が込められています。そこからは、悠久の自然の存在と、日々の日常で起こるささやかな出来事は、無関係ではなく、分かち難くつながっていることの必然が呼び起こされます。本作は、自然と向き合いながらも自身の視座を獲得した『あめつち』『Halo』の先にある、自然と人間のつながりという原点に立ち返り、激動の時代の中でも世界を見つめ直した川内による最新作。ハンス·グレメンの装丁により、透けるような繊細で薄い紙に写真が印刷され、クロス装には大胆に箔押しが施されている、オブジェのような佇まいをもった一冊となりました。巻末には作家、写真家、美術史家であるテジュ·コールによる、手紙のような美しい文体で綴られたエッセイが収録されています。 *本作は2022 年に刊行した展覧会図録「M/E 球体の上 無限の繋がり」とは異なる書籍·内容です。(同シリーズが収録されているため重複している写真はございます) 身体を移動し、撮影したものと向き合うという行為でしか得られないものがある。 それはなぜいまここに生かされているのか、という答えのない問いに少しでも近づくための、自分にとって有効な手段だ。 そんな生活を続けて30年以上が経ち、改めて現在の自分の立ち位置を確かめたくなった。 地域や国というくくりではなく、ひとつの星の上に在るということを。 20年前に一度だけ訪れたアイスランドに2019年の夏に再訪したことで、それは叶えられた。 地球の息吹を感じる間欠泉や、人間の持つ時間を遥かに超える氷河を目の当たりにすることで、自分の存在が照らされたようだった。 とりわけ休火山の内部に入ったときの体験が強く印象に残っている。 上を見上げると火口の入り口から光が差し込んでいて、その形は女性器を想像させた。じっと見ていると自分が地球に包まれている胎児のような気がしてきて、いままでに感じたことのない、この星との繋がりを感じた。 もっとその繋がりを確かめたくて、冬の再訪を計画したが、コロナ禍で叶わなくなったこともあり、昨冬は北海道へ何度か通った。そこには厳しい寒さのなかでしか見えないものがあり、自分の身体が小さくて弱いものなのだと思い出した。 振り返るとこの約10年のあいだに東日本大震災、新型コロナウイルスのパンデミックと社会的に大きな出来事が続き、個人的にも結婚、出産など人生のターニングポイントを迎え、大きなうねりのなかにいるようだった。 日々慌ただしく過ぎていったが、コロナ禍でその速度が少し緩やかになった。 時々自宅で作業の合間に川の流れるせせらぎを聴きながら、窓越しに川の流れるさまを見ると、人心地がつく。 久しぶりに自宅で過ごす長い時間は、幼かった頃を思い出させた。 学校から自宅に戻ってからの退屈な時間や、長い長い夏休みのこと。目の前にいる娘もあの頃の自分と同じような時間の流れにいるのだろうか。 少しずつ髪と爪は伸び、毎日毎秒死に近づいている。 小さくて確実な変化をじっくりと見つめることは、年々加速していた時間の流れが少し巻き戻されていくようだった。 そして自分の老化と娘の成長が等しく進んでいくように、温暖化はさらに進み、あの日見た氷河は溶けていくのだろうか。目の前の生活とすべては地続きだ。 死に向かうことは止められないが、いま生きているこの場所を整えることはできるだろう。 母なる大地、[Mother Earth]の頭文字をとると[M/E]. そのふた文字を書き出すと、肉眼で全体を見ることのできない極めて大きなものから、個に繋がり、それは火口の内部で体験した、地球と自分自身が反転して一体化したような不思議な感覚を想起させた。 川内倫子(本作ステートメント) 『M/E』に収められている写真は、いつものあなたの力強さを発揮しながらも、これまで発表されたどの写真よりも穏やかに感じられます。ますます抽象化された写真は、アグネス·マーティンの絵画やエリアーヌ·ラディーグの音楽のように私の注意を引きます。ここにあるのは淡々とした、しかし留めどない動きの中にあるものであり、その流れを変えることはできても、止めることはできないのです。 テジュ·コール(本書寄稿文「すべては流れていく」より) 仕様:A4版変型(280 x 220 mm)/上製本・布貼り/216P デザイン:ハンス·グレメン 執筆:テジュ·コール 言語:日本語/英語
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木下龍也『すごい短歌部』
¥1,760
あなたの短歌に胸を撃ち抜かれる準備はできている。人気歌人の思考回路を明かし、投稿者と腕を磨きあう。 全く新しい短歌エッセイ 入部希望殺到の好評連載、「群像短歌部」待望の単行本化! 選歌+講評+競作による すごい一首の解体新書 短歌の詠み/読みの補助線を引く 短歌部発足にあたって 1.テーマを決めて短歌を募集。僕もみなさんと同じテーマで短歌をつくります。 2.採用歌のなにが「すごい」のかを言語化します。 3.僕の短歌の発想→推敲→完成までを詳細に記録します。 4.選者として、プレーヤーとして、腕を磨きながら投稿の場を楽しみます。 四六判・192ページ
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岸本佐知子『死ぬまでに行きたい海』
¥935
思い出の場所やいつか行ってみたかったところ、そして記憶の中を旅してみて、思いがけず心を大きく動かされたところ。ぼったくられたバリ島。父が生まれ育った丹波篠山。思っていたのと違ったYRP野比。幼馴染との経堂での奇妙な再会……。出不精な著者が見つけた、懐かしさと新鮮さが入り交じる風景の数々は、なぜだか私たちを切なくさせる。翻訳の名手が贈る少し不思議なエッセイ集。 岸本佐知子(キシモト・サチコ) 翻訳家。訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、リディア・デイヴィス『ほとんど記憶のない女』、ミランダ・ジュライ『いちばんここに似合う人』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』、スティーヴン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』など多数。編訳書に『変愛小説集』『居心地の悪い部屋』など、著書に『なんらかの事情』『わからない』など。2007(平成19)年、『ねにもつタイプ』で講談社エッセイ賞を受賞。 文庫判・224ページ
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堀井和子『アァルトの椅子と小さな家』
¥935
コルビュジェの建てた家を訪ねてスイスへ。モダンなデザインのテキスタイルや家具を探しに北欧へ。家庭的な雰囲気の、フランスの田舎町にあるホテルへ──思わず真似したくなる、旅に出たくなる一冊。 堀井和子(ホリイカズコ) 東京生まれ。料理スタイリストとしてレシピ本や料理、器、雑貨、旅などにまつわる本を出版。イラスト、写真もみずから手がけ、独自のライフスタイルエッセイを確立した。かごなどの作品や商品のデザイン制作も行う。 文庫判・176ページ
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【300部限定サイン本】横尾忠則『TADANORI YOKOO Masterworks』
¥110,000
※ 送料無料。手作業の製本、著者サイン入のタイミングにより少しお時間頂戴しております。 若き横尾忠則の才能があふれる1960〜70年代の作品の中から、 横尾自身が代表作を厳選。その革新的なビジュアルワークを 超大型A2サイズの特装版としてまとめた世界初、300部限定の作品集。 *装丁は横尾忠則(横尾の故郷・兵庫県西脇市の名産「播州織」生地に箔押し) *直筆サイン入り、特殊印刷のポスター付き予定 仕様:A2判(横420×縦594mm)/54頁(観音製本)/上製(播州織・箔押し)/函入 *装丁の写真はイメージになります
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町田めぐみ『Chai Book』
¥1,980
○Chai Bookとは ”チャイがもっと楽しくなるレシピ”をテーマに ベーシックなチャイのレシピから からだとこころの状態にそったチャイまで。 27のレシピを集めました。 チャイの歴史の話からチャイがご縁で出会った場所や 思い出のコラムも。 ○著者コメント わたしにとってチャイを淹れるのは、ほっとする時間をつくったり、周りに元気を配ったりする方法です。 この本では、チャイがもっとたのしくなるレシピをまとめました。 チャイは2〜3人分なら10分もあれば出来上がります。 淹れる時間も香りや色に変化があってたのしいので、ぜひじぶんで淹れてみてください。 チャイでほっとひと息しましょう。 (チャイコーディネーター 町田めぐみ) ○目次 ・チャイのこと (チャイの歴史、チャイの図鑑、チャイの基本) ・ひとつのスパイスでできるチャイ ・マサラチャイとプラスワン ・季節を感じるチャイ ・お酒とチャイ ・気分で飲むチャイ ・体調に合わせて飲むチャイ ・コラム:チャイレター(チャイにまつわる思い出) ・チャイのおとも ・チャイの道具 ・お店紹介 大きさ:257 X 182 X 4 mm
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【サイン本】八田亨『HATTA TORU 八田亨の仕事』
¥3,520
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン本です。スリーブ入り。 2025年3月よりワールドワイド(ニューヨーク、上海、ドイツ、台湾、トロント、シドニーを)な個展を予定する今注目の大阪の陶芸家八田亨初の作品集。 (実は彼はわたくし中川と同じ富田林市在住です。まだ本の内容データが未着ですので、テキストは彼による紹介文、画像は仮の表紙画像です。今後データが到着次第変更してまいります。) 体裁:B5判変形 コデックス装 112頁 以下は八田亨による本書の紹介文です。 『この度、僕の作品集『HATTA TORU 八田亨の仕事』が建築・アートの専門出版社ADPより刊行されます。 写真は西部裕介さん、デザイナーは柚山哲平さんです。 西部氏の写真は、その瞬間が目の前に現れるようなリアルさが魅力です。柚山氏のデザインは、作品の温もりや質感、そしてその背後にあるストーリーまでを巧みに表現しています。ページをめくるたびに、作品を手に取ってみたくなるような感覚を楽しんでいただけたら嬉しいです。 また、本書には約3000文字のテキストも収められています。作品を生み出す過程や、陶芸に対する思い、そしてそれらを形にするために必要な時間と情熱について僕自身が綴りました。 ぜひお読みいただければ幸いです。 毎月焚いている薪窯、個展開催に追われる時間の中で、昨年一年は、この本作りにエネルギーを注ぎ、熱中しました。熱量のある本に仕上がったと思います。 本作りを通じて、自分自身の仕事を客観的に見つめ直すきっかけになり、人生も半ばを迎えた今、また良い焼物を焼いて人の役に立ちたい、と心から思っています。 本書は2025年3月12日刊行予定です。僕の作品が、皆さんの暮らしに少しでも彩りを添え、心へ届けられたら嬉しいです。 詳細は追ってお知らせいたしますので、どうぞよろしくお願いします。 I am pleased to announce the publication of my monograph, “HATTA TORU Ceramics”, by ADP, a publishing house specializing in architecture and art. The photography is by Yusuke Nishibe, and the book design is by Teppei Yuyama. Nishibe’s photographs capture astonishing realism, as if each moment were unfolding before your eyes. Yuyama’s design further enhances this by conveying the warmth, texture, and the underlying stories of my work. I hope that as you turn each page, you will be inspired to touch, hold, and use the pieces. In addition, the book contains approximately 3,000 words of text in which I share my thoughts on the creative process, my philosophy on pottery, and the time and dedication required to bring each piece to life. I would be delighted if you took the time to read and enjoy my essays. Amid the monthly firings of my wood-fired kiln and the demands of solo exhibitions, I have devoted my energy and passion over the past year to the making of this book. I believe it has turned into a work filled with that very passion. This process has also allowed me to reflect on my work from an objective perspective. Now that I am in the middle of my life, I feel an even stronger desire to create meaningful pottery that enriches people’s lives. The book is scheduled for release on March 12, 2025. If my work can add a touch of color to your daily life and resonate with you in any way, nothing would make me happier.』
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小沼 理『共感と距離感の練習』
¥1,760
「わかる」なんて簡単に言えない、「わからない」とも言いたくない。ゲイ男性の著者が、自他のあわいで揺れながら考えるエッセイ。 「わかるかも」が口癖のあなたへ。 【内容】 初めて物語の中に私に似た人を見つけた日のこと、東京とソウルで参加したプライドパレードのこと、日本の同性婚訴訟やパートナーシップ制度のこと、同じ時代を生きている/生きていたクィアのこと―― 誰かの痛みや怒りや悲しみが、まるで自分のことのように思えることがある。乳化した水と油のように混ざり合ってしまう。だけどあなたはあなたでしかなく、私は私でしかない。他者同士である私たちが、重なったりずれたりしながらともにあるための、「共感」と「距離感」。その可能性と難しさについて。 「わかる」なんて簡単に言えない、「わからない」とも言いたくない。ゲイとして、シスジェンダーの男性として、著者が日常の中で直面したエピソードを描きます。 “共感も距離感もうまく使いこなせない。だからこそこだわってしまうのだろう。なんとか組み合わせて、練習しながら上手になっていきたい。混ざり合った世界と分離した世界を同時に生きるように。言葉にならないものと言葉を重ねて一つにするように。” ――「はじめに」より 自分と他者、規範と逸脱、個人的なことと社会的なこと……様々なものごとのあわいにとどまり、揺れながら考えるエッセイ集。 【目次】 はじめに――わからないけどわかるよ 重なりと異なり 別の複数の色 善意 「男性的」 空気と柔軟体操 水の中 アップスパイラル シーンが救う もっと大きな傘を ありあまるほどの ここにいない誰か 無関心について 安全なファンタジー 未来がない気分 男性への愛(切り裂いて) プレイリスト いつかどこかで あるいは おわりに――無防備になる 判型:四六判 ページ数:208 【著者略歴】 小沼理〈おぬま・おさむ〉 1992年、富山県出身、東京都在住のライター・編集者。著書に『1日が長いと感じられる日が、時々でもあるといい』(タバブックス)。本書がはじめてのエッセイ集となる。
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内田 樹『図書館には人がいないほうがいい』
¥1,760
コモンとしての書物をベースに新しい社会を作るために 司書、図書館員、ひとり書店、ひとり出版社…… 書物文化の守り手に送る熱きエール 世界でただ一人の内田樹研究家、朴東燮氏による韓国オリジナル企画の日本語版を刊行! 2023年の講演「学校図書館はなぜ必要なのか?」をメインに、日韓ともにきびしい状況に置かれている図書館の本質と使命、教育的機能、あるべき姿を説き、司書や図書館人にエールを送る第1部「図書館について」と、「出版は伝道活動である」(2024年の講演)、「書物は商品ではない」などで、「読む」ことの意味や本の未来などを語る第2部「本と出版について」で構成。 朴東燮氏の卓抜な内田樹論「『伝道師』になるということは」と 李龍勳氏の推薦文「『図書館的時間』を取り戻すために」を収録 [本文より] 僕は図書館というのも、本質的には超越的なものを招来する「聖なる場所」の一種だと思っています。だから、空間はできるだけ広々としていて、ものが置かれず、照明は明るすぎず、音は静かで、生活感のある臭気がしたりしないことが必要だと思います。低刺激環境であることが必要だと思う。 四六判変型・並製 | 240頁 【プロフィール】 内田 樹 うちだ・たつる 1950年東京生まれ。武道家(合気道7段)、思想家、神戸女学院大学名誉教授。東京大学文学部仏文科卒。2011年11月、合気道の道場兼私塾「凱風館」を開設。『寝ながら学べる構造主義』『日本辺境論』『下流志向』をはじめ多くのベストセラーをもつ。 近著に『勇気論』(光文社)、『小田嶋隆と対話する』(イースト・プレス)、『だからあれほど言ったのに』(マガジンハウス)、『凱風館日乗』(河出書房新社)があるほか、『困難な結婚』『もういちど村上春樹にご用心』(アルテスパブリッシング)、『街場の米中論』(東洋経済新報社)など著書・共著多数。 朴東燮(ばく・どんそっぷ) 1968年、釜山生まれ。独立研究者。筑波大学総合科学研究科卒業(心理学博士)。 主な著書(韓国語)に『心理学の彼方へ』『レプ・ヴィゴツキー(歴史・接触・復元)』『ハロルド・ガーフィンケル(自明性・複雑性・一理性の解剖学)』『成熟、レヴィナスとの時間』『内田先生に学ぶ方法』『動詞として生きる』『会話分析:人々の方法の分析』がある。世界でただ一人の内田樹研究家でもあり、内田樹著『先生はえらい』『ためらいの倫理学』『レヴィナスの時間論』『街場の教育論』の、また森田真生著『数学の贈り物』、三島邦弘著『ここだけのごあいさつ』などの韓国語版翻訳者でもある。
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宮後 優子『 ひとり出版入門』
¥2,420
どうやって本をつくる? どうやって運営していく? ひとり出版ノウハウのすべて。 本の制作と販売、出版社登録、書誌情報登録、書店流通、在庫管理、翻訳出版、電子書籍、さまざまなひとり出版の運営についてまとめられています。 【目次】 はじめに 1章 本のつくり方 本をつくるプロセス 1 企画を立てる 2 著者と打ち合わせする 3 企画書をつくる 4 原価計算をする 5 企画内容を確定する 6 台割とスケジュールをつくる 7 著者に原稿を依頼する 8 原稿整理をする 9 写真撮影や図版の手配をする 10 デザイナーに中ページのデザインを依頼する コラム:デザイナーの探し方 11 ISBNを割り振る 12 デザイナーに表紙のデザインを依頼する 13 束見本を発注する 14 用紙を確定して印刷代を計算する コラム:コストをおさえ美しい本をつくるコツ コラム:書店流通で避けたほうがいい造本 15 著者編集者が校正する 16 校正者が校正する コラム:校正者、翻訳者の探し方 17 文字や画像をDTP で修正する 18 定価を決めて注文書を作成する 19 受注して刷り部数を決める コラム:書店への訪問営業 20 書誌データを登録する 21 印刷所へ入稿する コラム:紙見本の入手方法 コラム:印刷所の選び方(おすすめ印刷所リスト) 22 色校をチェックする 23 色校を印刷所へ戻す(校了) 24 電子書籍を作成する(必要があれば) 25 刷り出しや見本をチェックする 26 制作関係者やプレスに見本を送付する 27 販促をする(イベント企画やプレスリリースの作成) 28 請求書をもらい支払い処理をする 29 書店で確認する 30 発売後の売れ行きを見ながら追加受注する コラム:売上の入金時期 コラム:直販サイトのつくり方 コラム:本の発送料をおさえるコツ コラム:倉庫のこと 番外編 翻訳出版 1 翻訳したい本の原書、PDFを入手する 2 原書出版社に版権の問い合わせをし、オファーする 3 版権取得可能なら、契約と支払いをする 4 翻訳書を制作し、原書出版社のチェックを受ける 5 翻訳書を出版する 2章 本の売り方 書店流通のために必要なこと 書店への配本の流れ 出版物の流通方法を決める 1 版元直販(直販サイト、イベントでの販売) 2 別の出版社のコードを借りる(コード貸し) 3 Amazonと直取引で売る(e 託) 4 書店と直取引で売る 5 トランスビューの取引代行で流通 6 中小取次経由で流通 7 大手取次経由で流通 電子書籍の流通 コラム:Book&Design の場合 コラム:図書館からの注文 3章 ひとり出版社の運営 ビーナイス 烏有書林 西日本出版社 よはく舎 ひだまり舎 コトニ社 みずき書林 Book&Design URLリスト、索引 参考文献 おわりに 【著者プロフィール】 宮後 優子 (ミヤゴ ユウコ) (著/文) 編集者。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業後、出版社勤務。1997年よりデザイン書の編集に従事。デザイン専門誌『デザインの現場』『Typography』の編集長を経て、2018年に個人出版社・ギャラリーBook&Design を設立。日本デザイン学会会員。共著『要点で学ぶ、ロゴの法則150』(BNN)。 https://book-design.jp/ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ16mm 重さ 282g 240ページ 並製
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小手川映子『旅の食卓』
¥1,650
知らない風のにおい、心ときめく料理、不思議と陽気になる人付き合い。 みずみずしいままスケッチブックに写された、旅の記憶と食をたどる絵画集。 スケッチブックと巡るヨーロッパ旅は、一杯のポートワインからはじまった。 青空のもと草花が揺れるぶどう畑、ひっそりと路地にたたずむバル、ガラス屋根から光溢れるパサージュ……。 ひとつひとつの出会いが、食の喜びとともに紡がれる。 ■著者紹介 小手川 映子(こてがわ えいこ) 大分県臼杵市に生まれ育つ。 大学卒業後、出版社勤務、絵本の編集に携わる。 子どもの頃から絵を描き続け、これまでにイラストレーション、油絵、銅版画などを習うも、 最終的にペン画に透明水彩で彩色する技法に落ち着く。 絵本や料理本やインテリアの本など、美しい装丁、デザインの書籍を眺めることに、何よりも喜びを感じる。 好きなものは、旅行、 ピアノ、料理、野山の花。 B5判・ 48ページ
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堀井和子『早起きのブレックファースト』
¥935
一日をすっきりとスタートさせるための朝食、そのテーブルをひき立てる銀のポットやガラスの器、シンプルで気のきいたレシピ──毎日のはじまりを極上の時間に変えるイラスト&フォトエッセイの名著。 カバー装画:堀井和子 文庫判・224ページ
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播磨靖夫『人と人のあいだを生きる』
¥2,750
ケアとアートをむすぶ先駆者として半世紀― 障害のある人の表現に“可能性”を見出し、 周縁から「生の尊厳ある社会」を導いた、 思想家・運動家によるラストメッセージ。 人と人のあいだを生きる―― 生をより深く、美しく変える エイブル・アート・ムーブメント。 「みなさん、こんにちは。いま紹介がありました、播磨と申します。今日はわずかな時間ではありますが、我々が取り組んでいる『エイブル・アート・ムーブメント』について、また、ケアについてお話をしたいと思います――」(本文より) 障害のある人の生きる場「たんぽぽの家」づくりをはじめ、わたぼうし音楽祭、エイブル・アート・ムーブメント(可能性の芸術運動)、Good Job!プロジェクトなど、ケアとアートをむすぶ数々の市民運動を提唱・実践し、2024年秋、生涯に幕を閉じた文化功労者・播磨靖夫(享年82)。 その活動を集大成した「最終講義」を、未来に向けてーー 解説・鷲田清一(哲学者) 播磨さんが口にされたこんな言葉が今もあざやかに耳に残っている。 ――「遠いところ、弱いところ、小さいところに種があるのです」 他者と生きる社会のはじめかた 【目次】 はじめに ◾️最終講義 エイブル・アート・ムーブメント 人の痛みは、制度だけでは救えない/「美は悲しみにあり」/芸術運動の拠点「アートセンターHANA」/オンリーワンの活動が、コンベンションセンターにも/すべての人間に眠るアートのDNA/新しい思想としてのエイブル・アート/私は、私と私の環境/エイブルアート・カンパニー/アート×デザイン×しごと Good Job!センター香芝/ユーモラスな張り子を3Dプリンタで/愛と祈りの継承 NEW TRADITIONAL/アートの社会化/社会のアート化/障害のある人のアートをどう見るか/人間はつながりのなかに生きている/自ら額に汗して状況をつくる―企業との協働/社会を動かす7つのP/「アートは、概念を壊す」/宇宙は故郷である ◾️可能性の芸術論 「魂の芸術家」たちのアートと生命をおりなす新しい芸術運動 アートリンクから生まれる生命の新しいかたち 障害者アートと人権 社会連帯とアートの役割 ◾️播磨靖夫の視点原点―もっとも笑うやつが最後に勝つ ペンの力と、ただ人の運動と 生涯“小僧”の在野精神 学びを自分たちの手に取り戻す 人間みな同じで、人間みな違う もっとも笑うやつが最後に勝つ もうひとつの共生の試み 「裏作」で何かを創造しよう あとがきにかえて―斜めはすかいで異所懸命に 本書出版にあたって 解説 播磨さんの達観 鷲田清一(哲学者) 【前書きなど】 はじめに 障害があっても不幸にならない未来を目指して50年あまり。障害のある人たちの表現と最初に出会ったのは、四国の高松です。およそ55年前、新聞記者として仕事をしていたとき、高松在住の美術評論家が仏生山の知的障害のある人たちの施設で絵画教室を開いているのを取材しました。 その作品の素晴らしさに目を見張りました。そして「これはいつの日か『今日の芸術』(岡本太郎)になるぞ!」という予感をもちました。岡本太郎は『今日の芸術』という本を発表し、当時学生だった私に大きな衝撃を与えました。 岡本太郎は「今日の芸術は、うまくあってはならない。きれいであってはならない。ここちよくあってはならない」という、爆発的な宣言をしていました。それからのち、障害があっても不幸にならない未来を目指して取り組むようになってから 、障害のある人たちの芸術的才能に着目して新しい芸術運動「エイブル・アート・ムーブメント(可能性の芸術運動)」を提唱しました。 エイブル・アート・ムーブメントは、1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに生まれた市民芸術運動です。当時の日本は、バブル経済がはじけ、オウム真理教のテロが起こり、成長神話、安全神話が崩壊したころ。失意の底にある日本社会、自信喪失した日本人の精神復興を目指す芸術運動を思い立ち、はじめたものでした。 アートを通して幸福で豊かな生活を営むことは、すべての人の権利である、と考えた私たちは、アートと社会の新しい関係づくりに取り組みました。それは「アートの社会化、社会のアート化」を進めることです。しかし、日本社会には、アートは特別な人がするもの、崇高なもの、むずかしいもの、独りよがりなもの、といった既成概念が強くあります。アートの現場でもハイアート(高級芸術)とローアート(大衆芸術)、またはコミュニティアート の差異は大きく存在しています。この差異を無化するために芸術を再定義するところからはじめたのが、この運動でした。 「芸術とは、個人または集団の、その取り巻く日常的状況をより深く美しいものに変革する行為である」 これは誰もがアートにアクセスできる「ART FOR ALL」という考え方に通じるものです。このような観点から社会から無視されるか、価値の低いものとして扱われてきた「障害者アート」を見直す取り組みを行ってきました。それはアートを介して障害のある人たちの人間としての価値を高めると 同時に、社会的イメージを高める、というねらいがありました。 弱者とは? 障害とは? 差別とは? そもそも人間として生きているということは? という問いと向き合い、その答えを見つけようと努力を重ねる人たちと一緒に運動を展開してきました。それはまさに「土を耕し、種を蒔き、苗を育て、花を咲かせる」地道な仕事でした。いまや障害者アートは全国的に広がり、そのレベルも飛躍的に高まっています。かつて障害のある人たちのことを「能力の低い人」とみなしてきた社会的障害者観が、「芸術的才能のある人」に変わりつつあるのです。 どんな人でも生きているかぎり、なにかを表現したい、という想いをもっています。それが叶ったとき、幸福だと思うのではないでしょうか。これを「生の実感」と言います。 美術館の大芸術も、日常から生まれる小芸術―障害者アートも、その人の魂に触れるということに変わりはありません。 哲学者のハンナ・アーレントは、人と人のあいだにあることを「 生きる 」と意味づけました。孤立せず関係性のなかにあることを「生きる」ことだ、と言っています。 私たちの社会は、いま大きく変わりつつあります。そのひとつに「BE(ある)」の価値から「BECOMING(成っていく)」の価値へ転換していることです。 それも「CO-BECOMING 」が大事だといわれています。「CO」は「共同」または「協働」することです。 「人は人によりて人となる」という言葉があります。他者とともに何かをつくることによって人間の生きる意味を見つけることができるという考えです。 助け合うこと、お互いに思いやること、あらゆる存在が共存的でネットワークのなかで生きている、これこそ人間本来の生き方ではないでしょうか。 「いのち」はお互いに栽培し合う存在であるということを障害者アートは教えてくれています。それは人間のあり方、認識の仕方を見直すことにつながるからです。 【版元から一言】 「本書出版にあたって」より 一般財団法人たんぽぽの家理事長・播磨靖夫は2024年10月3日に82歳の生涯を終えました。5月に病気のために入院。そこから本書の制作がはじまり、播磨の自宅療養期間に何度かのやりとりを経て、没後に完成しました。(中略) この講義は本人としては完璧とはいえないが、人前で長く話す最後の機会になったこと、これからを担う学生に何かしら響いた手応えがあることから、本の構成は、講義内容を幹にしたいと考えました。(中略) 本書はエイブル・アート・ムーブメントを提唱した播磨の言葉を残していますが、思想家、運動家といった枠を超え、ひとりの多様で魅力的な人間としての播磨靖夫が浮かび上がってきます。自ら の思想と行動をとおして、出会った人の夢や思いをかたちにすることをしつづけた人生でした。その思いにぜひ心を寄せていだければ幸いです。 著者プロフィール 播磨 靖夫 (ハリマ ヤスオ) (著) 1942年、台北生まれ、兵庫県宝塚市出身。毎日新聞社記者を経て、フリージャーナリストに。一般財団法人たんぽぽの家理事長、社会福祉法人わたぼうしの会理事長として、障害のある人たちの生きる場「たんぽぽの家」づくりを市民運動として展開。アートと社会の新しい関係をつくる「エイブル・アート・ムーブメント(可能性の芸術運動)」を提唱し、障害のある人による芸術表現活動隆盛の礎を築いた。1999年より「ケアする人のケア」プロジェクト、2006年からは「アートミーツケア学会」を立ち上げるなど、ケアの文化の創造を目指す。2012年からは、障害のある人のあたらしい働き方や仕事づくりを提案する「Good Job!プロジェクト」を展開し、2016年に「グッドデザイン賞」金賞を受賞するなど、福祉の可能性を切り拓いた。同年、「Good Job! センター香芝」を立ち上げ、2017年に「奈良県景観デザイン賞」知事賞・建築賞および「グッドデザイン賞」ベスト100を受賞。日本ボランティア学会副代表、日本障害者芸術文化協会(現特定非営利活動法人エイブル・アート・ジャパン)常務理事、特定非営利活動法人日本NPOセンター代表理事、公益財団法人パブリックリソース財団顧問、芸術とヘルスケア協会代表理事、アートミーツケア学会常務理事などを務める。平成21年度芸術選奨文部科学大臣賞(芸術振興部門)受賞、令和4年度文化功労者(芸術振興)。2024年10月3日逝去。 四六変形判 縦188mm 横125mm 厚さ14mm
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ス-ザン・フォワ-ド『毒になる親 一生苦しむ子供』
¥858
悩める人生のトラウマは「親」!!勇気をもって親の呪縛をとく!! 子ども時代に植えつけられた不安、怒り、過剰な義務感、つきまとう罪悪感が、大人になったあなたに害を与え続ける!!親に奪われた人生を取り戻すための名著!! ●子供が従わないと罰を与え続ける「神様」のような親 ●「あなたのため」と言いながら子供を支配する親 ●大人の役を子供に押しつける無責任な親 ●脈絡のない怒りを爆発させるアル中の親 「毒になる親」に傷つけられた子供の心は、歳を重ねても癒されない。悩む数千人の人々を20年以上にわたってカウンセリングしてきた著者が、具体的な方法をアドバイスする“現実の希望”にみちた名著!! 判型:A6 ページ数:328ページ
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トマス・ゴードン『親業』
¥2,090
「親業」とはつまり、子育てのことである。それをあえて親業としたのは、従来の子育てのなかでは、「子供がいかに育つか」と、子供のほうにばかり重点がおかれていたのに対し、本書では、「子供が育つ上で親がいかに関わるか」という親の側に焦点を当てて子育てを見直すところに、ひとつの大きな特徴があるからである。 判型:四六 ページ数:312ページ
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吉池浩美『旅のち、チャイ』
¥1,815
チャイと焼き菓子のレシピ&旅ノート 長野の人気チャイ店「mimiLotus(ミミロータス)」店主・吉池浩美さんの初の著書! 紅茶とスパイス、牛乳を煮出し、たっぷりの砂糖を加えるインド式ミルクティー「チャイ」。今では世界中で親しまれています。 ネパールやインドに行き、現地の人にチャイをふるまう旅をして、そこからたくさんのアレンジチャイを生み出してきた吉池さん。ミミロータスとっておきのチャイや焼き菓子のレシピを、旅のエッセイと共にお届けします。 旅気分を味わったり、チャイやお菓子を作ったり、お気に入りのチャイを見つけてみたり――多彩な楽しみ方ができる一冊です。 【目次】 はじめに この本の使い方 Chapter1 チャイのあれこれ チャイのルーツ 茶葉 牛乳 道具 うつわ スパイス Chapter2 チャイレシピと旅ノート プレーンチャイ アイスチャイ ネパール編 もてなしのスパイス タンセン ――マサラチャイ 初々しさの香り ポカラ ――フェンネル・オレンジチャイ コミュニケーションのお守り ポカラ ――ティムル・チョコレートチャイ 旅の中のささやかな日常 ポカラ ――ヒマラヤン・ソルトチャイ ちくさ茶房 カトマンズ ――サフランチャイ 原点の場所 カトマンズ ――七味唐辛子チャイ “ゆっくり”を知る ダンプス ――ネパールラム酒・シナモンチャイ 強くて優しい、村のお茶 ヘランブ ――バターチャイ おかんのミルクティー ムクティナート ――パウダーミルクチャイ エクダムミトチャ ビラトナガル ――チョコレート・オレンジチャイ 背中を押した隠し味 ジャナクプル ――コーヒーチャイ インド編 今日はとってもHappyだ マドゥライ ――ジンジャー・オレンジチャイ THIS is INDIA コチ ――ほうじ茶チャイ 旅の小休止 アラップーザ ――ブラックペッパー・ココナッツチャイ 景色のパズルを重ねる ムンナール ――カルダモン・チョコレートチャイ バンガロールのラドゥ バンガロール ――キャラウェイ・きな粉チャイ ピンク色のサリー オールドデリー ――ターメリック・ローズチャイ 無知から生まれたお気に入り イギリス・ロンドン ――ローリエ・セージチャイ 素敵な不透明さ フランス・パリ ――キャラウェイ・アニスチャイ 南・東南アジア編 ナヤナさんの記憶 コロンボ ――クミン・オレンジ・チョコレートチャイ 魔法の一杯 シレット ――ブラックペッパー・コリアンダーチャイ カンポットペッパー カンポット ――ブラックペッパー・バナナチャイ ハノイのぜんざい ハノイ ――あずき・ごま・生姜チャイ バンコクの鼓動 バンコク ――シナモン・いちごチャイ 終の住処はチェンマイで チェンマイ ――カルダモン・ミント・レモングラスチャイ 灼熱の太陽の下で チェンマイ ――タイの冷たいミルクティー スモーキーで甘い国 ヤンゴン ――ミャンマーのミルクティー 気分で楽しむチャイ リフレッシュしたい時に ――カルダモン・レモンチャイ ほっとひと息つきたい時に ――ブラックペッパー・いちご・チョコレートチャイ 甘酸っぱい気分に ――ティムル・いちごチャイ いたわりなチャイ ――ルイボス・ハーブチャイ リラックスしたい時に ――チョコレート・ミントチャイ 身体を温めたい時に ――柚子・生姜チャイ おやすみなチャイ ――ルイボス・マサラチャイ Chapter3 焼き菓子レシピと旅ノート ビスケット(基本の作り方) マドゥライの喧騒 ――マサラとココナッツの小麦ビスケット ギータの秘密 ――フェンネルシードとシナモンの全粒粉ビスケット アンガンの衝撃 ――アジョワンとレモンの米粉ビスケット マサラ香るアイスクリーム サブレスコーン(スコーン基本の作り方) 生八ツ橋をヒントに ――シナモンと金時豆のスコーン ケララおじさんの笑顔 ――カルダモンとバナナのスコーン ネパール風ミルクプリン チャイのおとも ①マサラパウダー ②チョコレートシロップ ③いちごペースト ④素製糖シロップ ネパールときどきインドの旅日記 Column旅のスケッチ ①ダルバート ②ボダナート ③旅のもちもの mimiLotusハコ作り日誌 おわりに
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宇野常寛『庭の話』
¥3,080
『暇と退屈の倫理学』『中動態の世界』への刮目すべき挑戦が現れた。 情報社会論より発せられた「庭」と「制作」という提案から私は目を離すことができずにいる。(國分功一郎) プラットフォーム経済に支配された現代社会。しかし、そこには人間本来の多様性が失われている。 著者は「庭」という概念を通じて、テクノロジーと自然が共生する新たな社会像を提示する。(安宅和人) *プラットフォーム資本主義と人間との関係はどうあるべきなのか? ケア、民藝、パターン・ランゲージ、中動態、そして「作庭」。一見無関係なさまざまな分野の知見を総動員してプラットフォームでも、コモンズでもない「庭」と呼ばれるあらたな公共空間のモデルを構想する。『遅いインターネット』から4年、疫病と戦争を経たこの時代にもっとも切実に求められている、情報技術が失わせたものを回復するための智慧がここに。 【目次】 #1 プラットフォームから「庭」へ #2 「動いている庭」と多自然ガーデニング #3 「庭」の条件 #4 「ムジナの庭」と事物のコレクティフ #5 ケアから民藝へ、民藝からパターン・ランゲージへ #6 「浪費」から「制作」へ #7 すでに回復されている「中動態の世界」 #8 「家」から「庭」へ #9 孤独について #10 コモンズから(プラットフォームではなく)「庭」へ #11 戦争と一人の女、疫病と一人の男 #12 弱い自立 #13 消費から制作へ #14 「庭の条件」から「人間の条件」へ 「家」族から国「家」まで、ここしばらく、人類は「家」のことばかりを考えすぎてきたのではないか。しかし人間は「家」だけで暮らしていくのではない。「家庭」という言葉が示すように、そこには「庭」があるのだ。家という関係の絶対性の外部がその暮らしの場に設けられていることが、人間には必要なのではないか。(中略)/「家」の内部で承認の交換を反復するだけでは見えないもの、触れられないものが「庭」という事物と事物の自律的なコミュニケーションが生態系をなす場には渦巻いている。事物そのものへの、問題そのものへのコミュニケーションを取り戻すために、いま、私たちは「庭」を再構築しなければいけないのだ。プラットフォームを「庭」に変えていくことが必要なのだ。(本文より) 装丁:川名潤 判型:四六変型 ページ数:368ページ
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【サイン本】寺地はるな 『そういえば最近』
¥1,760
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン本です。 商店街の一角にぽつんとある、元・文学スナック、現・惣菜屋「真実一路」。 町内でいま話題をさらっているのは、その店のママ・愛里須とその夫で売れない小説家・治の行方。 ある人によれば、円満離婚したらしい。 別の人によれば、妻が甲斐性なしの夫に三行半をつきつけた、という。 また他の人いわく、夫が恐妻から逃げ出した、と。 邪気のない噂が邪気混じりの噂を巻き起こしていくーー急な閉店と夫婦の蒸発についての真相とは? ページ数:240 判型:四六判 【著者プロフィール】 寺地 はるな(著) 1977年佐賀県生まれ、大阪府在住。2014年『ビオレタ』でポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。21年『水を縫う』で河合隼雄物語賞受賞、23 年『川のほとりに立つ者は』で本屋大賞9 位入賞、24年『ほたるいしマジカルランド』で大阪ほんま本大賞受賞。『大人は泣かないと思っていた』『カレーの時間』『ガラスの海を渡る舟』『こまどりたちが歌うなら』『いつか月夜』『雫』など著書多数。
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ティム・インゴルド『人類学とは何か』
¥1,980
他者と“ともに”学ぶこと—— 他者と向き合い、ともに生きるとは、どういうことか。 人類学は、未来を切り拓くことができるのか。 現代思想、アートをはじめ、ジャンルを超えた影響と挑発をあたえつづけるティム・インゴルド。 世界の知をリードする巨人が語る、人類学と人類の未来。 世界が直面する未曾有の危機にどう立ち向かうべきか。 インゴルドの思想の核心にして最良の人類学入門。 【目次】 第1章 他者を真剣に受け取ること 第2章 類似と差異 第3章 ある分断された学 第4章 社会的なるものを再考する 第5章 未来に向けた人類学 解説 原注 読書案内 奥野 克巳、宮崎 幸子 訳 判型:四六判 製本:並製 頁数:192頁 著者紹介 ティム・インゴルド(Tim Ingold) 1948年イギリス・バークシャー州レディング生まれの人類学者。1976年にケンブリッジ大学で博士号を取得。1973年からヘルシンキ大学、マンチェスター大学を経て、1999年からアバディーン大学で教えている。現在、アバディーン大学教授。主な著作に、The Appropriation of Nature: Essays on Human Ecology and Social Relations. 1981. The Perception of the Environment: Essays in Livelihood, Dwelling and Skill. 2000. 『ラインズ―線の文化史―』(2014年、左右社)、Being Alive: Essays on Movement, Knowledge and Description. 2011. 『メイキング―人類学・考古学・芸術・建築―』(2017年、左右社)、『ライフ・オブ・ラインズ―線の生態人類学―』(2018年、フィルムアート社)などがある。 奥野克巳(おくの・かつみ) 立教大学異文化コミュニケーション学部教授。著作に『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』(2018年、亜紀書房)など多数。共訳書に、エドゥアルド・コーン著『森は考える―人間的なるものを超えた人類学』(2016年、亜紀書房)、レーン・ウィラースレフ著『ソウル・ハンターズ―シベリア・ユカギールのアニミズムの人類学』(2018年、亜紀書房)。 宮崎幸子(みやざき・さちこ) 立教大学大学院博士後期課程に在学。文化人類学専攻。 論文に「相馬野馬追の『人と馬』の関係から福島県相双地方の復興を探る―マルチスピーシーズ民族誌の可能性―」(2018年、立教大学異文化コミュニケーション研究科修士論文)がある。
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最首 悟『能力で人を分けなくなる日』
¥1,540
シリーズ「あいだで考える」 不確かな時代を共に生きていくために必要な 「自ら考える力」 「他者と対話する力」 「遠い世界を想像する力」 を養う多様な視点を提供する、 10代以上すべての人のための人文書のシリーズ。 * 本書は、著者の第4子で重度の知的障害者である星子さんとの暮らしや、津久井やまゆり園事件の犯人「植松青年」との手紙のやりとり、また1977年から通い続けた水俣の地と水俣病などについて、10代の3人の若者を相手に語った記録である。能力主義と優生思想、人とのかかわり、個・自立・責任、差別、脳死、人の生死といのち……などをめぐって話しあい、いのちに価値づけはできるのか、「共に生きる」とはどういうことかを考える。(装画:中井敦子) 【目次】 はじめに 第1回 頼り頼られるはひとつのこと 「3人の自分」と星子さんの誕生 星子さんとの暮らし 頼り頼られるはひとつのこと コラム 「聴(ゆる)す」=心をひらいて聞く 第2回 私の弱さと能力主義 「弱さ」と能力 やまゆり園事件の植松青年とのかかわり 能力で人の生死を決められるのか 第3回 開いた世界と閉じた世界 社会の中の優生思想 自立と自己責任 「個人」の西欧と「場」の日本 コラム 「いる」と「ある」の違い 開いた世界と閉じた世界 コラム 日本語の中の成り行き主義 いのちの中の死と生 第4回 いのちと価値のあいだ 差別と水俣病 石牟礼道子が伝えた水俣 いのちと価値のあいだ おわりに いのちと価値のあいだをもっと考えるための 作品案内 判型:四六判変型 168mm × 130mm 造本:並製 頁数:160頁 [著]最首 悟(サイシュ サトル) 最首悟(さいしゅ・さとる) 1936年福島県生まれ。生物学者、社会学者、思想家。東京大学教養学部助手を27年間務め、1977年より第一次不知火海総合学術調査団(水俣病に関する実地調査研究)に参加、第二次調査団長を務めた。また障害者の地域作業所「カプカプ」の設立・運営に携わる。現在、和光大学名誉教授。著書に『いのちの言の葉』(春秋社)『新・明日もまた今日のごとく』(くんぷる)『「痞」という病いからの』(どうぶつ社)『星子が居る』(世織書房)ほか多数。
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姫野カオルコ『彼女は頭が悪いから』
¥979
刊行時から話題沸騰、東大で一番読まれた本! 2019年に上野千鶴子さんの東大入学祝辞や様々な媒体で取り上げられた話題作が文庫で登場! 横浜市青葉区で三人きょうだいの長女として育ち、県立高校を経て中堅の女子大学に入った美咲と、渋谷区広尾の国家公 務員宿舎で育ち東大に入ったつばさ。偶然に出会って恋に落ちた境遇の違う二人だったが、別の女の子へと気持ち が移ってしまったつばさは、大学の友人らが立ち上げたサークル「星座研究会」(いわゆるヤリサー)の飲み会に美咲を呼ぶ。そ して酒を飲ませ、仲間と一緒に辱めるのだ…。美咲が部屋から逃げ110番通報したことで事件が明るみに出る。 頭脳優秀でプライドが高い彼らにあったのは『東大ではない人間を馬鹿にしたい欲』だけ だったのだ。さらに、事件のニュースを知った人たちが、SNSで美咲を「東大生狙いの勘違い女」扱いするのだ。 読み手の無意識下にあるブランド意識、優越感や劣等感、学歴による序列や格差の実態をあぶり出し、自分は加害者と何が違うのだと問いかけ、気づきを促す社会派小説の傑作! 柴田錬三郎賞選考委員絶賛! 無知な若者を生み出した社会構造と、優越、業といった人間の醜さが、本作には鮮烈に描いてある。——伊集院静 どちらか一方を悪者に仕立て、もう一方を被害者に仕立てがちだが、本作はそんな単純な構図では描かれていない。——逢坂剛 女たちの憂鬱と絶望を、優れたフィクションで明確に表した才能と心意気は称賛されるべきである。——桐野夏生 テーマ性とメッセージ性の際立つ作品、批判をおそれず書かれた力作だ。——篠田節子 平成における最も重要な本の一冊だと私は考える。——林真理子 文庫判・557ページ
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安田潤司『パンクス 青の時代』
¥2,860
『ちょっとの雨ならがまん』監督 安田潤司の自伝的エッセイ。 パンクシーンの最重要記憶と記録、ついに解禁!!! 1981年、突如産声を上げた日本のハードコアパンクは、GAUZE、G.I.S.M.、THE COMES、THE EXECUTEを中心に広がり、THE STALIN、町田町蔵、ZELDA、じゃがたら、などと共に、シーンを席巻していった……。 <主な内容> 初めてのハードコアパンク/アナーキー/麻薬と買春の街で見た映画『狂い咲きサンダーロード』/下北沢五番街レコード/GISM BARMY ARMY/横山SAKEVI/法政大学学生会館ホール 東京バトルデイズ1/PUNKS 5DAYS池袋文芸坐ル・ピリエ/記憶喪失 東京バトルデイズ2/ラフィンノーズ ソノシートばら撒き/ハナタラシ/ガスバーナーパニック/BEAST ARTS発足「黙示録Apocalypse 6 6 6」/飴屋法水×横山SAKEVI/MASAMI 追悼GIG/DJ KRUSHとTOKYO DEEP/+R GISM.永久凍結/Ustreamとライブ配信/2011年3月11日/烈波壊虐音群突入911/くそったれの世界……etc. 装幀・紙版 : 佐々木暁 版型:四六変型 ページ数:360 製本:並製
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オノ・ヨーコ『頭の中で組みたてる絵』
¥2,350
62年のオノ・ヨーコの展覧会はコンセプチュアル・アートを実現した先駆者の記録となった。画期的な試みを紙上収録し、いま再び日本でも注目を集めているオノの芸術の想像力と魂に迫る。 縦17.8cm×横17.8cm・上製64頁
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岸本佐知子『わからない 』
¥2,530
名翻訳家/エッセイストが贈る、抱腹絶倒、奇想天外、虚実の境をまたぎ越すエッセイ集。単行本未収録、四半世紀分のキシモトワールド ー 四半世紀分のキシモトワールド ー リディア・デイヴィス、ルシア・ベルリンなど数々の名翻訳で知られる著者は、エッセイストとしても絶大な人気を誇る。本書はデビューエッセイ集『気になる部分』(白水社刊、2000年)以降に様々なメディアに寄稿した、単行本未収録の文章を集大成したものだ。 全三章で構成。 第一章は、「前世が見える」という人に教わった著者の前世の物語「わからない」、一度も訪れたことのない場所を精緻な妄想で描写する「ここ行ったことない」等、ヴァラエティ豊かなエッセイを集める。 第二章は、書評の意味を崩壊させてしまった伝説の朝日新聞連載「ベストセラー快読」、子供のころ猿のように繰り返し読んでいた本を今読んだらどうなるのか実験した「もう一度読んでみた」等、本にまつわる文章でまとめた。 さらに第三章として、キシモトワールドのエッセンスを凝縮したようなウェブ日記「実録・気になる部分」等、2000年代の「日記」を収録。いずれの章も、抱腹絶倒、奇想天外、虚実の境をまたぎ越す著者の真骨頂が堪能できる。 危険防止のため、電車の中では読むことをお控えください。 [目次] I わからない カルピスのモロモロ アシブト、アシボソ わからない イエス脳 猿の眉毛タウンの謎 オカルト こんにちは、わたしがママよ あいや天気予報 肥後守は何のカミ 珍しいキノコの収集 私のこだわり ①人々がなすすべもなく右往左往する映画 ②テロップを見ない ③エンドレス心霊動画 彼ら オバQ、あるいはドラえもん 回廊 スケッチブックの日誌 猫の松葉杖 猫失いの守り札 墓と馬鹿 地獄、やって〼 謎三題 『デン助劇場』 『オー! マイキー』が必見である理由 邪悪すれすれ。 福助エルメス 危険なキノコ 旅ぎらい たぶん死ぬまで忘れない一つの単語 私が信号を赤で渡るわけ ハイク生成装置 これから英語を勉強しなければならないみなさんへ このあいだ行った店 わたしのいえ ここ行ったことない ①回転寿司 ②ブータン ③YRP野比 ④お台場 II 本と人 もう一度読んでみた ①『クマのプーさん プー横丁にたった家』 ②『海のおばけオーリー』 ③『にんじん』 ④『小僧の神様 他十篇』 ⑤『銀の匙』その1 ⑥『銀の匙』その2 ⑦『ムツゴロウの無人島記』 ベストセラー快読 書評 カーリーのニュクニュク リディア・デイヴィスとのこと 『にんじん』と私 漱石嫌い 悪文について ビリビリフレイン かっぱかっぱらった/かっぱらっぱかっぱらった 私の愛する日記本 おでんの大根本 すごいよ!! ヨシオさん お座敷宇宙 三浦しをんさんのこと ミエコさんとワタシ 「坪センパイ」と世田谷 翻訳小説食わず嫌いにとりあえずお勧めしたい何冊か III 日記 二〇〇〇年〜二〇〇八年 実録・気になる部分 翻訳グルグル日記 カブトムシ日記 おおむね読書日記 あとがき [著者紹介] 岸本 佐知子(きしもと・さちこ) 上智大学文学部英文学科卒。翻訳家。訳書にL・ベルリン『掃除婦のための手引き書』『すべての月、すべての年』、L・デイヴィス『ほとんど記憶のない女』『分解する』『話の終わり』『サミュエル・ジョンソンが怒っている』、A・スミス『五月 その他の短篇』、M・ジュライ『いちばんここに似合う人』、G・ソーンダーズ『十二月の十日』『短くて恐ろしいフィルの時代』、J・ウィンターソン『灯台守の話』、S・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、N・ベイカー『中二階』、T・ジョーンズ『拳闘士の休息』、S・タン『内なる町から来た話』『セミ』など。編訳書に『変愛小説集』『居心地の悪い部屋』など。著書に『気になる部分』『ねにもつタイプ』(講談社エッセイ賞)『ひみつのしつもん』『死ぬまでに行きたい海』などがある。 判型・ページ数:4-6・384ページ
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【サイン本】森見登美彦ほか『城崎にて 四篇』
¥2,530
※ 著者直筆サイン本です。 「城崎は、カニがうまい」 大和八木駅近くの焼き鳥屋に、奈良県ゆかりの作家が何人か集まり、しょうもない話をしていたときのことである。森見登美彦氏の何気ない一言をきっかけに、われわれは城崎温泉を訪れることとなった。宿は川口屋城崎リバーサイドホテル。カニ料理のフルコースに舌鼓を打ち、遊技場でスマートボールや射的に興じ、ロープウェイに乗って温泉寺に詣で、城崎文芸館を訪問した。実にユカイな旅行であり、その旅の思い出としてここに本書を刊行する。 2023年12月、4人の文士たちが城崎温泉を訪れた。彼らはカニ料理に舌鼓を打ち、スマートボールや射的に興じ、ロープウェイで温泉寺に詣で、カニ塚に参り、温泉卵を食べ、城崎文芸館を訪問した。城崎取材旅行を堪能した男たちによる、四篇の「城崎にて」を採録したアンソロジー。 目次 城崎にて あをにまる 城崎にて 円居挽 城崎にて 草香去来 城崎にて 森見登美彦 装幀:川名潤 判型:四六判上製、カバーなし、表紙箔押し 【著者略歴】 森見登美彦【著】 1979年、奈良県生駒市に生まれる。小説家。『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞してデビュー、最新作は『シャーロック・ホームズの凱旋』。好きな食べ物はチャーハン。城崎にて人生初のスマートボールを楽しむ。 円居挽【著】 1983年、奈良県奈良市に生まれる。小説家としてデビューしたが近年はゲームシナリオや漫画原作の仕事ばかりしており、本業が解らなくなりつつある。好きな食べ物はラーメン。城崎にて5杯分の蟹を貪り喰った。 あをにまる【著】 1994年生まれ。奈良県出身、在住。「ファンキー竹取物語」が、はてなインターネット文学賞・大賞を受賞。同作を収録した『今昔奈良物語集』にて、2022年に作家デビュー。現在は地元奈良でWebライター、ラジオパーソナリティ等の活動も行っている。城崎にて、テンションが上がり過ぎて集合時刻の2時間半前に到着した。 草香去来【著】 1982年、奈良県北葛城郡新庄町(現・葛城市)に生まれる。現在は本業のかたわら細々と文筆を行う。漫画『半助喰物帖』(講談社)の原作も担当した。好きな食べ物は餃子。城崎にて、カメムシが服にくっついて大変な目に遭う。
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古性 のち 『雨夜の星をさがして』
¥2,200
ー 四季のあわいを感じる美しい言葉の辞典 ー この本は四季の美しい言葉たちの蒐集本です。 時代とともに姿や意味を変えながらこれまで脈々と大切に受け継がれてきた 大切な言葉たちをひとつずつ、丁寧に編集しています。 詩やエッセイ、物語や写真だけのページもあります。 辞書のように使ってもらっても、 眠れない夜にパラパラとめくっても、 美術館で展示を眺めるように、 ひたすら好きなだけ写真の世界を旅しても大丈夫。 普段目で捉えることができなくとも、 確かに存在している万物の息遣いを 感じてもらえたらしあわせです。 あの日知りたかったあの名前と、あなたがどうか出会えますように。 古性 のち 目次 | Contents 1.春 | 雪解けとともに縮こまっていた心がほどけ、万物が「この国に生まれてよかった」と微笑みあう季節 - 春万物オリジナルスペシャルブレンド P10-11 - 春の美しい日本語と写真辞典 P14-45 - 思わせぶりで気まぐれな彼女 P46-47 2.夏 | 茹だるような暑さと矢継ぎ早に繰り出される行事たちのはざまで、忙しなく心躍る季節 - 夏のオノマトペ集 P56-57 - 夏の美しい日本語と写真辞典 P58-97 3.秋 | 世界がゆっくりと眠りにつく準備を始め、どうしようもない切なさに包まれる季節 - 秋の美しい日本語と写真辞典 P100-131 - それからのはなしP132-135 4. 冬 | 暖かな春を待ちながら「人間も冬眠できればよ良いのに」とぼやきつつ、夜空の美しさや銀世界につい見惚れてしまう季節 - 冬三日月 P132-141 - 冬の美しい日本語と写真辞典 – P148-177 - Snow. - 今朝の冬 P179 5.あとがき 【著者】 古性 のち(コショウ ノチ) 1989 年横浜生まれ。写真家、コラムニスト、BRIGHTLOGG,INC 取締役。日本や世界中を旅しながら、自身の写真と美しい日本語を編む作品をSNSを中心に活動する。共著に『Instagram あたらしい商品写真のレシピ(玄光社)』。愛機はFUJIFILM X-T3、Nikon Z 6II。
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朝倉圭一『わからないままの民藝』
¥2,970
【内容】 わからなくて、愛おしい。 飛騨高山の工藝店「やわい屋」の店主が“新時代の民藝”の姿を生き生きと綴った、これまでにない、新しい民藝エッセイ。 「わからないまま」は、「わかる」や、「わかった」よりもずっと信頼できる。 なんとなく、且つ、強く、そう感じている僕ですが、この本を読んでそれに自信が持てました。 生活者の体感と、博識な言語世界を縦横無尽に旅して、独特な感性で見つめるような朝倉さんの思索や活動は、それ自体が民藝のよう。さすが、民藝運動の父・柳宗悦が「旅の心を誘うところ」と言った飛騨国に生まれ育った人です。 ――星野概念(精神科医など) ◎カヴァー写真:表萌々花 【内容目次】 はじめに 第1章 民藝の百年を遡る ……百年前の若き日の民藝の先達が見つめた先にあった日常について 民藝はわかりにくい 民藝は誰のものだったのか それぞれの「健康」と「自然」 民藝の特性とありのままの暮らし もののない時代を生きた人々 発酵と祈りの国 「生活」は変わらないもの 第2章 飛騨高山と観光と民藝運動 ……飛騨地域における民藝運動の歴史について まちづくりと民藝運動 柳宗悦と飛騨――「飛騨国は旅の心を誘うところであります」 (1) 初めての飛騨 一九二五?二七 (2) 戦後の飛騨 一九三四?四八 (3) 最後の旅 一九五三 飛騨・民藝運動のはじまり 花森安治と飛騨――「おとぎばなしのような町」 飛騨民藝運動の父・日下部礼一が遺したもの 第3章 工藝店「やわい屋」の物語 ……自身の半生と「やわい屋」における日々について やわい屋前夜 民藝との馴れ初め 差し込んだ光と湯?み 僕らの古民家再生物語 我が家の完成 やわい屋のこぼれ話 仕入れたものは売るためのもの 日本民藝館に初めて行った日 「こんにちは」で迎える 第4章 現代に息づく民藝 ……これからの時代を共に歩む親しい同行者としての民藝について 見えないものへの眼差し 「ものづくり」に見る未来の姿 「待てる」関係の育み方 「いとおしさ」で?がる未来 「協力」「結合」「共有」の世界 利他と民藝 無事の民藝 あの日のとんかつは民藝だった おわりに 【著者略歴】 朝倉圭一(あさくら・けいいち) 1984年岐阜県高山市生まれ。民藝の器と私設図書館「やわい屋」店主。愛知県立芸術大学非常勤講師、飛騨民芸協会理事、雑誌『民藝』編集委員。移築した築150年の古民家に家族で暮らしながら、器を売って本を読んで暮らしている。松本紹圭『日常からはじまるサステナビリティ』(淡交社、2024年)に対談者の一人として参加している。Podcast「ちぐはぐ学入門」を不定期で配信中。 大きさ:191x135x22 mm
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『ロイヤルホストで夜まで語りたい』
¥1,760
ロイヤルホストを愛する書き手17人が集った、エッセイアンソロジー!ここでしか食べられない料理メニュー、来店の度に心地よさを覚えるサービスで多くのファンがいるロイヤルホスト。そんな特別な場での一人ひとりの記憶を味わえる一冊。 【執筆者(50音順、敬称略)】青木さやか/朝井リョウ/朝比奈秋/稲田俊輔/上坂あゆ美/宇垣美里/織守きょうや/温又柔/古賀及子/高橋ユキ/似鳥鶏/能町みね子/平野紗季子/ブレイディみかこ/宮島未奈/村瀬秀信/柚木麻子 四六判並製 208ページ 装画:サヌキナオヤ イラスト:一色美奈保 ブックデザイン:大島依提亜
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森嶋通夫『なぜ日本は没落するか』
¥1,100
このままだと日本は必ず没落する…….1999年に刊行された本書は,2050年を見据えて書かれているが,驚くほど現在の日本の現実を予見している.なぜそうなるのか,日本人の精神性と日本の金融,産業,教育の荒廃状況を舌鋒鋭く指摘し,その救済案「東北アジア共同体構想」を示し,救済案への障害となるものをも示す.(解説=中村達也) 編集部からのメッセージ 「日本はいま危険な状態にある」――1990年代末,2050年の日本を「没落する」と予言したのが,本書である.なぜそうなるのか.著者は次のように書いている. 「マルクスは経済が社会の土台であると考えるが,私は人間が土台だと考える.経済は人間という土台の上に建てられた上部構造にすぎない.それ故,将来の社会を予測する場合,まず土台の人間が予想時点までの間にどのように量的,質的に変化するかを考え,予想時点での人口を土台としてどのような上部構造――私の考えでは経済も上部構造の一つである――が構築できるかを考えるべきである.」 つまり,当時の13歳から18歳の人を見れば,50年後の政財界のトップがどうなっているかがわかる,というのである.これについての著者の見通しはまことに悲観的である.著者は,日本の戦後教育の問題点を厳しく指摘する. 「日本は,底辺からよりもむしろ頂点から崩れていく危険が大きいが,そういう事態は,現在の学生や子供たちが社会のトップになった二一世紀中頃にやってくるであろう.」 また,著者はこうした教育問題へのなみなみならぬ関心を示すとともに,日本の産業体制,金融体制についても厳しい批判の眼を向ける. 今,少なくとも日本の世界の中での政治的・経済的地位の「没落」は現実のものとなりつつある.著者は「ただ一つの救済案」として,「東北アジア共同体」案を唱えているが,左右両翼からの批判があるなか,はたしてうまく実現するだろうか.そのためには,中国・韓国などとの歴史の共同理解がまず必要である,と著者はいう. 11年前に書かれた本ではあるが,日本の現在・将来を見通し,今後どうしていくべきかを考えるために,いま一度読まれるべき本ではないだろうか.(2010年7月) はしがき 第一章 予想の方法論 私の「日本没落論」の始まり/私の方法論 第二章 人口の分裂 人口の長期予測/戦後の教育改革の影響/教育の役割――デュルケームの規定/一九九〇年代初めが重要な理由/社会変動に不感症の悲劇 第三章 精神の荒廃 エリート主義の欠如――覇気のない日本人/職業倫理の頽廃――イデオロギーの空白/寛容がもたらした思想的分裂/最近の日本での経験/二〇五〇年の土台/パレート的社会分析――ウェーバーとシュンペーター/活力なき土台 第四章 金融の荒廃 日本の破綻の原因/日本人の土地渇望と土地崇拝/土地バブルの背景/最悪の経営学――ノルマ商法/日本版ビッグ・バン 第五章 産業の荒廃 金融と産業の連動/日本的「仲良しクラブ制」/戦後産業体制の堕落/政治的イノベーションの欠如/破壊した経済体制の復修/昭和大恐慌での一私人の経験/なぜ九〇年代に行き詰まったか 第六章 教育の荒廃 進学率と高等教育の質/もう一つの難問――高学歴化/私の教育改革案/これで日本は立直れるか 第七章 ただ一つの救済案 歴史の共同理解の必要/東北アジア共同体案 第八章 救済案への障害 「実録,東条英機」/正義の戦いであったという悪夢/日本とはどういう国なんだろう/独自の日本史はありうるか/歴史の車輪を逆転させるな 付記 社会科学の暗黒分野 解説 中村達也 体裁:A6 ・ 226頁
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本のすみか編『いろいろな本屋のかたち』
¥1,650
移動型・イベント・オンライン・間借り・シェア型書店・他業種の店舗内・山の上など多種多様なかたちで本を売る「いろいろな本屋」の活動について、8名の本屋店主の方々に執筆いただき、まとめた本です。 本のすみかの店主も、無店舗時代のことを書いており、9名分の体験談を読むことができます。 参加本屋:くらしの本 ponte、ブックスタンドYori、Books移動祝祭日、クマヒコ書房、KAZENONE BOOK、杣Books、すなば書房、いどうほんやKOKO、本のすみか 本屋にまつわる本はたくさん発行されていますが、実店舗のある本屋がとりあげられることがほとんど。私が昨年「オンラインで本を売っていこう!」と思った時に参考になる本がなかったことがこの本を作りたいと思ったきっかけです。 どうせ自分の体験談をまとめるならば、様々なスタイルの本屋さんの体験談や活動内容を集めた本にするほうが面白いのではないか?と思い、私が個人的に面白いなと思う活動をしている方々にお願いして執筆いただきました。 本屋をやりたいと思っている人はもちろん、他の業種のお店を始めようと思っている方や、本や本屋さんが好きな方にもぜひ読んでいただきたい一冊に仕上がりました。ーーー本のすみか店主 B6判:128ページ / 写真ページはオールカラー
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松本俊彦・横道誠『酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話』
¥2,420
「ダメ。ゼッタイ」に代わる、有効な手立てはありうるのか? 依存は回復の始まり。 やめればいいってものじゃない!? 連載時から当事者、当事者家族、支援者・専門家を騒然とさせた 不良患者×不良医師による画期的な往復書簡がついに書籍化――。 現代人にとって最も身近な「病」である依存症――非合法のドラッグやアルコール、ギャンブルに限らず、市販薬・処方箋薬、カフェイン、ゲーム、スマホ、セックス、買い物、はたまた仕事や勉強など、その対象は多岐にわたる。 そんななか最も身近な依存物質であるアルコール依存症の治療中で、数多くの自助グループを運営する文学研究者・横道誠と、「絶対にタバコをやめるつもりはない」と豪語するニコチン依存症で、依存症治療を専門とする精神科医・松本俊彦の、一筋縄ではいかない往復書簡が始まった。最小単位、たったふたりから始まる自助グループ。 依存症の裏側にある、さらにその深淵へ! 特別鼎談「ギャンブル依存症問題を考える(ゲスト:田中紀子)」も収録。 判型:四六変形 ページ数:304ページ
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堂本かおる『絵本戦争 禁書されるアメリカの未来』
¥2,970
アメリカではいま、保守派による禁書運動が暴走している 黒人、LGBTQ、アジア系、アメリカ先住民…マイノリティを描いた絵本がなぜ禁書されてしまうのか NY在住ライターが禁書となった数々の絵本を通して見る、アメリカの姿 非営利団体「ペン・アメリカ」によると2023-2024学校年度に、前学校年度の2.7倍にあたる4231種類の本が禁書指定された。アメリカでいま、何が起きているのか。 この禁書運動は2021年に突如として始まった。ターゲットになっているのは、禁書運動を推進する保守派の親や政治家が理想とする<古き良きアメリカ>にとって都合の悪い、子ども向けの本たちだ。 黒人、LGBTQ、女性、障害、ラティーノ/ヒスパニック、アジア系、イスラム教徒、アメリカ先住民……8つのトピックにわけて、禁書運動の犠牲となった数々の絵本を一冊ずつ見ていくことで、マイノリティの苦難の歴史と、その中で力強く生きる姿、そして深刻化している政治的な対立<文化戦争>の最前線を知る。トランプの大統領再選が決まったいま、必読の一冊。 判型:四六判 ページ数:200ページ
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寺尾紗穂『彗星の孤独』
¥2,310
※ 寺尾紗穂さん書き下ろしの特典冊子付 私も父も彗星だったのかもしれない。暗い宇宙の中、それぞれの軌道を旅する涙もろい存在。ふたつの軌道はぐるっと回って、最後の最後でようやく少しだけ交わった。そんな気がした。――「二つの彗星」 「遠くて遠い」父、娘たちのぬくもり、もう会えない人と風景。ひとりの人間として、母として、女として切実に生きる日常を、世界を、愛おしく、 時には怒りにも似た決意を持って綴る。闇から明かりさす世界に向かう、光のような言葉。 亡父・寺尾次郎(字幕翻訳家)について書き、大きな反響を呼んだ「二つの彗星」をはじめ、新聞、雑誌、ウェブ、これまで様々な媒体で書いた文章の他に、大幅に書き下ろしを追加。唯一無二の音楽家・文筆家による待望のエッセイ集。 【目次】 Ⅰ 残照 愛し、日々 御身 風はびゅうびゅう 青い夜のさよなら 楕円の夢 たよりないもののために Ⅱ あれが恋だったとは思わない ある一日の話 カラスの話 ダンゴムシの話 ぶらぶらしているおじさんたちの話 インコの話 帰ったら犬がいた話 呵責 丼のあたたかさ Ⅲ Zinesterの夜 FMヨコハマに行った日のこと 河童は死んでいない 原発と私 犀の角 せめて鳳仙花の種をもう一粒 「言葉以前」の人々のように Ⅳ 高知 心の調律師 長野 無言館 高知 ちょうちょう 東京 来てみりゃ八丈は情け島 沖縄 軍用地ローン 高知 カフェパウリスタ パラオ ジャングルの防空壕 熊本 日本の中の異国 高知 批判された南米移住 富山 姥石探索 山形 ボインの神様 福島 フクロウ信仰 宮城 石神さま 広島 言葉はいらない 高知 戦中の上林暁 千葉 なんの場所かわからない場所 鳥取 私の神様 大阪 安藤さんの部屋 宮崎 戦争と銃剣道 高知 ネオニコチノイド 東京 野口英世の顔 兵庫 手におえないもの 埼玉 ビワと雀 長野 夭折者の音楽 福岡 先入観と現場 広島 原爆孤児を助けたヤクザ 岐阜 風の神様 北海道 旭川のパラオ 愛媛 主張と主張の間をぬう 高知 ハンガーとハレルヤ 宮城 芭蕉の見た燈籠 京都 密やかに学ぶ 沖縄 和して同ぜず 長野 程度の問題 千葉 変革は静かに進む ひとりの祈り Ⅴ 二つの彗星 ーー父・寺尾次郎の死に寄せて 長いあとがき 四六判 縦192mm 横133mm 厚さ20mm 320ページ 仮フランス装 寺尾紗穂 SAHO TERAO 音楽家。文筆家。1981年11月7日東京生まれ。 2007年ピアノ弾き語りによるアルバム『御身onmi』が各方面で話題になり、坂本龍一や大貫妙子らから賛辞が寄せられる。ソロアルバム『愛し、日々』『御身onmi』『風はびゅうびゅう』『愛の秘密』『残照』『青い夜のさよなら』『楕円の夢』『わたしの好きなわらべうた』『たよりないもののために』をリリース。並行して伊賀航、あだち麗三郎と結成したバンド「冬にわかれて」の始動、坂口恭平バンドにも参加。映画の主題歌提供、CM音楽制作やナレーション、エッセイやルポなど、活動は多岐にわたる。新聞、ウェブなどで連載を持ち、朝日新聞書評委員も務める。著書に『評伝 川島芳子』『愛し、日々』『原発労働者』『南洋と私』『あのころのパラオをさがして 日本統治下の南洋を生きた人々』、編著書に『音楽のまわり』がある。
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三好 愛『ゆめがきました』
¥2,200
とらえどころのない気持ちや経験を見事にイラストにし、 エッセイにも注目が集まる作家が描く、初の絵本。 寝ているひとたちみんなのところに「ゆめ」はきました。「よぞらでゼリーをたべるゆめ」「おかあさんがふえるゆめ」「ねことおんせんにいくゆめ」…、今日はどんなゆめがやってくる? おやすみ絵本に、あらたな傑作。 著者情報 作: 三好 愛(ミヨシアイ) イラストレーター。東京都在住。ことばから着想を得る不思議な世界観のイラストが人気を集め、装画や挿画を数多く担当するほか、クリープハイプや関取花のツアーグッズなども手がける。著書に、エッセイ集『ざらざらをさわる』(晶文社)、『怪談未満』(柏書房)がある。「みんなのミシマガジン」(ミシマ社)にてエッセイ「犬のうんちとわかりあう」を連載中。 装丁:大島依提亜 判型:A4変形上製 頁数:32 ページ
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『BETTER FOOD vol.3』
¥2,948
食分野におけるサステナビリティの先行事例を紹介する不定期刊行誌〈ベターフード〉第三号の特集は「エシカルフード最前線(バリ島)」。編集部自らバリ島に3週間滞在し、現地のレストランやホテル、農家から村の司祭まで、注目すべき人々へインタビューを行った。風光明媚なビーチから、熱帯特有のエネルギー溢れるジャングルまで、バリ島にどっぷりと浸かりながら現地の熱気を詰め込んだ一冊。より良いフードシステムを創ろうと奮闘するバリの人々のリアルに迫る。 目次 ⚪︎レス・イズ・モア バリ島北部、レス村にてバリの伝統料理を提供するダプール・バリ・ムラ。この店に、決まったメニューはない。村で採れた食材、そして漁師から直接買うシーフードが、その日の料理を決める。店のオーナーであり、村の司祭も務めるジェロに話を聞いた。彼が発信するレス村の魅力、そして食と祈りの関係性について。 ⚪︎レストランを超える何か 本誌創刊号にて取材した地産地消を実践するレストラン、ロカヴォアが「NXT」として生まれ変わった。屋上菜園、ソーラーパネル、廃棄物リサイクルセンター、キノコ栽培スペース、養蜂、発酵部屋、宿泊施設などなど。それはまさに「レストラン以上の何か」である。ヘッドシェフであるイルケ氏への2ndインタビュー。 ⚪︎バリ産スペシャルティコーヒーへの挑戦 バリ島北東部ウリアン村にある「Arca Ulian Coffee」2代目オーナー、イ・ワヤン・アルカ。元バーテンダーの異色経歴を持つ彼は、10年前からコーヒー農家に転身し、バリ産スペシャルティコーヒーの品質向上に情熱を注ぐ。村ごと巻き込みながらより良いコーヒーを栽培する彼の挑戦について。 ⚪︎グッドタイムス、ドゥグッド ビーチクラブとして有名な「Desa Potato Head」は施設内にバー、レストラン、宿泊施設、ナイトクラブなども併設。”Good Times, Do Good.”をコンセプトに、ご機嫌な時間とソーシャルグッドの両立を目指すポテトヘッドのサステナビリティ・ダイレクターとクリエイティブ・カリナリー・ダイレクターに話を聞いた。 ⚪︎2030年までにバリ島の米農家の10%をリジェネラティブに 観光客が急増するバリ島ではオーバーツーリズムや乱開発、交通渋滞が社会問題に。美しい自然は消え、農地減少や農家の高齢化も進行。バリ島の主要産業である観光業と農業がより持続可能な道を模索する中、その双方にてリジェネラティブなアプローチを推進するAstungkara Wayのトンギー氏に話を聞いた。 ⚪︎持続可能性とは他者を思いやること バリ島の文化的中心地ウブドの一角に佇むRoom 4 Dessert。アメリカ出身のパティシエ、ウィル・ゴールドファーブが経営する同店では、バリ産のカカオやスパイス、フルーツ、ハーブを活かしたデザートメニューに特化したコース料理を提供する。「持続可能性とは他者を思いやること」と語る彼のビジョンとは? ⚪︎ソイルプロジェクト 土から作るコーヒー スペシャルティコーヒーの産地として名を広めたアフリカの小国ルワンダ。しかし、現地では肥料不足が農家にとって深刻な課題に。ルワンダ産コーヒーを長年取り扱うオニバスコーヒーは現地でコンポストを作る「ソイル・プロジェクト」を立ち上げた。コーヒーを愛する私たちが未来のためにできることとは? ⚪︎シェフが挑む環境再生型農業 パリ市内からおよそ40km離れた場所に、今注目を集めるレストランがある。オーストラリア出身の2人のシェフが営む「Le Doyenné」だ。彼らは広大な敷地で環境再生型農業を自ら実践し、自然のリズムに寄り添いながら、季節ごとの旬の収穫物を最高の状態で提供している。シェフが目指す新しい食のあり方とは? ⚪︎今ここを感じる パリの地元民に愛されるウェルネスホテル 観光客急増による「オーバーツーリズム」が社会問題となる中、ホスピタリティ業界は旅行者と地元住民をいかに平和的に結びつけることができるのだろうか。パリの地元民にも愛されるウェルネスホテル「Hoy」と併設されたプラントベースレストラン「MESA de HOY」を経営するシャルロット氏に話を聞いた。 ⚪︎食べることで、社会を変える アウトドアウェアで知られるパタゴニアは2012年に食品事業パタゴニア プロビジョンズを開始。創業者イヴォン・シュイナード氏は「我々が本気で地球を守りたいのなら、それを始めるのは食べ物だ」と語り、持続可能なフードシステムへの変革を目指す。同事業について、パタゴニア日本支社の近藤氏に話を伺った。 ⚪︎いつか家に帰ることを夢見て タイにおける児童労働や人身売買、労働搾取に長年取り組むLPN(Labor Protection Network)は、特に同国の水産業における劣悪な労働環境に苦しむ多くの漁師たちを救出してきた。私たちが食べるシーフードの裏側、そしてLPNの活動について、代表のパティマ氏にその取り組みを伺った。 260 x 200 x 12 mm ページ数:168
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万城目学『新版 ザ・万字固め』
¥1,870
SOLD OUT
現実と異界を自在に行き来するマキメ文学、その発想の源に迫る随筆が満載。 『ザ・万字固め』(2013 年刊)に5 本を加えた30本が、装い新たに復活。 文学賞の落選にいじけ、瓢箪やまりもの生育と観察に没頭し、執筆の逃避から妄想を膨らませ、投資で大やけどを負い、旅と食べものと関西を愛し、今日も物語をつむぐ。直木賞作家の日常&奇想天外な世界。 爆笑の直木賞受賞エッセイも収録! ――本文より―― 直木賞、直木賞、織田作之助賞、直木賞、直木賞、山田風太郎賞、直木賞、山田風太郎賞、山本周五郎賞、山田風太郎賞――。十七年前に『鹿男あをによし』が直木賞にノミネートされてから、私がこれまで候補に挙がった、文豪の名前を冠した有名文学賞の数々である。これらすべてに落選してきた。 ●修正情報 本文中の記載に、次のとおり誤りがございました。 230ページ最終行 訂正し、謹んでお詫び申し上げます。 編集部 目次 受賞のことば マキメマナブの日常 旅するマキメ! デリシャス八重奏 やけどのあと(2011東京電力株主総会リポート) マキメマナブの関西考 ザ・万字固め 判型:四六判並製 頁数:256 ページ
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【サイン本・書き損じあり】豊田道倫『午前三時のサーチライト』
¥1,980
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン本です。サイン時に書き損じがありました。当日が豊田さん55歳の誕生日なので今回は日付を入れたのですが、55歳のなったという話をしていたので2/3が5/5になり修正しているバージョンです。こちらの方が貴重かも?w 大阪へ 東京からの転居、コロナ禍での先行きの見えない日々。寂寥感と欲望。 生活とイリュージョンの往還からうまれた20篇の物語。 消えた女、死んでしまった友人、家族、行きずりの出会いと別れ。生活をとりまく些細な出来事から湧き上がるエモーション。 パラダイス・ガラージ、豊田道倫&His Band!などの活動で知られるミュージシャン・豊田道倫によって、感傷的な現実と幻想のあわいを溶かすような文体でつづられる待望の短編小説集。 【目次】 赤い腕時計の女 タール一ミリのメンソール 再会 眠剤入りラーメンを食べながら 春寒の夜に想うこと スラム街の悲しい目をした犬 寝物語 四文屋にて 二〇二二年十月三十日の夜 開かずのドア 神経精神科三階‐22 多景湯にて 光明の街 無題 帰還 岸さん 雨宮さんのこと この駅にて モーニング・セットの後 愛がなくなった街で 体裁 編集:五十嵐健司 装丁:山田拓矢 組版:孝学直、木原香苗 体裁:四六判変型 頁数:224頁 著者プロフィール 豊田道倫(とよた・みちのり) 1970年、岡山県倉敷市生まれ。大阪府豊中市で育つ。1995年、パラダイス・ガラージ名義の『ROCK‘N’ ROLL1500』でCDデビュー。それから、ソロ名義等で多数のアルバムを発表。2020年、25年住んだ東京から、大阪市内に転居。自主レーベル「25時」でCD、ZINE等を発表。著作は『東京で何してる?』(2011年、河出書房新社)、『たった一行だけの詩を、あのひとにほめられたい』(2013年、晶文社)に続いて、3作目となる。
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【サイン本】豊田道倫『午前三時のサーチライト』
¥1,980
※ 著者直筆サイン本です。 大阪へ 東京からの転居、コロナ禍での先行きの見えない日々。寂寥感と欲望。 生活とイリュージョンの往還からうまれた20篇の物語。 消えた女、死んでしまった友人、家族、行きずりの出会いと別れ。生活をとりまく些細な出来事から湧き上がるエモーション。 パラダイス・ガラージ、豊田道倫&His Band!などの活動で知られるミュージシャン・豊田道倫によって、感傷的な現実と幻想のあわいを溶かすような文体でつづられる待望の短編小説集。 【目次】 赤い腕時計の女 タール一ミリのメンソール 再会 眠剤入りラーメンを食べながら 春寒の夜に想うこと スラム街の悲しい目をした犬 寝物語 四文屋にて 二〇二二年十月三十日の夜 開かずのドア 神経精神科三階‐22 多景湯にて 光明の街 無題 帰還 岸さん 雨宮さんのこと この駅にて モーニング・セットの後 愛がなくなった街で 体裁 編集:五十嵐健司 装丁:山田拓矢 組版:孝学直、木原香苗 体裁:四六判変型 頁数:224頁 著者プロフィール 豊田道倫(とよた・みちのり) 1970年、岡山県倉敷市生まれ。大阪府豊中市で育つ。1995年、パラダイス・ガラージ名義の『ROCK‘N’ ROLL1500』でCDデビュー。それから、ソロ名義等で多数のアルバムを発表。2020年、25年住んだ東京から、大阪市内に転居。自主レーベル「25時」でCD、ZINE等を発表。著作は『東京で何してる?』(2011年、河出書房新社)、『たった一行だけの詩を、あのひとにほめられたい』(2013年、晶文社)に続いて、3作目となる。
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【サイン本】十文字青『私の猫』
¥2,420
※ 著者直筆サイン本です。 著者がこれまで発表したなかでも指折りの傑作短編である表題作を軸に、書き下ろし二篇と単行本未収録一篇を加えた作品集。 表題作を含む四篇を収録。 「書肆imasu」レーベル第一弾。 収録作品: 父と猫 19981999 愛はたまらなく恋しい 私の猫 【目次】 父と猫 19981999 愛はたまらなく恋しい 私の猫 装画:タダジュン 装幀:名久井直子 本文組版:はあどわあく(大石十三夫) 判型:四六判上製、カバーなし、表紙箔押し 著者略歴 十文字青【著】 作家。北海道生まれ。 北海道大学文学部卒。 北海道在住。
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牟田都子『校正・校閲11の現場』
¥2,200
言葉のあるところには、すべて校正がある。 世の中には様々な校正・校閲の現場があるはずなのに、現場に関わる人以外にはなかなか中が見えづらい。本書は、校正者の牟田都子さんが11箇所の校正・校閲の現場で働く方々に取材をした対談集です。 マンガ、レシピ、テレビ、辞書、ウェブ、法律書、スクール、地図、新聞、商業印刷物、雑誌、それぞれの現場における特徴や進行の仕方、仕事の醍醐味や難しさを伺い、その現場特有の仕事道具や、どのような経緯で今の仕事に就いたのかなども教えていただきました。 校正・校閲に興味のある方、言葉そのものに関心のある方にぜひ手にしていただきたい内容です。 【目次】 はじめに 1 マンガ 講談社校閲部 2 レシピ レタスクラブ(KADOKAWA LifeDesign) 3 テレビ タイトルアート 4 辞書 境田稔信 5 ウェブ ヴェリタ 6 法律書 有斐閣法律編集局校閲部 7 スクール 日本エディタースクール 8 地図 平凡社地図出版 9 新聞 毎日新聞社校閲センター 10 商業印刷物 タクトシステム 11 雑誌 BRUTUS(マガジンハウス) 参考文献 より校正・校閲を知るためのブックリスト おわりに 牟田都子(むた さとこ) 1977年、東京都生まれ。図書館員を経て出版社の校閲部に勤務。2018年より個人で書籍・雑誌の校正を行う。著書に『文にあたる』(亜紀書房)、共著に『あんぱん ジャムパン クリームパン 女三人モヤモヤ日記』(亜紀書房)、『本を贈る』(三輪舎)。 大きさ:210x141x10mm
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【サイン本】にしのあきひろ『ほんやのポンチョ』
¥1,650
※ 著者直筆サイン本です。ポストカード付。 ベストセラー『えんとつ町のプペル』に続く! にしのあきひろ脚本・監督の絵本。 不器用で商売下手な本屋さんが、行列のできる人気店になったのはなぜ? ポンチョと町の人たちが、本を通してつながっていく。優しい優しい物語。 本屋のポンチョは、力持ちだけど不器用で、商売が苦手。 それでもポンチョは、大好きな本に囲まれて幸せに暮らしています。 ポンチョの癖は、面白い本にメモを書き込んだり、ページを折ったりしてしまうこと。そんなことをしたら、売り物になりません。 ところがある日、女の子が訪れて、汚れた本を欲しがります。 「しるしのおかげでポンポンポンチョの ドキドキワクワクよくわかる これは せかい にひとつだけ とってもステキな『しるしぼん』」 町の人たちは、次第にポンチョが汚した「しるし本」を欲しがるようになりました。 そんなときに、お店が火事に! ポンチョは大事なものを取りに火の中へ――。 ポンチョはどうなる? お店はどうなる? 大きさ:217 x 217 x8 mm
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【特典付】奈良敏行『本屋のパンセ』三砂慶明編
¥2,420
※ 数量限定で奈良敏行さん直筆コメント入り『音信不通』を一部プレゼントいたします。コメントには数種類ございますが、お選びいただくことはできません。 昨年刊行された『町の本屋という物語 定有堂書店の43年』(現在3刷)に続く第2弾! 2023年に惜しまれながら閉店した鳥取の名店は、43年間何をしてきたのか。 そして、これから何をしていくのか。 ”本屋的人間”の思索を詰め込んだエッセイ集! 名店の店主の人生の本200点超を一挙掲載。本から誘われた思索の軌跡。 本を読むことの先に、本の中のような人生は扉を開いていなかった。とすると本そのものを生きるしかない。本を読むのでもない書くのでもない、本を売るという人生がそこにあった。(・・・) 本屋がなぜよかったかというと、本を読むことの先に待ち受けている「仕事」というものはなかったが、少なくとも本屋だけは過剰な思いを受けとめてくれるものだったからだ。その受けとめてくれるものが、本屋に属性的に存在する「あそび」と「ゆとり」だった。その「あそび」と「ゆとり」は、私においては読書会とミニコミ誌だった。(「あとがき これからの十年」より) 定有堂は、本屋が詣でる本屋だった。鳥取まで訪ねていき、奈良さんからふっと宙に放たれて光ることばに、支えられた本屋は自分だけではないはずだ。オブジェが吊られた定有堂の店内を思い出しながら本書を読み、奈良さんのことばを受け継いで実践を続けようという決心が、青空のようにひらけた。 NUMABOOKS/本屋B&B・内沼晋太郎 本が好き、という〈初発衝動〉から奈良さんは店を始めた。本を並べ、ミニコミを出し、読書会をして、対話と思索を続けた。時流に遅れながら外界につながり、終わりはまた始まりになった。時空を歪めた奈良さんは、店を閉めてもまだ本屋でいる。 市場の古本屋ウララ・宇田智子
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石川直樹『チョ・オユー』
¥14,300
SOLD OUT
※ 未開封です。 今秋8000m峰全14座登頂を達成した史上初の写真家・石川直樹。2023年、13座目に登ったネパール・チベット国境に聳えるチョ・オユー山行を、極限下、中判カメラで写した全記録。 いつも軽口ばかり叩いているシェルパの友人であり、隊のリーダーでもあるミンマ・ギャルジェが、雲の隙間からチョ・オユーが見えたその瞬間に手を合わせて何かを祈っていた。ぼくたちはチベットの平原から氷河の入口に着こうとしているところだった。ミンマのそんな後ろ姿をこれまで見たことがなく、そのときはじめてチョ・オユーという山が、シェルパたちにとって特別な山であることを、ぼくは気づかされた。(中略) あのときの彼は、祖先の移住を見守ってきた大いなる神の御頭に祈りを捧げていたのではないか。ぼくにはそのようにしか思えなかった。──本書「チョ・オユーへの旅」より 判型・ページ数:B4 ・112ページ
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すなば『SWIPE』
¥1,650
『さよならシティボーイ』のすなば最新作! マッチングアプリで繋がった男女が、偶然の連続で交錯していく。それぞれの人生とすれ違う視線が交わるとき、何が生まれるのか。現代の恋愛と孤独をリアルに描き出す傑作群像劇。 大好評だったさんぽぶんこ『マッチングシンドローム』と『マッチングガール』の2作に、新たに4人の男女の視点を書き下ろしてまとめた1冊です。 B6サイズ/188P ■著者 ・すなば 1991年生まれ。広島県出身。東京在住。会社員として働く傍ら文筆家として活動。 エッセイのほか小説、短歌、自由律俳句なども発表している。 著書にエッセイ集『さよならシティボーイ』(トーキョーブンミャク)など。 海とシティが好き。 ■装丁・装画 ・坂内拓 東京都出身、イラストレーター。コラージュ作品をメインに、広告・書籍・雑誌・ジャケットのアートワークに携わる。 主な作品にVolkswagen広告、劇団ロロ「BGM」、映画「ハニーボーイ」、ポカリスエットCMソング「BLUE SOULS」のビジュアル等。 日常風景を叙情的に捉える視点や、作品に余白を作るミニマリストスタイルは、見る者に想像の余地を残し、様々な物語を紡いでいく。
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神戸新聞文化部・編『神戸とジャズ100年』
¥1,980
SOLD OUT
神戸のジャズ発祥から100年。 日本のトッププレーヤー、未来のジャズ界を担う若者たち、ジャズの振興に情熱を注ぐ人々らを訪ね、時代を超えて響き、愛された神戸JAZZの魂に迫る。 <目次> 1.歴史編 産声―初のバンド 外国航路にルーツ 財産―街が育てたジャズストリート 硬派―ジャズ喫茶に息づく情熱 ジャズ喫茶の気概―震災に負けず 人々に勇気 伝説的ラジオ番組―「電リク」ジャズ浸透に一役 ジャズの甲子園―柔軟さや明るさ 次世代へ 2.演奏者編 ピアノ 小曽根 真さん―ディキシーの喜び 原点に クラリネット 北村 英治さん―聴き手との相乗効果 大切に ピアノ 松永 貴志さん―「阪神・淡路」伝え続ける ボーカル 原田 紀子さん―大人がたしなむ文化に トランペット 広瀬 未来さん―次のステージへ 仲間増やす 3.開拓者編 ピアニスト・オルガン奏者 小曽根 実さん ・客も自分も「楽しむ」が信条 ・人と街を愛し、愛された 日本学校ジャズ教育協会関西本部理事長 日下 雄介さん ・昼は教師、夜はバンドマスター ・中高生が競い合える場実現 ジャズライブ&レストラン「ソネ」 ・旅館から生演奏の「聖地」に ・大震災、国内外から届いたエール ・若手奏者 育てて半世紀 ・親子3代で「心地よさ」追求 西日本アマチュアビッグバンド連絡会理事長 港 良一さん ・バンド交流の場 実現に情熱 ・プロが指導 演奏会で腕磨く ・定演40回 培った絆を守りたい 4.次世代編 神戸ユースジャズオーケストラ―小中高混成 聖地目指す 甲南中学・高校ブラスアンサンブル部―中高一貫、多くのプロ輩出 県立高砂高校ジャズバンド部―自主性が持ち味 受賞常連校 蒼開中学・高校ジャズバンド部―小所帯一丸 全国舞台で躍動 「スイングジャズクルーズ」―港を酔わせる大学生の祭典 オゾネミュージックスクール―名プレーヤー輩出名門音楽教室 高砂ビル―音楽文化育てるホットスポット 神戸・甲陽音楽&ダンス専門学校―米名門大と提携 世界へ人材 番外編 日本初のプロバンド結成 井田一郎 「最高齢バンド」の情熱生涯現役 年表 神戸とジャズの100年 本書は神戸新聞の連載「神戸JAZZの魂 響いて100年」(2022年11月3日〜2023年10月7日)を、一部加筆・修正してまとめたものです。 サイズ:四六 ページ:168ページ
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江 弘毅『神戸と洋食』
¥1,760
国内外から絶賛されたオリエンタルホテル、 外国航路の船で生まれた料理、 そして、新たな系譜。 神戸と洋食の歴史を知れば、 いつもの「一皿」が、より味わい深くなります。 目次より ・洋食の黎明 オリエンタルホテル ・陸に上がった船のコック ・受け継ぐ味、進化する味 ・神戸とパン、洋菓子 サイズ:A5判 ページ:164ページ
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勅使川原真衣『格差の“格”ってなんですか?』
¥1,760
「『わかる』とは?に挑んだ意欲作。「要するに」病の人にこそ、ぜひ読んでほしい」――山口周氏推薦! 「タイパ」重視、「自己肯定感」育て、「ウェルビーイング指標」の活用、「自立」の推進、「リスキリング」のススメ、「機嫌」を良くする方法、「成長」の希求、「つぶしが効く」能力……。社会でもてはやされる「よりよい生き方」「しあわせになる方法」を疑い、軽やかに解きほぐす20の問い。 【目次】 第1章 分ける、分かる、分け合う??違和感との出会い 第2章 格??の差? 第3章 能力??二の句が継げない「カルチャーフィット」 第4章 自己肯定感??自信を持てるように頑張ろう? 第5章 矛盾??ヒューマニティを取っ払う先 第6章 ガチャ??確約は正義なのか? 第7章 つぶしが効く??汎用化が孕む凡庸化リスク 第8章 自立??した人間とは? 第9章 覚悟??結果論かつ強者の論理 第10章 成長??後退、停止、逡巡の価値 第11章 自己責任??応答からはじめる関係性 第12章 リスキリング??「生き残り」をかけるのは誰? 第13章 タイパ??納得した感 第14章 本当に困っている人??絶望選手権と化す裏の顔 第15章 対話??見え透ける特権性 第16章 人となり??組織の問題を個人化する装置 第17章 ウェルビーイング??連帯のかけ声になりにくい理由 129 第18章 赦す??広い心と笑顔があればいいのに? 137 第19章 メリット??という気まぐれ 145 第20章 躊躇??躊躇うことを躊躇わない実践者であるために 勅使川原 真衣 てしがわら・まい 一九八二年、横浜市生まれ。組織開発専門家。おのみず株式会社代表。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。ボストンコンサルティンググループ、ヘイグループなど外資コンサルティングファームでの勤務を経て、2017年に独立。企業をはじめ病院、学校などの組織開発を支援する。また、論壇誌やウェブメディアなどにおいて多数の連載や寄稿を行っている。著書に、紀伊國屋じんぶん大賞2024で第8位となった『「能力」の生きづらさをほぐす』(どく社)のほか『働くということ─「能力主義」を超えて』(集英社新書)、職場で傷つく─リーダーのための「傷つき」から始める組織開発』(大和書房)、『「これくらいできないと困るのはきみだよ」?』(編著、東洋館出版)がある。2020年に乳がんと診断され、闘病中。 四六判並製 240ページ
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【サイン本】高橋久美子『いい音がする文章』
¥1,870
SOLD OUT
※ 著者直筆サイン本です。サインは選べません。 人の心に残る文章に必要なのは、論理でも語彙でもわかりやすさでもなく「いい音がするかどうか」です。小説・エッセイ・詩・教科書・歌詞・絵本・キャッチコピー・SNS・テレビCMなどリズミカルな名文から「言葉のビート」を身につける。元「チャットモンチー」ドラマーの作家が教える、自分の感性を爆発させる書き方。 【目次】 はじめに いい文章は「いい音」がする 第1章 ことばは「音」でできている 本を「音」で読む人 「絵文字」で何が伝わるか 文字のない民族は「音」で感情を伝え合う 突然ですが、ちょっと方言で書きますね 声は世界にひとつだけの楽器 文字はなかなか伝わらないけど音は一気にぜんぶ伝わる 赤ちゃんは「アンパンマン」がなぜ好きか ニックネームは「呼びたくなる音」 テレビCMは音の戦略 なぜ「よいしょ」と言ってしまうのか 匿名の140字が生むリズム 「バズ」を狙うと自分の音が消えていく column1 私の好きな「いい音がする文章」① 文豪の音 第2章 文のリズム・日本人のリズム 11歳からの「文のリズムの作り方」 国語は音読から始まる 誰もみな「音」から言葉を好きになる 「いい音がする文章」こそが時代を越える 日本古来のリズムはプログレ 洋楽に慣らされた日本人が忘れているリズム 雅楽の音と「日本人の気質」 演歌はなぜみな同じ曲に聞こえるか 米津玄師の曲が「懐かしい」のはどうしてか 金子みすゞと中原中也と「7・5調」 「音のおもしろさ」と「意味のおもしろさ」 人間関係はリズムでできている column2 私の好きな「いい音がする文章」② エッセイストの音 第3章 自分の音を鳴らすということ 国語教育のちょっと怖いところ なぜ「自分のリズム」を見失ってしまうのか? 「文を書く」は「音を作る」と同じだった みんな知ってる言葉を組み合わせて誰も知らないリズムを作るスピッツ ドラマー同士「音」で会話していた 音の生産地 リズムは自分の「性格」をもつくる 友達ではなく雲の上の詩人に共感した 「日記」で自分の音を鳴らそう 感情表現のツールは言葉だけじゃない 自分の音を取り戻す column3 私の好きな「いい音がする文章」③ 方言の音 第4章 なぜ自分の音を出しにくいのか? 『上を向いて歩こう』はなぜ人の胸を打つのか 「歌詞」は音楽の一部にすぎない 「音楽の力」を嫌った坂本龍一の言葉 「お世話になります」はセッション前のチューニング 「あなたの音」をもらったら「わたしの音」を返してみる 生身の自分は「複数のアカウント」を使い分けて音を出している 「チョベリバ」は短命で「ヤバい」が長生きなのはなぜ 「予測変換」で音が死ぬ罠 文字は狭く閉ざされて音は広く開かれている 「自分の音を鳴らしまくった文章」がひしめくすごい場所がある 読む文章を「音」で選べる時代 「自分の音」を見つけるトレーニング column4 私の好きな「いい音がする文章」④ 新聞記事とルポルタージュの音 作詞講座で伝えている基本的な「書き方」 「いつ・どこで・誰が」を明確に/説明だとわからないように説明する/でっかい言葉入れすぎない/「あの」「この」を入れすぎない/違和感を残す/書きすぎない/上手に書こうとしない/日記のようなリアルを書く/逆説やタブーを入れてみる/他の言葉に置き換わらない言葉/自己満足で終わらない/しかし、意味よりも音/晴れやかな音・くぐもった音 第5章 「音楽」にとって言葉とはなにか 私がチャットモンチーだったころ 「踊れないやつは人を踊らせられない」 「いい音楽」と「上手い音楽」は違う 音は年齢も国境も越える「言語」である 自分の独り言が知らない誰かのものになっていく 歌詞は歌われて完成する 私が憧れた「音としての言葉」の使い手 歌詞は「音」と「言葉」の間にある 「詞先」と「曲先」で変わる言葉の役割 文を音で推敲する 形容が多いと想像力が削られる 自分の音をコントロールして出せるように column5 私の好きな「いい音がする文章」⑤ 絵本の音 エピローグ 生き方が音をつくる あとがき 参考文献 46並 頁数:314ページ
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エルンスト・H・ゴンブリッチ 『美術の物語 ポケット版』
¥5,489
全世界800万部超の大ベストセラー。世界で一番読まれている美術の名著絶賛の美術書、待望のコンパクトサイズ。洞窟壁画から現代美術まで美術の流れが驚くほどわかりやすく、入門書にして決定版。カラー図版多数収録。 『美術の物語』、幻の「ポケット版」が、装いを新たに発売! あの大きな名著がポータブルに。 「アートは君の友だちなんだよ。私にそう教えてくれたのは、この本だった。」 ──原田マハ氏(作家) 「歴史の流れのなかに、作品の魅力をくっきりと浮かび上らせる」 ──高階秀爾氏(東京大学名誉教授) 世界中で絶賛! 今世紀最高の美術入門書! ◉ラスコーの洞窟壁画から現代アートまで、絶えず変化しながらも繋がっている壮大な美術史のすべてを網羅した決定版。 ◉豊富な美術作品を鑑賞しながら、平易な文体で“物語”を読むように美術史を楽しむことができる。入門・基本書として最高の一冊。 ◉歴史の流れに沿った28の章立てで、時代毎に美術様式や芸術運動を整理。圧倒的な知識を持つ美術史家による充実した解説。 ◉本文内で論じられる美術作品は、必ずその作品の写真を掲載。カラー図版376点、モノクロ図版64点収録。 『美術の物語 ポケット版』は、元本『美術の物語』に比べてページ数こそ668ページから1048ページへと増えたものの、大きさは大判から新書に近いサイズに、また重量は約1800gから約750gへといずれも半分以下にサイズダウン。いつでも読みやすく、どこへでも持ち運びやすいので、すでに『美術の物語』をお持ちでも、「ポケット版」をお勧めします。 単行本 46変形 ・ 1,048ページ
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バージニア・リー・バートン『ちいさいおうち』石井桃子訳
¥1,870
しずかないなかに,ちいさいおうちがたっていました.やがてどうろができ,高いビルがたち,まわりがにぎやかな町になるにつれて,ちいさいおうちは,ひなぎくの花がさく丘をなつかしく思うのでした――.時の流れとともに移りゆく風景を,詩情ゆたかな文章と美しい絵でみごとに描きだした,バートンの傑作絵本.(2019.11改版) B4変(242 × 230 mm) 44ページ
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【サイン本】清田隆之(桃山商事)『戻れないけど、生きるのだ 男らしさのゆくえ』
¥2,090
※ 著者直筆サイン本です。(コメントは選べません) 小冊子『〈男らしさのゆくえ〉を考えるためのブックリスト』付 ひとりの青年が、とまどい、ゆらぎ、つまずきながら、夫になり、父になる成長物語。その率直さに胸を衝かれる。男性が本書から学ぶことは多いだろう。——上野千鶴子 このひとの書くものはブレない。それはたぶん、自分の立ち位置と付与された力を厳しすぎるくらいに点検することを忘れないからだ。——信田さよ子 フェミニズムから受け取った重たい宿題。これからの〈俺たち〉へ。 男らしさや男性性にまつわる当事者研究として各メディアで話題となった『さよなら、俺たち』に続く最新ジェンダー・エッセイ集。ジェンダーの先にある人間の生き方、幸福を探求する。 人生の価値は、人生の豊かさは、どれだけ何かに心を揺さぶられたかでおそらく決まる。ジェンダーとは生き方や在り方に直結する問題で、私たちの言動や感受性のOS(オペレーション・システム)として機能しているものだ。そこに変化を加えようとすれば、当然ながらいろんなところがギリギリ軋む。そのストレスや不快感はバカにならず、反動的なエネルギーが生じたって不思議ではない。だからこそ思う。俺たちは頭で考えてるだけでは変われない。そのためには何かに圧倒され、言葉を失い、放心状態になるような体験を重ねることが重要で、内省も責任も、ケアも覚悟も、抵抗も希望も、きっとそういう時間から生まれるはずだ。もちろん本やドラマだけじゃない。恋愛にも、子育てにも、仕事にも、旅にも、生活にも、友達とのお茶にも、そんな感動は宿っている。「昔のほうがよかった」「ずいぶん息苦しい時代になった」「あの頃に帰りたい」って気持ちは誰の中にもあると思うけど、進んでしまった時間を、変化してしまったものを、元に戻すことはもうできない。それでも毎日は続くし、何かに心を震わせながら生きていくことは全然できる。さよならした時間に戻ることはできないけれど、男らしさの危機が叫ばれるこの時代を、俺たちはこれからも生きるのだ。 (「戻れないけど、生きるのだ」) 1 〈男〉とフェミニズム──シスターフッドの外側で 2 我は、おじさん──男性優位社会と中年世代の責任 3 被害と加害と恥と傷──泣いてる〈俺〉を抱きしめて 4 平成から遠く離れて──生産性の呪いと自己責任社会 5 家父長制への抵抗──結婚と家族、ジェンダーの呪縛 6 これからの〈俺たち〉へ──beingの肯定 判型:四六判 ページ数:304ページ
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寮美千子 編『空が青いから白をえらんだのです―奈良少年刑務所詩集―』
¥605
SOLD OUT
受刑者たちが、そっと心の奥にしまっていた葛藤、悔恨、優しさ……。童話作家に導かれ、彼らの閉ざされた思いが「言葉」となって溢れ出た時、奇跡のような詩が生まれた。美しい煉瓦建築の奈良少年刑務所の中で、受刑者が魔法にかかったように変わって行く。彼らは、一度も耕されたことのない荒地だった──「刑務所の教室」で受刑者に寄り添い続ける作家が選んだ、感動の57編。 文庫判・224ページ
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中島 らも・小堀 純『せんべろ探偵が行く』
¥748
安くて美味い! 酒呑み垂涎の店が満載!! 「せんべろ」とは千円でべろべろになれるまで呑める店のこと。らもさん率いる酒をこよなく愛する中年たちが、全国津々浦々の安くて気取らない店をレポート。特別座談会も収録。 文庫判/272ページ
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本橋ひろえ『ナチュラルおそうじ大全』
¥1,430
家に何種類の洗剤がありますか? 場所別にたくさん持っている人が多いのではないでしょうか。でも、洗剤がたくさんあることで、掃除はラクになっていますか? 洗剤をたくさん持っている人ほど掃除が嫌いというデータもあります。「手が荒れる」「力を入れてもキレイにならない」「使おうと思ったら洗剤がなかった」「洗剤置き場の片づけも面倒」。掃除が嫌いな人が口を揃えます。「手が荒れない! ゴシゴシと力を入れない! 少ない洗剤でキレイになる! そんな方法をお伝えするのが本書。洗剤は5つで十分です。家じゅうピカピカになります。なぜなら、汚れは大きく分けて4種類だから。ホコリや砂・泥、アブラ(油脂)汚れ、水アカ、カビ・菌… それぞれの汚れにあった対策をすれば、掃除は劇的にラクになります。その汚れの種類は? どうしてきれいになる? 掃除に関する「なぜ?どうして?」を、理論的に解説するから、わかりやすくて、すぐ試せる。 判型・ページ数 / A5変 ・ 224ページ 【本橋ひろえ】 ナチュラルクリーニング講師。 北里大学 衛生学部化学科卒業後化学薬品会社で合成洗剤の製造を担当。 2006年より、東京を中心に各地でナチュラルクリーニング講座をさせていただいています。子どもの頃よりアトピーに悩み、洗剤の裏面を読む習慣がつきました。大学では化学を専攻、会社員時代には合成洗剤の製造を経験。いつの間にやら洗剤に詳しくなり、ナチュラルクリーニング講師になりました。 ナチュラルクリーニングとは… *環境&手肌に優しい *安心安全 *手抜きができて楽チン&楽しい *きちんと洗えたキレイな服を着る そんなお掃除&お洗濯方法です! 可愛い3匹のネコたちのためにも無臭で安心安全なナチュラルクリーニングを実践しています。
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永瀬沙世『White Flowers』
¥2,200
2011年夏に訪れたスウェーデン・ストックホルムで一般的な雑草として知られている「レースフラワー」の一種を独自の視点で捉え、淡々と撮り続けながらまとめられた作品群を収めた写真集。 サイズ:150 x 250 mm 頁数:52ページ ソフトカバー / 無線綴じ 限定500部 / ナンバー入
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【サイン本】野村佐紀子『Sakiko Nomura: Ango』
¥6,380
※ 著者直筆サイン本です。 グラフィックデザイナー/パブリッシャーである町口覚が、日本の写真家の写真と、日本の近現代文学を一冊の本という空間の中で交錯させること、新しい表現力をもつ“書物”を生み出すプロジェクト。第一弾〜第三弾の森山大道に続き、今回は野村佐紀子を迎えての第四弾となる。1946年に発表された坂口安吾の『戦争と一人の女』はGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の検閲により大幅に削除されて発表された。今回は2000年、『坂口安吾全集第十六巻』にようやく収録された『戦争と一人の女』【無削除版】と、野村佐紀子が撮影した写真を、町口覚が新しく編み造本した。 判型 : 213 x 150 mm 頁数 : 204頁 掲載作品 : 69点 製本 : 世界初のツイストハードカバーブックバインディング
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なかじ『麹本』
¥1,430
SOLD OUT
味噌、醤油、酒…と世界的に日本の発酵食が注目され、海外でも発酵食づくりがさかんです。この本では、日本だけでなく世界各地で麹つくりの学校を主宰してきた著者が編み出した、どこでも誰でもできる麹つくりの方法を伝授します。コツを押さえれば、少量の米と身近な道具で、都会の小さな台所で初心者でも失敗なく米麹がつくれます。甘酒、乳酸発酵甘酒、菩提もとのどぶろく、麹パウダーのつくり方、稲麹からの麹つくり、種継ぎの方法も紹介します。英訳付き。 【目次】 はじめに 1.麹とは? 麹が日本の食文化をつくってきた 麹菌の生態を利用する 麹つくりは酵素つくり 酵素が発酵食品の味を決める 自分で麹をつくる意味 2.麹をつくる 道具 タイムスケジュール 米を蒸す 1 洗い ~米を洗う 2 浸漬 ~水に浸けて吸水させる かし~指で米を摺りつぶし、粉になるかをチェックする~ 3 ザル上げ ~水を切る ザル上げした米を蒸し器に入れる 4 蒸し ~米を蒸す 抜けがけ法 5 蒸し上がり~米を充分に蒸せたかチェック ひねりもち 種麹をつける~米1粒に胞子1粒~ 6 蒸し取り~蒸し米を取り出し、粗熱をとる バットを滅菌する 乾燥しやすい環境では「埋け飯」に 扇風機で冷ましてはダメ? 7 種切り ~種麹を振る 8 包み込み ~包んで保温し発芽を促す <発芽期> 切り返し~温度・湿度を均一に保つ~ 温度が上がりすぎたら? 菌糸を成長させる 9 盛り ~1回目の手入れ <菌糸成長期> 麹が湿っぽい・発育が悪い場合 麹が乾燥する・硬くなった場合 10 仲仕事 ~2回目の手入れ 11 仕舞仕事 ~3回目の手入れ 12 最高温度をチェック <酵素蓄積期> できあがり 13 完成 14 出麹 ~容器から取り出す 15 枯らし ~乾燥させる 麹菌の生態 ~原理を知る 3.麹を使う 甘酒 乳酸発酵甘酒 菩提もと/どぶろく 塩麹 麹パウダー 番外編 もうひとつの麹つくり 田んぼの稲麹から麹をつくる 麹からの種を継ぐ ~種麹をつくる おわりに 麹菌の入手先 【著者・なかじ】 麹文化研究家・元寺田本家蔵人頭。『酒粕のおいしいレシピ』著者。料理研究家の中島デコ氏に師事、料理と自給的暮らしを学ぶ。その後、自然酒造り酒屋の寺田本家に8年間勤め蔵人頭として酒造りに携わり、酒を通して麹・発酵の原理を学ぶ。独立し、日本をはじめ、世界各地で「麹の学校」を開催。オンラインでの学校も運営中。 A5判 ・64ページ
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寺田 聡美『寺田本家発酵カフェの甘酒・塩麹・酒粕ベストレシピ』
¥1,650
江戸時代から続く造り酒屋「寺田本家」が営む発酵カフェで人気のメニューを中心に65レシピを紹介。体にいい発酵食品に加え、砂糖や乳製品は不使用で子どもからお年寄りまで楽しめる料理が満載。 185 x 258 x 9 mm 96ページ 寺田 聡美(てらだ・さとみ) 江戸時代から続く、千葉県香取郡神崎町の造り酒屋・寺田本家23代目の次女として生まれる。寺田本家は無農薬米、無添加、きもと造りの独自の自然酒醸造で知られる。マクロビオティックを学び、カフェ勤務などを経て、結婚後は家業を手伝う。醸造元で育ち、発酵を身近に感じてきたからこその発酵レシピが好評。2017年、寺田本家の敷地内に「発酵暮らし研究所&カフェ うふふ」をオープン。麹や酒粕を使ったおいしい料理とスイーツのほか、寺田本家の酒も味わえる。2児の母。著書に『寺田本家 発酵カフェの甘酒・塩麹・酒粕ベストレシピ』、『寺田本家 発酵カフェの甘酒・酒粕・麹のやさしいおやつ』、『塩麹・酒粕・甘酒でつくる 寺田本家のおつまみ手帖』(すべて家の光協会)など。
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寺田 聡美『寺田本家発酵カフェの甘酒・酒粕・麹のやさしいおやつ』
¥1,650
砂糖・小麦粉・卵・乳製品を使わない 江戸時代から続く造り酒屋「寺田本家」が提案する、おやつのレシピ。 おだやかな甘みの発酵食品を使うことで、驚くほど味わい深いおやつの数々は、毎日食べても飽きないおいしさ。 体にやさしく、免疫力アップにも役立ちます。 醸造元で育ち、発酵食品が常に身近にある著者ならではの、作りやすく素材の自然な甘みが引き立つレシピが満載です。 189 x 257 x 9 mm 88ページ 寺田 聡美(てらだ・さとみ) 江戸時代から続く、千葉県香取郡神崎町の造り酒屋・寺田本家23代目の次女として生まれる。寺田本家は無農薬米、無添加、きもと造りの独自の自然酒醸造で知られる。マクロビオティックを学び、カフェ勤務などを経て、結婚後は家業を手伝う。醸造元で育ち、発酵を身近に感じてきたからこその発酵レシピが好評。2017年、寺田本家の敷地内に「発酵暮らし研究所&カフェ うふふ」をオープン。麹や酒粕を使ったおいしい料理とスイーツのほか、寺田本家の酒も味わえる。2児の母。著書に『寺田本家 発酵カフェの甘酒・塩麹・酒粕ベストレシピ』、『寺田本家 発酵カフェの甘酒・酒粕・麹のやさしいおやつ』、『塩麹・酒粕・甘酒でつくる 寺田本家のおつまみ手帖』(すべて家の光協会)など。
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小倉ヒラク&コージーズ 『おうちでかんたん こうじづくり』
¥1,650
こうじは、日本にしかいない「食べられるカビ」。味噌や醤油やみりんや日本酒など和食の発酵調味料はこうじのおかげでできている。酵素をたくさんだして、お米や麦、大豆から甘みやうまみをつくりだす。そんなこうじのはたらきや秘密を、歌とアニメとダンスで楽しく紹介。家庭で手軽にできて、使い切れる少量のこうじのつくりかたも、動画と本でくわしく紹介。できたてのこうじをたっぷり使ってつくる絶品甘酒や、甘酒プリン、塩こうじ、醤油こうじなど、こうじの楽しい使い方も満載。「こうじのうた」の楽譜付。 【目次】 こうじのうた レッツ!こうじづくり おいし~い こうじりょうり こうじのこと、もっとくわしく 楽譜 ●付属DVD こうじのうたアニメーション/おどりかた解説/こうじのつくりかた ■小倉ヒラク デザイナー。発酵食品のデザインを多く手がけ、発酵文化と郷土食の素晴らしさをアツく伝えている。 ■コージーズ「発酵で日本の食を豊かにしたい!」と結成された発酵文化応援チーム。メンバーは五味醤油6代目・五味仁と妹の洋子、山梨県北杜市役所観光商工課の浅川裕介、歌手の森ゆに、ダンスユニットのflepfunce!。 判型/頁数:B5変 36ページ
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小倉ヒラク『アジア発酵紀行』
¥1,760
発酵はアナーキーだ!「茶馬古道」からインド最果ての地へ至る壮大な旅 アジアの巨大な地下水脈をたどる冒険行。「発酵界のインディ・ジョーンズ」を見ているようだ! ――高野秀行(ノンフィクション作家) 自由になれ――各地の微生物が、奔放な旅を通じて語りかけてくる。 ――平松洋子(作家・エッセイスト) 発酵はアナーキーだ! チベット〜雲南の「茶馬古道」からインド最果ての内戦地帯へ―― ・驚異の“高地サバイバル”発酵食〈チベットのバター茶〉 ・謎の漢方麹✕プリミティブ蒸留でつくる〈リス族の白酒〉 ・ヴィンテージほど価値が高い、微生物発酵のプーアル茶 ・納豆コケカレーにどぶろくを合わせるネパールの発酵×スパイス文化 ・インド最果ての地で、アジア最古の糀文化を守り続けてきた一族……etc. 前人未到の旅がいま幕をあける! 壮大なスケールでアジアの発酵文化の源流が浮き彫りになる渾身作。 四六判・288ページ